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クルミットです♪
第22話は、物語の中でも最も胸を締め付けられる展開でした。陳恭がついに荀詡に弩を放ち、兄弟の絆が断ち切られたかのように見えます。しかしその裏には、彼なりの苦渋の決断と「救い」が隠されていました。謀略と忠義が交錯する中で、それでも「友を生かしたい」という切ない想いが描かれた一話です。
それでは第22話を一緒に見ていきましょう!
風起隴西 第22話のあらすじ
郭淮は「蜀軍の糧草は一ヶ月しか持たない」と読んで死守を決断。その一方で、荀詡は「陳恭の父の死は冯膺の裏切りによるもの」と突き止め、兄弟への疑念を深めていました。
そんな中、西郷関に黄预が現れるとの報せ。荀詡はすぐさま出陣します。待ち伏せしていた黄预は、郭淮から託された毒矢を陳恭に渡し、「これで荀詡を討て」と迫ります。陳恭は苦悩の末、矢を放ち、荀詡の胸を射抜きました。
兄弟に矢を向ける陳恭の姿は、見ていて涙を禁じ得ませんでした。
しかし裴緒は瀕死の荀詡を樹下に隠し、司聞曹の兵に救われます。命はつながれたものの重傷で、表向きは「荀詡戦死」とされます。
一方、李严は「荀詡を討った功績」に満足し、陳恭にさらなる任務を託します。それは糧草の輸送を阻止し、諸葛亮の北伐を潰すことでした。
裏では林良が荀詡を看病し、傷が癒えれば再び動き出すと予告。陳恭は「荀詡こそ生き延びるべき人間だ」と語り、彼の未来に望みを託します。
その頃、諸葛亮は王双を討ち取り前進を開始。しかし李严は裏で「東呉が蜀を襲う」という偽情報を流し、劉禅の疑念を煽ります。さらに黄预は堤を決壊させて蜀軍の糧道を断つ準備を進めていました。
柳莹は李严の書斎に潜入しようとしますが、影儿に発見され、やむなく手にかけてしまいます。彼女の道もまた、後戻りできない闇へと進んでいきました。
風起隴西 第22話の感想まとめ
「兄弟殺し」という極限の決断を迫られた陳恭の姿に、ただただ胸が痛みました。
表向きは裏切りでも、その実は「矢の力を弱め、必ず生き延びろ」と願ったはず。冷徹な諜報の世界の中で、陳恭の人間らしい優しさが滲み出ていました。
荀詡も、撃たれながらなお生き延びたことに大きな意味があると思います。彼は不器用なまでに真っ直ぐな人間。だからこそ生きて真実を暴くことが、陳恭の願いでもあるのでしょう。
一方で李严や郭淮の謀略はますます苛烈。「国のため」と言いながら、人の命を駒のように扱う姿には強い憤りを感じました。
柳莹の描写も印象的でした。愛する荀詡を思いながらも、密偵として暗闇を歩むしかない。影儿を手にかけるシーンは、彼女の心の悲鳴のように思えました。
第22話は、友情と謀略の板挟みに揺れる陳恭と荀詡の絆が強烈に描かれた回でした。互いに敵と味方に分かれても、どこかで「生きろ」と願う関係が涙を誘います。
次回、荀詡は再び表舞台に立てるのか。そして糧草をめぐる攻防は蜀の命運をどう左右するのか。クライマックスに向けた緊張感は高まるばかりです。
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