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クルミットです♪
33話は本当に重かったです。前半は雪冤昭(冤罪を晴らすための詔書)を巡る動きと楊盈の大逆転交渉があり、後半は寧遠舟のひとり場面でしっかり来ます。大きな出来事が詰まっているのに静かな話で、見終わったあとじわじわします。それでは33話を一緒に見ていきましょう!
一念関山 33話のあらすじ
安国の六里堡。寧遠舟は元禄に、梧帝の冤罪を晴らすための「雪冤昭」を用意させていました。花押(かおう)はすでに梧帝の筆跡に似せて書き上げており、あとは梧帝本人の指印を押すだけという状態です。
しかし梧帝は重傷を負っており、銭昭が持てる内力(ないりょく)をすべて注いで治療にあたっています。
「内力」というのは、簡単に言うと生命力そのものを注ぎ込む治療みたいなもの。銭昭がどれだけ必死かが、この設定でじんわり伝わります。
梧帝の懐に、実は彼自身が用意していた雪冤昭が見つかります。梧帝も自分から動こうとしていた。それを知った寧遠舟たちは、この旅が無駄ではなかったとようやく胸をなでおろします。
銭昭の治療が実り、梧帝はなんとか一命を取り留めます。寧遠舟は銭昭に梧帝の護送を頼み、自分はひとりで安都に戻り楊盈を助けると言い出します。
すかさず于十三が止めます。今の寧遠舟は内力が不安定すぎる。行っても楊盈を救えず、ただ死ぬだけだ、と。
于十三のこの一言、けっこうきつい言い方なのに、寧遠舟をちゃんと心配しているのが伝わる言い方でした。
銭昭、于十三、元禄、孫朗の全員が反対し、寧遠舟はようやく折れます。必ず楊盈と如意を連れて帰る、という約束をして。
その頃、初月は于十三の安否を案じてひとりで四夷館(外国の賓客が使う宿舎)に足を運びます。礼王がすでに救出されており、他に犠牲者はいないとわかり、ほっとします。
孫朗は杜長吏に急いで逃げるよう説得しますが、杜長吏は首を縦に振りません。自分の命は楊盈が救ってくれたもの。だから楊盈を助けに安都に戻る、と頑として聞かない。
杜長吏、脇役なのにこういう義理の通し方をするキャラ、なんか好きです。
場面は変わり、李同光の屋敷へ。李同光は如意の死を悼んで紙銭を燃やしています。楊盈は如意が亡くなったと言われても、すぐには信じられない様子でした。
李同光は楊盈に、今は自分の身を案じろと告げます。安帝が落ち着いて楊盈のことを思い出したとき、いくらでも苦しめる手はある、と。
翌日、宮中に連れられた楊盈の前で、安帝は自裁を迫ります。
ところが楊盈はひるまない。逆に取引を持ちかけます。自分は政局を安定させることができる、しかも北磐(北方の国)と内通したという大罪も帳消しにできる、と。
自裁を迫られた場で逆に交渉を始めるこの胆力。「この人、腹の据わり方が普通じゃない」と正直思いました。
楊盈はその場で自分が女であることを証明し、安帝が長年望んでいた「他国の姫を后に迎える」という夢を自分が叶えられると言い切ります。
皇兄(梧帝)のために男装して命がけで安国に乗り込んだのに、危機になれば見捨てられた。もうその皇兄のために身を粉にする気はない、と告げます。
楊盈が提案したのはこういう策です。安帝が対外的に「梧帝と合意した」という形で楊盈を后に迎え、沢・勉・済など九つの城を持参金として割譲したと発表する。そうなれば梧帝が帰国後に丹陽王と割城問題で激しく揉めて共倒れになる。最終的に安帝と同盟を組まざるを得なくなる。さらに楊盈が皇子を産めば、その子が両国の橋渡しとして梧国への足がかりも持てる、という長期的な計算まで込みの話です。
安帝は考えた末、楊盈の提案をのみます。
安帝があっさりOKするのが逆に怖い。「これは自分にも都合がいい」と判断した顔つきで。
楊盈は内密に李同光を通じて寧遠舟に伝言を送ります。急いで助けに来なくていい。まず梧帝を安全に梧国へ届けることを優先してほしい、と。
そして楊盈は自分の中で何かが固まるのを感じていました。梧国に帰ったとしても、知らない男性に嫁いで世の中のことも知らない貴婦人にはなりたくない。自分の運命は自分で決める、と。
この覚悟の言葉、派手さはないのに静かに重かったです。楊盈がここで本当の意味で「自分の話」を生き始めた気がします。
一方、安帝は鄧輝に婚約についての意見を求めます。鄧輝は格式や年齢的に釣り合いが取れていないと正直に言いつつ、発表は進めてよいと同意します。ただし詔書でぼかしておく、そして二皇子がまだ未婚なので后より太子妃のほうが扱いやすい、とも言い添えます。
「太子妃のほうが扱いやすい」。楊盈は安帝を利用するつもりで動いているのに、安国側も楊盈を使う計算をしている。この話、誰も単純に動いていないです。
安都の六道堂(諜報機関の拠点)に戻った寧遠舟は、楊盈が今のところ安全だという知らせを受けます。しかし如意は亡くなり、遺体は朱衣衛(安帝直属の護衛組織)によって人前で火葬されたとも知ります。
お互いに刃の上で生きてきた仲間で、死は何度も見てきた。それでも、寧遠舟の心は壊れそうになります。
彼は如意が自分のために贈った赤い衣を纏います。ふたりで過ごした日々の記憶が蘇る。そして心の中で如意に誓います。楊盈を救い出したら、必ず如意のそばへ行く、と。
「必ず会いに行く」が、もう会えない人への約束になっている。この場面だけで33話全部が報われた気がしました。
一念関山 33話の感想まとめ
一番残ったのは、やっぱり最後の赤衣の場面です。
寧遠舟は泣きも取り乱しもしない。ただ如意の衣を纏って、ひとりで記憶の中にいる。このドラマ、感情が静かに表れる場面が多くて、それが逆につらいです。
楊盈の交渉シーンはきつかったです。自裁を迫られた場で逆に取引を始めるあの胆力、すごいのに、「こんな状況に追い込まれないとこれができなかった」という背景が重い。
鄧輝が「太子妃のほうが扱いやすい」と言っているのも気になりました。楊盈は安帝を利用しようとしているけど、安国側にも楊盈を使い倒す計算がある。誰も誰かを信頼していない、この話の中で。
寧遠舟の「楊盈を救ったら如意のそばへ行く」という誓い。内力が不安定な今の彼が言う「そばへ行く」が、生きて会いに行く覚悟なのか、死んで会いに行く覚悟なのか、どちらとも読める言葉で、その重さがずっと残ります。
赤い衣を着て記憶の中にいる寧遠舟の姿が、この話ではずっと頭の端に残っています。
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