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クルミットです♪
冷月の祖父・冷沛山から節度使軍営に招かれ、軍営内の祟りを解決して欲しいと依頼された蕭瑾瑜たちは、怪奇現象の裏に潜む謀略の存在に気付き、軍営に勃発した反乱の制圧に成功します。しかし長安では秦欒と昌王勢力が手を結び、西平公主の秘密に迫ってきました。
今回は終幕を前に、西南の問題が一段落し、ようやく長安ですべての集大成へと突入していく流れです。昌王の謀略の全容が明らかになり、蕭瑾瑜と楚楚がそれぞれ父の潔白を証明するために、自らの能力をフルに使って戦っていきますよ!
【宮廷恋仕官~ただいま殿下と捜査中~】(ネタバレあり)
第31話「偽造銭のからくり」
節度使軍の物資調達は、呉琛が最終責任を負っていたという。呉琛の作業部屋で、楚楚が棚の裏側に隠された帳簿を発見するが、蕭瑾瑜はそれが写しではなく隠し帳簿だと見抜き、偽造銭を使って収入を水増しし、購入した物資や武器がどこかに隠されていると考える。
節度使軍の支払いが偽造銭で行われたために、黔州全体にばらまかれたのですね
楚楚と冷月は冷沛山に手持ちの銭を提供しようとするが、受け取ってもらえない。楚楚と冷月は必死に説得を試みるが、それでも冷沛山は意地を張って頑なに拒む。そこで景翊は付近の県の役所から資金をかき集め、節度使軍に提供する。冷沛山は役所がこんな大金を出した理由を訝しく思うが、蕭瑾瑜と景翊が聖旨を持って役所を回り、保管庫から調査目的で供出させたのだった。一方、博古斎の池方は「そろそろ到着の頃だ」と出迎えの準備をさせる。
楚楚が出せる金額の銭なんて、逆にプライドが邪魔して受け取りにくいかも…
黔州軍は山賊に襲われて攫われていたが、李璋は対処していなかったどころかむしろ山賊の庇護をしていた。徴兵を通して黔州軍に反乱軍を入れ、訓練させてから山賊に攫わせ、その後節度使軍に投降させることで、反乱軍が続々と節度使軍に潜入していたと聞き、冷沛山はは愕然とする。しかもすでに、反乱軍が科挙の受験生に扮し長安への潜入が考えられた。
官費の横流しだけでなく、官のリソースを反乱軍養成のために利用するとか酷すぎです
長安は科挙の受験生が到着して連日賑わいを見せ、唐の繁栄を取り戻そうと考えている宣宗は喜ぶ。しかし秦欒は、その賑わいに対応する守衛の人手不足により、城門の混雑で騒ぎが起きていることも報告し、神策軍に城門の審査を担当させることを提案し、認められる。
秦欒はすっかり昌王の手先に成り下がっていますね
景翊への冷月の想いは、冷沛山にはお見通しだった。景翊も冷月のことを好いているらしいと知り、冷沛山は軟弱な景翊をガツンと怒鳴りつけるが、景翊は冷沛山が二人の仲を認めようとしているのだと察する。冷沛山は陳瓔の冤罪を知りながら、当時の冷家は保身のため道義に反したため、少しでも償おうと景致の配下が捕らえた逆賊の残党を助けてきたため、景致との間には長く誤解が生じていた。それでも冷沛山は不仲ながらも景致を「情義の分かる人間」と評し、冷月を景翊に任せると言い、景翊も一生冷月一筋を誓う。
景翊の部屋に仏頂面の冷沛山の図、本作で一番大笑いしたシーンかもしれません♪
呉江が城外に出ようと審査を受けていると、周将軍がちょっかいを出してくる。城門には科挙の受験者へ「すべての受験者に食事と宿の提供」との告示が張り出されるが、周将軍は景致の考えと聞いて渋い顔をする。
呉江と周将軍、意外な仲良しさんですね。小学生男子のような絡みがかわいいです
冷月は尾行してきた存在に気付くが、相手は侠客の姉貴分(鎮遠鏢局の当主)で、呉江の伝言をしらせに来たのだった。帰途に秦欒の手の者が待ち伏せしているというので、冷月は姉貴分に楚楚の偽者になってもらい、敵を一網打尽にする。
鏢局の荒くれ姐さんカッコイイですね!もっと早いうちに登場して欲しかったです
景致は西平公主に景翊からの手紙を見せる。そこには冷沛山についての真相が明かされており、景致と西平公主は互いに誤解を抱いていたことを謝罪し合う。さらに景致は西平公主に双子のどちらかが前剣南節度使・陳瓔の遺児ではないかと問いただす。その頃、韓績は張太医に西平公主のお産について探りを入れていた…
韓績は蕭瑾瑜に直接つながるネタだとわかると、イキイキと捜査に取り組みますね
第32話「公平に生きた苦しみ」
景致は西平公主に、陳瓔の遺児を引き取った真相を打ち明けるように促す。西平公主は出産直前当時、陳家の使用人から夫人の死産で残された赤子を託され、主人・陳瓔の潔白を訴えられ、「生まれてきた子に罪はない」と考えたことを思い出す…
陳瓔の子の方が先に生まれていたなら、隠し通したのはなかなかトリッキーなのでは
薛汝成は軍報を待ったが何の知らせもなく、成功を確信して計画実行の時を迎える。その頃景翊は、周将軍の馴染みの妓楼の馬車に女装して乗り込み、周将軍の目をごまかして城門を通過していた。蕭瑾瑜と楚楚も、鏢局の協力で荷物の底に忍び込み、城門を突破していた。
景翊の女装はなかなかお綺麗だったと思います♪
薛汝成宅で火事が発生し、駆け付けた蕭瑾瑜は薛汝成の焼死を知らされ、打ちのめされつつも楚楚に検視を命じる。蕭瑾瑜には師匠の焼死など考えられず、殺されたのではないかとの疑いで取り乱すが、室内を見て火元が一ヶ所ではなく、書斎にも火が放たれたと気付く。
動揺していてもちゃんと観察しているところは偉いですね!
楚楚は焼死体が薛汝成ではないことを見抜く。体形は似ているものの、遺体の歯は20歳過ぎで、絞殺後に焼かれたと見られ、否定しようとした執事が持っているはずのない兵部の令牌を持っていた。楚楚は毒消しの蛇滅門の花が庭中に植えられていたため、薛汝成は西南に住んでいたのかと尋ねる。西南の人間は蛇滅門の花が植えられていないと落ち着かないのというのだ。長安人のはずの薛汝成の不審点から、蕭瑾瑜はある一つの結論に達する…
蕭瑾瑜の落ち込みから、師匠のことを疑ってもいなかったのかと驚きがあります
蕭瑾瑜と景翊は兵部省の薛汝成の執務室を捜索すると、そこに「逆賊が軍営奪取を企図」との上奏書を発見する。まだ兵部薛汝成は知らないはずの節度使軍営の事件の上奏書を、前もって用意していたのだ。蕭瑾瑜は薛汝成こそが昌王であり、昌王として謀反を起こそうとしている、との事実に気付く。
ようやくここまでたどり着きました。そして事態はかなり切迫していますよ
薛汝成は、今日から昌王として生まれ変わるのだと決意を新たにしていた。如帰楼で秦欒の刺客を利用して大業の障害を取り除き、厳明の死を利用して昌王健在の噂を流し、皇位奪還の準備を進めてきた。蕭瑾瑜が気づかなければもっと大量に偽造銭をばらまいて朝廷の威信を地に落として民心を掌握できたはずだった。一連の連続殺人はすべて薛汝成の完璧な計画の仕業だったが、楚楚の検視が全てを狂わせることになったのだ。
ラスボスに見えていた秦欒が、完全に利用されていた、ただのコマだったとは
蕭瑾瑜の黔州行きを途中で阻もうとしたが、蕭瑾璃の出現で失敗したため、宣宗に冷沛山への疑惑を植え付け、黔州で計画を進めたものの、李璋が失敗し逆に返り討ちにあってしまう。それでも毒で冷沛山を弱らせ、兵を訓練して送り込みつつ洋金花で軍内を撹乱し、趙捷が軍営を奪取したはず…。趙捷失敗の知らせは届かず、薛汝成は成功を確信したまま、焼死を装って次の一手を繰り出すはずだった。すべてを知った蕭瑾瑜は、何も知らずに許如帰を敵の手に渡し、秦欒との密約に利用されたことに気付き悔やむ。
昌王を庇って薛氏に仕立てた人間は誰なのでしょう。池方の正体とかが気になります
蕭瑾瑜と景翊が兵部省に行ったことはすぐに秦欒に伝わり、秦欒は周将軍の失敗に激怒し、孫明徳に命じ「ある計画」を実行させる。その頃、宮中では張太医が首を吊った自死の姿で発見されていた。
「ある計画」とは張太医の死でしょうか?秦欒が命じれば殺しまでするとか?
苛立っている蕭瑾瑜は、差し入れに来た楚楚を怒鳴りつけてしまう。楚楚の慰めも耳に入らず、蕭瑾瑜は目の前に黒幕がいたのに気づかなかったという事実に落ち込む。楚楚は、陰謀はきっと阻止できると説き、最高の司法官だと力づけ、ようやく気持ちを切り替えさせる。
楚楚のメンタルの強さには感心させられますね。楚楚がいて良かったです
第33話「陰謀の渦の中で」
張太医の現場を韓績が調査すると、部屋には西平公主の妊娠の記録が残されており、妊娠中には双子だと診断されていなかったことを知る。
これは自殺ではなく、書類もわざとですね…
楚楚は三法司で遺体を検視していたが、そこに韓績が踏み込み、逆賊の遺児である上に検視官としての資格がないと指摘するが、蕭瑾瑜は正式な資格証を提示し、上官として韓績を叱責して引き下がらせる。その刺客証はあらかじめ付与されていたものに昨夜楚楚の名前を書き入れたものだった。一生蕭瑾瑜の検視官でいるとは限らないとからかう楚楚に、一生手放さないと蕭瑾瑜もからかい返す。
残りわずかになって、ようやくラブ史劇っぽい絡みが出てきましたね♪
西平公主は宣宗の前に呼び出され、突然断罪される。韓績は、張太医の自殺は追いつめられたもので、西平公主の妊娠時の診療記録には一子しか身ごもっていないとあったことが原因だと指摘する。西平公主は毅然と突っぱねるが、韓績は養子が逆賊・陳瓔の子で、妻の陳氏の棺には死んだ赤子の骨が入れられていたことを指摘する。
陳瓔の子供は8ヶ月の早産だったのですね。だとしたら虚弱に育ったということで…
韓績はさらに元侍女と乳母を証人として連れてくる。二人は解雇された際に妹と息子を人質として公主府に残され、後年引き取りを拒否されたのだという。西平公主は屋敷に残ったのは将来を考えて自ら望んだものだと主張するが、逆賊の遺児をかくまって君主を欺き張太医を死に追いやったと弾劾される。
韓績は誰かが描いたシナリオに乗っかっただけのような気がします
そこに蕭瑾瑜が現れ、韓績には見落としがあると指摘する。診療記録は偽造されたもので、わざわざ見つかる所に置いたこと自体がおかしい上に、古い紙なのに墨の跡が新しく、三年前に作られた、太医には下賜していない特殊な無香墨が使用されているという。
偽造を指摘した途端、顔色が悪くなる宦官コンビはわかりやすいですね!
楚楚は検視で、自殺ではなく他殺だという結論を出していた。背面にできた無数の痣を解明するため、楚楚と蕭瑾瑜は現場を再現し、張太医は寝台に押さえつけて布団を押し付けて気絶させられ、吊り上げられたために首吊り自殺のようになったことがわかる。ただし、発見した医官の前で張太医は台を蹴ったとされており、そこに疑問が残った。
久々の現場再現!押し倒す状態を再現しても色気がないところがこの二人らしいです♪
宣宗の前の審議でも台の問題が指摘されたため、蕭瑾瑜は現場を再現した部屋を用意し、それを宣宗に見てもらうことに。その部屋を開けると、首を吊られた人形がまるで今まさに台を蹴ったように揺れていた。当時の現場には、扉を開けると筆と竹竿で台が倒れるように仕掛けが施されていたのだ。
現場にあったバサバサの筆はそういう意味だったのですね
宣宗は蕭瑾瑜の推理に感服し、犯人は誰なのか尋ねる。この仕掛けのせいで扉から出られないため、窓から出た際に犯人は刺に衣をひっかけ糸を残していた。それは宦官の衣服の裏地の糸で、孫明徳が太医署の出入記録に名前があったため、孫明徳が犯人だと判明する。孫明徳は秦欒に助けを求めるが、秦欒はその場で孫明徳を殺す。蕭瑾瑜は秦欒の口封じを指摘し、蕭恒の亡骸の発見を報告して遺書に残した証拠を提出することに。
大逆転ですね!ようやく父の思いが果たされることに…
薛汝成のもとに、薛家の者が全員行方不明だとの知らせが入る。さらに蕭瑾瑜が無事帰京したため、西南軍の奪取は失敗に終わったことも判明し、大業を急遽進めることを決意する。
薛汝成は、金魚だけは連れてきていたのですね
提出された証拠の中には先帝の密勅があり、蕭恒が陳瓔と合流して賊を討伐しようと長安に向かったところ、宦官が逆賊の汚名を着せて攻撃したことが判明する。蕭瑾瑜は帰京できなかった父に代わって証拠を示し、陳瓔と数万の忠臣の潔白を示すため再調査を求める。秦欒は潔白を主張するが、蕭瑾瑜は秦欒の罪の証拠はまだあると、楚楚と遺体を宣宗の前に呼び入れる。秦欒は楚楚を「逆賊・雲易の娘」と宣宗に指摘する…
こんな状況でも、まだ秦欒に近侍を務めさせるのですね。金宝に代わらせればいいのに…
31~33話の感想
数話ほどオープニングがなかったのですが、この終盤になって、またオープニングが変わりましたね!こんなにオープニングのバージョンが変わるドラマはちょっと見たことがないかもしれません。今度のは「赤い糸バージョン」とでもいうような感じで、カップルや人間関係がシンプルに表されているようなものになっていました。これもまたいい感じです。
ようやく蕭瑾瑜が薛汝成の正体に気付き、西南の大乱で秦欒が剣南節度使・陳瓔を逆賊に追いやり、蕭恒を陥れたことを宣宗に伝えることができました。とうとうここまで来ましたが、まだ再調査を上奏したところまでなので、楚楚はいまだに「逆賊の遺児」のままです。あと一息、陳瓔の冤罪を晴らすところまでいかないと、楚楚も蕭瑾瑜も生命の危機に!?
それにしても、蕭瑾瑜は薛汝成に対して全く疑いを抱いていなかったのですね。西平公主も彼にかなり信頼を置いており、まずいことを打ち明けてはいなかったのか心配になってきますが、景致にすらこれまで息子たちの出生の秘密を伏せ、宣宗の詰問にも否定を貫いた西平公主の胆力なら大丈夫かもしれません。昌王の謀略はここからが本番ですね。
あとはラブ史劇要素として、冷月と景翊の気持ちと、蕭瑾瑜と楚楚の身分差問題でしょうか。本当にラブ要素が薄いドラマでしたが、ちゃんとポイントは押さえてきましたよね。次回はとうとう最終回、スッキリと「これにて一件落着!」といった終幕を期待したいですね♪
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