ご訪問くださりありがとうございます!
クルミットです♪
銭昭が、死にました。
書き出しがこれになってしまうくらい、この回はずっとその一点で頭がいっぱいでした。銭昭が逝って、孫朗も逝って。それなのに于十三は泣かずに戦い続けて、元禄を一人で安都へ送り出す。
それでは35話を一緒に見ていきましょう!
一念関山 35話のあらすじ
35話は、于十三が自分の命を盾に銭昭を止めるところから始まります。
梧帝(楊行遠)を殺そうとする銭昭に、于十三は「梧帝が天門関で死ねば、梧国の文武百官は黙っていない。使節団の全員が道連れにされる」と論理で迫ります。感情ではなく理詰めで止めようとするあたりが、于十三らしい。
でも声のどこかが揺れているのが伝わってきて、それがきつかったです。
楊行遠のほうは、「殺してくれ」と自ら言い出します。軽率に進軍して国を危機に陥れ、妹や六道堂の仲間を窮地に立たせた。その責任をとる、と。
皇帝が自分の首を差し出す場面、重くて言葉が出ませんでした。
そこへ天門関から笛の音が響きます。元禄が狼煙を見て「北磐人が天門関に入った」と判断。銭昭はひとまず梧帝の処刑を保留にして、状況分析に移ります。
梧帝は「合県が狼煙に気づかなければ、数万の民が命を落とす」と言い、銭昭は全員に燧台(のろし台)への増援を命じます。梧帝も「民のため」と言って増援隊に加わります。
戦場で于十三は「深追いするな、狼煙を上げることが今一番大事だ」と呼びかけます。梧帝が命がけで火をつけようとしたとき、北磐の兵士に囲まれます。
そこへ銭昭が体を張って梧帝をかばいます。
長槍が、刺さります。
銭昭は自分が助からないとわかっていて、楊行遠にこう言います。「お前を殺さなかったのは、安国と梧国、二国の民のためだ。一国の君として、ちゃんとやれ」と。
そして元禄に平安扣(平和を祈る玉飾り)を渡して、兄弟たちの前で息を引き取りました。
平安扣を渡す場面が一番きつかったです。言葉が少なくて、静かで、だからこそ。
銭昭を葬った後、一同は急いで合県へ向かいます。梧帝が守城の将軍に状況を伝え、北磐の右賢王が軍を率いて南下していることを告げます。北磐の精鋭5000人が天門関を突破し、各拠点を破りながら合県へ迫っています。
梧帝は防衛を手配し、首都への伝令を飛脚便で送ります。于十三や六道堂の仲間たちも合県の守りに加わります。
一方、寧遠舟は銭昭たちからの連絡がないことをずっと気にかけていました。如意は傷を押して「一緒に合県へ行く」と言い出します。二人は商人から北磐の動向を聞き、天門関へ急ぎます。
合県では右賢王が精鋭を率いて猛攻を仕掛けてきます。六道堂と守備兵が懸命に守りますが、守城の将軍が戦死。「合県を頼む」と梧帝に言い残して逝きます。
于十三は仲間の被害が増えていくのを見て、孫朗と連携して北磐軍の内部に斬り込み、右賢王を射殺します。
右賢王を失った北磐軍は撤退します。皆が勝利を喜んでいたとき。
孫朗が、背中に何本もの矢を受けて倒れていました。
勝利の歓声の中で静かに倒れているのが見えて、それが本当につらかった。
于十三が「お前は最初から最後まで英雄だった」と言うのを聞いてから、孫朗は逝きます。
于十三と元禄は孫朗を合県に葬ります。共に歩んできた仲間を失って、二人とも深く悲しみます。
梧帝は「右賢王が死んでも、北磐の狼王は必ず報復に来る」と読みます。六道堂にも、狼王が天門関外に兵を集め、左賢王を合県に送ったとの情報が入ります。
俊州へ救援を求めた使者が戻り、「俊州刺史は北磐が天門関を突破したと信じない」と報告します。その刺史が沙東部の人間であること、安帝の命で二皇子が天門関の視察に来ていたタイミングと重なること。梧帝は「何かおかしい」と感じます。
戦況が両国の民に関わる以上、梧帝は安帝に実情を伝える使者を出すことを決めます。于十三は「元禄を安都へ」と提案します。二皇子は一行が合県にいることを知らないから、元禄が潜入すれば長慶侯・李同光か楊盈を通じて安帝に届けられる、と。
于十三は元禄に軍情を渡し、別れを告げます。元禄は安都へ、于十三は合県に留まります。
于十三が元禄を送り出した理由が後でわかります。北磐がすぐ戻ってくるとわかっていて、元禄だけでも逃がしたかったのだと。
于十三は「銭昭も孫朗も死ぬべきところで死んだ。自分も生死は恐れない」という気持ちで、合県に一人残ります。
一念関山 35話の感想まとめ
一番頭から離れないのは、銭昭が平安扣を元禄に渡す場面です。
大げさに泣くわけでもなく、長い遺言を語るわけでもなく、ただ静かに渡して逝く。「元気でいろよ」みたいな感じで。そういう渡し方のほうが、ずっとつらい。
銭昭は最後に「安梧両国の民のために」と言いました。政敵だった梧帝を体を張って守って、それで死んだ。銭昭という人の筋が、そこに全部出ていた気がします。
孫朗は、勝利の歓声の中で倒れていました。
右賢王を仕留めた後だから、周りはみんな喜んでいて。その中で孫朗だけが静かに。于十三から「最初から最後まで英雄だった」という言葉をもらって逝く。
于十三がそれを言えたのは、本当にそう思っていたからで。でも言いながら、于十三の顔がどうだったのか。想像するとちょっと目をそらしたくなります。
元禄を安都に送ったのも、銭昭と孫朗を失った今、元禄だけは生かしたかったからで。「使者として行け」と言うけど、本当はそういうことで。
于十三が元禄を見送るとき、二人の死への悲しみを一切顔に出していなかった。それが、この35話で一番怖かったです。
コメント