風起隴西-ふうきろうせい-あらすじ-19話-20話-21話-感想付きネタバレでありで!

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高堂秉が燭龍として捕えられ、陳恭が青萍計画を阻止したことで事態は終息したかに思われましたが、実は陳恭は郭淮に洗脳され、真の燭龍として潜伏していたのでした。陳恭は司聞曹の西曹掾に就任し、真の青萍計画を実行することになりますが、高堂秉が自死とみられる死に至ったことで、荀詡は燭龍事案の真相を探ろうと考えるように。

李厳は北伐を機に諸葛亮を陥れようと画策し、馮膺はそれに協力すると見せかけながらも、裏で李厳を失脚させるための策謀を巡らせ、郭淮はその内輪の戦いを利用して蜀漢を内部から崩壊させていこうとしています。すべてに関わる陳恭がどう動いていくのか、荀詡は真相を探ることで、触れてはいけない部分に触れてしまうのではないでしょうか…

【風起隴西-ふうきろうせい】(ネタバレあり)

第19計「釜底より薪を抽(ぬ)く」

馮膺が李厳に献策した内容は、謀反にも等しい内容だった。架空の「呉軍の侵略」を装えば、不在の諸葛亮に代わって李厳に勅命が下ることになり、李厳は東呉前線に兵糧を送ることで北伐を覆せることになる、という。陳恭も賛成したため、李厳はその策を採用することに。陳恭と馮膺を送り出した後、狐忠は馮膺の計略の余りの悪辣さを案じるが、李厳は馮膺の恩返しだと考えつつも信用できず、重用するなと注意する。
李厳は馮膺を信用できないのに、あえてその策に手を出してしまうのですね

荀詡は、高堂秉が谷正以外にも使用した連絡係がいたはずだと考え、高堂秉がおとなしく殺されたのは、李邈殺しと同様にしびれ薬を使ったのだろうと推測する。するとどうしても馮膺への疑念が拭えない。荀詡は馮膺の袖に、牢の内壁汚れが付着していたことを思いだしたため、裴緒が確認に行く。すると馮膺の衣の袖から、木片の欠けていた部分が発見される。
さすがに木片がそんなに簡単に発見されると、ヤラセか騙しかと思ってしまいます

郭剛が「諸葛亮は東呉が曹魏を攻めている間に漢中に侵入」と知らせるが、郭淮は「東呉は司馬懿が対応する」と答える。祁山の手薄が気になるものの、陳恭が昇進すれば情報が筒抜けになるし、五仙道の生き残りの呼応も期待できる。そこで郭淮は、事案に肉薄している荀詡を排除するため、黄預から陳恭に荀詡殺害を命じさせ、陳恭自ら手を下すことが大事なのだと言う。
司馬懿がいる世界線なのに、出てこないのはちょっと寂しい♪

荀詡は陳恭に、馮膺が高堂秉を殺害したと打ち明け、木片の証拠を見せ、証拠としては弱いが馮膺を疑うには足ると訴える。その頃、司聞曹では裴緒らが馮膺の動向を見張り、出入りを細かく記録させていた。馮膺は各部署に戦時体制に入るように命じ、北伐を優先すると伝える。そして青雲道人に会うため青石谷へ行く馬車を用意させる。
荀詡がそこで相談するのが陳恭なのは間違っていませんか?

荀詡は陳恭に、信用できる人手の調達を依頼する。陳恭は馮膺に毒されていない馬岱の精鋭を借りることにするが、荀詡はそれ以外にも尾行を心得ている腹心も必要だと言う。実は荀詡は柳瑩にも疑いを抱き監視を考えていたため、陳恭は嫉妬だろうとからかうが、馮膺が李厳に柳瑩を贈った意図は怪しく、柳瑩が連絡係ではないかと真剣に考える様子に、陳恭は呼び寄せた林良を使うことを提案する。
この相談は、泥棒に留守番を頼むようなものでは。林良は生きていたのですね!

荀詡が帰った後、陳恭の家の中には黄預が忍んでおり、翟悦を殺した黄預と、五仙道を滅ぼした陳恭は互いにおあいこだと言われる。郭淮の密命が荀詡殺害だと知って愕然とする。
郭剛は「陳恭にもしものことがあればすべて水の泡になるのでは」と案じるが、郭淮は「大業を成したくば誰も信じるな」と言い聞かせる。陳恭が心変わりして制御不可になることのないよう、妻と、同僚と、義兄弟を殺させれば、陳恭の居場所は魏しかなくなるのだ。
郭淮、サディストですね…

陳恭は「公私ともに賛同できない」と突っぱねるが、黄預は郭淮から預かった猛毒を塗った金鈚箭を見せて、自分の手で荀詡を殺すのが郭淮の意向だと迫る。陳恭は郭淮に信頼されていないと不快感を示し、何とか回避しようとするが、黄預は聞き入れずに去っていく。
陳恭が詰んだ状態に陥っているのを、黄預は見ていて楽しそうですね

李厳は諸葛亮への兵糧の受け渡し方法を思案していた。散関以南は李厳の管轄地のため、散関で魏延に兵糧を引き渡すよう狐忠に命じる。受け渡し後に問題が起きても、李厳は関係ないことにできるのだ。陳恭が堤防を破壊して山津波を発生させれば天災のせいにでき、その後東呉の侵略を知った李厳が兵糧を前線に送れば、諸葛亮にも露呈しなくて済む。この計画には東側の道を行く理由が必要なため、諸葛亮に冷遇されている馬岱を取り込むことに。
着々と李厳の計画が進んでいるのを見ると、何で躓くのかを期待してしまいます

柳瑩はふさぎがちだったが、荀詡の草笛の音を耳にして、密かに別荘を抜け出す。荀詡も馮膺の件も証拠がわかりやすいため、自分が踊らされているのではないかと思い悩んでいた。荀詡は官印を盗むように頼んだことで柳瑩を利用したことを謝罪し、そのせいで馮膺や李厳と近づくことになったと悔やんでいた。それを「仕方なかった」と言える柳瑩は曹魏の間諜なのではないかと問いただす。
荀詡、柳瑩の怪しさに気付くのが遅すぎなのでは?

荀詡は紫煙閣の帳簿を調べており、高堂秉は毎月3回通って会うのは柳瑩だけだった。高堂秉はそれまで紫煙閣に行ったこともなかったたが、柳瑩はとぼけてみせる。そこで荀詡は「高堂秉から連絡係だと聞いた」とカマをかける。そこで柳瑩は自分の想いに気付いているのかと煙に巻き「間諜だと思うなら捕えればいい」と迫って荀詡を戸惑わせる…                                                                                                          
これは荀詡が持て遊ばれているのですよね…?

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第20計「魏(ぎ)を囲んで趙(ちょう)を救う」

荀詡は柳瑩を間諜として捕えられない。城外へ出られる令牌を渡しこの地を離れるよう勧められた柳瑩は荀詡をそっと抱きしめる。荀詡は柳瑩を追おうとする裴緒を止める。
荀詡はこと柳瑩に関してだけは間諜のカンが完全に休眠しますよね♪

陳恭は司聞曹を変えた馮膺の功績をたたえつつも、10年前の資中県での李厳の戦いにおける馮膺の関りについて問いただす。馮膺は陳恭が仇討ちのために自分を呼んだと覚悟し、当時の戦略の真意を語り始める。10年前、劉備は陽平関で夏侯淵の堅い守りに手をこまねいていたが、郭淮の指示で馬秦と高勝が裏切った。そこに楊儀から馮膺へ「資中県の守備状況を密かに曹魏に伝えよ」という密勅が届く。その諸葛亮の仕掛けた罠に嵌った曹魏軍は判断を誤って夏侯淵は戦死し、結局蜀漢が漢中を制圧したという。陳恭は信じられないが、馮膺は「陳黻の戦死は決して作戦の本意ではない」と断言する。
回想シーンが普通の三国志♪ 陳恭が馮膺に騙されているような気がしてしまいます

馬岱は紫煙閣に呼び出され、それが李厳の宴だと聞いて戸惑う。李厳は馬岱をねぎらって助け合おうと言い、狐忠を副将として馬岱の下に置いて欲しいと依頼する。しかし北伐派と南伐派の争いについて問われた馬岱は、李厳の反丞相の意見に困惑する。
こんな真面目な子を巻き込んで利用しようだなんて、李厳の悪代官ぶりが加速!

馮膺は、情報や間諜を売ったのもすべて国の大義のためだと答え、それが信念だと断言されたため、陳恭は「自分も大義を選ぶ人間」と応じる。高堂秉の死もまた馮膺の手配であり、荀詡が調査していると聞いても馮膺は構わないと言い切る。それよりも、楊儀と会って将令を得る手はずを整えるよう指示する。
馮膺と郭淮は合わせ鏡のようで、陳恭はどっちを信じても同じことになるのでは

李厳は「先帝は崩御前に、丞相の異心を指摘し警戒するよう言い遺された」と語り、馬岱の従兄・馬超の同意を持ち出す。馬岱は席を立とうとするが、外には刺客が待機しており、それでも命がけで帰ろうとする。そこで狐忠は密詔の存在を明かす。李厳が差し出した誓約書には馮膺や陳恭の名もあり、馬岱は安堵して署名に応じる。
馬岱は14話で、定軍山で高堂秉にも騙されていましたよね…

天水に諸葛亮北伐の情報が届くが、諸葛亮の大軍と魏延の部隊以外に、祁山の南側から建威に出る謎の部隊の存在が知らされる。どれが主力部隊なのかまだわからない上に兵を分ける余裕がないため、郭淮はひとまず武都と陽平を諦めて祁山に戻り、上邽と天水の一線を守ることにする。天水の全軍で渭水に布陣し、蜀軍を迎え撃つのだ。
郭淮はこの状況で、燭龍が何も知らせてこないことを疑わないでいいのですか

荀詡は陳恭に、柳瑩に会ったことを話し、布石は打ったため後は出方を待つと語る。裴緒が何者かが門に墨で円を描いたというので、荀詡はそれを密偵の連絡法と見る。馮膺が道人に占ってもらうために青石谷に行くと聞いて、この非常時にと腹を立てる荀詡だが、陳恭が楊儀から受けた丞相の将令を出したのを見て、ひとまず安心する。
荀詡が陳恭に何でも打ち明けると、これが利用されるのではと思ってモヤモヤします

黄預は五仙道の生き残りを密かに集め、北伐を利用して五仙道を復興しようと語り、散関の北に潜入して蜀軍の補給路を断つことと、西郷城外の関所を攻撃するという二つの計画を命じる。関所の攻撃は、実は荀詡のための囮の計画だった。
五仙道の人々は結構生き残っていたのですね

馮膺は、青雲道人が外遊中ではないと聞いて明日訪ねることにする。諸葛亮の大軍は成都を出発し、明日南鄭に到着するものの、馮膺はそれまでには戻れない。翌朝、馮膺と孫令の一行が青石谷へと向かうのを荀詡たちが密かに見張る。出てきたら捕えようと考えるが、馮膺の謝礼の荷物を持った道人の弟子が出てきたため、その後をつけさせる。
山道を登ってきて道の傍らに隠れるとは、荀詡の足はものすごい回復力ですね!

青雲道人は馮膺を亀甲で占ったものの、その結果は「3日以内に投獄される」というものだった。難を逃れるにはいかなる手も無益だというので馮膺は達観していた。その帰途、馮膺は兵に取り囲まれるが、それは荀詡とその配下で、曹魏への情報漏洩で捕縛に来たのだった。
荀詡が馮膺を捕える日が来ようとは。最初の頃から見るととんでもない展開ですよね

第21計「刀を借りて人を殺す」

荀詡は、馮膺が謝礼に忍ばせた密書を証拠として持ち出す。馮膺は荀詡に自分を捕らえる権限はないとつっぱねようとするが、荀詡は丞相の将令を見せて捕える。馮膺が計画1歩目の段階で捕縛されたとの知らせは李厳に伝わり、馮膺直筆の密書を抑えられたと聞いてうろたえる。しかも丞相の将令が出ていたというので、李厳は急ぎ諸葛亮に会いに行くことに。
丞相の将令、馮膺が陳恭に出させたものですよね?何か荀詡は利用されているような…

諸葛亮は楊儀から馮膺捕縛の報を聞いてありえないと驚くが、楊儀は荀詡が地道な調査を続けて現場を押さえたと、直筆の情報を見せる。諸葛亮はこの件に何か裏があると感じ、戦が終わったら直接尋問することにして、情報中枢である司聞曹の平穏を保つよう命じる。
丞相の将令は楊儀が勝手に発行? 諸葛亮は全然表に立たないので終わるのでしょうか

荀詡は「馮膺こそが燭龍で、高堂秉殺害の犯人」と考えているという。李厳は馮膺に計画の続行と、黙秘してくれたら諸葛亮惨敗の暁にはすぐさま釈放して官職を与えることを伝えさせる。李厳は何よりも馮膺の口からことが漏れることを恐れ、馮膺の連絡係を呼び寄せると、「馮膺は決して将軍の名を出さぬ」との確約を得られ、李厳は安堵する。
荀詡の読みは半分当たっているだけに惜しい!李厳は第1歩目からドタバタですね~

諸葛亮は新たな司聞曹の主となった陳恭の人となりを気にするが、楊儀は「忠誠心が厚く有能」と評する。北伐で李厳が後方支援のため心が落ち着かない諸葛亮は、楊儀を南鄭に残し、司聞曹にて丞相の従事の立場で指揮を執り、陳恭を助けるように命じる。
諸葛亮は陳恭を信用したようですが…陳恭は真の燭龍になるわけで、大丈夫でしょうか

陰輯は靖安司の手柄を祝福しつつも、裴緒に探りを入れてくる。裴緒ははぐらかすが、内心大喜びで荀詡に祝杯を持ち掛ける。しかし荀詡は馮膺の事案が単純すぎて祝う気になれずにいた。これは馮膺がより重要な誰かを守るためわざと捕えられたのではと気付き、馮膺に関する文書をすべて洗いなおすことに。
荀詡はいつも、行動に移してから「あれ?」ってなりますよね。遅いですよね…

その頃、陳恭は馮膺を牢から連れ出し、密かに楊儀に会わせていた。陳恭は父・陳黻の死の原因となった資中県の乱について説明を受け、これまで馮膺を誤解していたと謝罪する。父は国に殉じたと納得し、馮膺が国のために進んで汚名を着たと知ったのだ。馮膺はようやく誤解が解けたことで、陳恭に生き抜くようにと言う。
どこもかしこも信じられない場面ばかりですが、この三人は信じたくなります

荀詡が資中県の乱に意味があると気付き始めた頃、陳恭は馮膺と楊儀に、「真の青萍計画」の全容を語っていた。その目標は李厳と諸葛亮の対立で、曹魏は漁夫の利を得て蜀漢と東呉を滅ぼして天下が統一できるというのだ。郭淮は陳恭が密命を受けて動いていたことに気付かず、青萍計画が始動したと知った馮膺と楊儀は、曹魏の標的が李厳だったため「反間計」を弄して成功し、何も知らずに採用された荀詡によって高堂秉があぶり出されたのだ。
三人はスッキリでしょうが、荀詡がかわいそうになってきました…

李厳はもはや失脚目前だったが、問題は李厳の手元にある密勅だった。そこで陳恭は燭龍への密令だとして柳瑩に対処させることに。しかし馮膺には難を逃れる策はなく、馮膺が曹魏の間諜だからこそ李厳を死地に追い込めるため、最初から馮膺は死を覚悟してことに臨んできたのだった。今後は郭淮に信用されている陳恭が重要な任を担うことに。
陳恭は二人に郭淮から、手ずから荀詡の殺害を命じられたことを明かす。しかし楊儀も馮膺も漢の復興のため荀詡を犠牲にするつもりだったため、陳恭は愕然とする。
途中までは感動的だったのに、荀詡の件が出てきて台無しです。馮膺は大局を見る余り犠牲への痛みに鈍感になりすぎなのではないですか

李厳は別荘の隠し穴に密勅をしまおうとするが、人の気配に剣を抜く。しかしそこにはうたた寝をしていた柳瑩がいた。柳瑩は李厳に疑われずに、密勅の場所を確認する。
李厳アウト~♪ 柳瑩は出てくる中で一番凄腕の間諜ではないでしょうか

文書を読んでいた荀詡は、馮膺の情報流出で、李厳に代わって殉死したのが陳恭の父・陳黻だと気付き、陳恭は馮膺が仇だと知って復讐するために蜀漢に戻ってきたのではないかと考える。荀詡は陳恭を信じたいものの、陳恭と馮膺の間には何かがあるとみられた。一方、楊儀はなおも陳恭に釘を刺す。荀詡が生き残れば反間計が破綻し、これまでの犠牲が無駄になるのだ。陳恭はこの件に片を付けるため南鄭に戻ることにするが、板挟みに涙する。
後追いでゆっくりですが、次第に真相に近づいていく荀詡を誰か止めて…

黄預は、五仙道が騒ぎを起こしたという情報を靖安司に伝え、荀詡を呼び寄せるため、関所を襲おうとする一方、五仙道の者に関北の上流で水をせき止めさせる。しかし黄預が殺す目的は荀詡ではなく、荀詡の始末に失敗した陳恭で、五仙道の恨みを晴らすつもりだった。
やっぱり黄預は復讐を諦めていなかったのですね。配下に示しがつかないですものね

陳恭は柳瑩と計画の進行を確認するが、柳瑩はまだ密詔が見つからないという。李厳の謀反が確定するための重要な証拠のため、陳恭は必ず破棄するようにと柳瑩を急かすが、李厳の許可がないと書斎に入れないため難しいというのだ。陳恭は司聞曹の出した通行許可の令牌を手渡し、任務を遂行したら速やかに発って生き延びてくれと言う。
密詔はすでに見つかっているのに、見つかっていないことにする柳瑩の嘘がコワイ…

郭淮と郭剛は、渭水を見下ろす丘で事態を見守っていた。まだ陳恭からの連絡はなかったが、郭淮は陳恭の能力を信じていた。曹魏の真の狙いは、諸葛亮が後方支援の拠点として執着している陳倉だった。諸葛亮が陳倉を奪えなければ、祁山で郭淮軍と相対することになり、そこで足止めされている間に李厳が計画を遂行すれば、蜀軍は内部崩壊を招くのだ。その読み通り、諸葛亮は陳倉で手をこまねき、祁山へ向かおうとしていた。郭淮の術中に嵌まることになると反対されるが、船に新式の連弩を乗せると言う。さらに廖化に陳倉攻めを任せると言うが、諸葛亮にはある考えがあると言う…
このドラマの諸葛亮、どうも頼りなく見えるのですよね~

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19~21話の感想

三国志を御存知の方だと、この北伐の中に仕込まれている策略が「陳倉の戦い」から「祁山の戦い」につながるというのがお分かりになるかと思いますが、むしろそういう予備知識を省いて見ていった方が、この先の結末がわからなくて楽しめるかもしれません。

前回、陳恭の裏切りにドキドキさせられましたが、陳恭が馮膺と話して父の死に納得してくれてほっとしました。こんなにあっさり納得するなら、もっと早くに馮膺が説明すれば死なずに済んだ人もいたのに、と思った瞬間、馮膺と楊儀が「じゃあ荀詡は殺すってことで」という手のひら返しを食らって呆然です。
陳恭はきっと、「荀詡を殺さずに済む方法」を二人に相談して助けてもらいたかったのでしょうに。司聞曹という組織にとっても、親友としての関係性においても、荀詡は簡単に犠牲として切り捨てていい人間ではないし、馮膺たちも切り捨てるようなことはしないはずだと信じて話を持ち掛けたのではないかと思うのです。仇とまで思った人間を信じた瞬間に、大切なものを切り捨てろと言われてしまったわけで、陳恭の涙は二度目ですが、もうこれ以上彼を泣かせないで、という思いに駆られてしまいます。

これで、荀詡が身内に利用されているのに、真面目に真相へと歩を進めているのを見ると、荀詡が向かっているのは死への道に見えてしまいつらくなります。もう進まなくていい、むしろ逃げて欲しいと思うのですが、荀詡の人柄からすると退くことはできないでしょう。
逃げるどころか、彼を陥れている柳瑩を救おうとしてしまう、それが荀詡なのです。

次回はとうとう最終回となります。策士が策に溺れ、こじれにこじれた諜報戦の終幕の軍配は、どちらに、いや誰に上がるのでしょうか。作風からすると、すっきりとした終焉は期待できないような気がしますが、できればここまでまっすぐに頑張ってきた荀詡が、少しでも幸せになって欲しいように思います。

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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