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クルミットです♪
ついにここまで来ました。
ランリョウオウとセツブの物語は、ここで大きな転換点を迎えます。
この回は、ランリョウオウがこれまで守り続けてきたものを一つずつ手放していく話です。勝利の話じゃない。喪失の話。それがこのドラマの正直さだと思う。
それでは第33回を一緒に見ていきましょう!
蘭陵王 第33話のあらすじ
コウイが突然、詔(みことのり)を下します。
重臣のダンショウとコクリツコウを邺城(ぎょうじょう)から北の晋陽(しんよう)へ向かわせ、突厥(とっくつ)の侵攻に備えて軍を整えさせるという命令です。予告なし、相談なし、いきなりです。
ショウレンの入れ知恵なのが見え見えで、コウイがどんどん操られていくのが、もう隠しようもなくなってきた。
ランリョウオウにはコウイの真意が読めません。セツブも不安を抱えていました。仙都苑(せんとえん)という大規模な離宮の建設でただでさえ民が疲弊しているのに、ランリョウオウが黙って見ていられるはずがないと。またぶつかると。
その不安は的中します。
コウイは仙都苑の建設が遅いと不満を漏らします。するとショウレンが耳元でささやいた。「ランリョウオウの軍を使えばいい」と。
コウイはランリョウオウに兵を出すよう命じます。ランリョウオウはすぐに諫めます。将士たちは毎日訓練を積んでいる、その手を止めるわけにはいかないと。当たり前のことを言っているだけです。でもコウイには、その「当たり前」が許せなかった。
兵たちがランリョウオウに心から従っているのを目の当たりにして、コウイは面白くなかったんですよ。「功高震主(こうこうしんしゅ)」といって、臣下の力が大きくなりすぎると主君が脅かされると感じてしまう。疑い出したらもう止まらない。
コウイは将士たちの命を人質に使って、ランリョウオウに兵権を差し出すよう迫ります。
ランリョウオウは心を痛めながら、兵たちに命じました。仙都苑の建設に行け。皇上のために尽くせ、と。
そして、全員が去るまでずっと跪いていました。
雨が降り出した中でも動きません。
あの場面、きつかったです。「申し訳ない」という言葉もなく、ただ跪いている。それだけで全部わかってしまった。
セツブが傘を持って現れます。ふたりとも何も言わない。でもそれで十分な場面でした。
一波未平一波又起(いちはみへいいちはまたおきる)、とはまさにこのことで、宮中から皇后(コウゴウ)の命令が届きます。ランリョウオウとセツブを参内させよというものでした。
宮殿に入ったふたりが目にしたのは、皇后が囚人たちを残酷に傷つけて楽しんでいる場面でした。
コウイもショウレンも大概ですが、皇后もそういう人だったか。
宮中全体が腐っていく感じがして、ランリョウオウとセツブのいる場所がどんどん狭くなっていくのが、ただただ気の毒でした。
蘭陵王 第33話の感想まとめ
一番きつかったのは、やっぱり雨の中で跪いているランリョウオウです。
勝ち負けじゃない。兵たちに対して申し訳ないと思ったから、自分も動けなくなった。そういう重さがあの場面にはあって、しばらく画面を見つめたまま動けなかったです。
コウイという人物は、33話通して見ていると、最初からこういう人ではなかった気がします。ショウレンと近づくにつれて、少しずつ変わっていった。それが余計に見ていてしんどかった。変わっていく過程がちゃんと描かれているから、憎みきれない部分もあって。
ランリョウオウは史実でも、最終的には高纬(コウイ)に毒を飲まされる悲運の武将として知られています。このドラマがその結末をどう描くのかをずっと頭の片隅に置きながら見ていたので、33話を積み重ねるほどに「もう少し先まで見せてほしい」という気持ちが強くなっていきました。
セツブとのやりとりは最後まで穏やかで、派手な愛の言葉は少ない。それでもふたりの間に流れる空気がいつも温かかった。傘を持って現れるだけで場面が成立してしまう。そういう積み重ねがあるから、追い詰められていく展開がより重く感じられる。
33話見てきて、このドラマは「英雄の栄光」を描く話じゃなかったと思います。自分の価値観を守ろうとしたら、それが全部裏目に出ていく。そういう話だった。
またいつかどこかの配信で出会えたら、今度は結末まで見てみたいです。あの雨の中で跪いたまま動かなかったランリョウオウの姿が、33話通して一番忘れられない場面です。
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