中国ドラマ-少林問道(しょうりんもんどう)-あらすじ-34話-35話-36話-の画像つきキャスト情報をネタばれありで!
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クルミットです♪
前回は、無想が明徳の治療を行ってから三年の歳月が経過し、三義兄弟と蓁蓁がそれぞれの道を歩み出していたところからでした。
剣雄が倭寇と組んで飢饉の民に配るべき食糧を転売していたため、飢えた民を救うべく無想が下山を決意しました。しかし少林寺の規則では下山のためには銅人を倒さなければいけません。そこで無想は銅人と武で対決し、とうとう下山を許されたのですが…
無想の下山は、反厳党の官僚・徐階を剣雄たちの暗殺計画から保護するためです。一方、徐階に不正を暴かれては困る明徳は、徐階の身に何かあったら自分たちの破滅にもつながるので徐階を守りたいようです。ところが剣雄は徐階と共に、隙あらば明徳もやってしまえ、と… ねじれた思惑が絡み合って、ややこしいことになっています。
そんな混迷する洛陽、仏の慈悲は最後に誰の上に微笑むでしょうか。
【少林問道】(ネタバレあり)
34話「次補、洛陽へ」
無想の下山試験に全く関わらなかった敗火は、決着がついてようやく薬局から姿を現し、激しい対戦で傷ついた姿で下山しようとしている無想に「世俗はしがらみだ、関わらずに済むことには関わるな」と諭す。
正念は無想の姿に、自分の悟りに迷いが生じ、「少林寺住職の重責を担えるか」と憂慮していた。敗火は「少林寺が重んじたのは機縁でなく伝承で、住職はその伝統に沿っただけ」と言って正念を慰める。
敗火さんフリーダムすぎる…でもきっと、無想が目指すのは敗火のような和尚なのかも
傷つき下山した無想は、蓁蓁が待つ宿にたどり着く。蓁蓁は無想の姿に愕然とするが、それでも無想の「徐階を救いたい」という固い決意に、剣雄たちの徐階暗殺計画の詳細を話す。戒律を守るために蓁蓁に触れさせまいとする無想だったが、蓁蓁は無理を言って手当てをする。しかし蓁蓁は感極まって無想を抱きしめ「少しでも多く抱きしめたら、もしかしたら来世は結ばれるかも」と…
蓁蓁と無想は、あの初夜の時になんとかしていればなんとかなったのかというと、結局傷つかない選択肢はなかったのだなと、この悲しい抱擁を見て思わずにはいられません…
正因が正念に、「無想が災民を救おうとする姿に感動したから、力を貸すために下山したい」と告げる。正念は「自分は少林寺を世俗から引き離そうとしたが、関わらぬことなどもはや不可能だ」と下山を許可する。
正念はもしやと思って薬局を訪れると、やはり敗火も旅支度をしていた。「無想が本当にしがらみを絶てるのかを見てみたい」と言う敗火に、正念は止める言葉がない…
敗火は少林寺所属の僧侶じゃないから下山は自由なのかもしれませんが、正因の下山をあっさり許したら、無想のボッコボコはなんだったの?という話になりませんか??
剣雄は明徳からの文で「食糧庫を開放せよ」という命を受けるが、さらさら聞く気はない。岡田に徐階暗殺を命じたものの、剣雄は倭寇が優勢なら徐階を殺し、明軍が優勢なら倭寇を撃つという策を考えていた。
岡田もまた「漢人は信じられない」と剣雄には懐疑的で、剣雄がもし裏切れば梅艶楼の硝石を奪うつもりでいた。そして岡田の配下の江龍もまた、何かを含む様子で状況の推移を見守ろうとしていた。
この場合、誰が漁夫の利ゲットになるのでしょうか。全員共倒れなんじゃないかな…
明徳と徐階の一行は洛陽を目指して進んでいた。途中、明徳は徐階に付き添っているはずの楊秀の姿が一行から消えていることに気付く。洛陽では剣雄と、賈巡撫が一行の到着を待ち構えていた。
まず、予定通りに岡田の倭寇兵が徐階たちの一行に襲い掛かる。その報告を受けて、剣雄の兵は駆け付けるふりをして現地に向かう。倭寇兵は圧倒的で、梁五は明徳に逃げるように促すが、徐階が死んだら終わりだと悟っている明徳は動けない。
そこに単騎で無想が駆け付け、倭寇を次々に倒していく。後を追って正因と敗火もやってきたため、剣雄配下の韓副官が彼らの参戦を阻もうとするが、二人の強さにあっさり撤退する羽目に…
明徳は鋭いですね、楊秀の不在に気付ましたが、実は本当にいなくなっているのは…
無想によって倭寇と明軍が拮抗していたところに、剣雄の率いる兵が現場に到着するが、剣雄はその場に予想外の無想がいることに愕然とする。岡田は徐階を殺そうとするが、徐階の馬車から出てきたのは、徐階ではなく楊秀だった。剣雄は形勢を明軍有利と判断し、岡田を裏切って倭寇を攻撃する。
そして楊秀を身代りにした徐階は、すでに洛陽に到着し、あれこれ言い訳する賈巡撫を叱責していた。即時の食糧庫の開放を命じるが、賈巡撫と剣雄によって食糧はすでに売られており、倉庫には何もないのだった…
剣雄は無想の存在で「またもや」蓁蓁に裏切られたことを知ってしまうわけですよね…
35話「倭寇の反撃」
楊秀と無想は三年ぶりの再会だった。楊秀は食糧庫問題だけではなく、剣雄が倭寇と結託して硝石の密売を行っていることを調査するのだという。しかもそれに蓁蓁が加担していると。無想は暗殺計画は蓁蓁が教えてくれたのにと驚くが、楊秀は、それは「お前を想うからだ」と言う。
徐階の洛陽行きはお忍びだったため、帯同の兵は少ない。そこで楊秀は正因と敗火に徐階の警護をお願いする。その徐階は、賈巡撫から硝石の横流しの証拠として、「十一娘の持つ帳簿」が梅艶楼のどこかにある、と聞き出していた…
「達磨院の銅人たちも後ほど合流します」って、正因さんサラっと言っていますけど、みんな下山するんか~い!無想の下山試験とはいったいなんだったのか、というのがね…
剣雄の矢を受けた岡田は、倭寇の隠れ村に戻り、江龍に「洛陽へ行って硝石を奪い、李蓁蓁を捕えよ」と命じる。蓁蓁を剣雄との交渉の切り札にするつもりなのだ。
その頃すでに梅艶楼には剣雄が向かい、硝石取引の証拠の帳簿を捜していた。しかし剣雄が暗殺計画の漏洩を責めても、蓁蓁が気にするのは無想の無事だった。
帳簿を手にした剣雄は、「一度たりとも 私を愛したことも気に留めたこともないのか?」と蓁蓁に問う。蓁蓁は「縁とは百年結んで同じ船に乗れ 千年結び枕を共にするもの」と答え、妓女として抱かれた剣雄に「愛」と呼べる想いはなかったと答える。剣雄は今まで抱いていた想いは間違いと思い知らされ、別れを告げて梅艶楼を去っていくのだった…
剣雄は、蓁蓁と関係を持ってから三年、結局何もわかってなかったということですね…
無想は徐階が宿泊している驛館を訪れ、楊秀から徐階に引きあわされる。かつて養父・程粛が厳党の腐敗に憤り、「いつか徐階殿が正義のために立ち上がれたら」と言っていたことを思い出す。その程粛が糾弾していた厳党の先鋒である明徳が父とわかり、こんな形で徐階と出会うようになるとは…。徐階は楊秀に、梅艶楼が硝石の取引の場となっており、女将の十一娘が帳簿を持っているという情報を調査せよと命じる。
無想は徐階に、飢えた民のために食糧庫を開放するように依頼するが、徐階は無想に空っぽの食糧庫を見せ、「食糧がどこにあるか明徳に聞くがいい」と言う。外見は強大だが、中身は空、まるで現在の明の実情だという徐階の言葉に、無想は愕然とする…
明徳は34話で「食糧庫を解放しろ」と文で剣雄に命じていたので、多分食糧売買に関しては、剣雄が明徳をハブにしていたのでしょうが、徐階は知ったこっちゃないですよね
楊秀が梅艶楼に到着すると、三年ぶりに会う蓁蓁は荒らされた部屋に呆然と座っていた。楊秀は「すべてを白状して証拠を渡せ」と、徐階に免罪を乞うように勧める。しかし蓁蓁は「私に何の罪が?この梅艶楼で体を売って銀子を得たことが罪になるの?」と突きつけて、楊秀を戸惑わせる。そこに江龍たち倭寇が硝石のために梅艶楼を襲い、蓁蓁と楊秀を拉致して引き上げていく…
理想家のまま役人になった楊秀にとって、蓁蓁の三年間の変貌と自分たちの置かれている現実を突きつけられるのは、相当きついですね。蓁蓁の言葉が一番リアルです…
剣雄が証拠の帳簿を燃やして隠滅していたところに、明徳と梁五がやってくる。明徳は徐階を襲わせたことを非難するが、剣雄は自分たちを守るために徐階を殺すと宣言、もうこうなったら誰にも止められない、と言う。明徳は梁五が剣雄に寝返り、三年の間密かに私腹を肥やしてきたことを知って愕然とする。
ひゃー!剣雄が明徳に「あなたは老いた」って言いましたよ!世代交代ですよ~!
明徳が梁五を叱責していたところに無想がやってきて、「楊秀は倭寇によりどこへ連れ去られたのか」と明徳を問い詰める。しかし我が子を危険にさらしたくない明徳は、倭寇の隠れ家を教えない。そこに剣雄が到着し、蓁蓁との別離で荒んだ気持ちを無想にぶつけ、倭寇の隠れ家は西山だと教える。
無想は「徐階や楊秀を殺したとして、本当にそれで決着するのか」と剣雄に迫り、「私が救いたいのは、楊秀でもなくあなただ、死なせたくない」と言う…
蓁蓁に完全にふられた直後に、無想に仏の慈悲で「あなたを死なせたくない」と言われた剣雄の気持ちとか、それもうどうしたらいいかわからないですよね~
36話「西山」
剣雄を救いたい、死なせたくないという無想の言葉に、剣雄は「ではどうやって私を救う」と詰め寄る。無想は死の覚悟をして黙って西山に向かい、それを見た明徳は「息子が死ねば私も死ぬ、お前も高家も道連れだ」と脅し、兵を率いて西山に向かおうとする。剣雄は「楊秀を死なせて徐階に痛手を与える」という策を提言するが、明徳は「逆に徐階に大義名分を与える」と言い、この局面を打開するために「楊秀を救出後、私を射るのだ」と剣雄に命じる。
明徳は驚くほどに無想への父性愛を発揮していますが、それは家や血に縛られた存続本能なのでしょうか。剣雄が楊秀をばっさり見捨てた驚きが霞むほどに、濃い明徳の無想愛!
西山の隠れ里に向かう山中、江龍は樹木に何やら目印をつけていた。そして隠れ里の小屋に蓁蓁と楊秀は拘束されていた。目覚めた楊秀は「なぜ自分は活かされたのか」と考える。蓁蓁は、自分は剣雄との交渉の切り札として連れてこられたが、今の剣雄は女のために命は捨てないだろうと見る。楊秀は、江龍が助けてくれるから生きて出られるだろうと言う。
そこに岡田がやってきて、楊秀を得たことで手中の駒が増えたと喜び、自分達の命の保証が得られれば楊秀は解放する、と言う。しかし蓁蓁のことは解放せず、剣雄と交渉するのだと。蓁蓁は岡田を挑発して殴られ、それを楊秀は助けようとしても、蓁蓁の刺青を正視することすらできず、逆に蓁蓁に突き放されてしまう。
岡田さん、交渉のカードを二枚手にしてる割に浮足立ってるとこがダメだと思う~
無想は江龍のつけた目印によって隠れ里にたどり着き、手下の服を奪って潜入する。江龍は楊秀と蓁蓁を脅すようにしつつ、「無想が今日やってくる、逃げるのは明日だ」ということを言葉に含めて伝える。
そしてやってきた無想は倭寇の手下たちを倒し、蓁蓁と楊秀を救出するが、江龍は逃げても朝廷に殺されるからここに留まると言う。生まれは漢人だが、月代をそって髷を結って沢山の明軍の兵を殺してきた江龍は「お尋ね者の倭寇」でしかないのだ。
そして江龍は隠れ里にあった硝石で、村をすべて爆発させる…
無想の父・程粛は江龍の恩人とされていますが、結局江龍をスパイとして利用してきたことで江龍の不幸を深めただけではないか、という気がしないでもない…
三人は山道を逃げ続けるが、岡田に発見されてしまう。必死に応戦していたところに明徳が明軍兵を連れて救出にやってくる。しかし明軍兵が倭寇に押され気味になったのを見ると、無想は二人を逃がして倭寇と対戦する。無想が明軍に加勢したことで倭寇は苦戦。そこに江龍がやってきて「明軍が裏山から攻めてきた」と報告し、岡田は撤退を決意する。
先程明徳は剣雄に「楊秀を救い、さらに私が負傷してこそ、徐階を黙らせることができる」と計画を説明していた。剣雄は明徳を「殺さないように」射る必要がある。
そして明徳が簪を指さす合図をし、剣雄は明徳に矢を放つが、事情を知らない無想が矢に気付いて一本目を阻止する。しかし二の矢は明徳の肩に命中。剣雄は無想に見られたことで動揺する…
明徳の生き残りの最強の一手は、剣雄が自分を殺さないというぎりぎりの賭けでしたが、無想は計画を知らないから、一の矢は妨害されて危ないところでしたね~
無想は傷を負った明徳を必死で治療する。「どんな命も救う」と言ったものの、無想は明徳に「阿九」と幼名で呼ばれ、そのことで母・梅女将と交わした言葉があふれるように思い出されるのだった。
楊秀と蓁蓁は梅艶楼に戻ってくるが、みんな逃げてしまい残っていたのは侍女の蘭蘭だけだった。蓁蓁は残りの銀子を蘭蘭に与え「いい人に嫁いでね」と楼から逃がす。
蓁蓁は「あなたの努力を無駄にはしない」と、鳥かごの下に隠していた帳簿を楊秀に渡す。楊秀が役人になり、無想が和尚になり、結局蓁蓁だけが復讐を果たすことができたのだ…。楊秀は蓁蓁に「一緒に都に行こう」とこの先のことを考えるよう切り出す。
すると、そこに敗火が現れる…
楊秀は蓁蓁をあらためて「郡主」と敬意をこめて呼ぶことができましたね。それでも二人は、楊秀が義侠心で棺を引いた日には戻れないような気がします。そして敗火は何を?
34~36話の感想
あらためて、三年の月日の経過というのは思った以上に大きかったようで、特に明徳~剣雄の厳党師弟にとっては、実子・無想という見えない楔が二人の間に打ち込まれたということが、かなりの変化がもたらされている印象です。
あの明徳が、無想を守るために父性愛を爆発させるなんて、序盤の展開からするとちょっと想像できないですよね。その心理的変化がおそらく明徳に隙を生み、守りに入り甘さを生じさせたということなのか、そこで剣雄が明徳に発した言葉が「あなたは老いた」…!
実子がいなかった(はず)の明徳が、後継者として息子のように育ててきた剣雄ですが、明徳を陰で裏切ることで、自立への歪んだ自信を深めてきたようです。
かといって、剣雄が明徳を超えるほどの存在に成長できているかというと、そこは全然そうではないところが剣雄の不幸なのですよね~。
蓁蓁との関係でも、明徳との関係でも、剣雄が真に欲するものをさらっと持っていく無想、しかし無想自身はそれを「煩悩」として断ち切っているのだから、何とも皮肉です。その上、そんな無想から「真に救いたいのはあなただ」と言われてしまうという…
そりゃ剣雄グレますわ…
楊秀もすっかりデキる役人としての成長を遂げましたが、きれいな理想家のまま自分の夢を貫いてきた楊秀なので、蓁蓁と剣雄の堕落を、何か大事な思い出についた「汚れ」のように扱ってしまうのはやめてあげて…
なんだかんだいっても、楊秀だけが足場が安泰ですよね。他の皆さんは見事に全部ひっくり返されて、次回どういう方向に流れていくのか見通せないくらいです。
正因と銅人一同があんな簡単に下山することができることとか、梅艶楼の妓女たちがあんな簡単に逃げることができることとか、蓁蓁と無想の苦労は一体何だったのかと突っ込みつつ、目的と帰る場所を失くした二人がこれからどこへ向かうのか、そろそろ終わりも近くなってきたので、次回は色々まとめに入りそうです。しっかり見守って行きましょう~!
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