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第20話は、陳恭が生父・陳黼の戦死の真相に迫り、冯膺との因縁が浮き彫りになる重厚な回でした。父の死をめぐる真実は、大義と個人の命が天秤にかけられる非情な現実を描き出します。そして荀詡もついに冯膺を捕らえようと行動に移し、物語は決戦に向けて大きく動き始めました。
それでは第20話を一緒に見ていきましょう!
風起隴西 第20話のあらすじ
荀詡は柳莹に令牌を託し、「この地を離れて生き延びてほしい」と願います。柳莹は彼を抱きしめ、涙をこらえながら去っていきました。
一方、陳恭は冯膺を茶席に招き、十年前に父を死に追いやった戦の真相を問いただします。資中の戦いで魏軍が蜀軍の糧道を断った結果、父は戦死。冯膺は「それは劉備の大戦略の一環であり、夏侯淵を討ち漢中を奪うための策だった」と語り、自らの関与を認めました。
「国家のためならば個人は犠牲にされる」――冯膺の冷徹な言葉は、陳恭の胸をえぐります。
冯膺はさらに「高堂秉を葬ったのも自分の判断だ」と告白し、荀詡が真相を追っていることにも気づいていると明かします。そして「信じられぬなら楊儀に聞け」と迫り、陳恭に丞相府の将令を託しました。
その頃、李严は馬岱を取り込もうと試みますが、彼は巧みにかわし、むしろ諸葛亮への忠誠を示します。李严はなおも謀略を巡らせ、狐忠と共に北伐を妨害する計画を進めました。
荀詡は冯膺の動きを監視。門に刻まれた符号が「游枭」の印であることに気づき、裴绪らに監視を命じます。そして赤岩峰へ向かう冯膺を待ち伏せし、ついに「私通曹魏の罪」で捕縛しようと兵を差し向けました。
風起隴西 第20話の感想まとめ
父の死が「国家の大局のための犠牲」だったと知る陳恭の苦悩が痛切でした。
彼にとって父は英雄であり誇り。しかし、その死が味方の謀略の上に成り立っていたと知るのは残酷すぎます。冯膺の「誰も死ぬべきではなかったが国家のために選んだ」という理屈は正しいのかもしれませんが、人の心にはあまりに冷酷。観ている側も胸が締め付けられました。
荀詡の動きも緊迫感に満ちていました。彼は理想と正義を信じ、ついに冯膺を捕らえようと踏み切ります。その真っ直ぐさが彼の強みですが、大義のために突き進む姿が逆に彼の命を危うくしているのではと不安になります。
柳莹のシーンも印象的でした。荀詡を想う気持ちは本物なのに、立場が彼女を嘘で塗り固めてしまう。「愛しているけど共に歩めない」二人の関係は、戦乱の悲しみを象徴しているようでした。
また、李严と馬岱のやり取りでは、李严の狡猾さに対し、馬岱があくまで武人としての筋を通す姿が清々しく、物語の中で一筋の正直さを感じました。
第20話は「父の仇」と「正義の追求」という二つの軸が重なり、いよいよ核心に迫る展開でした。次回、冯膺が荀詡に捕らえられるのか、それとも新たな謀略が待ち受けているのか――物語は緊張感をさらに増していきます。
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