ご訪問くださりありがとうございます!
クルミットです♪
54話は、別れの話でした。宣皇后のいなくなった宮、袁慎との別れ、母との静かな和解、そして祖母への複雑な気持ち……それぞれが重なって、最後は楼漓の罠まで来て、緊迫した展開になりました。特に程老太の場面は後を引きます。
それでは54話を一緒に見ていきましょう!
星漢燦爛 54話のあらすじ
宣皇后が薨去された後、程少商は霍不疑とともに長秋宮を訪れます。誰も宣皇后のいないその宮は、まだ秋でもないのに冷え切っていました。人がいなくなるだけで、場所はこんなにも変わる。
台詞もなく、ただ冷えた空気で伝えてくる。こういう描写に弱いです。
その場で程少商は、霍不疑とともに過ごした日々を思い返します。かつて宣皇后に飴を作ったとき、文帝が喜んで霍不疑を褒めた。あのとき程少商は少し釈然としなかったけれど、皇后の言葉でようやく納得しました。「夫が眩しい太陽なら、妻は星でいい。日も月も星も、どれが高くどれが低いというわけではなく、並び立つことで天地が成る」。
その言葉を信じて、程少商は自分を変えようとした。精一杯やった。でも霍不疑がその気持ちを裏切った。5年という時間が経って、もう信頼も真心も渡せる状態ではなくなっています。
「5年」が出るたびに、わかってるのに毎回つらくなる。
それでも程少商の肩には、宣皇后の遺言、両親の願い、たくさんの人の期待がのしかかっています。彼女の望みは、皇后の形見の冠を故郷まで届けた後、どこへともなく旅に出ること。春秋夏冬を見て回ること。霍不疑はその選択を尊重し、自分は度田令(土地改革令)の件を片付けたら西北へ戻ると言います。
—
母の蕭元漪が、珍しく自分で糕点(中国風のお菓子)を作って程少商に差し出しました。あの厳しかった母が、柔らかく娘のそばにいる。蕭元漪は「息子を育てるのとも兵を率いるのとも違う、娘との向き合い方がわかっていなかった」と素直に認めます。
遅すぎる、とは思う。でも蕭元漪が本当に変わろうとしているのは伝わってきた。
程少商の顔が少しほぐれて、親子三人で過ごす時間は穏やかでした。
その後、程少商は父の代わりに祖母・程老太へ糕点を届けに向かいます。ところが扉の前まで来たとき、部屋の中からぽつりぽつりと程老太の回想あるいは独白が聞こえてきました。
昔、葛氏の口車に乗せられて、蕭元漪と程少商の母娘を何十年も引き離してしまった。自分が鬼に取り憑かれていたのだ、と。今さらやり直してほしいとは言わない。ただ自分が逝った後、生前に蓄えた財産は全部程少商に残したい。それだけが今の望み。
独り言なんですよ、これ。誰かに聞かせようとして言ってるわけじゃない。そこがきつかった。
程少商は何も言いませんでした。扉の前で立ち止まり、侍女の蓮房を連れてそのまま踵を返す。水辺の東屋の方へ歩いていく。許せないのかというと、そういうわけでもなくて、ただ「どう向き合えばいいかわからない」。これからは、自分によくしてくれた人のことをちゃんと覚えていよう。そう思いながら歩き出す程少商でした。
—
袁慎は、父の袁州牧が文帝から罰を受けることになったのを受け、自ら願い出て度田令の推進役として地方に赴くことに。旅立ち前に、程少商と二人だけで会います。
自分が負けだとわかっていた。でも霍不疑も勝っていない。
袁慎、格好いい負け方だった。清々しいような、切ないような。
その後袁慎は霍不疑とも話し、「なぜ命がけで私の父を助けたのか」と問います。霍不疑の答えは「あなたは程少商が大事にしている人だから。彼女の大切な人が無事でいてこそ、彼女が本当に安心できる」というものでした。
遠回しだけど、これが霍不疑の今できる愛情の形です。そばにいることはできなくても、彼女が安心できる状況を整えようとしている。
—
数日後、三方それぞれが出発します。程少商は兄とともに宣皇后の故郷へ。霍不疑は別の用件で別行動していたところ、竹林で待ち伏せに遭いましたが、なんとか切り抜けます。近くの水路から数十体の遺体が見つかり、骅県(ファ県)の衛兵と袁慎の部下らしき格好をしていました。
一方、程少商が骅県に差し掛かったところで楼漓の侍女に声をかけられます。楼垚の名を使って招待を装い、宴席へと案内するのです。程少商は途中から楼漓の様子がおかしいと気づいていましたが、あえて気づかないふりをして場に臨みました。
「気づいてるけど黙ってついていく」程少商、この肝の座り方は並じゃない。
宴席では楼垚と妻の何昭君が迎えてくれましたが、何昭君が「夫は程少商を招待していない」と言い、場の空気がおかしくなります。席に一つ空きがある。誰のための席なのか。そのとき何昭君が突然激しい腹痛を起こしました。楼垚が産婆を呼びに出た隙に、楼漓は「昭君を部屋へ連れて行って」と程少商に頼み、その油断した瞬間を狙って手をかけようとします。
妊婦の腹痛を使って隙を作るやり口に、イラッとしました。
星漢燦爛 54話の感想まとめ
この54話で一番引きずったのは、程老太の扉の前の場面です。
独り言で謝っている。誰にでもなく、夜にぽつりと言っている。程少商はそれを聞いてしまって、でも入れない。何も言えない。蓮房だけ連れて、黙って歩いていく。あそこは長く頭に残りました。
袁慎との別れも良かったです。「霍不疑も勝っていない」という一言が、感情的でなく、静かに事実として言われている。それがかえってずっしりきました。そして霍不疑の「彼女が大事にしてる人が無事でいれば、彼女が安心できる」という答えも、まわりくどいようで、今の二人の関係の中では誠実な言葉だと思います。
楼漓の罠は、手口が汚くて気持ちが悪かった。妊婦を使って隙を作るなんて。
それにしても程少商、扉の前で「どう向き合えばいいかわからない」と自分に言い聞かせながら踵を返す。あの背中が、54話でいちばん長く頭に残っています。
コメント