寧安如夢(ねいあんにょむ) のあらすじを感想付きで全話ネタバレで詳しく紹介!

ご訪問くださりありがとうございます!クルミットです♪

今回ご紹介するのは、2023年に中国iQIYIで配信され、圧倒的な熱狂を生んだ大ヒット時代劇『寧安如夢(ねいあんにょむ)~宮廷にふたたび舞い降りる愛~』。
前世で権力に取り憑かれ、すべてを犠牲にして皇后の座を手に入れたものの、悲惨な最期を遂げたヒロインの「人生やり直し」ストーリーです。
このドラマ、何と言ってもメインヒーローである謝危(シエ・ウェイ)の愛情表現が重すぎて、その強烈な執着っぷりに毎回ドキドキと冷や汗が止まりません(笑)

でも、だからこそ!
前世の過ちを死ぬほど後悔し、今世では平穏に生きたいと願う雪寧(シュエニン)と、彼女を危険なほど愛し抜く男たちの「複雑に絡み合う愛憎劇」が本当に面白いんです。
ただの転生ロマンスではなく、過去の因縁、宮廷の権力闘争、そして「運命を変える」ための息詰まる頭脳戦のカタルシスが凄まじい…。

「ドロドロの愛憎劇はちょっと…」「重すぎる展開は苦手かも?」と迷っている方、安心してください。サスペンスフルな展開の中にも、しっかりと絆や希望が描かれています!

この記事では、私がヒロインの奮闘にエールを送りつつ、魅力的な男性陣たちの間で情緒不安定になりながら完走した感想を交えつつ、『寧安如夢』の全話あらすじとネタバレ、見どころを余すところなく紹介します。
ぜひ、姜雪寧の華麗なる運命の逆転劇を一緒に見届けましょう♪

もくじ

寧安如夢 あらすじ

物語は、権力のためにあらゆる者を蹴落とし、ついに皇后の座を手に入れた悪女・姜雪寧(ジャン・シュエニン)の悲惨な最期から始まります。
彼女の野望は、帝師・謝危(シエ・ウェイ)が率いる反乱軍によって打ち砕かれ、自ら命を絶つという衝撃の結末で一度は幕を下ろします。しかし目を覚ますと――

なんと彼女は、入宮する前の18歳の自分に戻っていました。
前世の過ちを激しく悔いた雪寧は、今度こそ権力から遠ざかり、誰も傷つけず、自分も自由で平穏な人生を送ることを固く誓います。

しかし、運命のいたずらか、彼女は再び前世で関わった男たちと引き合わされてしまいます。
前世で自分を死に追いやった冷酷で危険な男・謝危、
前世で唯一心から愛し、後悔を残した清廉な想い人・張遮(ジャン・ジョー)、
そして、自分を無条件に愛してくれた幼馴染・燕臨(イェン・リン)――

過去の記憶という“最大の武器”を持ちながらも、彼らとの避けられない因縁に巻き込まれていく雪寧。
それぞれの愛と執着、権謀術数が交錯する中、彼女は本当に悲劇の未来を回避できるのか?

ここから、絶望の過去を塗り替えるための、スリリングな人生やり直し劇が幕を開けます。

寧安如夢 各話あらすじ」はこちらから

ご覧になりたい話数を押していただけると各話の詳しいあらすじが表示されます。

見どころ

まず一番の見どころは、ただの胸キュンロマンスにとどまらない、緊迫感あふれる心理戦と人間ドラマです。
「前世の敵が今世では…?」という予測不能な展開のもと、
登場人物それぞれが抱える深い闇と、複雑な愛情が絡み合う描写に一気に惹き込まれます。

ヒロインが怯えて避ければ避けるほど、なぜか距離が縮まってしまう謝危の危うい色気と狂気。
そして、絶対に彼らと同じ過ちを繰り返すまいと足掻く雪寧の賢さと強さが、本当に魅力的!

さらに、ヒロインを取り巻く「三者三様の魅力を持つ男性キャラクター」との関係性も胸を打ちます。
危険で抗いがたい男、光のように眩しい男、そして真っ直ぐな愛情を向けてくれる男――
誰と結ばれるべきか、視聴者も一緒に葛藤してしまうこと間違いなしです。

そして、運命のどんでん返しの連続。
「歴史は本当に変えられるのか?」
変えようと動いた結果が、新たな悲劇を生むかもしれない恐怖と隣り合わせの中、
次々と明かされる“前世の真実”に毎回ハラハラさせられます。

一見ただの転生ファンタジーに見える物語が、
実は“罪と罰”、“人を愛することの業”、“運命に抗う不屈の精神”まで深く描いているところ。
見れば見るほどキャラクターたちの感情に呑み込まれる…そんな底知れぬ沼があります。

ラストには、すべての因縁に決着がつくカタルシスと、
「本当の自由と愛」を手に入れる姿がしっかり描かれているのもポイント。
深い余韻が残るエンディングまで、ぜひじっくり楽しんでみてください♪

愛憎渦巻く宮廷ドラマが好きな方、
一筋縄ではいかない重めの愛情表現に弱い方、
「運命は自分の手で切り拓く!」という強いヒロインが見たい方に、
間違いなく刺さるドラマです!

キャスト・登場人物 相関図

中国ドラマ『寧安如夢』のキャスト&主な登場人物一覧です。

姜雪寧(ジャン・シュエニン)(演:白鹿 / バイ・ルー)

姜雪宁
「前世の過ちを悔い、運命に抗う元・悪女皇后」
前世では皇后になるためなら手段を選ばない冷酷な女性でしたが、自害の末に過去へ転生。
今世では権力を捨て、己の知恵を駆使して悲劇を回避しようと奮闘します。
前世の記憶を頼りにピンチを切り抜ける賢さと、大切な人を守ろうとする情の深さに、思わず応援したくなるヒロインです。

謝危(シエ・ウェイ)(演:張凌赫 / ジャン・リンホー)

谢危
「冷酷無比な帝師――その執着は愛か、狂気か」
皇帝の側近であり、誰もが恐れる切れ者。前世では雪寧を死に追いやった張本人。
一見すると温和で隙がありませんが、その内には深い闇を抱えています。
今世で雪寧が距離を置こうとすればするほど、彼女に対する並々ならぬ執着と独占欲をむき出しにしていく姿は、危険だと分かっていても目が離せません。

張遮(ジャン・ジョー)(演:王星越 / ワン・シンユエ)

张遮
「清廉潔白な想い人――前世で唯一愛した光」
刑部侍郎。真面目で正義感が強く、清廉潔白を絵に描いたような人物。
前世で悪女だった雪寧が唯一心から愛し、彼もまた彼女のために信念を曲げた過去があります。
今世では「彼だけは絶対に巻き込まない」と雪寧が守り抜こうとする、切なくも美しい存在です。

相関図

相関図
BS12様より引用

中国本土での反響 ― 豆瓣6.9・iQIYI”尖叫之夜”受賞の2023年話題作

『寧安如夢』、中国本土では2023年冬の中国ドラマシーンを代表する”重生(生まれ変わり)ヒロイン”作品として、強い存在感を放った一本でした♪ ジャンル内の完成度・キャストの話題性・OSTの充実度、すべてがしっかり噛み合った典型的な配信プラットフォーム大型作品です。

iQIYI 2023年11月7日〜30日配信 ― 短期集中型スタイル

本作は2023年11月7日にiQIYI(爱奇艺)独占配信でスタートし、わずか3週間ちょっとの11月30日に大結末を迎えるという、かなり密度の高い短期集中配信スタイルで展開されました♪ 全話が毎日ペースで更新される”毎日更新型”の配信は、近年iQIYIが得意とする戦略で、視聴者を毎晩引き留める効果が抜群なんですよ。

配信期間中、微博の古装ドラマ熱度ランキングでは毎週上位をキープ。“謝危の病んだ愛”“姜雪寧の重生覚醒”といった話題ワードが何度もトレンド入りするなど、11月の中国ドラマ話題を牽引した作品になりました。

豆瓣6.9 ― 約6万人評価の大ヒット指標

本作の豆瓣スコアは6.9点(約60,000人評価)で着地。これは2023年の中国古装ラブドラマの中でも評価者数で上位クラスの数字で、それだけ幅広い視聴者層にリーチしたことを示しています♪

評価の内訳は典型的な”改編ドラマ”の構図です:

  • 支持派:白鹿さんの姜雪寧、張凌赫さんの謝危の演技が秀逸、重生もののテンポが緊密、OSTが全体的にハイクオリティ
  • 批判派:原作小説『坤寧』との改編部分への不満、”張遮ルート”の未採用への惜しみ、中盤のテンポ

特に“原作ファン”と”ドラマ初見視聴者”で評価が割れるのが特徴的。原作勢の厳しめ評価にもかかわらず、初見勢の熱狂ぶりが6.9点を引き上げた、という構図なんです。

2023愛奇藝”尖叫之夜”年度受賞

配信終了後、本作はiQIYIの年間表彰式「2023愛奇藝 尖叫之夜」で二つの重要賞を受賞

  • 戯劇単元「年度観衆喜愛剧集」(年間視聴者お気に入りドラマ賞)
  • 致敬単元「特別栄誉」(特別栄誉賞)

これは配信プラットフォーム公式が認めた”2023年の代表作”であることの証明♪ 視聴者支持と業界評価の両面で、iQIYIの2023年ポートフォリオの中核を担った作品という位置づけになっています。

白鹿×張凌赫 ― 2023年最強の古装CP

本作を押し上げた最大の要因が、白鹿(バイ・ルー)さんと張凌赫(ジャン・リンハー)さんのケミストリー

白鹿さんは『周生如故』『長月烬明』など“古装ヒロインの新世代トップ”として地位を固めつつあった1994年生まれの女優。姜雪寧という”前世で悪女、今世で生まれ変わり”という二面性のある難役を、気迫と繊細さの両立で演じきり、本作での評価をさらに確固たるものにしました♪

一方、張凌赫さんは本作が男主として本格的にブレイクした記念的な1本。「病んだ帝師・謝危」という、執着と狂気と純情が同居する複雑キャラを成立させたことで、翌2024年の『四海重明』『一念関山』へと続く古装主演ルートを切り拓きました。本作の謝危像は、現在も中華圏の”病みキャラ”代表例として語り継がれているほどです♪

制作陣と原作 ― 朱鋭斌監督と時鏡『坤寧』の改編戦略

本作の土台を支えた制作陣と原作情報を整理すると、“既存の人気小説を配信プラットフォームのヒット作に仕立てる”2023年中国ドラマ産業の現在地がよく見えてきます♪

監督・朱鋭斌 ― 古装&サスペンス系の実力派

本作の監督を務めたのは朱鋭斌(ジュー・ルイビン)さん。香港出身で、これまで中国本土・香港・台湾で幅広く活躍してきた実績派の監督です♪

朱鋭斌監督の持ち味は、①テンポの速い画作り ②感情シーンの迫り方の深さ ③古装でもモダンな映像感覚を持ち込む手腕の3点。本作でも、重生ヒロインの内面の動き・謝危の危うさ・宮廷権謀の緊張感を、中だるみを感じさせない密度で描き切る演出力が光っています。

出品 ― iQIYIの主力古装ライン

本作の出品は北京爱奇艺科技(iQIYI本体)。iQIYIが2023年下半期に力を入れた“短尺・高密度・配信専用”の古装ラインの代表プロジェクトとして、制作予算・宣伝資源がしっかり投下された一作です♪

近年のiQIYIの戦略は、従来の衛星テレビ放送向け60話超の大作路線から、配信プラットフォーム専用の40話前後の中規模作品を毎日更新する路線へシフトしており、本作はその新路線の成功例のひとつ。視聴者の視聴習慣の変化に合わせた、配信時代らしい作品設計になっているんです。

原作『坤寧』― 時鏡の晋江文学城ベストセラー

本作の原作は、中国女性向けネット文学プラットフォームの最大手晋江文学城で連載された、時鏡(シージン)さんによる長編小説『坤寧(クンニン)』。後に江蘇鳳凰文芸出版社から単行本が刊行され、晋江文学城の古代言情ジャンルでもトップクラスの評価と読者数を獲得した人気作です♪

原作のキーワードは“重生”。姜雪寧が皇后の座を狙って悪事を重ねた前世から、18歳の入宮前の時点に戻って人生をやり直すという構造。読者を魅了したのは、“前世の記憶という最大の武器を持ちながら、それでも運命から逃れきれない”という切実な構造と、帝師・謝居安(ドラマ版は謝危)の執着と狂気の描写の深さでした。

ドラマ化の5つの主要改変

中国の現地レビューでは、本作のドラマ化は原作と比較して”5つの大きな改変”が行われたと整理されています。これらは主に“配信規制への適応”と”ドラマ的なテンポの確保”のためで、原作ファンからは賛否が分かれるポイントでもありました♪

改変の主な方向性は次の通り:

  • ①病み描写の緩和:謝危の執着・狂気表現が、原作よりソフト寄りに調整
  • ②性描写の削除:配信規制への対応として、原作の一部描写がカット/置換
  • ③サブキャラの役割再配分:張遮・燕臨・沈玠などサブキャラの出番や見せ場の再設計
  • ④ミステリー要素の明瞭化:20年前の陰謀の描写がドラマ版ではより分かりやすく整理
  • ⑤結末の”前向きさ”の強化:原作の重い部分を残しつつも、ラストが視聴者に希望を残す形に調整

これらの改変により、原作勢の一部からは”キャラの深みが削がれた”という不満が出る一方、ドラマ初見視聴者は”ちょうど良い重さで見やすい”と高評価という、典型的な改編ドラマのダブルスタンダード評価構造が生まれた一作なんです。

中国版タイトル”寧安如夢”の意味

原作タイトル『坤寧』は、ヒロイン姜雪寧の”寧”字と、皇后の居所である”坤寧宮”にかけた二重の意味を持つタイトルでした。これがドラマ化に際して『寧安如夢(ニンアン・ルーモン)』に改題され、“寧(ヒロイン)が安寧(やすらぎ)を得る道は夢のようだ”という、より詩的で儚げなタイトルに変更されました♪

この改題は、ドラマ版が原作の権謀パートよりもロマンスパートと内面の”救い”にフォーカスを移していることを象徴的に表しています。タイトルひとつにドラマの方向性が凝縮されている、とても美しい改題なんですよ。

OST完全ガイド ― 張靚穎《与愛》と周深《借梦》の”寧”&”梦”ダブル主題歌

本作のOSTは2023年の中華ドラマOSTの中でも特筆すべき仕上がり♪ なんといっても特筆すべきは、主題歌を2曲用意し、ドラマタイトル『寧安如夢』の”寧”と”梦”に対応させたという、非常に凝った構成なんですよ。

“寧”主題曲《与愛》― 張靚穎の女性主題歌

ヒロイン・姜雪寧の視点を象徴する“寧”字主題曲が、張靚穎(ジェーン・チャン)さん歌唱の《与愛(ユーアイ / 愛と共に)》

張靚穎さんは『夢華録』で劉亦菲の挿入歌《不惜時光》を歌うなど、中華圏トップクラスのOSTシンガーとして知られる歌姫。透明感のあるハイトーンと、感情の頂点で爆発するサビが持ち味です♪ 本作の《与愛》でも、姜雪寧の“前世を背負って今世を生きる女性の決意”が歌詞と歌唱に深く乗せられており、主題歌としての完成度は最上級に位置づけられます。

“梦”主題曲《借梦》― 周深の男性主題歌

もう一本の主題歌“梦”字主題曲は、周深(ヂョウ・シェン)さんが歌う《借梦(ジエモン / 夢を借りて)》

周深さんも中華音楽界屈指の男性ヴォーカリストで、『慶余年』『香蜜沉沉烬如霜』『以家人之名』など、ヒットドラマOSTの常連♪ 独特の中性的で透明度の高いハイトーンは、謝危の”病んだ愛”という繊細なテーマを歌い上げるのに最適な声質です。

《借梦》のタイトル”夢を借りて”は、“短い夢の中でだけ許される愛”という、本作全体を覆う”儚さ”を端的に表現した言葉。姜雪寧の重生という設定が”夢とも現実ともつかない時空の移動”であることを考えると、この曲のタイトルが持つ重さがじわじわと効いてくるんです♪

ダブル主題歌構成の狙い

“寧”と”梦”という2つの主題歌を用意するという構成は、中華ドラマOSTとしても極めて贅沢。ドラマタイトル『寧安如夢』は“寧”(ヒロイン名)と”梦”(夢=重生という設定)を2軸に組まれているため、主題歌もこの2軸に対応させることで作品の世界観を音楽だけで完結させる、という制作側の意図がくっきり出ているんです♪

張靚穎の《与愛》は”寧”=女性視点の主題歌として各話のエンディングに、周深の《借梦》は”梦”=男性視点(謝危視点)の主題歌として各話のクライマックスに、という具合に、劇中での流し分けも計算されています。この設計が本作の”毎話観たくなる”中毒性を生んでいるポイントのひとつなんですよ。

豪華な挿入歌陣 ― 白鹿の歌唱参加も

本作のOSTアルバムは全40曲を超える大所帯。主題歌以外の挿入歌もバラエティ豊かです♪

  • 白鹿《雪季(シュエジー / 雪の季節)》:主演女優本人が歌う挿入歌。姜雪寧の内省的な瞬間に流れる、ヒロインの心の声としての楽曲。主演自ら歌うことでキャラクターの主観性がより深まる仕掛け♪
  • 井朧《三千世界不見你(3千世界にあなたがいない)》:輪廻と愛の儚さをテーマにした抒情系の挿入歌。物語の哀切な側面を支える名バラード。

白鹿さんが主演+歌唱まで担当しているのは、本作が配信プラットフォーム的な“アーティストの総合力を活かす企画”としても設計されていた証拠。音楽コンテンツとしても自立して流通できるOSTアルバムになっており、ドラマ視聴後に繰り返し聴かれる作品に仕上がっているんです♪

結末徹底解説 ― 謝危×姜雪寧の”龍鳳胎”HE、燕臨の軍家復興、張遮ルートの余韻【ネタバレ注意】

ここからは『寧安如夢』の結末について、最終話までの展開を含めた完全ネタバレでお話ししていきます。未視聴の方は、本編をすべて観てから戻ってきてくださいね♪

20年前の陰謀と薛家の最期

終盤の最大の伏線回収が、姜雪寧が前世で巻き込まれ続けていた”20年前の陰謀”の真相。この陰謀の中心にいた薛遠は、姜雪寧の協力者となった刀琴と、幼なじみの燕臨(イェン・リン)の共闘によって最終決戦で倒されます♪

一方、薛家のもう一人の重要人物薛姝は、宮中の権力闘争の果てに皇帝・沈琅によって毒殺されるという悲劇的な最期を遂げます。前世で姜雪寧を苦しめた人々が、今世ではそれぞれ異なる形で因果を清算していく―これが本作の”重生もの”としての最大のカタルシス構造です。

尤芳吟の悲劇 ― 姜雪寧にとっての最大の喪失

結末の中でも特に胸を締め付けるのが、尤芳吟(ヨウ・ファンイン)の死。姜雪寧にとって、前世で最後まで友であり続けた数少ない女性キャラクターだった彼女は、今世でも姜雪寧を支え続けた存在。しかしラスト近く、周寅之(ジョウ・インジー)の手にかかって命を落とすという痛ましい展開が待ち受けます。

姜雪寧がどれだけ未来を変えようと動いても、守りきれない命があった―。この苦い現実は、“重生は万能ではなく、人間は運命の一部でしかない”という本作の重要なメッセージを体現する結末のひとつなんです♪

燕臨 ― 燕家軍の復興と官配

前世で姜雪寧を無条件に愛した幼なじみ・燕臨は、今世では家族と共に燕家軍(燕家の軍事勢力)を復興するという、武門の青年として正しい道を歩む未来を掴みます♪

そして燕臨には“官配(公式の恋愛相手)”が現れ、姜雪寧への想いを大切な思い出として胸に秘めつつ、新たな人生を歩き出すエンディングが用意されました。“前世で報われなかった愛が、今世で別の形で癒される”―これは重生ものならではの、優しく切ない処理の仕方ですよね。

ちなみに本作の燕臨役は、青年武人キャラとしての躍動感を存分に魅せる当たり役。彼の”純粋で裏表のない愛”は、謝危の病んだ愛とのコントラストで、本作の恋愛地図の重要な一角を担いました♪

張遮ルート ― 採用されなかった”もう一つの未来”

そしてファンの間で最も議論されたのが、前世で姜雪寧が唯一心から愛した清廉な想い人・張遮(ジャン・ジョー)のルート。

本作は最終的に謝危×姜雪寧のルートを正式な結末として採用し、張遮は姜雪寧の”心の中に大切にしまわれた存在”として、恋愛関係の成就には至らないエンディングを迎えます。これに対して原作&ドラマの張遮ファンからは“張遮こそ姜雪寧にふさわしい”という熱い声が根強く残っており、今もなお本作の最大の論争ポイントになっています♪

中国の現地レビューでは、”最も心痛むのは、張遮でも沈玠でもなく…”といった、張遮の報われなさを巡るエッセイが多数公開されており、キャラクターとしての支持の高さを物語っています。

謝危×姜雪寧の”龍鳳胎”HE

そして本作最大の甘い着地が、謝危と姜雪寧の完全なるハッピーエンド

すべての権謀と因縁を乗り越えた2人は正式に夫婦となり、“龍鳳胎(男女の双子)”を授かって、四季折々の風景が美しい静謐な郊外の地で、穏やかな隠遁生活を送ります♪ 謝危はその後、国家への義理として宰相に就任し、同時に姜伯游(姜雪寧の父)は戸部尚書に昇進。家族もまた権力ではなく“適切な地位での責務”を担う形で社会に貢献していく、という理想的な着地が用意されました。

“権力のために命を捨てた前世”と、”権力を使いこなしながら家族との時間を得た今世”―このコントラストが、本作の重生ものとしての核心を見事に締めくくっています。

本作が”重生もの”というジャンルに残したもの

本作は、2023年の中国重生ドラマとして”ジャンル的な完成度”を極めた1本として記憶される作品になりました。

重生ものの王道である“前世の記憶を持つヒロインが運命を変える”というテーマに加えて、本作は①”重生でも救えない命”という限界の描き方、②男性キャラそれぞれの”前世との違い”の丁寧な描写、③配信時代に最適化された毎日更新・3週間完結というフォーマット、④2本主題歌体制による世界観の音楽的完成―この4つを高次元でまとめ上げた、2020年代中華ドラマの”重生”ジャンルにおけるマイルストーン作品。ぜひ、姜雪寧の”もう一度生きる”物語の終着点を、その目で見届けてくださいね♪

評価・レビュー

韓国ドラマ「それでも青い日に」の評価レビュー&感想です。
ストーリーの良し悪し、出演者の演技力、物語の展開、脚本の面白さなどを総合的に評価しています。
もちろん、レビュー&感想の中にも作品に関するネタバレがありますのでご注意ください♪

ネタバレを表示する

もう感情が追いつかないくらいドッと疲れました(もちろんいい意味で!)。『寧安如夢』、ただのやり直し宮廷ロマンスだと思って見たら大間違いですね。とにかく登場人物たちの感情のベクトルが重くて、ヒリヒリするような緊張感の連続でした。

とくに謝危(シエ・ウェイ)!彼のヒロインに対する底知れぬ執着心と、静かな狂気が最高すぎて……。「この人ヤバい」と分かっているのに、画面から目が離せなくなるあの引力は凄まじかったです。ヒロインの姜雪寧も、単なるお人好しじゃなくて、過去の罪悪感を抱えながら必死に足掻く泥臭さがあって、すごく感情移入できました。バイ・ルーの凄まじい表現力が本当に光ってましたね。

張遮や燕臨といった他の男性陣との関係性も、それぞれに「救い」と「切なさ」があって、誰とのやり取りを見ても胸がギュッと締め付けられます。全員の気持ちが分かるからこそ、誰が報われても誰かが傷つく構造が本当にしんどかった……。

サスペンス的な要素も強くて、先が気になりすぎて見事に寝不足になりました。権力闘争のドロドロと、どうしようもなく惹かれ合ってしまう愛憎のバランスが絶妙で、完走した後の余韻がものすごいです。ただ甘いだけのラブストーリーよりも、こういう心にズシンと来る重厚な人間ドラマを求めている人にはたまらない作品だと思います。見終わった後も、しばらくこの世界観から抜け出せそうにありません。

基本情報

タイトル 寧安如夢(宁安如梦)
英語タイトル Story of Kunning Palace
配信 iQIYI(愛奇藝)
放送年 2023年
話数 全38話
ジャンル 宮廷時代劇・ロマンス・転生ファンタジー
演出 朱鋭斌(チュー・ユイビン)
原作 時鏡(シージン) 小説『坤寧』
主な出演 白鹿(姜雪寧 役)
張凌赫(謝危 役)
王星越(張遮 役)、周峻緯(燕臨 役) ほか

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この記事を書いた人

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