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クルミットです♪
結婚当初の掛け違いが尾を引いて、趙禎との距離感を埋められない曹丹姝は、政争に立ち向かう趙禎を支え、完璧な皇后として振舞う日々を送っていました。そこに苗心禾が懐妊し、趙禎は喜びますが、苗心禾の昇格問題が政治問題化することに。
夫婦としてすれ違い続けた上に、苗心禾の出産だけでも大ごとなのですが、さらに今回ある人物の登場が二人の溝を深める決定打となりそうです。趙禎との関係だけでなく、曹丹姝の立場自体を揺るがすことになりそうな、今後が不安になる展開ですよ!
【孤城閉-こじょうへい】(ネタバレあり)
第13話「大過」
趙禎は、子が生まれる前に苗心禾を昭儀に昇格したいと考えるが、曹丹姝が反対したため、趙禎は曹丹姝の嫉妬を疑って失言する。曹丹姝が苗心禾らの昇格を提案した時、「前例なき昇格は妃嬪の争いを生む」と諫官の反対を受けたことを指摘されても、趙禎はあの時とは違うと決定を押し通そうとする。
曹丹姝は趙禎のことを守りたい一心での反対なのに、うまくそれが伝わらない…
宮中に新たに入った少年宦官たちに、張茂則が皇宮の規則の説明をする。任守忠がやってきて、教えを覚えているかどうか厳しく確認するが、ひとりの少年宦官がスラスラと暗唱する飲み込みの良さを見て、張茂則は思わず微笑む。
名前の字幕を見て「えっ」となりました。あの梁家の赤ちゃんがなぜ宦官に?
清風楼の女将・張麗華は、養子にした梁元生の久々の帰還を喜ぶ。梁元生は西夏に長く使いに行っていたが、その間に弟から「母と叔父が疫病にかかった」との文が届いていたことに気付き、急いで叔父の家に行くことに。弟・梁元亨がその頃すでに宦官となって宮中に入れられているのをまだ梁元生は知らない…
兄の元生は弟の悲劇をこれから知ることになるのでしょうか、つらすぎますね…
少年宦官=梁元亨の出来の良さに感心した任守忠はその名を尋ねるが、梁元亨が由来を「元亨利貞」だと説明したため、「避諱」に触れてしまう。任守忠は死罪に相当すると脅すが、張茂則が苗心禾のお産が近く凶事は控えようと進言したため、沙汰は皇后預かりに。
趙禎の「禎」と「貞」が同じ音でかぶったので、タブーを犯してしまったのですね
梁元生は趙麗華の厚意でおじの家に状況を見に行き、母と弟が無事なら連れ帰るつもりでいたが、その頃梁元亨は皇宮の薪小屋に閉じ込められ涙していた。母とおじが疫病で亡くなった際に、おじの妻に「もう養えない」と言われ、働き口として皇宮に入れられたのだ。
これは、売られたのですね…
許氏が謁見し、趙禎に懐妊祝いの送り状の一覧を見せ、処理に困っていると打ち明ける。曹丹姝の気配りで出産にあたり許氏が呼ばれたと聞き、趙禎はその心遣いに感心する。佞臣らの阿りにも配慮して曹丹姝が昇格に反対したのだと気づき、自分の過ちを反省する。
趙禎に送り状を見せたのも、曹丹姝の入れ知恵ではないかという気が
任守忠は宦官の人手不足に悩まされて苛つき、新入りの宦官たちを厳しく指導するように命じ、梁元亨については追放するつもりだった。しかし張茂則は梁元亨を惜しいと考え、曹丹姝に許しを乞おうと考える。
平和だと宦官のなり手は少ないのでしょう。張茂則がなんとか救ってあげて欲しいです
趙禎は坤寧殿を訪ね、冗談を言ってなんとか曹丹姝の機嫌を直し、酒を酌み交わしながら、李蘭恵に会えなかった時の昔話を語る。「その時母に会っていたら、犠牲を台無しにしていた」との曹丹姝の言葉に、趙禎は自らの身勝手さを実感するが、やはり苗心禾を出産前に昇格させるという。曹丹姝は「完璧だ」と誉められるが引き留められず、複雑な思いを抱く。
二人とも面倒な性格で、このすれ違いを解消するのは並大抵のことではなさそう
昭儀昇格の冊封の詔は、昇格に反対した蘇舜欽が命じられることになり「なぜ自分が」と疑問を抱く。韓琦は「陛下は苗家に取り入る者が心配だが、そなたは乙女のように純粋だ」とからかう。一方、王曽のもとに張茂則が遣わされ、許氏の「懐妊祝いの送り状」を「役人の評価の参考にせよ」と手渡す。趙禎は再び晏殊に公主の名前候補を相談する。趙禎が考えた「徽柔」は「温和で民に安寧をもたらす」と尚書にあるとしてぴったりだと絶賛される。
第一子は、あまりにも重い期待を背負って生まれてきそうです
張茂則は曹丹姝のもとを訪ね、梁元亨について相談を寄せる。すでに去勢されているため、追放は死に等しいという話を聞き、任守忠の対応も張茂則の判断も正しいとした上で、曹丹姝は出産後の大赦により寛大に処置しようということに…
曹丹姝が大岡裁きをしてくれたおかげで、梁元亨は命をつなげそうですね♪
第14話「たった一人の長女」
苗心禾は産気づくがなかなか産まれず、趙禎は2日間も待って風邪を引き、曹丹姝にたしなめられる。やがて産声が上がり、趙禎は産室に待ちきれず駆け込んでいく。
張茂則は薪小屋で震えていた梁元亨を曹丹姝のもとへ連れていく。曹丹姝は、救われたのは「公主がくれた福」だと言い聞かせ、「梁懐吉」という新しい名を授ける。
公主とその誕生に救われた宦官が、この先どんな出会いを果たすのでしょうか…
苗心禾は皇子を産めなかったことを詫びるが、趙禎は娘が生まれるのをずっと待っていたのだと言って、以前から用意していた人形を贈る。趙禎は男子なら最高の師を探し、女子なら宋で最も幸せにすると考えていたのだ。
宋で最も尊い女子は曹丹姝ですが、最も幸せな女子は徽柔なのですね
聊城の提点刑獄司。梁元生は「家族が不当な扱いを受けた」と訴え出て「県の衙門で県令に訴えよ」とあしらわれる。しかしその県令がおじの妻と密通し、二人に弟を売られた、今寝屋に二人を閉じ込めているのだと必死に処罰を求める。
あのおばさんは嘘泣きっぽいなと思いましたが、そんな裏があったとは!
趙禎は朝臣に、皇子誕生の慣例に倣い公主誕生の祝いを贈るが、尹洙が「倹約の提唱に反しており、皇子ではなく公主なので礼に反する」と批判して水を差す。さらに次々と養子を迎えるように勧められ、趙禎は次第に不機嫌に。そこに苗心禾が徽柔への贈り物を遠慮したことで朝堂のことが蘇り、趙禎は「朕のたった一人の長女だ」と怒り曹丹姝がとりなす事態に。
これは朝臣たちが空気読まなさすぎですよね。まずはただお祝いすればいいのに…
梁懐吉は同僚の張承照に「張茂則殿と知り合いか」と勘繰られる。年長の宦官たちから理不尽に怒られる経験を経て、梁懐吉は次第に宦官社会になじんでいく…
梁懐吉が歪まずにまっすぐ育っていってくれることを祈ります
諫官の反対を押し切っての昇格となったことで、苗心禾は不安を曹丹姝に打ち明けるが、「諫官は反対するのが仕事」と慰め、趙禎の八つ当たりも家族だから許してあげてと言う。趙禎は苛立ち、養子の件を探りに来たのだろうと曹丹姝に八つ当たりしたことで、とうとう曹丹姝の「皇后」の立場への不満が爆発してしまう。
曹丹姝の気持ちは痛いほどわかりますし、趙禎もつらい立場ではありますよね…
怒りのやり場を失った趙禎が一人散歩に出ると、そこで宮女たちが舞の練習をしている姿を見かける。夜遅くに練習していたため、教坊の教習・賈玉蘭が宮女たちを叱りつけるが、舞が上手な一人の宮女が反発して口答えする。彼女はかつて「兎を殺された」と泣いて趙禎が慰めた少女・張妼晗だった。趙禎が姿を見せると、張妼晗はかつての男が趙禎だったと気づき「会ったことがある」と訴えるが、趙禎は「人違いだ」と言って去る。張妼晗は困惑するが、賈玉蘭は趙禎が張妼晗を気に入ったと察して考えを巡らせる。
兎の少女・張妼晗の再登場です。相変わらず性格が尖っていますね~
趙禎と曹丹姝が喧嘩したと聞いた張茂則は、曹丹姝のもとへ向かい、徽柔の遊び相手を前例破りで曹丹姝に選んでもらおうとする。しかし今前例にないことをすれば趙禎を苦しめる、と曹丹姝は考える。国のため押し付けられた女を皇后にした趙禎を、曹丹姝は哀れだと思うが、想いゆえに趙禎を支えたいと思い、張茂則はそんな曹丹姝を支えるのが運命だと、あの日投げ捨てた皇后人形を曹丹姝に返す。
本当なら趙禎のもとに駆け付けるべきなのに、張茂則は今自分の慰めが必要なのは曹丹姝だと思ったのですね。張茂則が二人いて、両方を支えられたらいいのに♪
趙禎は落ち着かない気持ちを、書を書きなぐることにぶつけ、やがて鐐子に「10日に一度妃嬪を福寧殿に呼べ」と命じる。これまで夜伽をしていない郡君たちにも会い、世継ぎを増やすため努力しようと考えたのだ…
10日に一度って、増やしてそれ? これまではもっと少なかったのでしょうか…
第15話「汚職」
清風楼の女将・張麗華は、韓琦に梁元生の文を見せ、おじの妻が県令と結託して弟を売ったという話を知らせる。韓琦は急いで王曽に知らせるが、実はその県令は考課で最高評価を受け入京を推挙されていた人物だったため、不正や賂の授受の調査が必要になる。韓琦と王曽が朝議で強く訴えたことで、趙禎は協議を認めるが、県令を推挙した人物は皆呂夷簡が重用する配下だったため、王曽と呂夷簡の論戦で激しい応酬が長引く。
梁元生の弟の話が、高度に政治的な大問題に発展してしまいました
趙禎は呂夷簡の罪を認めて左遷を命じるが、なぜか王曽までもが「自分にも非がある」と己を罰するよう求めてくる。呂夷簡を党派争いで優位に立つために陥れたと疑われたくなくて罪を受けようとしたのだ。趙禎は落ち度のない王曽を罰したくないが、朝臣への手本として鄆州への左遷を命じる。
王曽は程琳について趙禎を宥めたこと等、ここぞと言う時にいい働きをする人物です
鄧保吉が宦官の子供たちの素性を調べずに採用していたため、宮仕えの事実が広まれば「皇家が民間の子供を奪った」と思われかねないが、梁懐吉が兄について否定したため、この件は終息することに。梁元生には2年の流刑が命じられ、蘇舜欽は憤るが、韓琦は訴えに違法な手段が通用すれば法の存在意義がなくなると答える。梁元生が送られるのは鎮戎軍の兵役だった。流刑に出発する罪人たちの横を、鎮戎軍の将校の早馬が駆けていき、西夏の侵攻が囁かれるが、梁元生は功を立て早く帰ろうと決意する…
梁懐吉は言い含められたのか、自分で判断したのか、賢い子ですね…
鹿の肉を勧められた趙禎は「皇后の鹿の干し肉の方が美味い」と思い、曹丹姝に酒と干し肉を所望して仲直りを試みるが、酒が届けられただけだった。徽柔が産まれてからずっと曹丹姝と疎遠で、趙禎は酒瓶の底の「丹」の文字にいつまでこの状態が続くのかとつぶやく。
心から謝罪して思うことをぶちまけるだけのことが、皇帝と皇后には難しいという
教坊の宮女たちは公主の百日の祝いで皇帝の前で舞うことになり、張妼晗は稽古に励んでいた。それを見た同僚の許蘭苕は、「張妼晗は玉の輿を狙っているから」と張妼晗が皇帝と面識があると言った事を嘘つき呼ばわりし、二人は大喧嘩になる。賈玉蘭に叱られた張妼晗は「宴では舞わない」と言い出す。
アツアツの汁物ぶちまけるとは、張妼晗は本当に激しいですね!
百日の宴の席でも曹丹姝の冷たさは変わらず、趙禎は居心地の悪い思いをする。賈玉蘭が張妼晗のわがままのせいで新作の舞を披露できなくなったと報告するが、趙禎は曹丹姝の前で張妼晗に興味を示す。賈玉蘭は張妼晗に「陛下は宮中のしとやかで礼儀正しい女性たちには飽きている」と寵愛を受ける方法を言い聞かせ、張妼晗は「陛下が生涯最も愛する女子になりたい」と思う。
張妼晗が寵愛を受けるようになったら、曹丹姝はさらに傷つきそう…
趙禎は曹丹姝の機嫌を取ろうと坤寧殿を訪れるが、曹丹姝は冷たく「陛下の真意は私を慰めるために来られたのでは」と、暗に趙禎を非難する。趙禎が怒って帰った後、曹丹姝は趙禎の心遣いと自分のかわいげのなさに気付き、自分から趙禎を訪ねて和解しようと思う。
繯児と鐐子のアシストが涙ぐましいです!みんな主のために必死ですね~
賈玉蘭はイチかバチかで趙禎に面会を申し込み、張妼晗を連れていく。張妼晗は「私は本当にあなたに会った」と主張し、自分が舞の稽古をするのはただ大好きなあなたに見て欲しいからだと訴え、渾身の舞を披露する。しかしそこに曹丹姝が訪れ、気まずい雰囲気となる。賈玉蘭が楊懐敏に頼み込んで面会にこぎつけたという話を聞き、繯児は腹を立てる。
完全に妻に現場に踏み込まれた浮気夫の空気感…
13~15話の感想
出産前の苗心禾の昇格にしろ、公主誕生の祝いへのクレームにしろ、朝臣たちは皇帝をひとりの人間としてではなく機能としか見ていなくて、「自分の権力を強めるための道具」だったり「自分の正しさを確認するための道具」だったりするのかもしれません。長子の誕生なのだから素直に祝福すればいいのに、「為にする批判」は誰のためにもなりませんよね。
そして梁家を襲った悲劇も、呂夷簡がもし汚職の黒幕でなかったら、韓琦は訴え先のないまま梁元生が捕らえられただけで終わっていたのかも。結局梁兄弟は再会どころか、互いの行方を知ることもないまま離れ、梁懐吉はこれから宮中でその賢さを武器に闘っていくことになりますが、二人はいつか再会する日が来るのでしょうか。
そして政争に疲れた趙禎の八つ当たりを受け、曹丹姝と趙禎がぎくしゃくしていたところに、最悪のタイミングで張妼晗が登場してしまいました!曹丹姝と張妼晗、この真逆のキャラクターを並べると、趙禎は張妼晗みたいな女子がお好みなんだろうなというのが、過去の陳熙春の事案から察するのですが、張妼晗を後宮に入れたら、まず間違いなく寵愛を盾に他の妃嬪へマウントとって引っ掻き回すので、やめておいた方がいいのに♪
かつて太后が苗心禾に、もし後宮にいたければ「皇后を敬い重んじ従うことを皇后とその周囲に信じさせよ」「陛下を頼りにするな」と言い含めていましたが、張妼晗にそれを教える太后のような存在はおらず、たとえ賈玉蘭が教えてもいう事を聞かないでしょう。そして、おそらく彼女のそんなところが趙禎は好きなのですよね…。そのことが曹丹姝にとってどれだけ打撃となるか、趙禎はもう少し考えてあげて欲しいですね!
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