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クルミットです♪
52話は、娉婷の行動力と、すれ違いの切なさが全部詰まっている回でした。男装して遊郭に乗り込み、賭博で嵐を起こして、最後は目隠し碁で夫と対局する。しかも扉一枚挟んだだけで、お互い相手の正体に気づいているのに会えない。その構図がずっと頭から離れないです。
それでは52話を一緒に見ていきましょう!
孤高の花 52話のあらすじ
陽鳳(ようほう)の体に溜まった毒は、神医の懸命な治療でどうにか抜き出すことができました。あとは薬を調合するだけ——というところで、神医が困り顔になります。今の乱世では、薬草が手に入る場所が見当たらない。ただ一か所だけ、まだあるかもしれないと神医が言うのは、天下に名の知れた遊郭「嬌嫣楼(きょうえんろう)」でした。
遊郭に薬があるって、どういう場所なんですかね。でもあの時代の「何でも揃ってる場所」って、そういうところだったのかもしれない。
神医は娉婷に「女性が行くような場所では……」と言いにくそうにしましたが、娉婷は迷いませんでした。陽鳳のためなら竜潭虎穴(どれほど危険な場所でも)だって行くと。そのまま男装して嬌嫣楼へ向かいます。
嬌嫣楼に着いた娉婷が十三娘に会いたいと申し出ると、番頭から「十三娘様にお目通りするなら黄金十万両ご用意を」と言われます。
十万両って。持ってるはずないですよね。さてどうする、と思ったら——
娉婷は静かに賭博卓へ座りました。たった半時間で十三本の勝負、すべて勝ちっぱなし。「玉面郎君(ぎょくめんろうくん)」と呼ばれる謎の美青年の快進撃に、嬌嫣楼中が騒然となりました。余裕しゃくしゃくだった楼の男たちが次々と狼狽えていく様子が目に浮かびます。娉婷、やっぱり只者じゃない。
知らせを聞いた十三娘が自ら下へ降りてきます。謎の郎君の顔を見て、気づきました。以前、子どもを探しに来た「ただ者でない女性」と同じ人物だと。
十三娘が提案したのは一つの賭けです。自分が負けたら楼内の薬材すべてと自分の命を差し出す。娉婷が負けたら同じ代価を払う。娉婷はすんなり承諾して、「何で勝負するか、どうやるかは、すべて十三娘に任せます」と答えました。
十三娘は棋を選びました。娉婷はさらに一歩踏み込んで「盲棋(もうき)」を提案します。盲棋とは、盤を直接見ずに口頭だけで手を言い合う対局形式です。十三娘はこれで相手が並の人物でないと確信し、楚北捷を部屋から引っ張り出しにいきました。
楚北捷は盲棋で無敗の人物。挑戦者が現れたと聞いて自分から会いに行こうとしましたが、「規則で対局中は相手の部屋を出られない」と十三娘に止められます。二人はそれぞれ別室に籠もったまま、対局が始まりました。
数十手が進んだところで、娉婷は相手が楚北捷だと確信しました。楚北捷も同じです。盤上に現れる手筋の感触が、長く共に過ごした妻のものと重なった。
棋の打ち方で相手を認識するって、なんかそこに二人の時間が全部ある気がして、じわっと来ました。言葉じゃなくてもこういう形で繋がれるんですね。
楚北捷はもう確信が揺るぎないものになっていました。白娉婷しかこんな棋は打てない。娉婷は生きている。ついには部屋の扉を開けて、廊下に向かって叫びます。でも、誰も応えません。
娉婷も扉を開けて飛び出そうとしましたが、十三娘が全力で阻みました。
「あの対局の相手は誰ですか」と娉婷が問うと、十三娘は「知る必要はありません。あなたの勝ちです」と言い、地下室への扉を開けます。
地下室に降りた娉婷の目に飛び込んできたのは、壁に掛けられた自分の肖像画でした。
これはきつかったです。誰が描かせたのかは言わなくても分かる。楚北捷がずっとここで娉婷のことを思って生きていたということで。
百感が胸に込み上げた娉婷の背後から、突然一本の剣が飛んできて髷を解きました。十三娘による確認です。女性だと分かった。白娉婷だと分かった。
十三娘は薬の包みを娉婷に渡し、そして嘘をつきました。「私と楚北捷はもう夫婦になっています。今すぐここを去ってください」。
娉婷は何も言い返しませんでした。ただ一つだけ頼みます。「楚北捷に伝えてください。今、天下は乱れ、百姓が苦しんでいる。彼だけが何侠に抗うことができます」と。
孤高の花 52話の感想まとめ
この回で一番引っかかったのは、盲棋の場面です。
扉一枚向こうに楚北捷がいて、二人ともお互いだと気づいているのに、会えなかった。楚北捷が部屋を飛び出して廊下に叫ぶシーン、あそこが一番苦しかったです。声は出せる。でも届かない。
同じ建物にいたのに。数歩で会えたのに、それが許されなかった。
十三娘の嘘については複雑な気持ちになります。「私たちはもう夫婦です」——どう見ても娉婷を遠ざけるための言葉で、十三娘が楚北捷に特別な感情を持っているのは確かです。でも同時に、その嘘で娉婷を傷つけることも分かったうえでついている。楚北捷を想っているのに、その楚北捷を想っている女性のために動いている。十三娘の立場はきつい。なんなんですか、この人。嫌いになれないです。
地下室の肖像画は、それだけで全部でした。セリフはいらなかった。楚北捷があの絵をずっとそこに置いて、毎日見ていたと思うと、それだけで話が終わっても良かったくらいです。
娉婷が「生きています」とも「会いたい」とも言わずに、「楚北捷だけが世を救える」という形で伝言を残したのも、娉婷らしかったです。自分のことは後回し。でもそこに確かに愛情がある。地下室の肖像画と、この伝言と、どっちも静かで、どっちも重かった。
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