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クルミットです♪
19話は、送り出す側と送られる側がそれぞれ必死に自分を抑えながら、どちらも我慢の限界にいた回でした。白蘭の朝廷では権力のせめぎ合いが続き、晋王まわりの不穏な空気もじわじわ濃くなっています。それでも記憶に残るのは、夜の琴の音とそのあとに続いた場面です。
それでは19話を一緒に見ていきましょう!
孤高の花 19話のあらすじ
楚北捷(チョウ・ベイジャ)は白娉婷(パイ・ピンティン)に告げます。もし彼女に本当に罪があるなら、一万通りの罰し方がある。でも命で償わせる必要だけはない。これだけ多くの人間が力を尽くして助けた命なんだから、もう自分を傷つける資格はない、と。
「罰の方法は一万通りある、でも命だけは要らない」って、怒ってるのか愛してるのか。たぶん両方だと思います。
そして北捷は、娉婷を大晋から西へ逃がす計画を立てます。療養中の娉婷は大量の薬が必要なため、薬材を運ぶ商隊に紛れ込ませる形で護送する手筈を整えます。白蘭から凉(りょう)を経て嘉峪関(かようかん)まで。護衛の兵は二拠点ごとに交代させて行跡を残さず、先行部隊は娉婷の車列より必ず二日先に到着して下準備を済ませる。自分と醉菊(ズイジュ)以外には行き先を知らせない。細部まで抜かりのない段取りです。
ここまで手を尽くして逃がそうとしながら、「日後は再び会えないかもしれない」と一言だけ。この伝え方が不器用で、北捷らしかった。
白蘭の朝廷では何侠(ホー・シャ)が耀天(ヤオティエン)公主に進言します。白蘭の兵力は晋・燕・凉の中で最も弱い。今すぐ増税して軍備を増強し、徴兵すべきだ、という主張です。貴常青丞相はこれに異議を唱えます。徴兵は民に戦争の恐怖を思い起こさせるだけだ、安居楽業(平和な暮らし)を壊すことになる、と。
白蘭が今平和でいられるのは、周囲の国が互いにけん制し合っているからにすぎない。そのバランスが崩れたら白蘭はひとたまりもない、という何侠の見立ては正しいと思うんですが、臣下はほぼ貴丞相側に流れ、公主もその勢いに押されてしまいます。
正しいことを言ってる人の声が一番通らない。この朝廷パートは毎回イライラします。
貴丞相父子の機嫌を取るためか、耀天は貴炎(キ・エン)を征鎮将軍に任命します。臣下の陳傅と陸栄沢がすぐさま反対しますが、耀天は二人の官位も同時に上げてしまう。そうなると二人は喜んで詔を受け、貴炎への加封も問題なくなります。口を封じるための昇進、というわけです。
耀天公主は、実権のない自分のせいで夫の何侠が力を発揮できないと落ち込んでいます。でも何侠は穏やかに「百年の老木は根が深い、一朝一夕には動かせない」と諭します。こういうことをさらっと言える夫でよかったね、と思いました。
晋王はといえば、毎日ぼんやりして食欲もなく政務も手につかない状態が続いています。金丹(こがねの丸薬)を飲んだ後だけ急に元気になって、何人かの美人を寵愛する日々。太監総管(筆頭宦官)から「金丹の効果が持続する時間がだんだん短くなっています」と報告を受けた張貴妃の返答は、「効くなら続けさせればいい」というひと言でした。
何かが確実に晋王の体を蝕んでいて、それを知りながら止めない人間がいる。嫌な話です。
さて、娉婷のほうです。
彼女は出発しないと決めます。こんな形で去ることは生き別れも死に別れも同じ。だったら北捷を哄かすか騙すかして、なんとかそばにいてみせる。醉菊も両手を挙げて賛成します。この二人のやり取りはほんの少しだけ明るくて、少しほっとしました。
出発前夜、北捷は部屋でひとり酒を飲んでいます。娉婷に会いに行きたいのを必死にこらえながら、黙って飲んでいる。そこに窓の外から琴の音が流れてきます。
寒風の中で琴を弾く娉婷の姿。
しばらく迷ったあと、北捷は飛び出して彼女に披風(外套)を着せます。
娉婷は告げます。そばにいさせてほしい。生きる道も死ぬ道も通れないなら、第三の道を行く、と。そう言って匕首を抜き、自分の顔に刃を当てました。
別人になる、ということです。
これはちょっと息が止まった。顔を変えてでもそばにいる、という選択肢がここで出てくるとは思っていなかったので。
娉婷は続けます。愛するとは、困難の前で背かないこと。別れの前で、生死を共にすること。この言葉を前に、北捷は動かされます。
孤高の花 19話の感想まとめ
一番残ったのは、やっぱり匕首の場面です。
最初は「哄かして残ろう」という計画だったのに、いざ北捷を前にしたら嘘や誤魔化しじゃなくて全部ぶつけてしまった。そこが娉婷という人の芯の強さで、見ていてしんどいけど、だから好きなんだと思います。
「第三の道」という言い方が良かった。生でも死でもない道。顔を変えてでも記憶を消してでも、ただそばにいたい。娉婷の答えがそれでした。
北捷は外套を着せただけで何も言わない。この後どうなったかはまだ描かれていないんですが、外套を着せた、それだけで十分伝わります。
出発前夜に部屋でひとり飲んでいた北捷が、琴の音で外に出てきた。あの場面、北捷のほうが先に限界だったんだと思います。
娉婷が自分の顔に刃を当てた瞬間、北捷はどんな顔をしていたんだろうと、見終わってもずっと引きずっています。
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