孤城閉-こじょうへい-あらすじ-7話-8話-9話-感想付きネタバレでありで!

ご訪問いただきありがとうございます!
クルミットです♪
生母・李蘭恵が亡くなりますが、趙禎はその死に目にも会えず、やがて太后も最後に「袞衣」にこだわって混乱を引き起こしながら最期を迎えます。これまで太后との関係に悩み苦しんできた趙禎ですが、その存在の大きさに気付くことに…

今回は太后の死後、太后の存在感と葛藤する趙禎が、ようやく親政のスタートに立つ姿が描かれます。曹丹姝と趙禎がとうとう出会いを果たしますが、二人の運命は最初からねじれているようです。長く哀しいすれ違いの始まりをしっかり見届けましょう♪

【孤城閉-こじょうへい】(ネタバレあり)

第7話「苦しみの中の公正」

太后の服喪の静寂を破り、八大王が突然太后批判を展開し「太后が生母を毒殺した」と言い出す。晏殊が皇族の体面を守るため調査すると諫め、その場を収める。八大王の暴露で李蘭恵の名誉回復は必須となり、晏殊が隠蔽の責任を一人で負おうと左遷を求める。趙禎は、民が皆知っているのに自分だけ知らず、孝を尽くせなかった事実に打ちのめされる。
八大王もここまでくるとただのトラブルメーカーですね…

晏殊の提案通り范仲淹が抜擢されることになるが、貨物船で到着した本人より先に太后の大徳を説いた范仲淹の奏状が趙禎の手元に届く。趙禎の即位当時皆が太后を恐れる中、唯一太后と対立した范仲淹だが、太后が弾劾される現在、范仲淹だけが擁護していることで、晏殊の言う通り趙禎は范仲淹の忠誠心を実感する。
范仲淹の時代にブレない姿勢が、この先趙禎をしっかり支えてくれるのでしょうか

自分の境遇が民の間で噂になっていると聞いた趙禎は、韓琦を伴ってお忍びで講談を聞きに行くが、架空の語りを民が真実だと思い込むのを見て、趙禎はたまらず席を立つ。韓琦は「太后は先帝の命に従っただが、民が毒殺を信じたら先帝の名誉にかかわる」と案じ、始まったばかりの親政の法令を否定させてはならないと説く。
無責任な噂が政を揺るがすのは、現代も変わらないかもしれませんね

八大王が趙禎に生母毒殺の件を問いただしたため、趙禎は調査して説明するとし、劉家の封鎖を命じる。張茂則が殿前司や侍衛親軍を伴って公務に向かうのを見て、まさか陛下が噂を信じたのかと范仲淹は困惑するが、晏殊は明日になればわかると気にしない。劉家封鎖で落ち着かない諸臣に、趙禎は毒殺の確認をするため宸妃の棺を開けるという。洪福院に趙禎自身と諸臣が赴き、八大王と外叔・李用和で事実を確認すると、亡骸は皇太后の衣装をまとい防腐処理がされていた。病死の記録に不審点はなく、毒物の痕跡もなかったため、毒殺は流言飛語として否定され、趙禎は諸臣をきつく戒める。
李用和は「大宋宮詞」では李載豊でした。ここまで徹底調査されると何も言えませんね

趙禎は太后の祭壇に、正否が明らかになったことを報告し深く詫びる。そして太后の無実の詔を広め、改めてその功を称える。晏殊は予定通り左遷され、趙禎の親政による繁栄を信じて開封を去る。一方、韓琦は市井に足を運んで目についたことの奏状を数多く寄せており、彼らのような優秀な官に支えられ、自分なら改革をやりきれる、と趙禎は確信する。
ここからが趙禎の親政の本当の始まり、ということになるでしょうか

楊美人と尚美人は、宦官の閻文応を通じて呂夷簡の夫人へ情報を流し、賂を受け取っていた。それを聞きつけた郭皇后は、後宮と朝臣との結託を咎め激高するが、趙禎が通りかかって止めに入り楊美人の肩を持つ。逆上した郭皇后が上げた手が趙禎に当たり、首を指輪で傷つけてしまう。趙禎はことを収めようとするが、その話が呂夷簡の耳に入ることに。
趙禎は仕事できるのに、後宮とか内向きになると微妙にポンコツになるのですよね…

呂夷簡は趙禎の首の傷を見てわざと騒ぎ、皇后は子もなさず横暴で国の模範ではないと、皇后不適格を申し立てる。そこで趙禎は廃后の詔を出し、郭皇后に清悟の道名を授けて長寧宮送りを命じる。范仲淹らは廃后に反対するが、呂夷簡が反対の奏状を止めたために論争になり、直接趙禎に訴えることに…
郭皇后は皇后の器ではないけれど、この件は全然悪くないだけにかわいそうです

スポンサーリンク

第8話「立后争い」

廃后反対派は趙禎に直訴し、呂夷簡は反対派を弾劾する奏状を提出する。趙禎は呂夷簡が周囲を排除し権臣になろうとする意図を見抜いていたが、廃后にするのが皇后としての才徳がない郭皇后のためだとも考えていた。趙禎は呂夷簡と美人らの結託から、二人の美人も後宮から出すという処分を下す。結局郭皇后は廃され、直訴の責任で范仲淹も左遷されることに。桐盧郡に左遷された范仲淹は、旧友の葛閎と章岷の出迎えを受け、風光明媚に喜ぶ様子に「左遷されて喜ぶのは范希文くらいだ」と呆れられる。
高度に政治的な決着ですね。范仲淹は何度左遷されることになるのでしょう

朝堂では段少連が范仲淹らの左遷を非難し、呂夷簡の息のかかった高若訥がそれに反発したことから、富弼が廃后の是非を蒸し返すという事態に。趙禎は、郭氏の廃后は妥当だが、皇后の不在はよくないと、新皇后の人選を促す方向に話題を逸らす。すると皆が新皇后の人選に集中するように。
鎮火のために、新たな火種を撒いただけかもしれませんよね♪

趙禎は自動で動く車を発明した宮女の陳熙春の聡明さに目を留め、呼び寄せる。後宮入りを目論んだ両親により楊太妃の養女へ送られたと語る陳熙春の率直さに惹かれたものの、趙禎は夜伽をさせなかった。張茂則は楊太妃に呼びつけられ理由を問われるが、趙禎は「陳熙春は皇后になれるのか」と考えていた。
趙禎はこんな感じの娘が好みなのですね… でも郭皇后以上に皇后には向かなさそう

皇后選定の会議の場で陳熙春が話題に上がり、父の陳氏に官職まで与えたと非難される。思った以上の反発が大臣たちから起こったため、趙禎は陳熙春に会うのを避け苗心禾を呼ぶことに。張茂則から趙禎が来ないことを告げられた陳熙春は傷つく。
苗心禾は入宮前のような明るさがなくなっていますね。後宮はストレス多そうです

会議では、開国の将・曹彬の孫娘が有力候補として推挙されていたが、曹氏の聡明さが語られても趙禎は興味が持てず、大臣たちがこぞって推挙するならそれでいいと、事務的に承諾する。趙禎は陳熙春のもとを訪ね、国母にふさわしい曹氏が皇后に決まったことを明かし、陳熙春を彼女ために皇宮から解き放つことに…
諸臣の反対を押し切っても愛する人を皇后にすればいいじゃない、と思わなくもない…

曹丹姝は一向に進展しない杜有蘅と蘇子美の仲をからかい、ぐずぐずしていると薛奎に皇后候補に推挙されてしまうと脅かすうちに、杜有蘅は蘇家との口約束の婚約を白状してしまう。そこに宮中からの使者が曹丹姝の後宮入りを命じたため、曹丹姝は呆然とする。
晏清素に子供が!噂話の情報量の多い場面ですね♪

朝堂が全員一致で曹丹姝を推したことで、逆に趙禎は何かあるのではと疑う。そこで韓琦は、曹丹姝は誠実で大事にも対処できる人柄だが、容貌に難があるとの噂を打ち明ける。かつて婚約者がいたが寝間で曹氏を見るなり逃げ出したというのだ。醜女なら陛下を惑わすことはないだろうとの理由で選ばれたと聞き、趙禎は納得する。
あの初夜がこんな誤解を生むとは!李家が面子のために流した噂なのでしょうか?

曹丹姝は三日後の参内を命じられ、皇后候補に選ばれたことに浮かれるが、一度嫁いだ自分がなぜ選ばれたのか不思議に思う。晏清素や杜有蘅は「最高の人選」だと励ますが、曹丹姝が彼女らしくなく怖気づいたため、曹丹姝の想い人は実は陛下だったと気付く…
曹丹姝が「実は醜女だと誤解されて選ばれた」と知る日は来るのでしょうか

第9話「選ばれど選ばれぬ皇后」

議論続きの朝議で居眠りの趙禎だったが、近侍の鐐子がやはり居眠りで渇きに気づかず、苗心禾のもとで愚痴をこぼす。その頃、曹丹姝は皇帝人形を相手に「私を娶るの?」と話しかけ、趙禎に会える喜びに満ち溢れていた。
苗心禾を皇后に、という話にならないのは、家柄が原因?

他の娘たちと一緒に宮中に入内した曹丹姝だが、趙禎の顔を見ることもないまま日が過ぎていた。そんな中、陳熙春が皇宮を出る日になり、陳熙春の「どんな女子が皇后に?」との問いに、趙禎は「皇宮にふさわしく、ここに一生耐えられる女子」と答える。笑顔で去っていく陳熙春を見送り、自分は彼女にはるか及ばぬ、自分のどこが皇帝なのかと思う。
後宮では陳熙春は陳熙春のままではいられないでしょうし、いい判断かもしれません

曹丹姝は婚儀の日を迎え、結局蘇子美と婚姻した蘅児(杜有蘅)に励まされる。趙禎は苗心禾と兪氏に祝福されたことで今日が婚儀だと思い出すが、あまり嬉しそうではなく、婚儀の支度に全く手を付けず、見かねた張茂則が声をかける。曹丹姝は粛々と皇后冊封の儀式を執り行い、趙禎は群臣から祝福を受ける。
皇后冊立って、こんなに当事者が顔を合わせないまま進んでしまうものなのですね

曹丹姝は趙禎の訪れを待つが、災害の政務のために遅れるとの言伝に、曹丹姝は失望を抑え物わかりよく受け止める。婚姻の宴で重臣たちが望みの皇后を立てて上機嫌だったと聞き、趙禎は、薛奎が自分の娘たちを物のように有力な婿にあてがうことから、ましてや趙禎の情など察しないだろうと皮肉る。曹丹姝が醜女であろうがなかろうが関係なく、今は「大臣たちの選んだ完璧な皇后」とやらには会いたくない気分だったのだ。
太后のお仕着せが、大臣たちのお仕着せに代わっただけ、に思えたのでしょうか

張茂則は曹丹姝のもとに「先に休むように」と伝えに行くが、曹丹姝は趙禎に軽食の手配を命じ、疲れたから休むと言う。その頃、雪の梅園を散歩していた趙禎は、動物の亡骸を鞭打つ少女を見かける。自分の兎を殺された敵を討つのだと言う少女(張妼晗)を慰めようとするが、喪失感で嘘や慰めを受け付けない少女の率直な激しさに、趙禎は共感を抱く。
「別の女になついてるの?」という発想が出てくるこの少女、ちょっと怖いです

曹丹姝は婚姻に期待した自分が愚かだと皇帝人形をしまい込み、皇后人形を投げ捨て涙する。そこに張茂則が「あの日」馬車で送った時に出会っていたことを明かす。曹丹姝は趙禎にとって皇后の冊封も「面倒ごとを片付けた」にすぎないことを理解し、いつも張茂則に助けられると感謝する。趙禎は少女を厨房の火で温め、傷ついた手を手巾でそっと包む。
張茂則は曹丹姝に気付いていたなら、もっとうまくとりなしてあげてほしいです…

朝になりようやく趙禎は曹丹姝のもとを訪れるが、噂とは異なる美しい姿に驚く。曹丹姝は万事気配りのきく完璧な振る舞いを見せるが、張茂則は部屋の片隅に投げ捨てられた皇后人形を見つけてほほ笑む。昨夜について詫びる趙禎だが、曹丹姝に完璧に労わられ、逆に打ち解けるきっかけを見失ってしまう…
曹丹姝もちょっと意地になってしまったのかも。お互い素直じゃないですね♪

スポンサーリンク

7~9話の感想

7話からエンディング曲が変わりました。今後も何回か変わるので、その内容が誰のテーマになっているのか、など考えると楽しいですよね♪

「大明皇妃 -Empress of the Ming-」で、皇太后である母・孫若微の重い愛情を、息子・朱祁鎮は「濡れた綿入れ」と評しました。「着れば重く、脱げば寒い」と。皇太后の垂簾聴政を見事に表現した名言ですが、今回の趙禎はまさに「脱げば寒い」状態を孤独に戦う状態になっています。

郭皇后のビンタが誤って趙禎を傷つけてしまった事件は、恐ろしいことに史実なのですが、趙禎はどこかの段階で廃后しようと考えていて、そこにビンタ事件がタイミングよく起こった感じでしょうか。どんなに郭皇后の主張が正しくても、趙禎にとっては「太后に押し付けられた皇后」でしかないのが不幸だったのかもしれません。
でも今回陳熙春を見て、なんとなくですが、太后は趙禎の女の好みを見抜いた上で、郭皇后を皇后らしく育てるつもりで皇后に起用したように思えてきました。太后にとって誤算だったのは、郭皇后が思った以上に皇后に不向きだったのと、趙禎自身が太后の押し付けを、想像以上に疎んじてしまったということなのかも。

そして、廃后問題の是非から目をそらすための新皇后冊立は、「太后の押し付け」から「重臣の押し付け」に属性がスライドしただけになり、それで擁立されたのがよりにもよって、趙禎を想う曹丹姝だったという更なる不幸を引き起こしました。
皇后冊立の初夜の前に、一度でも二人が顔を合わせて醜女の噂が誤解だったと知ることができたなら…少なくとも会話を交わして素の曹丹姝を知ってから婚儀に臨んでいたら、二人のすれ違いは起こらずに済んだのではないでしょうか。これから二人が歩み寄れればいいのですが、曹丹姝が理想の皇后すぎるのが夫婦を遠ざけるようです。今後、張茂則が曹丹姝の良さを趙禎に伝える役目になっていくのでしょうか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

コメント

コメントする