宮廷の諍い女-あらすじ-55話-56話-57話-感想付きネタバレでありで!

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果郡王の死が伝えられ、甄嬛は悲しみにうちのめされながらも、お腹の子を守り病の父を救うために、雍正帝を頼る決意を固めます。そして計画的に雍正帝を迎え入れ、懐妊を告げて皇宮に戻ることに。甄嬛の復帰を知った皇后ら後宮の面々に激震が走ります。

皇宮に戻るというつらい決意をした甄嬛ですが、その心を揺らがせる最悪の事態が発生してしまいます。甄嬛の後宮での戦いが再スタートすることになりますが、甄嬛を迎え撃つ後宮の面々もさらにパワーアップして、早速身重の甄嬛を揺さぶってきますよ!

【宮廷の諍い女】(ネタバレあり)

第55話「別れ、そしていばらの道へ」

皇太后は雍正帝に、身重の甄嬛を天象が理由で皇宮に迎えられずにいる問題について、「天象は気にすることはない」と言い、雍正帝も帰還への意志は固い。皇太后はさらに第四皇子に養母をつけるべきだと命じ、これ以上子らに何かあれば許さない、と皇后に暗に釘をさす。
皇太后は烏拉那拉氏のためだからといって、皇后を放置するのももう限界なのでは

皇后は「目の届かぬ所に置かれるより安心できる」と、甄嬛の入宮について従うしかないと考える。しかし雍正帝はさらに甄嬛のために新宮建築を考えて大臣たちに反対され、押し切ることはよくないと、永寿宮を修繕させることに。大臣たちが反対するのは、甄嬛が廃妃で罪臣の娘の上に漢軍旗下五旗出身のためだと見た雍正帝は、甄嬛を満軍旗上三旗に昇格させて鈕祜禄(ニオフル)の姓を与え、さらに第四皇子の生母とするため年齢も32歳に変更すると言いだす。そして妃に封じるため、封号を新たに「熹」にするのだという。
陛下、かなりとんでもないことを言いだしましたよ…

蘇培盛は入宮の準備が整ったと甄嬛に報告する。噂を抑えるため姓や年齢の変更を行い、第四皇子の養育を任せられると説明を受け、そして入宮前は甘露寺に移ることになるという。槿汐は甄嬛に、皇宮に戻るにあたって「心」を捨て、冷酷に徹さなければいけないと諭す。そして入宮の聖旨が届けられ、熹妃に封じられることとなり、三日後に皇宮へ向かうことに。
陛下が無茶をすればするほど、甄嬛への反発が強まるわけで、覚悟は必要ですよね

雍正帝は甄嬛を迎えるにあたり冊封使を選ぼうとしていた。そこに小厦子が大慌てで、ある人の帰還を報告する。そして舒太妃のもとに果郡王が生還する。うれし泣きする舒太妃だったが、果郡王に甄嬛が皇宮に戻ることを、懐妊のことは伏せて告げる。信じられない果郡王は甄嬛に直接会いに行くことに。
この最悪のタイミング、酷すぎます…

外で見る最後の空を眺めていた甄嬛のもとに果郡王が駆け付け、喜んだ浣碧が抱きつくものの、甄嬛は愕然とする。槿汐に「後戻りはできない」と釘を刺された甄嬛は、「私は薄情な女」と、果郡王をあえて突き放す。その夜、浣碧が果郡王を「お嬢様が呼んでいる」と呼びに来る。舒太妃はそれが、息子が傷つき甄嬛を恨む結果になると知りながらも、こうでもしないと皆が命を繋げないからと、黙って見送る。
浣碧の「お呼びでない」感が何とも気まずいです

甄嬛は待ち合わせの場所に果郡王に別れを言うため現れる。甄嬛は身ごもって3か月で、果郡王の子ではないと語り「父の命や富や栄華、すべてを与えられるのは陛下だけ」と、失望させようと冷たく振舞う。果郡王は沈没した船から泳いで逃れたが、ジュンガル部の密偵に連れ去られたという。毒蛇の男はジュンガル部のハーンの長子で、彼の罠だったのだ。甄嬛は想いが溢れながらも、家族や周囲を犠牲にしてまで果郡王と逃げることはできないと答える。果郡王は最後に一度だけ甄嬛を抱きしめ、甄嬛以外に生涯誰も愛さないと誓う…
陛下が果郡王を殺そうとした仇ではなかった、というのがまだ唯一の救いでしょうか

果郡王は雍正帝に謁見し、雍正帝は弟の無事を喜び、甄嬛の冊封使として果郡王を指名する。他の年長の親王たちは反対で辞退したためだが、果郡王は苦しみを隠して引き受ける。皇后に次ぐ規模の儀式で出迎えられると聞いても、皇后は「後宮はこなたが実権を握っている」と自信を見せるが、安陵容の旧情や祺嬪の父を利用し、甄嬛を貶めさせようとする。
陛下は何も知らずに、果郡王の傷をピンポイントでえぐってきますよね

礼服に着替えた甄嬛は、覚悟を決めて出発しようとするが、冊封使が果郡王だと知って動揺するが、果郡王は甄嬛の手を取って輿に導く。甘露寺の尼僧たちが見送りに来ているのを見た甄嬛は、自分を虐げた静白から監寺の職を剥奪し、世話になった莫言に与えて甘露寺の風紀を正すよう命じ、静白には板打ち20回を命じる。
新しい甄嬛の誕生ですね。生まれ変わった姿には凄味を感じます…

第56話「新たな諍いの幕開け」

甄嬛は鈕祜禄甄嬛として後宮への帰還を果たし、果郡王が熹妃冊封の聖旨を読み上げる。まだ入宮して日の浅い妃嬪たちは、以前の莞嬪が第四皇子の生母・熹妃となったことに違和感を抱くが、陛下が熹妃と言ったら熹妃なのだ。
康常在と貞嬪はお初ですね。考え無しにヒソヒソしたら首が飛びますよ~

甄嬛に与えられた永寿宮は、改修にあたって椒房にするなど趣向を凝らされており、外で苦労した甄嬛への埋め合わせなのだという。甄嬛は宮の中で焚かれている香に気付くが、安陵容が調合した梨の帳中香だという。沈眉荘に預けていた小允子が再び仕えることとなり、小允子に宮中の動きを聞く。結局問題は景仁宮であり、皇后が甄嬛を女狐と印象付けようとしていることにこれから慎重に対応しなければならない。
安陵容が表立って香を贈ってきたなら、裏の悪意はないのでしょうが…

温実初を呼んで帳中香の成分を調べてもらうと、麝香は含まれていないが、この香を焚く際には依蘭を部屋に置いてはいけないという。二つを併用すると媚薬作用があるというのだ。そして甄嬛は第四皇子・弘歴と再会し、その成長に目を見張り、これからは自分が生母で、互いの栄辱は同じだと言い聞かせる。
弘歴を演じている王文杰は、王義之の75代の子孫だそうです!ほんとに~?

翌日、皇后に呼び出された甄嬛は、修行中に祈りを込めた数珠を皇后に贈り、しきたり通りに皇后に花飾りをつける。皇后は甄嬛の出産後は朧月公主を永寿宮で養育するように命じ、敬妃は複雑に思いながらも承諾する。甄嬛は帰り道に合歓の花に目を留めていたところ、病で挨拶を欠席していた葉瀾依(寧貴人)と出会うが、無礼な態度をとられる。
皇后が朧月に言及するのは、敬妃との仲を裂こうとする仕掛けが始まっているような

沈眉荘は再会を喜びながらも、不安な日々を送ることになる甄嬛を思い、甄遠道のことを話すべきではなかったのではと悔やむ。しかし甄嬛は、教えてくれなかったら父は流刑地で死んでいたと感謝する。皇后は不調ながら注意が必要なため、欽天監を味方につけるべきだと話し合い、正使を隠居させ、副使の季惟生を手の内に引き込もうと考える。
甄嬛の帰還で一番利があったのは沈眉荘なのでは、と思えるような喜びようです

内務府の総管・梁多瑞が挨拶に訪れ、蜀錦と蘇州の絹を甄嬛に一番に選ばせる。甄嬛は緑の生地を葉瀾依へと贈り、浣碧は無礼な葉瀾依が気に入らないと反発するが、甄嬛は後宮中の人に嫌われていても、陛下のお気に入りだから無視できないと考える。
これは第四皇子を引き込んだのと同じで、はみ出し者に手を差し伸べて手の内に引き入れ有能な仲間を増やすという人心掌握ですが、それを自然にやれる甄嬛は天才ですね

敬妃は朧月公主を甄嬛のもとに連れていく。甄嬛は離れていた朧月との再会に涙するが、すっかり敬妃の娘となっていた朧月に「母上じゃない」と拒まれてしまい、お産までは朧月の養育を敬妃に任せることに。
敬妃がそれだけ朧月を大事にしていたということなのですが、これはつらいですね…

甄嬛は沈眉荘と共に皇太后に挨拶に行く。皇太后は沈眉荘とは実の母子のような関係を築いていたが、甄嬛には復帰の経緯に納得がいかず、辛辣に問いただす。甄嬛は皇太后の追及にもそつなく答え、皇太后は甘露寺のことは忘れ、皇后を尊重するようにと言い聞かせる。
甄嬛のピリピリ感が伝わってきます。皇太后は一番怒らせちゃいけない人ですものね

甄嬛は朧月があまりになつかなかったことに傷つくが、陛下が甄嬛の存在を徹底して隠していたためで、むしろ敬妃の愛情の表れだと理解する。そこに突然甄嬛の乗っていた輿持ちの宦官が足を滑らせ、甄嬛が輿から落ちそうになる。輿持ちの宦官は、普段はない玉石に足を取られたのだという。そこは祺嬪の儲秀宮の近くで、暑い日は涼しいその道を通ると知る者が、帰還二日目にして仕掛けてきたのだ…
甄嬛の輿と沈眉荘の輿の格の違いが歴然で、深い友情がなければ妬みそうです

第57話「足固めの一歩」

玉石の件を聞いた槿汐は、すぐに手を打って陛下に訴えるべきだと言い、甄嬛は玉石に付着している苔が何だか花房の者に調べさせる。夜に永寿宮を訪れた雍正帝に、甄嬛は玉石の件で怯えてみせる。雍正帝は輿持ちを罰しようとするが、甄嬛は下手人に一度だけ反省の機会を与えようと言う。皇后は夜伽のできない甄嬛につききりの雍正帝に苛立ちを深める。
より慎重になった甄嬛が、以前より芝居上手になって雍正帝を動かすのは痛快です

寝不足で食も進まない沈眉荘に温実初は強く注意し、沈眉荘は温実初に心配されることに喜びを感じる。小允子は玉石の苔を「蜀にのみ見られる苔で、盆栽用の松に生息するもの」で、松を好むのは祺嬪の儲秀宮の欣貴人だと報告するが、甄嬛はしばらく静観することに。
玉石の件は欣貴人に見せかけつつ祺嬪が怪しく見えますが、欣貴人に罪をなすりつけるような知恵が祺嬪にあるかというと微妙に思えます

祺嬪と欣貴人が永寿宮に挨拶に訪れる。祺嬪は甄嬛と欣貴人への嫌味を連発するが、欣貴人に言い返され怒って先に帰ってしまう。欣貴人は主位の祺嬪に虐げられる境遇を訴え、儲秀宮から離れられるよう口添えを懇願する。甄嬛は欣貴人に例の玉石を使った松の盆栽を贈る。欣貴人は、祺嬪の首飾りについて皇后の贈り物だが、変な香りがすると語る。
永寿宮の正殿は立派ですね!欣貴人の侍女の佩児は、最初に槿汐たちと一緒に甄嬛のもとに配属された侍女で、碎玉軒の木の根元に麝香が埋まっているのに気づいた子です

祺嬪は欣貴人に腹を立て、侍女の助言で欣貴人を抑えつけようと考える。甄嬛は、欣貴人が盆栽に全く動揺しなかったことから、欣貴人のもとに仕える佩児に話を聞いてみて欣貴人への対応を決めることに。祺嬪の態度が横柄なのは、皇后が守ってくれることに自信があるせいだが、甄嬛は祺嬪の首飾りが麝香だと気付き、皇后が祺嬪に子を産ませないのだと見る。
祺嬪がどんなに自信を持っていても、皇后は簡単に切り捨てると思いますけどね~

朧月は敬妃からでなければ食事をとらないほど敬妃になついていた。そんな中、甄嬛は朧月に料理を届けさせるが、敬妃は甄嬛に朧月を奪われるのを恐れ、朧月にその料理を与えないようにするのだった。
あんなに優しかった敬妃も、母心ゆえに諍いの闇に落ちてしまうのでしょうか

永寿宮の庭に雍正帝は蓮の鉢を並べさせていたが、甄嬛は内心疎んじ、果郡王がかつて用意させた円明園の蓮にはかなわないと思う。甄嬛は会いに来た佩児がやつれているのに気づき、さらに安陵容に仕えさせた菊青は、甄嬛が皇宮を出てすぐに毒殺されたという。佩児もまた、甄嬛の宮女だったという理由で祺嬪に虐げられていた。甄嬛は佩児に、祺嬪の動向を探るように頼む。
何も菊青を殺さなくてもいいのに、安陵容も残虐になったものですね…

雍正帝は夜伽に欣貴人の札を選び、儲秀宮を訪れる。選ばれなかった祺嬪は、夜中に悪夢を装って大騒ぎし、雍正帝を呼び寄せようとする。雍正帝は欣貴人に戻ると約束するが、祺嬪が甘えて篭絡し、結局戻らない。そのことは甄嬛にも伝わるが、敬妃も皇后も祺嬪を抑えられないらしい。それを聞いた第四皇子は「愚か者が母上の足固めをしてくれた」と笑う。
祺嬪が性悪なのもよくないのですが、まんまと引っかかる陛下が一番悪いと思います♪

甄嬛はまだ雍正帝がいる祺嬪のもとに、悪夢に効くというはと麦玄米の汁物を届けさせる。雍正帝が「仮病で朕を呼んだのか」と言ったため、祺嬪は苦い汁物を飲み干す羽目に。雍正帝は後から甄嬛を叱るが、「祺嬪を許せば真似る者が出て、いずれ後宮の災いになる」との甄嬛の言い分に納得する。その一件は妃嬪たちに知れ渡り、皇太后も「熹妃娘娘は後宮の悪しき風習を抑えつけた」と誉めて甄嬛を見直したという。
夜伽の横取りは「悪しき風習」としてこれまでもあったということですか、怖いですね~

祺嬪は甄嬛に陥れられたと激怒するが、「思い知らせてやる」と陰口をたたいているのを甄嬛に聞かれて言い返され、おろおろする羽目に。第四皇子は甄嬛が祺嬪に怒らないのを不思議に思うが、「怒る価値のない者に構っても時間の無駄」と教えられる。
優秀な第四皇子が、さらによき師を得て成長していくのですね

端妃は温宜公主の世話で日々充実している様子で、それを見た甄嬛は、朧月がなついてくれないことに落ち込むが、端妃は敬妃も不安なはずだと諭す。端妃に「鈕祜禄氏として戻ったからには、甄氏の娘とは距離を置くべき」と助言された甄嬛は、焦らず距離を取りながら朧月と接していこうとするものの、朧月に怯えられて内心傷つく。
いつかは朧月も成長して、実母の情を理解する日が来るのでしょうか

甄嬛は安陵容に声をかけられるが、安陵容は玉石の件を祺嬪の所業だと思い込ませようとしてくる。甄嬛は安陵容のかつての言動から信用できないと突き放すが、安陵容は甄嬛の出産の無事に水を差すような不吉な忠告をしてくる…
二人の心理戦が怖いです…

55~57話の感想

とことん最悪な事態が積み重なっていくこのドラマですが、最悪の選択である後宮入り直前、このタイミングでまさかの果郡王の生還とは! この二人がすべてを捨てて逃げるほど愚かだったらどれほどよかったことか。でも天下の主を敵に回して、守りたい人々を見殺しにした先に到底幸せなどないことを、甄嬛たちはこれまでの日々の中で痛感しているわけで、それが皇宮に関わってしまった人間のさだめなのですね。

そして甄嬛は熹妃となって後宮に戻ってきましたが、戻るにあたっての雍正帝の無茶がなかなかとんでもなかったですね。熹妃は実際のところ生粋の鈕祜禄氏だったと記録されていますが、このドラマのようなことがあったのでは、という「諸説」はあるらしいです。ちなみに、清朝の妃嬪で漢人から満軍旗に抬旗された例は「瓔珞(エイラク)」のモデルの孝儀純皇后が超レアケースということになるようです。
この雍正帝の無茶によって鈕祜禄甄嬛(32歳)が第四皇子の生母ということになり、甄嬛は皇后や皇太后となりえる立場になってしまったわけで、ますます甄嬛への皇后の圧が強まりそうです。甄嬛を手放した後悔から取り戻し、反対されて燃え上がっている今は、陛下の気持ちも甄嬛に寄っていますが、これからはその熱も冷めていくわけで… 陛下が勝手にガン上げしたハードルに甄嬛が苦しむことになりそうですよね。

それにしても、甄嬛は最初の頃からすると別人のようです。次第に濃くなっていくメイクがまるで本心を隠す仮面のようで、表情に気持ちが表れなくなってしまいました。誰も心から信じられない後宮の中で、傷つくことばかり増えていくようです。ただ今は無事に子供を産むことが大事ですが、産んだら産んだで、そこからまた戦いが待っているのです…

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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