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クルミットです♪
第27話は、優しさの連鎖が思わぬ運命を引き寄せる回。
花芷が貧しい人々へ施しをする中で、行方不明の六皇子と運命的に出会います。
一方、顧晏惜は皇帝昏睡の謎を追い、宮中では陰謀が渦巻く――。
前半は温かな人情、後半は緊張感あふれる展開と、感情の振り幅が大きい一話でした。
それでは第27話を一緒に見ていきましょう!
惜花芷 第27話のあらすじ
拂冬は、自分を幼い頃に売り飛ばした父・梁富貴の話を花芷に打ち明けます。
「たった一つの駱駝のコブを買うために、娘を売ったの。」
涙をこらえる拂冬を、花芷は黙って抱きしめました。
“あなたは物じゃない、人なのよ”――花芷のこの抱擁に、心がじんわり温まりました。
一方、顧晏惜は昏睡する顧成焘の枕の下から白い粉末を発見。
御医に調べさせたところ、枕の中に薬包が隠されており、
「長年の不眠症対策で入れていた薬草が、未知の毒と反応を起こした可能性が高い」と診断されます。
しかし毒の種類が特定できず、解毒薬も作れない――顧成焘の命は風前の灯でした。
沈焕は芍薬を励ますため、こっそり花記の厨房に顔を出します。
「困った顔も可愛いけど、笑ってる方が好きだ」と茶化しながらも、
彼は芍薬のために全財産をはたいてご馳走を注文。
二人で食べきれなかった料理を、花芷が「大相国寺の施しに使いましょう」と提案します。
その優しさが、新たな出会いのきっかけになるとは、この時は誰も知りませんでした。
その頃、梁富貴が再び拂冬のもとへ。
「お前を売ったのは間違いだった。もう一度一緒にやり直そう」と甘言を並べ、
さらには「花家の料理方を全部持ってこい」と迫ります。
拂冬は毅然と「私はもう誰の物でもない」と言い切り、花芷に助けを求めます。
花芷は静かに頷き、
「あなたの居場所はここ、花記よ」と背中を押しました。
翌日、拂冬は厨房に戻り、腕前を見せつけます。
彼女は「これまでの定番料理を一度全て外して、新しい味を出しましょう」と提案。
ベテランの大厨・錢師傅は激怒し、「たかが小娘に何が分かる!」と嘲笑。
しかし拂冬は無言で包丁を手に取り、華麗な刀さばきを披露。
一瞬で彼の鼻を明かしました。
その実力と自信に厨房の空気が変わり、皆が拂冬を見直します。
新メニューは大評判となり、花記は客足が急増。
投票勝負でもトップを独走しました。
“痛みを力に変える”拂冬の成長がまぶしくて泣けました。
夜、花芷は残った包子や焼鶏を持ち、街の乞食たちへ配ります。
ふと視線を感じて振り向くと、壁の陰から小さな少年がじっとこちらを見ていました。
痩せ細り、怯えた目をしているその子に、花芷は優しく食べ物を差し出します。
――その少年こそ、行方不明になっていた六皇子でした。
六皇子は花芷の馬車に描かれた「花」の印を見つめ、
どこか懐かしそうな表情を浮かべます。
同じ頃、白铭夏が花記に視察に来ていました。
料理の味に感動した彼は、「月給三倍と邸宅を用意する」と拂冬をスカウト。
しかし拂冬はきっぱりと「花家を離れる気はありません」と断ります。
さらに拂冬が余った食材を乞食に分ける姿を見て、白铭夏は深く感銘を受けました。
翌日、拂冬が再び施しに出ると、そこにまた六皇子の姿が。
食べ物を渡そうとした瞬間、通りに黒衣の一団が現れます。
彼らは“ある少年”を探しており、子供を見つけると片っ端から捕まえ始めました。
六皇子は恐怖のあまり人混みに紛れて逃走。
花芷は黒衣の出現を知り、すぐに顧晏惜へ暗号を送ります。
茶屋の配達飲み物に隠した小さな紙片――「乞児、被追,速来」。
それを受け取った顧晏惜はすぐ花芷のもとへ駆けつけ、
「危険なことをさせてすまない」と彼女を抱きしめ、再び街へ向かいました。
七宿衛が一斉に出動。
顧晏惜の命令で、「陣容を大きく、街を封鎖し、必ず子を見つけろ」と指示が飛びます。
一方、宪王・顧晏恭も動き出しました。
「七宿司に先を越されるな。もし見つかったら……口を開かせるな。」
冷酷な声が夜の宮中に響き渡ります。
花芷と拂冬は再び乞食たちへ施しを続けていました。
その帰り道、黒衣の者たちの馬蹄の音が近づきます。
慌てて馬車に戻ると、荷台の中に誰かが潜り込んでいました。
花芷が布をめくると、そこにいたのはあの怯えた少年――六皇子。
花芷はとっさに彼を押し込み、屋敷へ連れ帰ります。
六皇子は到着するなりベッドの下へ隠れ、震えながら出てこようとしません。
芍薬が宥めても効果なし。
花芷は少し困った顔で言いました。
「出てこないなら、ご飯抜きよ。」
その一言に、少年はそろそろと這い出してきました。
芍薬が彼の傷を確認すると、首元にはくっきりと手の跡が。
花芷は顔を引き締め、「これはただの迷子じゃない」と確信します。
「このこと、誰にも話さないで。外に漏れたら命が危ないわ。」
ついに花芷の家に“六皇子”が――優しさが運命を引き寄せた瞬間でした。
惜花芷 第27話の感想まとめ
第27話は“善意が巡り、運命が動く”回。
花芷と拂冬、そして芍薬たちの優しさが次々と人を救い、
その行いがやがて皇室の大事件へと繋がっていくという見事な展開でした。
顧晏惜は宮廷で緊迫の捜査、花芷は街で命を救う――
互いに別の場所で闘いながらも、心はしっかりと結ばれています。
拂冬の成長も見逃せません。
過去を乗り越え、自分の力で立つ姿には本当に感動しました。
善意が縁を結び、物語がさらに大きなうねりを見せ始めた第27話。
六皇子を巡る陰謀が、次回どんな波紋を広げるのか――注目です。
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