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今回ご紹介するのは、中国湖南卫视で放送された時代劇ロマンス「宮廷女官 若曦」。
現代の女性が清の時代へタイムスリップし、皇位継承を巡る激しい権力闘争と、歴史の渦に翻弄されながらも一途な愛を貫こうとする姿を鮮烈に描いた傑作だ。
ある事故をきっかけに、清の康熙帝の時代へ転生してしまった主人公・若曦(劉詩詩)。彼女は宮廷で生き抜く中で、冷徹だが深い愛を秘めた四阿哥(呉奇隆)、優しく穏やかな八阿哥(鄭嘉穎)をはじめ、個性あふれる皇子たちと深く関わっていくことになる。変えられない歴史の流れと、個人の想いの間で揺れ動く彼女の運命は、多くの視聴者の心を掴んで離さない。
時代劇特有の重厚な人間ドラマが好きなら満足できるはずだ。物語が進むにつれて加速する切ない展開は、一度見始めると止まらなくなるだろう。
この記事では、私が実際に視聴した際の高揚感を交えつつ、
「宮廷女官 若曦」の全話あらすじとネタバレ、見どころを余すところなく紹介する。
ぜひ、皇子たちの愛憎と若曦の過酷な運命を一緒に見届けよう♪
宮廷女官 若曦 あらすじ
現代のOL・張暁は、ある日不慮の事故に遭い、意識を取り戻すと清朝の康熙帝の時代にタイムスリップしていた。彼女は貴族の令嬢・若曦(じゃくぎ)という少女の体に乗り移り、そのまま宮廷で暮らすことになる。未来を知るという残酷な運命を背負いながら、若曦は周囲の皇子たちと深い絆を築いていく。しかし、次期皇帝の座を巡る凄惨な争い「九王奪嫡」が激化する中で、彼女の運命も大きく揺れ動く。歴史の歯車が回り始める中、現代の知識と清朝の慣習がぶつかり合う過酷な環境 で、彼女は誰を信じ、誰を愛するのか。歴史を変えることはできないと知りながら、愛と友情、そして権力争いの渦に飲み込まれていく若曦の物語だ。
見どころ
本作の最大の魅力は、若曦がタイムスリップした先の皇子たちとの関係性だろう。特に優しく穏やかな第8皇子と、冷徹だが芯の強い第4皇子、この二人の間で揺れ動く若曦の心情は非常に丁寧に描かれている。現代女性らしい自由な思考を持つ彼女が、厳しい宮廷の掟に抗いながら自分らしく生き抜こうとする姿 には、思わず応援したくなる強さを感じるはずだ。
皇子たちの人間模様も見逃せないポイントだ。最初は単なる兄弟の絆や友情に見えていたものが、皇帝という絶対的な権力を目指すことで、少しずつ疑心暗鬼へと変わっていく。彼らが抱える孤独や葛藤、そして権力闘争に巻き込まれていく過程は、まるでチェスのように計算された緊迫感 を漂わせている。一人一人のキャラクターが抱える闇と光が複雑に絡み合い、物語に深みを与えている。
衣装や美術の美しさも、物語の世界観をより一層際立たせている。清朝の煌びやかな宮廷文化が細部まで再現されており、美しい映像美に引き込まれることは間違いない。史実を基にした重厚なストーリーでありながら、若曦という一人の女性の視点を通すことで、歴史ドラマ特有の堅苦しさを感じさせない軽快なテンポ が保たれている。時代を超えた愛と運命の物語を、ぜひその目で確かめてみてほしい。
「宮廷女官 若曦 各話あらすじ」はこちらから
ご覧になりたい話数を押していただけると各話の詳しいあらすじが表示されます。
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話
第10話
第11話
第12話
第13話
第14話
第15話
第16話
第17話
第18話
第19話
第20話
第21話
第22話
第23話
第24話
第25話
第26話
第27話
第28話
第29話
第30話
第31話
第32話
第33話
第34話
第35話
キャスト・登場人物 相関図
「宮廷女官 若曦」のキャスト&主な登場人物一覧です。
ジャクギ(演:リウ・シーシー)

「現代から清朝へタイムスリップした、波乱に満ちた運命を生きる女性」
現代のOLが清朝の貴族の娘の体に乗り移り、宮廷で女官として働きながら皇子たちの権力争いに巻き込まれていきます。姉の若蘭を慕い、気さくで現代的な考え方を持つ彼女は、多くの皇子を魅了し翻弄されることになります。
現代の知識と感覚を武器に、過酷な運命に立ち向かう凛とした強さが魅力です。
インシン/四皇子(演:ウー・チーロン)

「冷徹な仮面の裏に深い情熱を秘めた、後の雍正帝」
周囲には心を閉ざし、何を考えているのか分からない冷酷な人物として恐れられていますが、実際は非常に思慮深く、目的のために着実に力を蓄えています。ジャクギの存在に次第に心を開き、彼女を深く愛するようになります。
冷徹な指導者としての顔と、ジャクギにだけ見せる一途な愛情のギャップが最大の見どころです。
インシ/八皇子(演:ケビン・チェン)

「温和で慈悲深い人柄で周囲を惹きつける、八爺党のリーダー」
身分が低く母の立場も高くありませんが、人望が厚く次期皇帝の有力候補と目されています。ジャクギが清朝に来て初めて優しく接してくれた人物であり、当初は強く惹かれ合いますが、権力争いが二人の距離を隔てていきます。
誰にでも優しく温厚な人柄が、逆に権力闘争の中では切ない悲劇を生むきっかけとなります。
インショウ/十三皇子(演:ユアン・ホン)

「豪快で義理堅く、四皇子を誰よりも理解し支える無二の友」
権力への野心は持たず、自由を愛する快活な性格で、ジャクギとは男女を超えた深い友情で結ばれています。四皇子と固い絆で結ばれており、彼のためなら犠牲を厭わない忠誠心を持っています。
ジャクギとの信頼関係と、四皇子に対する純粋で熱い友情に心を打たれます。
インシ/十四皇子(演:ケニー・リン)

「向こう見ずだが真っ直ぐな心を持ち、ジャクギを見守り続ける存在」
四皇子と同じ母から生まれた兄弟ですが、政治的には八皇子を支持し、兄である四皇子とは対立関係にあります。ぶつかり合いながらも成長し、最終的には誰よりもジャクギの幸せを願い、彼女を影で守り抜きます。
不器用ながらも一途にジャクギを支え、守り続ける深い愛情に胸が締め付けられます。
相関図
ジャクギを中心に、皇位継承権を争う皇子たちの複雑な人間関係が展開されます。四皇子と八皇子はジャクギをめぐる恋のライバルであり、同時に政治的な敵同士です。十三皇子は四皇子の右腕としてジャクギと深い親友関係を築き、十四皇子は兄たちとの対立の渦中にありながらもジャクギに寄り添います。康熙帝の周囲で繰り広げられる「九子奪嫡(九人の皇子による後継者争い)」が、彼ら全員の運命を残酷に変えていくことになります。
評価・レビュー
中国ドラマ「宮廷女官 若曦」的評価レビュー&感想です。
ストーリー的良し悪し、出演者の演技力、物語の展開、脚本の面白さなどを総合的に評価しています。
もちろん、レビュー&感想の中にも作品に関するネタバレがありますのでご注意ください♪
ネタバレを表示する
一言で言うと、現代の記憶を持ったまま清朝にタイムスリップした女性が、歴史の奔流と過酷な権力闘争の中で翻弄される、切なすぎる愛の物語だ。
歴史の運命と残酷な現実
若曦が康熙帝の時代から雍正帝の即位へと続く「九子奪嫡」の渦中に身を置きながら、愛する人たちの結末を知っているという苦しみが、視聴していてたまらなく辛かった。テレビの前で「お願いだから歴史を変えて!」と何度も叫びたくなるほど、彼女が抗えない運命に押しつぶされていく様はあまりに無力で胸が締め付けられる。特に、若曦が死の間際まで四阿哥(雍正帝)に会えないまま亡くなるシーンは、涙が止まらなかった。
繊細な心理描写と俳優の熱演
劉詩詩が演じる若曦は、現代的な感覚と封建的な規範の間で揺れ動く繊細な心を完璧に表現していた。また、呉奇隆が演じる四阿哥の冷徹さの中に隠された孤独と、鄭嘉疑が演じる八阿哥の温和な優しさの裏にある野心、この二人の対照的なキャラクターの作り込みが物語の深みを決定づけている。彼らの視線の交錯や一言のセリフに込められた感情の機微には、圧倒的な演技力を感じずにはいられない。
構成と結末の重厚感
物語後半、権力争いが激化し、親しい仲間たちが次々と脱落していく展開は、まさにタイトル通り「一歩歩くごとに驚く(恐れる)」重苦しい緊迫感に満ちている。結末で現代に戻った若曦が、博物館で四阿哥と瓜二つの人物とすれ違い、彼が自分のことを知らないという現実に直面するラストは、切なさを最大限に引き出す見事な締めくくりだった。歴史的悲劇の余韻を深く残す、文句なしの傑作である。
タイムスリップものという枠組みを超え、人間の業と愛の悲劇をじっくり味わいたい人におすすめしたい作品だ。
撮影秘話とトリビア
「宮廷女官 若曦」の世界をもっと深く楽しめる!知れば知るほど面白い、ドラマのトリビアや撮影裏話をご紹介します。
本編では見られないキャストたちの素顔や、制作の裏側に迫るエピソードを集めました♪
運命のロケ地は「中国のハリウッド」
本作の重厚な宮廷シーンの多くは、浙江省東陽市にある「横店影視城」で撮影されたんです。特に、紫禁城を1対1のスケールで再現した「明清宮苑」は、若曦が生活する宮廷の雰囲気を醸し出すために欠かせない場所だったとか。広大な敷地を活かした贅沢なセットが、ドラマの臨場感を決定づけていたんです!
キャスティングの裏側にドラマあり
実は、四阿哥役に最初に白羽の矢が立っていたのは聶遠でしたが、スケジュールの都合で辞退。また、劉詩詩が演じた若曦も、当初は別の候補者がいたという話です。主演の四阿哥を演じた呉奇隆も、当初の予定ではなく、監督たちが熱心に交渉を重ねてようやく出演が決まったというエピソードは、今となっては奇跡のような配役ですね!
現場の空気を変える劉心悠の存在
若蘭役の劉心悠が現場に現れると、撮影現場の雰囲気がガラッと変わるという話が有名なんです!阿哥たちを演じる俳優陣が劉心悠の美しさにメロメロで、彼女が撮影所に来ると作業の手を止めて「八嫂(八嫂さん)」と丁重に挨拶してしまうほどでした。あまりの騒ぎに、監督が「撮影の邪魔になるから」と苦笑いして追い返したという笑い話も残っているんですよ。
伝説のOSTを生み出した制作陣
ドラマを語る上で欠かせない音楽ですが、主題歌の「一念執着」は胡歌と阿蘭が歌い、エンディング曲「三寸天堂」は作詞作曲も手掛けた厳藝丹が担当しました。さらに劇中歌「等你的季節」は主演の劉詩詩本人が歌唱するなど、物語の世界観を見事に表現しています。音楽を聴くだけで当時のシーンが鮮明に蘇るような、完璧な音楽作りだったんです!
視聴率で証明された圧倒的な人気
本作は2011年の放送当時、そのクオリティの高さからアジア中で旋風を巻き起こしました。中国での最高視聴率は10.91%を記録し、平均視聴率でも7.41%という驚異的な数字を叩き出したんです!放送から時が経ってもなお、リバイバル放送で高い視聴率を記録し続けるという、まさに色褪せない名作中の名作として君臨しているんですよ。
栄光の受賞歴
この熱狂的な人気は、数々の賞によっても証明されています。第7回ソウル国際ドラマアワードでは「アジアの人気海外ドラマ賞」を受賞し、四阿哥を演じた呉奇隆は「アジアのスター賞」に輝きました!また、上海テレビ祭の白玉蘭賞でも主要キャストがノミネートされるなど、作品としての芸術性と商業的な成功の両面で高い評価を獲得したんです。
中国本土での反響 ― 豆瓣8.4・視聴率10.91%の伝説的清装穿越劇
『宮廷女官 若曦』、中国本土ではもう”伝説”の域に達している作品なんです♪ 2011年の初放送から10年以上経った今でも語り継がれ、中国ドラマ史を語るうえで絶対に外せない一作として高く評価されているんですよ。
豆瓣8.4 ― 中国時代劇トップクラスの超高評価
中国最大のレビューサイト豆瓣での評価は堂々の8.4点。時代劇カテゴリーのなかでも最上位クラスの数字で、近年の新作でこのスコアに到達できる作品はほとんどありません。放送から10年以上経っても再視聴のたびに「若曦論」「四爺vs十四爷論争」がSNSで再燃する、それくらい根強いファンを持っているんです♪
湖南衛視で視聴率10.91%、平均7.41% ― 社会現象級のヒット
2011年、湖南衛視(中国の最大手民放の1つ)で放送された本作は、最高視聴率10.91%・平均視聴率7.41%という、当時の中国ドラマとしてはとんでもない数字を記録しました。人気を受けて日本・韓国・シンガポールなど東アジア各国に版権が売れ、国境を越えて大ヒット♪ 日本でも「宮廷女官若曦」というタイトルでBS11を皮切りに放送され、中国時代劇ファンの裾野を一気に広げた作品になりました。
「穿越劇(タイムスリップ劇)」ジャンルの決定打
本作が中国ドラマ史に残したもっとも大きな功績、それが「穿越劇(タイムスリップもの)」というジャンルの完成形を提示したこと。
本作以前にも”現代人が過去に行く”設定のドラマはあったんですが、本作ほど主人公の”現代的思考”と”清朝宮廷の残酷さ”との衝突を緻密に描いた作品はありませんでした。張暁として現代で生きていた記憶を持ちながら、若曦として清朝で皇子たちに囲まれていく…という二重構造。これが中国の視聴者に刺さりまくり、本作以降、中国ドラマ界に「穿越劇ブーム」が巻き起こるきっかけになったんです♪
『歩歩驚心(歩歩驚情)』『大唐女法医』『慶余年』など、その後の中国時代劇・穿越作品の多くが、本作のフレームワークに何らかの形で影響を受けていると言われているほど、ジャンル形成そのものに貢献した一作でした。
制作陣の真価 ― 上海唐人電影と原作者・桐華本人の脚本参加
『宮廷女官 若曦』をここまでの完成度に押し上げた立役者、それが制作陣のこだわりです♪ 原作者本人が脚本を手がけたという異例の体制が、本作の文学的な深さを支えているんですよ。
原作者・桐華が脚本に参加 ― 原作の魂そのままを映像化
本作の最大の特徴は、原作小説『歩歩驚心』の作者・桐華(トンホア)さん自身が脚本にクレジットされていること。共同脚本家の王莉芝さんとともに、自分の小説を自らの手で映像化する稀な体制で制作が進められました。
原作者本人が参加することのメリットは絶大。キャラクターの細かな心理描写、史実と創作のバランス、細部の考証まで、原作の空気感が劇版にほぼ100%受け継がれているんです。桐華さんはもともと北京大学経済学部出身の才女で、清朝史への造詣も深い作家さん。だからこそ九子奪嫡(九人の皇子による後継者争い)の複雑な人間関係が、破綻なく描き切れたんですね♪
上海唐人電影製作 ― 中国時代劇の名門スタジオ
制作は上海唐人電影製作有限公司。中国テレビドラマ界を代表する制作会社で、『仙剣奇侠伝』シリーズ、『射雕英雄伝(2008年版)』など、数々の名作を送り出してきた名門スタジオです。時代劇の美術・衣装・セット造形では定評があり、本作の緻密な宮廷の再現もこの会社ならではの職人技でした♪
監督・李国立 ― 情感を引き出す演出の名手
監督を務めたのは李国立(リー・グオリー)さん。香港出身の大ベテラン演出家で、繊細な心理描写と美しい画作りが持ち味。本作でも、若曦の内面の揺れを長回しのアップショットで撮り続ける、あの独特の演出が光っていました。
とくに評価が高いのが雨のシーンの使い方。若曦が罰を受けて跪いているとき、八爺は傘を差し、十四爷は食事を届けに来ますが、四爺は自らの傘を投げ捨てて若曦と一緒に雨に濡れる…。この「対等な立場で相手の痛みを分かち合う」という描写こそ、四爺と若曦が深く結ばれていく最大の転換点でした。李国立監督ならではの、セリフに頼らない映像演出の真髄ですね♪
キャスティング秘話 ― 実は四爷役は呉奇隆が第一候補ではなかった
意外な事実として、本作の四爷役は当初、呉奇隆(ニッキー・ウー)さんが第一候補ではなかったんです。鍾漢良さん・胡歌さん・霍建華さんといった当時の人気俳優が候補に挙がっていたと伝えられています。
ですが、最終的に呉奇隆さんが選ばれ、結果として本作は彼の代表作となり、劉詩詩さんとの共演をきっかけに二人は実生活でも結婚。ドラマでは結ばれなかった四爷と若曦が、現実では夫婦になる…というロマンチックな後日談まで生まれたんです♪
OST完全ガイド ― 胡歌&阿蘭《一念執着》と伝説の《三寸天堂》
『宮廷女官 若曦』のOST、これは中国ドラマ音楽史に残る名盤なんです♪ 主題歌も片尾歌も挿入歌も、どれか一曲は絶対に聞いたことがある…というくらい、中華圏で広く愛される楽曲群になりました。
主題歌《一念執着》 ― 胡歌と阿蘭ダワドルマの豪華デュエット
オープニング主題歌は《一念執着(イーニエン・ジージュオ / 一途な想い)》。胡歌(フー・ゴー)と阿蘭ダワドルマという、中華圏屈指の人気シンガー2人が歌うデュエット曲です。
胡歌さんといえば『仙剣奇侠伝』『琅琊榜』などで国民的人気を誇る俳優兼シンガー。阿蘭さんはチベット出身で、日本でも活動経験のある国際派歌姫です。この2人の声が重なる瞬間、もう鳥肌もの…!作曲は片尾歌も手がけた厳藝丹(イエン・イーダン)さんで、日本のシンガー明石人の「永恆」という楽曲をベースにアレンジされた経緯もあり、日本の耳にも馴染む旋律なんです♪
片尾歌《三寸天堂》 ― 厳藝丹の切なすぎる名曲
そしてもう一つ、本作を語るうえで絶対に外せないのがエンディング曲《三寸天堂(サンツン・ティエンタン / 三寸の天国)》。厳藝丹(イエン・イーダン)さんが作詞・作曲・歌唱のすべてを手がけた、彼女の代表曲です。
「三寸天堂」というのは、「ほんの少しの距離にある、手の届かない天国」という意味。愛する人のすぐそばにいながら結ばれない若曦の運命を、これほど切なく表現したタイトルが他にあるでしょうか…。毎話のエンディングでこの曲が流れるたび、涙腺が崩壊した視聴者は数知れずです。
本作のために呉奇隆さんによるソロバージョン、呉奇隆×厳藝丹の男女デュエットバージョンも制作されていて、バージョン違いを聴き比べるのもファンの楽しみのひとつなんですよ♪
原声帯アルバム ― 2011年10月20日デジタル配信開始
本作の原声帯(オリジナルサウンドトラック)は、2011年10月20日に中国でデジタル配信開始、翌2012年に台湾Believeレコードから物理版がリリースされました。
主題歌・片尾歌のほか、胡歌・阿蘭・劉詩詩・厳藝丹らが歌うバージョン違いや、劉詩詩さん本人が歌う挿入歌も収録。劇伴(BGM)部分は香港の実力派作曲家黃英華(ウォン・インワー)と鄭嘉佳(チェン・チアチア)が担当していて、清朝宮廷の厳かな空気を現代的な管弦楽で表現した職人技が光ります。
本編を観終わってから改めてサントラを通しで聴くと、若曦と皇子たちの想いがひとつひとつ蘇ってくるんです。配信サービスでも聴けるので、ぜひプレイリストに♪
原作『歩歩驚心』との違い & 結末徹底解説【ネタバレ注意】
※ここから最終回の核心ネタバレと、原作小説との比較を含みます。これから視聴される方は、視聴後に読むことをおすすめします!
本作の原作は、中国の人気作家桐華(トンホア)さんの同名長編小説『歩歩驚心』。中国Web文学史に残る”穿越ロマンス”の金字塔です。ドラマ版は原作にかなり忠実ですが、映像化の過程で加えられた変更や補強も見逃せません♪
原作『歩歩驚心』 ― 桐華の清朝穿越ロマンスの決定版
桐華さんは本作のほか、『大漠謡(風中奇縁)』『雲中歌(雲中の歌)』『長相思』など、数々の大河歴史ロマンス小説で知られる作家さん。そのなかでも『歩歩驚心』は、彼女のキャリアで最も成功したデビュー作なんです。
連載当時、清朝「九子奪嫡」という史実上の有名な出来事に、現代から来た女性を放り込むという大胆な設定が読者を熱狂させました。累計読者数は中国Web文学の歴史的ヒット水準。本作のドラマ化以降、桐華さんの他作品も次々と映像化される流れを作った、まさに歴史を変えた一冊なんです♪
原作と劇版の違い ― 心理描写の深さとキャラクター補強
- 若曦の内面描写:原作は一人称視点で若曦の心の声が克明に描かれるが、劇版では映像と演技で表現する必要があり、劉詩詩さんの眼の演技が心理描写の多くを担っている
- 十三爷の描写強化:原作では若曦と十三爷の「義兄妹的友情」がじっくり描かれるが、劇版ではシーン数を増やして、彼が幽閉される場面の哀切さを強調している
- 八爺夫妻の関係性:八爺と八福晋の複雑な夫婦関係は、劇版ではより丁寧に描写され、悲劇性が増している
- 結末シーン:原作と劇版ではラストシーンの演出が微妙に異なり、劇版は博物館での”再会”をより鮮烈に映像化
原作は心の内面をじっくり読ませる小説として、劇版は視覚的な情感で迫る映像として、それぞれ違う味わいがあるんです♪
大結局 ― 若曦の死と「博物館の四爷」
本作の結末は、中国ドラマ史に残る切なさでした。雍正帝として即位した四爺ですが、かつて愛しあった若曦との間には、皇帝としての冷酷さと人間的な情愛との板挟みが生まれてしまいます。
若曦は四爺に敵視される十四爷を救うため、自ら十四爷の側福晋として出宮することを選び、それが決定的な亀裂を生みました。体調を崩し続けた若曦は、若くして病で世を去ることになります。四爺が若曦のもとへ駆けつけたときには、すでに遅く…。最期の言葉を伝えられないまま二人は別れた、という悲劇の展開です。
博物館で再会する現代の張暁と”四爺”
最終話のラストシーン、本作最大の見せ場です。若曦の魂は現代の張暁の体に戻り、博物館で清朝の皇帝たちの肖像画展示を観覧しています。そこで張暁は、壁にかけられた雍正帝の肖像画(=四爺)の前で号泣することに…。
さらにそのまま彼女が振り返ると、現代版の四爺にそっくりな男性(ビジネススーツ姿)が展示を観ていて、張暁は思わず声をかけようとします。しかし、現代の彼はもう若曦の存在を知らない。彼女は泣きながら見つめるしかなく、物語は切ない余韻のまま幕を閉じるんです…。
この「輪廻転生しても、あなたはもう私を知らない」というラストは、多くの視聴者の涙腺を決壊させました。本作の後、中国のドラマファンの間では「若曦病(ruòxī bìng)」という言葉が流行ったほど。それくらい、このラストシーンは中国時代劇ファンの心に深く刻まれた結末なんです♪
「十四爷ルート」論争 ― 視聴者が夢見たもう一つの結末
本作を観終わった中国の視聴者の間で、今もなお続いているのが「若曦が十四爷を選んでいたら…」論争。
十四爷(林更新さん演じる)は、若曦に対してもっとも素朴で誠実な愛情を捧げた皇子でした。権謀術数にも巻き込まれず、国境で将軍職を務める十四爷に嫁いでいれば、宮廷の陰謀や四爺との板挟みから解放され、若曦は穏やかに一生を送れたのではないか…と考える視聴者は非常に多いんです。
本作の深さは、こうした「どの選択が正解だったのか」を10年以上経っても視聴者に問い続けるところにあります。愛と運命、自由と責任、歴史の圧倒的な力と個人の選択…。そんな深遠なテーマを内包したからこそ、『宮廷女官 若曦』は、単なる恋愛時代劇を超えた名作として今も輝き続けているんですよ♪
基本情報
| タイトル | 宮廷女官 若曦(步步惊心) |
|---|---|
| 英語タイトル | Scarlet Heart |
| 配信 | Hulu、U-NEXT、Amazon Prime Videoなど(※時期により変動あり) |
| 放送年 | 2011年 |
| 話数 | 全35話 |
| ジャンル | 時代劇ロマンス、タイムスリップ |
| 演出 | 李国立、呉錦源、林玉芬、鄧偉恩 |
| 脚本 | 王莉芝、蒋春蕾 |
| 主な出演 |
刘诗诗(若曦役) 吴奇隆(四阿哥役) 郑嘉颖(八阿哥役) 袁弘(十三阿哥役) 林更新(十四阿哥役) |
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