孤城閉-こじょうへい-あらすじ-61話-62話-63話-感想付きネタバレでありで!

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徽柔を李瑋に嫁がせ、趙禎は宿願を果たし安堵します。しかし徽柔は李瑋を疎んじて共寝を拒み、跡継ぎを望む楊氏との間に熾烈な戦いが勃発することに。

徽柔の婚姻に関して「嫁いでしまえばなんとかなる」と誰もが楽観視していたのが、なんともならずに最悪の事態を引き起こしてしまいます。徽柔を守ろうとして共に破綻へと身を投じる羽目になっていく梁懐吉の悲しさを見守っていきましょう…

【孤城閉-こじょうへい】(ネタバレあり)

第61話「偏執が生んだ悲しみ」

嘉慶子が側室をめぐる李母子の騒ぎを知らせるが、徽柔は全く関心を持とうとしない。その頃、梁懐吉は市に買い物に出ていたが、梁元生が「弟の名は梁元亨だ」とわざと梁懐吉に聞こえるように語って振り向かせる。
兄弟の感動の再会なのに、梁懐吉のリアクションが微妙ですね

梁懐吉が夕餉の時間になっても戻らず、徽柔は李瑋を食卓に待たせて梁懐吉の帰りを心配していた。気もそぞろな様子の徽柔に李瑋は困惑し気遣うが、徽柔は李瑋の額の傷を目に留め、「医師を呼ぼう」と言って追い払ってしまう。
李瑋の額の傷はいつも徽柔のためなのに、報われませんね♪

梁懐吉は馬車に乗せられ、降ろしてくれと懇願するが、梁元生は弟が送ってきた文をすべて覚えており、それを諳んじて見せる。その頃、嘉慶子は李瑋に徽柔の顔色が悪い理由を聞かれ答えられないが、徽柔を描いた絵を隠すのを見て、李瑋の徽柔への想いの深さを知る。
嘉慶子がほだされてしまったようですが、大丈夫なのでしょうか…

梁元生は梁懐吉を昔の梁家のあった家に連れていく。梁元生は母が売ったその建物を買い戻し、いつか親子三人で暮らすつもりでいたが、そこには小さな廟堂がしつらえられ、亡き両親と祖母の位牌が祀られていた。梁懐吉は思わず位牌の前で涙ぐみ膝をつく。
趙禎のために一家離散してしまった梁家に、ようやく兄弟が顔を合わせました

夜が明けて公主府に戻ってきた梁懐吉は、徽柔がとても心配していたことを知る。徽柔は「外が楽しいならなぜ帰ったの」と梁懐吉を追い出そうとするが、お土産の大相国寺の炙り肉に思わず手が出てしまう。梁懐吉は何があってももう外泊はしないと誓いを立てる。
外泊をしないという誓いに、梁懐吉の過去への決別を感じます

趙禎と妃嬪たちは聞喜県君・董氏が懐妊とわかり喜びに包まれる。さらに安定県君の懐妊もわかり、趙禎は上機嫌で「皇子」誕生にむけて計画を練る。
董氏は60話で趙禎の髪結いになっていた宮女でしょうか、好色でよかった♪

包拯が三司使の宋祁を弾劾したという。指摘は間違っていないが「包拯に弾劾されぬ三司使などおるまい」と考えた趙禎は包拯を懐妊の宴の日に呼び出し、宋祁の地方左遷を伝え、後任に包拯を任命すると言い渡したため、包拯は予想外の事態に驚愕する。
包拯は目力の強い俳優さんが演じるお約束なのでしょうか

宮中に赴いた楊氏は、懐妊した二人の妃に贈り物をするが、徽柔の懐妊について待望の声が上がると、共寝をしていないことを暴露する。そうとは知らず、趙禎はやがて生まれるであろう徽柔の子へと贈り物を用意していた。徽柔は「父上の心を慰められるなら、嫁ぐ相手は人でなくても良かった」と頑なで、「想い人に嫁げた皇后様や母上には私の気持ちはわからない」と言い、父の願いを満たした今、李瑋が側室との間に子をもうけるのもかまわないとの悲痛な思いを聞いて趙禎は愕然とする。徽柔は趙禎に李瑋が側室をとることを願い出る。
いや、あり得ぬって、徽柔がこうなるのはわかりきってたことじゃないですか…

趙宗実の実父・汝南郡王(趙允譲)が逝去し、その喪で5日朝議を止め濮王を追贈される。それは破格の待遇で、もうすぐ皇子が生まれるかもしれないものの、宗実への扱いは他の皇族とは違う、と文彦博は感慨を抱く。趙允譲の棺を前に、趙禎は周囲に愛され優秀な子を残した従兄の生きざまを「うらやましい」と吐露する。
皇帝の後継者として宮中に迎えられながらも趙禎の出現で返された人生なので、羨まれるのは皮肉かも。そして数年後、趙允譲の立場をめぐって「濮議」が発生します

嘉慶子は董秋和に会いに行き、絵を見せたところ崔白が評価したと李瑋に伝える。「駙馬の良さを知らせなければ、公主の好意は得られない」と励まされ、李瑋は徽柔に絵を見せに行こうとする。その時徽柔は枕元に置く絵を梁懐吉に描かせており、二人の親密な様子を見た李瑋は自分の絵を破り捨て「公主はあの内侍が好きなのだ」と爆発する。
徽柔の「絵が好き」というのは、絵を描く人や絵を見せる人が好きなのだという前提があるのだということを周囲が誤解し、李瑋にも誤解させてきたのが失敗でしたね…

ある日、梁懐吉が外出から戻ると、徽柔は嘉慶子を連れて忍び姿で外に出かけ、梁懐吉に礬楼へ迎えに来るようにという…
この夜は、徽柔にとっては思い入れの深い灯籠市、「元宵節」の夜になります

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第62話「悪辣なたくらみ」

二度と来ないはずの梁懐吉の礬楼到来に梁元生は驚くが、梁懐吉は徽柔を探しに来たのだった。楼の最上階から賑わう街を見下ろすと、徽柔が女相撲を見物しているのを発見する。徽柔は数年前と同様、負けた力士に銭を与えていた。梁懐吉は連れて帰ろうとするが、徽柔は「礬楼で食事がしたい」とごね、二人を夫婦だと勘違いした周囲に願いをかなえてやれと言われ、梁懐吉はねだられるまま礬楼に向かうことに。
徽柔の判官贔屓な性格は、ずっとそのままでいて欲しいですね

徽柔と梁懐吉の席の近くには司馬光が夫人と食事をしていたが、女相撲は破廉恥だと怒っていた。それを聞いた徽柔は「私は女相撲が一番好き」と声を上げる。司馬光は「女と口論はしない」と言い、「陛下に中止を訴えよう」とその場を去るが、梁懐吉は自分の恩人だと徽柔をなだめる。しかし曹評が女連れで店内にいるのを見て、徽柔は顔を曇らせる。
曹評は都を去ったのではなかったのですね。司馬光は相変わらず頭が固い…

楊氏はまだ寝ている徽柔の寝所に乗り込み、梁懐吉がいるのを見て、昨夜二人が一緒に外出して夜遅くに戻ってきたことを咎めるが、徽柔は「義母ではなく義姉」と掟で対抗しようとするが、楊氏は引き下がらない。徽柔が楊氏を無理やり排除しようとしていたところ、聞喜県君の公主出産が知らされ、宮中に戻るよう触れが出されたため、徽柔は大喜び。
皇子ではなく公主でしたが、この子は無事に育つといいですね♪

趙禎と曹丹姝は闘茶をしていたが、何度対戦しても趙禎が勝つ。すでに趙禎は趙宗実に継がせる決意をしており、皇子だったら皇子が一人前になる前に趙禎が亡くなれば、民を不安にさせると言う。皇子のために用意された祝いはそのまま執り行うことに。
趙禎の時と同じになったら困る、という話を、趙禎の死後皇太后になる曹丹姝にするのはかなり無神経だと思うのですが、もう曹丹姝はそういう話に慣れているのでしょう

徽柔は久々に生まれた妹に喜び、それを理由にたびたび宮中に戻ってこようと考える。苗心禾は徽柔に子を持つように言い聞かせようとするが、徽柔はすでに側室が子を産む前提で心を決めており、曹丹姝と苗心禾はかける言葉がなく困惑する。
徽柔はもう李家は側室に任せて、宮中に戻って別居婚した方が幸せなのでは?

これまで散々歴代の三司使を弾劾してきた包拯だが、いざ自分がその座に任じられると、後釜狙いと言われるのが嫌で固辞する。実際欧陽修にそう弾劾されたが、趙禎は「名誉より朝廷への貢献を優先してほしい」と説得する。一方、富弼と韓琦は包拯の就任で賭けをしていた。韓琦は「陛下は諫官の矛先を包拯に逸らそうとしている」と考えていた。
欧陽修は前任者の宋祁と近しいので、仕返し弾劾だったりするのです

大相国寺に参拝した徽柔は、馬車から降りる際の支えにわざわざ梁懐吉を指名するが、梁懐吉が私服だったため、出迎えた住職は梁懐吉を駙馬都尉だと勘違いする。楊氏は不満を募らせていたが、夏荷が李用和の命日に「ある手段」を講じる機会だと楊氏を煽る。
楊氏がとうとう実力行使に出てきそうですね~

嘉慶子は夜、密かに梁懐吉のもとを訪ね、「公主と駙馬の幸せを祈りましょう」と訴える。徽柔の想い人はいまや曹評ではなく梁懐吉で、梁懐吉の態度があいまいだから徽柔は先に進めないのだというのだ。李瑋となら子をなせる、子供が徽柔の寂しさや孤独を埋めてくれるのだと説得され、梁懐吉はそれ以来徽柔と距離を置こうとする。しかし徽柔は芋を焼いて誘い「夜は離れても、昼間は側にいて」と梁懐吉に約束させる。
嘉慶子の角度から説得されると、梁懐吉は引くしかないですよね。でも徽柔は引かない…

梁全一は、国舅(李用和)の命日の法要が終わったのに、公主府にまだ道士がいることを不信に思う。何やら怪しげだが楊氏が追い出すのを反対しているという。もうじき李瑋の誕生日で、その日梁懐吉は外出の用事があるため、徽柔は一人で出席する。早々に席を立とうとする徽柔を女道士の玉清が引きとめてどんどん飲ませ、徽柔は三人の女道士たちに乗せられ泥酔していく。やがて楊氏が席をはずし、玉清が徽柔を運ぶよう李瑋に促す。
この手の媚薬使用の後宮方式、実際多かったのでしょうかね

宴が終わった頃に梁懐吉が帰ってくるが、徽柔の姿がないことに気付く。寝所に駆け付けようとすると、入り口に楊氏が立ちはだかり、「今宵二人は夫婦の契りを結ぶ」と言う。無理強いすれば大変なことになると訴える梁懐吉だが、楊氏は全く悪びれない。そこで梁懐吉は制止を振り切って寝所に突入し、徽柔を連れ戻す…
李瑋に対して一瞬だけ見せる、梁懐吉の憎悪の視線が…

第63話「水面に守られる蓮の花」

徽柔の飲んだ酒を調べさせたところ、催情薬入りと判明し、梁懐吉と梁全一が「公主と皇室を侮辱する行為」だと楊氏に抗議するが、楊氏は悪いことをしたと思っていない。もし無理強いされたと徽柔が知れば、その性格上死も辞さないため、「今後何があろうと我々は公主の側を離れません」と釘をさし、楊氏を遠ざけることに。
梁全一は懐吉が新人宦官の時オリエンテーションしていた宦官ですから結構年上ですね

徽柔は梁懐吉の顔の痣の理由を尋ねるが、「壁にぶつけた」との答えに、「懐吉を自分の胸に閉じ込めた」と言って抱きしめ、梁懐吉は「喜んでとらわれましょう」とほほ笑む。
徽柔は梁懐吉が外出で昼まで戻らない日に、密かにある計画を立てていた。楊氏の部屋に賊を侵入させて荒らし、今後楊氏の庭を見張らせて人の出入りを禁じると脅す。楊氏は「あの怪物(梁懐吉)がいる限り公主の目にはお前は映らない」と言い、李瑋を役立たずと罵る。
徽柔と梁懐吉の絆は、本人たちにも引き裂けないほど強いものに…

夜遅く、徽柔が梁懐吉の部屋を訪ね、話し相手になってくれと言う。断ったものの座り込まれやむなく中に招き入れることに。酒で憂さを晴らしたい徽柔は、公主でなければ一輪の蓮の花になりたいと語る。梁懐吉は徽柔が蓮なら、水面になりたいと答え、たとえ記憶を消されても互いの中で生き続けたいと願う。そこに楊氏と李瑋が部屋に踏み込み、夫を裏切ったと糾弾し梁懐吉を捕らえさせようとするが、徽柔が楊氏に抵抗したため、李瑋は徽柔に手をあげてしまう。徽柔は皇宮に帰りたいと訴え、追いかける李瑋を振り切り、二人は雨の中、皇宮へと向かう。
蓮と水面は永遠に交わらないのに、それを無理やり引き離そうとする世間ですね

趙禎は嵐に体調が悪化したが、鐐子に最興来と徽柔の夢を見たと語る。最興来には自分になかったもの全てを与えようと思ったが、なぜ死んだのかといまだに悔み続け、思い立って遺詔を書き始める。その頃、徽柔が宮門で止められるが、侍衛が梁懐吉に面識があったため、徽柔が兗国公主だとわかってもらえる。
趙禎にとって最興来はいつまでも心の傷なのですね

趙禎はかつて最興来に作った虫籠を取り出し思い出に浸っていたが、誰かがやってくるような胸騒ぎがしていた。過去に曹評と引き離した時の徽柔の言葉が思い出され、眠れなくなっていたところに雨に濡れた徽柔が父のもとへ泣きながらたどり着く。徽柔は李瑋が自分に手をあげたと訴えたため、趙禎と苗心禾は激怒する。しかし一人冷静な曹丹姝が梁懐吉を呼んで話を聞こうとしたため、徽柔は慌てて梁懐吉を庇い、趙禎は徽柔が語らない事情があることに気付く…
この事件、趙禎はどう落とし前をつけるつもりでしょうか…

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61~63話の感想

今回の徽柔の婚姻破綻について、63話の内容がほぼ史実で伝えられている内容まんまというあたりが実に恐ろしいですね。
この当時の結婚は、曹丹姝の侍女だった繯児あたりが平均で、親や主人が見繕った会ったことのない相手に嫁ぎ、子供を産んで「あぁ幸せってこういうものかもしれない」と思いながら、後から夫婦としての情を育んでいくというような感じでしょうか。そして「みんながそうしているから」で納得してきたわけですが、これまで公主として世界一の綺麗ごとで育てられてきたプリンセス徽柔には、そんな現実は受け入れられないのでしょう。

趙禎自身、太后や大臣たちから押し付けられた妃に対して拒否反応を示しつつ、「自らが選んだ」張妼晗を寵愛していたのだから、徽柔の気持ちを一番理解できる当事者のはずなのに、そこでなぜ李瑋に固執してしまったのでしょう。「娘を使って親孝行がしたかっただけでしょ?」という総ツッコミが入りかねない事態です。
何しろ彼ほど真面目に政務をこなした皇帝もそうそうないので、天災や外敵に悩まされるたびに自らの不徳を責め、そこに八大王に植え付けられた「生母への不孝」がぴったりはまってしまったのがすべての原因ですね。八大王は本当に何をしてくれたんだと。

そして徽柔に長年蓄積してきた見えない孤独に梁懐吉だけを寄り添わせ、梁懐吉しか信じられない状況に徽柔が置かれてしまったのは、実に不運としか言いようがないです。追い詰められた二人の孤独な心が呼びあってしまったのは、本人たちにはどうしようもなかったことなのですから。どこまでさかのぼればこの事態を防げたのかと考えても、こればかりは防ぎようがなかったのかもしれません。初夜の際に、徽柔が李瑋に離縁状を書けと迫ってそのまま皇宮に帰ってくるという「曹丹姝方式」をとればよかったのかも?

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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