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クルミットです♪
第17話は、大きな衝撃が走る回でした。陳恭が父を死に追いやった真相を知り、強い復讐心に突き動かされて「蜀と魏の二重スパイ」として歩み始める決意を固めます。友情や愛よりもはるかに重い「血の因縁」が、彼の人生を新たな方向へとねじ曲げていく瞬間でした。
それでは第17話を一緒に見ていきましょう!
風起隴西 第17話のあらすじ
郭淮は甥の郭刚に「高堂秉が失脚して誰が得をするか」を問いかけます。その答えは陳恭。つまり次の烛龍こそ彼だと示唆しました。郭刚は「陳恭の性格でどうして魏に降るのか」と訝しみますが、郭淮は彼が持つ弱点を見抜いていました。
その弱点とは「裏切りを何よりも憎む心」。郭淮は過去に冯膺と行った取り引きの真相を語り、さらに十年前に李严の代わりに戦場で戦死した陳恭の父・陳黼も、実は冯膺の情報操作が原因で命を落としたのだと告げます。
愛する妻を失い、さらに父の死の裏に仲間の裏切りがあったと知った陳恭の絶望は計り知れません。
陳恭は「冯膺を討たねば人にあらず」と誓い、蜀と魏の両方を欺きながら真実と復讐を求める二重スパイの道に足を踏み入れます。郭淮はその才能を利用し、陳恭を司聞曹の内部へ送り込み、さらなる計略を進めていました。
その頃、諸葛亮は再度の北伐を求め、朝廷で激しい議論を巻き起こします。陛下は渋々ながらも出兵を承認。しかし同時に李严には「先帝の遺詔」の真意を示す隠し文を渡し、諸葛亮への不信を煽ります。
荀詡は牢にいる高堂秉を再び尋問。「弩機図紙をどう魏へ渡すつもりだったのか」と問うと、彼は「糧草に紛れさせる計画だ」と答えますが、重要な谷正の件には沈黙。そして「自分を救う免罪の約束がなければ真実は話さない」と取引を迫ります。
狐忠は「陳恭ほどの才なら司聞曹を任せられるのに、なぜ李严は冯膺を庇うのか」と疑問を抱きます。李严は「権力は均衡が大事。誰か一人に任せれば危うい」と答え、冯膺と陳恭を天秤にかけ続ける姿勢を見せました。
一方、陳恭は怪我の回復途中の荀詡を訪ね、高堂秉の様子がおかしいと報告。自ら尋問役を申し出るのでした。
風起隴西 第17話の感想まとめ
今回最大の衝撃は、陳恭が父の仇を知ったことです。
翟悦を失ったばかりの彼に、さらに父の死が裏切りの産物だったと突きつけられるのはあまりに残酷。これまで冷静沈着だった彼が激情に駆られ、復讐を糧に動き出すのは必然とも言えます。
同時に「烛龍とは代号にすぎない」という設定が効いていて、誰が表に立っても裏に新しい烛龍が生まれるという構造の恐ろしさが浮き彫りになりました。倒しても倒しても現れる闇の連鎖に、背筋が寒くなります。
荀詡と高堂秉のやり取りも見応えがありました。かつての友を前にしても情を捨てられず、しかし正義を貫こうとする荀詡の姿勢は胸を打ちます。「友情と義務の間で揺れる人間らしさ」こそ、荀詡の最大の魅力ですね。
そして柳莹が李严に深く入り込んでいく描写も不穏。荀詡への優しさと陳恭との共謀、その二面性は彼女が物語の爆弾であることを強調しています。
第17話は、愛と友情が裏切りと復讐に塗りつぶされていく回でした。特に陳恭が「二重スパイ」として新たな立場に立った瞬間は、これまでの物語をさらに複雑にし、結末への期待を大きく膨らませました。
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