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クルミットです♪
前回の緊迫した引きから、今回は一気に事態が動き出します。
まさか竇昭が医者に化けて屋敷に潜入するなんて、思い切った行動に出ました。
そして舞台は都から遠く離れた福亭へと移っていきます。
牢獄の暗がりで向き合う竇昭と宋墨のやり取りは、息が詰まるような迫力でした。
それでは9話を一緒に見ていきましょう!
九重紫 9話のあらすじ
鄔閣老は部屋に籠もって木工ばかりしている孫の鄔善を怒鳴りつけます。
皇権は何よりも重く、部屋で小細工を作っていても身を守ることはできません。
激怒した鄔閣老は、鄔善が丹精込めて作った木工を床に叩きつけて壊してしまいました。
そこへ李太医が到着したとの報告が入ります。
鄔閣老は心を落ち着かせて通すよう命じましたが、鄔善は診察を頑なに拒絶しました。
困り果てた使用人は、一つの木箱を差し出します。
李太医から「会おうとしないならこれを見せるように」と託されていた品でした。
箱を見た鄔善は、かつて自分が竇昭に贈った木工だと気づきます。
大事な作品を壊してしまうなんて、おじいちゃん怒るにしても手荒すぎます!
診察室に入ってきたのは、李太医の身代わりに化けた竇昭でした。
竇昭は頑なになっている鄔善に対し、物事を極端に考えないよう静かに諭します。
男女の立場に違いはあっても、気の進まない相手と無理に添い遂げたくない思いは同じでした。
鄔善は病気を口実に竇昭を脅すつもりはなかったと弁解します。
以前贈り物をした日、竇昭から投げかけられた問いが心に深く刺さっていました。
祖父に決められた役目をこなすだけで自分で選べないのに、どうやって自分を守るのかと問われたことです。
鄔善はずっと祖父を敬い、一度も逆らったことがありませんでした。
しかし婚姻だけはどうしても受け入れられなかったのです。
朝廷の権力争いの中で、鄔閣老も心身ともにすり減らしているのだと竇昭は語りかけます。
鄔善が力をつけて祖父を助けられるようになれば、誰を妻にするかで揉める必要もなくなります。
自分の力で鄔家を盛り立てればいいのだと教えられた鄔善は、胸のつかえが取れたような顔をしました。
立ち去ろうとする竇昭に、鄔善はまた会えるかと尋ねます。
でも竇昭は、再び会うことよりも鄔善が幸せに生きてくれることの方がずっと安心できると答えました。
一方、宋墨は陳曲水のために酒宴を設けて送別の準備を進めていました。
宋墨と厳朝卿は、陳曲水がかつて悪名高い主に仕えていたものの、優れた才能を持つ人物だと知っています。
なぜ竇昭のような若い娘の幕僚に甘んじているのか、宋墨にはどうしても腑に落ちませんでした。
陳曲水は、自分は罪を背負った身なのだと率直に打ち明けます。
竇昭が嫌な顔一つせず幕僚として迎え入れてくれたおかげで、晩年を静かに過ごせているのだと語りました。
その言葉を聞いた宋墨は、ますます竇昭という存在に興味を惹かれます。
そこへ陳曲水を迎えに現れたのは素蘭でした。
竇昭本人が来なかったことに、宋墨は疑問を抱きます。
するとそこへ陸鳴が本物の李太医を捕らえて連れ戻してきました。
李太医は元々宋墨が鄔善のために手配した医師でしたが、竇昭がすり替わっていたのです。
素心もすでに陸鳴の手で捕らえられていました。
宋墨は陸鳴に命じ、竇昭を連れてきて問い詰めることにします。
その頃、屋敷を抜け出そうとしていた竇昭は廊下で鄔閣老と鉢合わせしてしまいました。
大きな頭巾を深くかぶっていたため顔は見えませんでしたが、鄔閣老は怪しみます。
こちらを振り向けと命じられ、竇昭は窮地に立たされました。
そこへ陸鳴が割って入り、李太医を宋墨のもとへ連れて行くと告げます。
鄔閣老はそれ以上無理強いせず、竇昭をそのまま行かせました。
自室に戻った鄔善は、竇昭が置いていった木の鳥をじっと見つめていました。
そこへ入ってきた鄔閣老は、先ほどの人物が竇昭だったと確信しており、孫に安心するよう語りかけます。
鄔善は祖父に素直に非を詫び、心の奥底にあった思いを打ち明けました。
これまでは全て祖父の指図どおりに生きてきて、自由に振る舞う竇昭や宋墨を羨んでいたのです。
しかし朝廷の闇は深く、鄔家は祖父一人が必死に支えているのだと気づかされました。
これからは自分も励み、祖父の苦労を分かち合いたいと頭を下げます。
鄔閣老は目に涙を浮かべながら、愛しい孫を優しく抱き起こしました。
頑固なおじいちゃんとお孫さんが本音で向き合えて、本当にほっとしました。
その頃、宋墨のもとには衝撃的な知らせが舞い込みます。
朝廷が定国軍への処分を下し、その聖旨を届けたのが竇世枢だったと判明したのです。
宋墨は、竇昭が自分を屋敷に引き留める陽動を担当し、その隙に竇世枢が動いたのではないかと疑いました。
怒りを露わにした宋墨は竇昭の行く手を阻み、釈明を求めます。
あまりにも偶然が重なりすぎており、何を言っても信じてもらえないと竇昭は悟っていました。
沈黙を守る竇昭に対し、宋墨は素心だけを解放し、陳曲水を人質のように手元に残します。
屋敷に戻った素心は、なぜ事実を説明しなかったのかと竇昭に尋ねました。
竇昭は無力そうに首を横に振るばかりです。
手元に証拠がない以上、都合の良すぎる偶然を説明したところで納得してもらえるはずがありません。
陸鳴は竇昭の抜け目のなさに苛立っていました。
いっそ家に嫁として迎えて目の届く場所に閉じ込めておくべきだと吐き捨てます。
宋墨は黙り込んでいましたが、内心ではこの企みに竇昭は関わっていないかもしれないと感じていました。
宋墨は蔣梅蓀を都へ護送した緝影衛の記録を丹念に洗い直していました。
通行証は9人分発行されていたのに、船上で発見された遺体は8体だけだったのです。
名簿から消えていた一人の名前は陳嘉でした。
陳嘉は博打好きが原因で組織を除名されていましたが、才能を惜しんだ義父が独断で同行させていたのです。
手柄を立てて罪を雪がせるため、船に乗せていました。
しかしあの夜、高官が手勢を引き連れて船を急襲し、義父を含む全員が命を奪われたのです。
襲撃者たちは東渝の刀法を真似ていましたが、それは周到に偽装されたものでした。
陳嘉が駆けつけた時には義父はすでに事切れており、水に飛び込んで逃げるしかありませんでした。
生き延びたものの、激しい自責の念に押しつぶされて賭場に入り浸っていたのです。
宋墨が自分を嗅ぎ当てる日は近いと陳嘉も予期していました。
イカサマが露見して多額の借金を背負い、激しく鞭打たれていた賭場へ宋墨が踏み込みます。
借金を肩代わりした宋墨は、義父の無念を忘れたのかと陳嘉を厳しく叱り飛ばしました。
正気を取り戻した陳嘉は、義父の仇を討つため宋墨に付き従うことを誓います。
自暴自棄になっていた陳嘉を一喝して引き戻す宋墨、頼もしかったです!
その時、紀詠から急ぎの書状が届けられました。
市舶司が苗安素の家の船を差し押さえ、竇昭との商売を一切禁じる命令を出したという内容でした。
朝廷の権力闘争が商いにまで波及してきたと直感した竇昭は、自ら福亭へ向かう決断を下します。
一方の宋墨も、蔣梅蓀の不審な死の真相を暴くため、母に別れを告げて福亭へと旅立つ支度をしていました。
病弱な蒋蕙蓀は一人息子の身を案じ、自らの手で羽織を着せて見送ります。
涙で視界を滲ませる母に対し、宋墨は必ず生きて戻ると約束しました。
しかし息子の足音が遠ざかると、蒋蕙蓀の咳き込みは一段と激しさを増していました。
旅の途中で足を止めた宿で、竇昭は重い面持ちを崩せません。
心配した苗安素が、少しだけでも口にするよう食事を勧めました。
崔氏に余計な心配をかけないため、竇昭は侍女に自分の身代わりとして天然痘の仮病を使わせ、趙璋如に援護を頼んできたのです。
長居は許されず、早急に解決して戻らなければなりませんでした。
ようやくたどり着いた福亭は流民で溢れかえり、飢えに苦しむ人々が道端で行き倒れています。
茶の栽培で暮らしていた民は、定国公が命を落として船が止められたせいで、茶を売り出すことができず困窮していました。
惨状を目の当たりにした竇昭たちは、持参した食糧を惜しみなく配って回ります。
そこへ市舶司総管の丁謂が兵を率いて現れ、竇昭と苗安素を役所へ連行しました。
竇昭は素心に目配せし、物陰に隠れて姿を見せないよう命じます。
公堂に引き据えられた二人に対し、丁謂は海賊と結託した罪状に署名するよう居丈高に迫りました。
罪を認めなければ処罰を重くし、認めるなら即座に決着をつけると脅しをかけます。
濡れ衣を着せて大罪に仕立て上げれば、総管であるあなた自身も無傷では済まないと竇昭は冷ややかに言い返しました。
すると丁謂はあらかじめ仕込んでおいた刀剣を取り出し、船内から押収した証拠品だと主張します。
誰が見ても明らかなでっち上げでした。
証拠を裏付ける証人を要求されても丁謂は提示できず、腹いせに二人を牢獄へ突き落として拷問にかけるよう命じます。
証拠もないのに罪を押しつけて牢に入れる丁謂、本当に卑怯でイライラします!
竇昭は、丁謂が白昼の公堂で拷問に踏み切らなかった理由を、民衆の反発を恐れたためだと冷静に看破していました。
地下牢に降りてきた丁謂は、苗安素がすでに全て白状したと嘘をつき、道連れになる前に署名しろと揺さぶりをかけてきます。
しかし竇昭は眉一つ動かしません。
この世の全ての人間が裏切ろうとも、苗安素だけは決して自分を売らないと断言しました。
手詰まりになった丁謂が拷問具を手に取ったその瞬間、重い鉄扉が開いて宋墨が姿を現します。
宋墨は丁謂の拷問の手際が生ぬるいから口を割らないのだと冷たく嘲笑しました。
情け容赦ない男として名高い宋墨の悪名を知る丁謂は、彼が竇昭と反目していることも承知しています。
宋墨に恩を売る好機だと判断した丁謂は、個別の尋問をそっくり引き渡して牢を出て行きました。
二人きりになった薄暗い牢の中で、宋墨は竇世枢と手を組んでいたのかと厳しい口調で詰問します。
竇昭は、自分をあの男と同じ穴の狢として扱わないでほしいと静かに返しました。
宋墨は厳罰を加えるふりを装いながら、隠し持っていた金瘡薬の粉を竇昭の傷ついた手にそっと塗り込みます。
外で耳を澄ませている丁謂を欺くため、宋墨は「少しは叫び声を上げろ」と耳元で囁きました。
竇昭の迫真の悲鳴が地下牢に響き渡り、丁謂は宋墨の残忍な尋問ぶりにすっかり気を良くします。
痛みに顔を歪める芝居を続ける竇昭へ、宋墨は低く鋭い声で切り込みました。
竇昭はずっと以前から福亭に大金を注ぎ込み、船を買い占めて莫大な富を築いていました。
あたかも海賊が平定される結末を最初から知っていたかのようです。
蔣梅蓀が勇敢な武将だから海賊の掃討は時間の問題だったと竇昭は釈明しました。
しかし宋墨の追及はそこで終わりません。
苗安素から聞き出した話によれば、竇昭は今年の初めの段階で所有していた船を全て売り払っていたのです。
まるで何が起きるか、蔣梅蓀が命を落とす事態まで正確に予見していたかのようでした。
なぜそこまで先の出来事を知り得たのかと、宋墨の冷徹な眼差しが竇昭の瞳を真っ向から射抜きます。
九重紫 9話の感想まとめ
宋墨が拷問するふりをしながら竇昭の手に傷薬を塗ってあげた場面、あの二人の阿吽の呼吸には見入ってしまいました。
冷酷な尋問官を完璧に演じつつ、小声で「少しは叫べ」と耳打ちする宋墨の抜け目のなさが良かったです。
言われた竇昭もすぐに意図を察して、牢の外まで届く大声で痛がる芝居を打っていましたね。
外で聞いていた丁謂が、宋墨の容赦のなさに満足げに頷いていた姿には、思わず少し笑ってしまいました。
前半で描かれた鄔善とおじいちゃんの和解も、心にじんわり染みる良い場面でした。
自分が敷いたレールの上を歩かせようとする祖父と、敷かれたレールに息が詰まっていた孫。
どちらも家族を大事に思っているのに、やり方が極端すぎてこじれていた二人が、竇昭の助言をきっかけにようやく本音をぶつけ合えました。
頑固一徹だった鄔閣老が涙を浮かべながら鄔善の手を取る姿には、素直にほっとしました。
一方、都を離れる宋墨を見送ったお母さんの体調は心配でなりません。
息子の背中を見届けた途端に激しく咳き込む姿は、とても軽い病には見えませんでした。
息子に余計な心配をかけまいと気丈に振る舞う姿が痛々しくて、無事に戻るまで持ちこたえてほしいと祈るばかりです。
そして何と言っても、ラストの地下牢で宋墨が放った追及の鋭さには息を呑みました。
海賊が退治される時期を読んだだけなら優れた商才で片付きますが、船を年頭に売り払っていたとなると言い逃れができません。
蔣梅蓀の死まで見越していた証拠を突きつけられ、転生という絶対に明かせない秘密を抱える竇昭がどう切り抜けるのか、宋墨の冷たい視線を受け止める竇昭の強張った表情がとても印象に残る場面でした。
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