燕雲台(えんうんだい)-あらすじ-1話-2話-3話-感想付きネタバレでありで!

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クルミットです♪

燕雲台始まりました!中国時代劇だと唐・宋・明などの漢民族メインのドラマが多く、満州族の清朝以外では、異民族は外敵として朝廷を脅かす存在として描かれがちです。燕雲台の舞台となる征服王朝・遼は契丹人の国家で、北宋の時代に200年間満州・モンゴル地域を支配しました。

耶律阿保機により作り上げられた遼は、後継問題で骨肉の争いが絶えず、実はなかなかのドラマの宝庫です。その中で、遼の全盛時代を築いた景宗の皇后・睿智蕭皇后蕭綽がこのドラマの主人公です。夫を助け、幼くして即位した息子を支えた伝説の皇后の生涯を描いた歴史大作を、契丹の文化とともに楽しんでいきましょう♪

【燕雲台-The Legend of Empress-】(ネタバレあり)

第1話「波乱を起こす少女」

統和27年(西暦1009年)、幽州燕雲台から国を見下ろし佇む女性がいた。豊かで強い国土を作り上げてきた彼女は、これまでの日々を一人思う…
未来スタートです。この先ここに到達した時、このオープニングを思い出しましょう♪

天禄5年、帰化州祥古山。世宗は慣習を破り漢人の皇后を冊立したことで、守旧派の反発を買い、耶律察割は皇后甄氏、蕭氏とともに世宗を暗殺。祭祀を血に染めた。
その祥古山の変から18年後。契丹人の少女・蕭燕燕は草原一の馬を手に入れるため、耶律磨魯古に闘いを挑んでいた。燕燕は持ち前の俊敏さで磨魯古を倒し、勝利を手にする。
俺様ジャイアン風なのに、好きな女の子にボコボコにされる磨魯古、不憫です…

その頃幽州では、韓徳譲が短期間に軍隊を鍛え上げて評価されていた。練兵場に連れてこられた一頭の黒馬が暴走するが、韓徳譲はなだめて烏雲蓋雪と名付ける。そこに徳譲へ耶律賢(明扆)から文が届く。明扆は幼い頃、奴婢だからと磨魯古たちにいじめられていた徳譲を助けて以来の親友だった。
磨魯古は昔からジャイアンだったのですね!そして昔からやりこめられる立場♪

すっかり烏雲蓋雪を手なずけた韓徳譲は上京に向かうが、そこですれ違った燕燕が烏雲蓋雪を草原最強の馬だと見て、わざと驚かせていちゃもんをつけ、馬を交換させようと吹っ掛ける。燕燕が無理やり乗って行こうとしたため、烏雲蓋雪は暴走して処刑場に飛び込んでしまう。咄嗟に燕燕の令牌で宰相の娘だと証明してその場を逃れるが、それでも燕燕は諦めず、徳譲が身分証を持たないことを追及して烏雲蓋雪を勝ち取る。
宰相の娘で怖いもの知らずな燕燕は、我儘だけどどこかサラっと痛快ですね

燕燕の姉で蕭家の次女・烏骨里は、高官の令嬢たちと謎かけをして、負かしては簪を巻き上げる騒ぎを起こしたため、長女・胡輦が仲裁する羽目に。誰もが一目置く胡輦と、気取り屋の烏骨里、天真爛漫な燕燕、北府宰相・蕭思温の娘三人はそれぞれ個性的に成長していた。
三姉妹の長女はしっかり者、次女は策略家、三女はマイペースというパターンですね♪

耶律賢・明扆と徳譲は久々の再会を果たす。明扆は、父・世宗の暗殺を利用して帝位についた耶律璟に敵を討つためこれまで辛酸をなめてきたが、徳譲がこれからは自分が支えると約束する。そのためには身分が必要で、射柳大会で優勝し朗君軍の統領になることが徳譲に課せられる。そして明扆は后族の協力を得るため、徳譲に先帝の形見の玉佩を託す。
今は上下の隔てもなく、ただ親友として目標に向かっている二人がいい感じですよね

燕燕は射柳大会への出場に意欲を燃やし、烏骨里は射柳大会に来る殿方とのご縁にときめく。そんな妹たちをまとめ、胡輦は契丹の子孫繁栄の儀式である瑟瑟儀を行う。燕燕は樹木に願をかけようとして、不思議な出会いをした男のことを思い、述律太后のようになりたいのに自分は何もしていない、と祈るのをやめる。
燕燕は「述律太后のようになりたい」という意味を、どこまで理解しているのやら…

皇太叔の耶律李胡は息子の喜隱に、今後の生き残りのために皇族と后族の支持が必要だと語る。そのために射柳大会で優勝し、兵権を手にすることが何としても必要だった。さらに后族の支持のため、李胡は蕭思温と二人で会いたいと連絡する。蕭思温は警戒し、三姉妹に「春捺鉢の期間はみだりに出歩くな」と釘をさす。
述律太后の話の後に耶律李胡!太后が皇帝擁立に失敗した息子が李胡なのですよね

蕭思温のもとに客人が訪れ、会わないと断ったところ「祥古山」という言葉で翻意を促してきた。客人が韓徳譲だと知り、蕭思温は会うことに。徳譲が家にいるのを見た燕燕は驚くが、徳譲は「馬を奪われたから文句を言いに来た」とからかう。徳譲は蕭思温に玉佩を差し出して「玉佩の主が春捺鉢の時に会いたいと」と伝える。蕭思温はその意味を徳譲に問うが、勘違いした燕燕が乱入して徳譲を連れ出してしまう。徳譲は燕燕に烏雲蓋雪を譲ることにし、燕燕に今日の訪問のことを口止めする。
蕭パパ、娘のおイタに「はぁ?」って言いそうな場面での感情の殺し方がさすがです♪

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第2話「皇帝の猜疑心」

蕭思温に徳譲のことを聞かれた燕燕は、好奇心が抑えられず「祥古山」とは何かと聞いてしまい父の逆鱗に触れる。蕭家が太祖の三支に近づけば大難を免れないが、蕭思温は「玉佩の主」=明扆に会う決心を固める。
父の片腕として繊細な相談事に関わる胡輦と、軽々と地雷を踏む燕燕との落差が…

射柳大会当日、三姉妹は結局揃って見物に出かける。后族の蕭達凛、人皇王の孫の只没大王、仲父房の耶律休哥、皇太叔家の耶律喜隱、耶律璟の弟の敵烈大王、耶律磨魯古らが決勝に進むが、燕燕はその中に徳譲の姿を見つける。耶律璟は喜隱が決勝に残ったのを見て、李胡一家の野心を案じる。一方、烏骨里が喜隱に夢中になっている隙に、燕燕の姿が消える…
兵権がかかっている以上、単にスポーツ大会ではなく高度に政治的な闘争なのですね

射柳大会の決勝は、吊られた柳の枝を射落とし、それを手で拾うのを競う。ところが決勝の場に磨魯古の札を持って燕燕が現れ、蕭家の一同は唖然とするが、耶律璟が面白がったためそのまま開始される。互いの妨害は熾烈を極め、敵烈、只没、休哥、達凛、喜隱と次々に落馬して失格していく。徳譲と燕燕が残るが、喜隱が燕燕を妨害したせいで徳譲が優勝する。
喜隱が言っていた策はこんなわかりやすい妨害?もしかして喜隱は全然使えない子?

磨魯古の令牌を使って皇帝を偽った燕燕は、罪に問われる緊張感のまま御前に召されるが、気絶させられていた磨魯古が「刺客に令牌を奪われた」と騒いだため、燕燕は取り押さえられる。蕭思温は自分の三女だと耶律璟に弁明し、胡輦と烏骨里も燕燕の助命を嘆願する。燕燕は「女子でも兵を率いて戦える」と証明したかったのだと訴え、耶律璟はその姿に亡き姉である長公主(燕燕の実母)を見て大いに気に入る。
蕭パパはいわゆる駙馬だったのですね。個性的な公主が妻ではさぞかしご苦労が…

皇宮に戻った耶律璟は、謀反を起こされることに疑心暗鬼のあまり乱心して、近侍を殺し、罨撒葛に「許可なく集合するものは死罪にせよ」と命じる。そんな中、徳譲が明扆に優勝の報告に訪れているところに耶律璟が見舞いに訪れ、徳譲は咄嗟に物陰に隠れる。かつて耶律璟は世宗の遺児三人を守ると誓約しており、子のない耶律璟の跡は明扆が継ぐことになるが、虚弱な明扆は効き目のない薬を飲まされていても対抗できない。父帝の暗殺の真相を知らないせいで弟の只没も味方ではなかった。徳譲は物音を立ててしまうが、徳譲の父の韓匡嗣がうまくごまかす。
耶律璟が「明扆が継ぐ」と言った時の、罨撒葛の鋭い反応がわかりやすかったですね♪

契丹の民は遊牧民だが、太祖が農業を奨励したため定住化も進んでいた。しかし皇帝は「捺鉢」という風習を守り、四季ごとに行宮に移動して馬車で政を行っていた。その捺鉢の中の「跳月大会」は若い男女の出会いの場となっていたが、燕燕は射柳大会のことですっかり反省し、跳月大会に行く気をなくしていた。一方徳譲は、旧友の達凛、休哥と再会し旧交を温める。朗君軍は跳月大会の警護に当たるため、統領となった徳譲は檄を飛ばす。
これまであまりなじみがなかった遊牧民族の風習が序盤から盛られて興味深いですね!

泥酔した耶律璟は僅かなことでも激高して近侍を殺害し、怯えて逃げ出した宮女の安只は只没に助けを求める。安只に迫られた只没は、救ってやると約束し深い仲に。父・李胡から「蕭思温に接近するために弱点である娘を利用しろ」と言われていた喜隱は、胡輦を口説こうとするが、胡輦は徳譲に話しかけるのを邪魔され、冷たい態度をとる。
えっ、喜隱は烏骨里推しじゃなかったの?蕭家の娘なら誰でもいいのでしょうか?

第3話「意中の人」

胡輦は喜隱に絡まれるが、「射柳大会の妨害行為をすべて見ていた」と冷たくあしらう。そこに何も知らない烏骨里がやってきたので、喜隱はあっさり烏骨里に切り替える。胡輦は徳譲に追いつき、明扆を助ける真意を尋ねるが、自分で選んだ道だと真摯に語る姿に納得し、父からの伝言と玉佩を返す。
やっぱり喜隱使えない子ですね。烏骨里はそんな男やめた方がいいですよ!

耶律璟は国医・肖古が処方する香の依存状態になっていた。香の原料を採取するのは命がけのため、手元にもう香がないと知って耶律璟は激怒し、犠牲を払っても香を持って来いと肖古に命じる。
「国医」なのにかなり胡散臭いですね…

胡輦と熱心に話し込んでいたせいで、徳譲は達凛たちにからかわれる。そこに燕燕が来て「この人と決着をつける」と息巻き、組手での勝負を挑む。徳譲は苦笑しながらも勝負を受け、手加減なしで組み合うが、ふいに唇がふれあったことで燕燕は逃げ出してしまう。ひとりになって燕燕は徳譲との口づけを思い出していたが、すでに噂になっていたことで烏骨里にからかわれ、二人は騒いで胡輦に叱られる。
達凛や休哥から見ると胡輦と燕燕の扱いが段違い♪ 燕燕はまだまだ子供なのですね…

太祖の三支が帝位争いを繰り広げている現状、蕭思温は二人を見守ってやれと胡輦に言い含める。胡輦が喜隱に言い寄られたが断った話を聞き、長女としての責任を負っていることを、蕭思温は不憫に思う。一方、徳譲が朗報と玉佩を持ち帰ったことで明扆は喜ぶが、徳譲は今回の捺鉢は注意が必要だと警鐘を鳴らす。それでも明扆はこの機会を逃せない。
胡輦が喜隱を断ったのは正解なので、これからいい人を見つけてほしいです

明扆は侍医の迪里姑と結託して護衛の楚補を遠ざけ、漢服で徳譲の侍従に変装して蕭思温に会いに行く。蕭思温は明扆の面差しに亡き先帝の面影を見て感動する。楚補は明扆の脱出に気付き、罨撒葛に「明扆大王は后族の幕営地へ向かった」と知らせる。
罨撒葛が兵を率いてやってきたため、胡輦が罨撒葛を引きとめることに。蕭思温は明扆が先帝の志を継ぎつつ、同じ轍を踏まない覚悟を持っていることに感心し、協力を確約する。
国医の他にちゃんとした侍医もいました♪明扆の周囲には結構協力者がいるのですね

胡輦が時間を稼ぐうちに徳譲と明扆は天幕から脱出するが、罨撒葛は気付いてすぐに追いかける。燕燕は徳譲が追われているのを見て危機を察し、馬を放って追跡を妨害する。追手をやり過ごした明扆は燕燕と出会い、烏雲蓋雪で皇族の幕営地まで送ってもらう。燕燕は名乗らずに去っていくが、去り際に落とし物をしていく。燕燕から明扆の無事を聞いた徳譲は、「徳譲さん」と呼ぶことと、次回どんな要求でも飲むことを約束させられる。
明扆と燕燕では、明扆の方が「姫」ですね♪

罨撒葛は明扆を見失って探し回るが、なんと耶律璟のもとにいたため「蕭宰相と会っていたのでは」と耶律璟の猜疑心を煽るが、明扆は巧みに言い逃れる。罨撒葛の報告を聞いた耶律璟は、虚弱な明扆が罨撒葛から逃げおおせるわけがないと笑い飛ばすが、完全には信じられず罨撒葛に任せることに。
一応耶律璟は明扆のことをかわいがってはいるのですね。信じてはいないけど…

捺鉢から都へと戻る時を迎える中、烏骨里と喜隱は逢引を重ね、言葉巧みに口説かれて烏骨里は夢中になる。罨撒葛は胡輦に「君が好きなものを贈りたい」と気を引こうとするが、胡輦にはその気がない。燕燕も徳譲と一緒に時を過ごしていたが、「遼は改革が必要だ」と率直に語る燕燕に徳譲は驚き、ではこの国はどう変わるべきかと尋ねる…
三姉妹それぞれに個性のある恋物語が展開していくようですね。徳譲は苦労しそう♪

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1~3話の感想

燕燕を演じるティファニー・タンの笑顔は輝くようですね!出産からの復帰作だというのに、ティーンエイジャーを演じて全く違和感がないどころか、魅力が溢れて眩しいほどです。燕燕はわがまま放題でありながら、一本筋が通っていてさっぱりした性格なので、ヒロインが魅力的だと見ていて安心できます。

遼がメインのドラマはこれまでなかなかなかったので、難解な名前の登場人物が大量に登場する上に、なじみのない地域の歴史に混乱しそうです。そこで、ドラマの中に出てきた単語「太祖の三支」について抑えておくのが必須になります。「太祖の三支」とは、太祖=耶律阿保機と述律皇后の間に産まれた三人の息子の子孫ということを意味します。
長男の突欲は、実母の述律皇后から疎まれ廃嫡、後唐に下ったものの暗殺されました。彼の息子が第1話冒頭で暗殺された第三代目の世宗で、明扆と只没がその世宗の息子です。
次男の堯骨は、第二代皇帝として即位した太宗です。彼の息子が耶律璟(穆宗)と罨撒葛で、耶律璟は世宗が暗殺された混乱に乗じて第四代目の皇位を手にしました。
三男が李胡で、太宗の死後に述律皇后は李胡を擁立しようとしましたが、世宗が軍の後押しによって即位したため、述律皇后は闘って敗れ渋々承認したという経緯が…

こんな第二~四代の皇帝継承をめぐる耶律家のお家騒動のせいで、三支のそれぞれ「われこそが正統」との自負が次代に禍根を残すことになり、そして現在の皇帝・耶律璟は自分も謀反を起こされるのではという猜疑心に常にかられる羽目に陥っているのです。
そんな「われこそが」の次代即位の切り札となりえるのが「后族」という存在です。婿になれば宰相の後押しが確実に期待でき、三姉妹の存在が時代の鍵となっていくのです。

蕭家の三姉妹のキャラクター設定が、ちょうど末っ子が主人公ということで「独孤伽羅 ~皇后の願い~」での三姉妹を彷彿とさせる「しっかり者の長女」「ちゃっかり次女」「天真爛漫三女」のキャラ造形がぴったりはまっています。胡輦はしっかりしすぎていて、烏骨里は男を見る目がなさ過ぎてそれぞれに心配ですが、今のところ男性陣から子供扱いされている燕燕がなんと!二人の男性と出会って一歩リードです♪ 徳譲も明扆も抑圧されてきた過去のせいか我慢強く、燕燕の多少の無茶も広い心で受け止められるイケメンです。でも、胡輦に絡もうとしている罨撒葛も渋くて素敵ですよね!それに比べて喜隱のダメさが目立ち、まだしもジャイアン磨魯古の方がマシに見えるくらいです。
それぞれ個性的な面々が揃っているので、これからどんな形で三姉妹の恋物語が展開していくのか、見守っていくのが楽しみですね♪

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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