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クルミットです♪
ついに、五丈原の星が落ちる時が来てしまいましたね。長年、戦場という盤面で互いの思考を読み切り、命を懸けて対峙してきたシバイとショカツリョウ。今夜は、戦乱の世を駆け抜けた二人の天才が交差する、あまりにも重く、切ないエピソードをお届けします。
それでは64話を一緒に見ていきましょう!
三国志~司馬懿 軍師連盟~ 64話のあらすじ
蜀軍の陣営では、病をおして高台に立つショカツリョウの姿がありました。「中原を克服せよ」と叫ぶ将兵たちの士気は高く、渭水の対岸にいる魏軍を圧倒する勢いです。しかし、その高台に立つショカツリョウの身体はすでに限界を超えていました。
あんなに細い体で、今にも消えてしまいそうなのに。背筋を伸ばして最前線に立っているだけで、精一杯なのが伝わってきて胸が苦しくなりました。
ある夜、シバイは夢の中でショカツリョウと対局し、語り合います。そこでショカツリョウは、漢王朝の復興という名分だけではない、己の真の願いを口にします。戦乱が終わり、百姓たちが平和に暮らせる「朗々乾坤」と「河海清晏」の世界。それが彼の追い求めた理想でした。
敵味方とか、大義名分とか、そういう柵を全部外して二人が向き合っている夢。あの穏やかな空気の中で語り合う二人の表情が、戦場で見る険しい顔とは全く別人で、泣きそうになりました。
現実世界では、シバイがかつて敵であるショカツリョウから送りつけられた女物の服を、妻のチョウシュンカが見つけてしまいます。かつてその辱めを甘んじて受け入れ、死を免れたシバイ。夫が背負わされた屈辱と、冷酷な皇帝ソウエイに仕える過酷な日々に、チョウシュンカは激しく心を揺さぶられます。
女物の服を突きつけて問い詰めるチョウシュンカの目、涙でいっぱいでしたね。シバイがこれまでどれだけプライドを捨てて耐えてきたか、それを一番近くで見ている彼女にしか分からない重みがありました。
やがてシバイは、ショカツリョウがなぜ奇策を用いず正面からの戦いにこだわったのか、その真意に気づきます。それは、食糧不足と過労により、ショカツリョウ自身の寿命が尽きかけていたからでした。蜀軍の陣営では七星灯が灯され、最後の時が近づきます。ショカツリョウは自らの死後、シバイの追撃をかわすための策を練り、部下に遺言を託して静かに息を引き取ります。享年54歳。蜀建興12年8月28日のことでした。
最後まで撤退のこと、死後の陣のことまで考えていたなんて。軍師としての執念が凄すぎて、もう言葉になりません。完璧主義すぎるショカツリョウらしい最期でした。
魏軍の陣営に、蜀軍が撤退したとの報が届きます。諸葛亮の死を確信した将軍たちは追撃を願い出ますが、シバイは慎重を期して動き出しません。その隙を突かれ、蜀軍は遺されていた錦囊の策に従い、見事に追撃を退けて退却に成功します。死せる諸葛亮、生ける仲達を走らす、という伝説的な逸話の瞬間です。
諸葛亮という巨星が消えたあとの空虚感
今回のエピソードで一番心に残ったのは、あの「静けさ」です。あんなに騒がしかった五丈原の戦場から、ショカツリョウがいなくなった瞬間に訪れるあの静寂。シバイがただ立ち尽くして遠くを見つめるシーン、これまでの数々の激闘がフラッシュバックして、なんとも言えない切なさが押し寄せました。
周囲の将軍たちはシバイを臆病だと笑うけれど、あれは臆病なんかじゃありません。シバイにとって、ショカツリョウはただの敵ではなく、自分の存在意義を映し出す鏡のような存在でした。死してなお、その策に手玉に取られる。その事実を噛みしめるシバイの横顔には、悔しさよりも、長年連れ添った同志を失ったような喪失感が漂っていました。
ショカツリョウが去り、物語はいよいよシバイとソウエイ、そして魏の朝廷内部の権力争いという、より泥沼で冷徹な世界へシフトしていきます。今までは外敵との戦いで均衡を保っていたけれど、これからは誰を信じて、誰と戦えばいいのか。ショカツリョウという「大きな抑止力」がいなくなった今、シバイがどのような表情で朝廷を歩んでいくのか。この回を境に、シバイの孤立無援な戦いがさらに加速していく予感がします。
戦場という一番の理解者を失ったシバイが、これからどうやって冷酷な権力者たちと向き合っていくのか。その背中は、以前よりもずっと寂しく見えました。
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