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クルミットです♪
正統帝・朱祁鎮の我儘によって決行されたオイラトとの戦ですが、戦を侮っていた祁鎮のせいで土木の変が引き起こされ、５０万の兵が犠牲になり、皇帝がオイラトの捕虜になるという非常に屈辱的なことに。若微は悩み苦しみながらも、国を救うために北京に残ってオイラトとの応戦を決意します。
息子が人質となった状態ながら、国を背負った若微は、母としての思いよりも皇太后としての立場において重い決断を迫られることに。若微の辛い思いが見る側にもひしひしと伝わってきますが、それよりも今回、年越しの餃子がおいしそうなのが気になります♪
【大明皇妃 -Empress of the Ming-】(ネタバレあり)
第52話「皇太后の決断」
オイラトと明の両軍はついに北京城で激突し、エセンは朱祁鎮に遠眼鏡を持たせ、母子を再会させる。祁鎮は母の鎧姿に驚き、若微も息子の姿に愕然とする。明軍本営には勝利の報が届くが、オイラト軍ではエセンの弟が戦死し、エセンは亡骸を前に総攻撃の命令を下す。
母親の鎧姿見たら、ますます怯えて祁鎮が弱りそうです
喜寧は無反応な祁鎮の気を引こうとするが、祁鎮は相手にしない。チムグがシャガイでのお手玉を見せると朱祁鎮はシャガイを使って手品をしてみせ、チムグを驚かせる。
シャガイは家畜のくるぶしの骨で、色々な遊びができるモンゴルのおもちゃだそうです
安定門の部隊が勝手に反撃したと聞いた于謙は激怒するが、石享は自分の甥の石彪が突撃したと胸を張る。山東からの備倭の援軍が到達したと聞き、于謙は勝利を確信する。かつて石享に「生きて帰ったら主将に昇進」と約束したことを于謙はすっかり忘れていたが、石享に３０００人の兵を任せることに。
石享もなかなかナイスキャラ。于謙は石享が生還すると思ってなかったのでしょうね
激戦はさらに続き、チムグは祁鎮にこの「草原にいれば皆も死なずに済んだ」と戦いの虚しさを語っていたところ、祁鎮が兵士に連行されてしまう。
一方、若微のもとに朱祁鈺が訪れ、緊急の報告をうまく伝えられないでいた。若微は知らせを聞いて城楼から見下ろすと、息子・祁鎮がオイラト軍に辱められていた。明軍の兵士は背中を向けて見ないようにしていたが、余りの惨めさに若微は愕然とする。
どういう辱めなのか、朱祁鈺も言わないし、映像で映さないのは大人の配慮ですか…
自国の皇帝の惨めな姿を目の当たりにした兵たちは士気が激しく下がり、于謙は「この戦は意味がないと皆が言っている」という兵士の声に、皇太后に進言せねばと考える。
若微は激痛でもがき苦しんでいたが、徐浜の治療で落ち着く。現実から逃避しようとする若微に、徐浜は「母親ではなく皇太后として考え、自分の信念を貫け」と諭す。
もう事態は若微のキャパを超えているのに、皇太后として考えろというのはキツイ
朱祁鎮を辱めようという策は、オイラトに寝返った喜寧の考えだった。チムグは激怒して喜寧を殺そうと首を絞めるが、エセンが止めて「この方法なら誰も死なぬ」と、漢族の攻略には漢族が必要だとなだめるのだった。
喜寧！こいつか！こういう裏切り者はすぐ切られると思いますよ
于謙は嘆きの若微に「ふがいない皇帝のために泣くのは母親として構わないが、皇太后としてなら間違っている」と喝破し、徐浜もそれに賛同する。兵たちの士気の低下を聞き、若微は決心を固め、朝臣に正統帝の廃帝を宣言する。
歩けない息子の即位を信じた母親が、その廃位を決意するのは並々ならぬ決断ですね…
第53話「玉座の重圧」
若微は国のために我が子・正統帝の廃帝を決断し、胡善祥の息子・朱祁鈺を新しい皇帝にたてることを宣言する。景泰帝は若微に促され、おずおずと玉座に着くが、自分の立場の変化に困惑するばかりだった。
祁鈺は押してあげないと回らないのですね、彼はどうみても皇帝に向いてない…
辱めを晒された朱祁鎮は、オイラト軍に戻されるが、チムグが慰めるつもりで言った「皇帝を廃されたので死ぬ必要はなくなった」という言葉に愕然とする。
一応パンイチな姿でしたが、宦官の考える辱めは実際あんなものではないような気が
南京の皇太妃・胡善祥は、かつて胡尚儀が使っていた部屋で郕王妃に昔語りしていたが、話は若微への恨みになり、口答えした郕王妃の頬を張ってしまう。南京での生活の不満と、息子を戦場に送った若微への恨みを拗らせていた胡善祥に、朱祁鈺の即位を祝う声が…
胡善祥のターンがここから始まるのでしょうか…
景泰帝の太監・興安が景泰帝からの贈り物と文を胡善祥に届け、戦況の見通しは明るいと伝える。祁鈺は母に逆らって北京に残留したことを謝罪し、母への思いと「皇后」と息子をよろしくと文に綴るのだった。
母思いのいい子ですね。でもきっと母はこの思いに応えて優しくしてくれない…
景泰帝が即位しても、若微が政務に追われる日々は変わることはなかった。そんな日々が過ぎて大晦日を迎えるが、各方面から贈られた品々も若微の心を晴らすことはなく、ほとんどを胡善祥に贈るように指示する。しかし餃子を作ろうと思い立ちようやく笑顔を見せる。
如意は若微には地雷なのに、それを贈ってしまう祁鈺は運がないのでしょうか
景泰帝は三楊を呼び、オイラトへの反撃を打診するが、敵陣の太上皇（朱祁鎮）に当たる懸念と、総指揮権が于謙にあるため口出しはできないと言われる。そこで于謙を動かすために興安を遣わし懐柔しようとするが、于謙に一蹴されてしまう。
怒った景泰帝は興安を相手に憂さを晴らすが、エセンが太上皇を送り返したら新帝の価値はなくなると興安に指摘され、皇太后との間にも信頼関係がないことに気付かされる。
祁鈺は、皇帝としてやる気があるのかないのかどっちなんだい？
若微は餃子を作っていたが、宮女たちは粉を掛け合って大はしゃぎ。そこに景泰帝が姿を見せ、器用に餃子を包んで見せる。祁鈺が毒殺されるのを恐れた胡善祥が自分で作らせた、という話を聞いて、若微は思わず苦笑する。祁鈺は若微に「兄上が戻ったら皇帝の座をお返ししたい」と申し入れるが、若微は祁鈺こそ皇帝だと釘を刺す。
若微の前で毒殺の話しちゃうあたり、祁鈺は天然通り越してちょっとヤバいですね
オイラト軍も大晦日で兵たちは浮かれ踊り、その輪の中に祁鎮も交じっていた。しかし族長の中には離脱を言い出す者も出て、エセンは族長らの怒りをなんとかなだめる。
エセンは、族長たちの前で祁鎮を誉めて座を台無しにしたバヤン・テムルを叱りつけ、明軍を挑発するために祁鎮の首を切って晒せと命じる。祁鎮に好感を抱いているバヤン・テムルだが、命には逆らえずやむなく祁鎮を連れ出すことに。
祁鎮は何か吹っ切れたのでしょうか、すっかりオイラトになじんでしまったようで
北京城での大晦日の夕餉で、若微は祁鈺に「自分より胡善祥の方が何でもできる」と誉めてみせる。しかし祁鈺は文字通り受け取れず「私は兄上に餃子を贈りたい」と漏らす。涙を隠す若微の思いも知らず、朱祁鈺は「皇帝を演じることに疲れた」と訴える。若微は激怒するが、祁鈺は若微が策を弄して母を廃したと思い込み、自分達を見逃してくれと命乞いする…
息子を廃する若微なら、母を廃后に追い込むくらい訳ない、って思っちゃいましたか…
第54話「捕虜の解放」
母・胡善祥が言い含めた若微への怨嗟を信じ、親子ともども若微から害されると思いこんで命乞いをする朱祁鈺の姿に、若微は脱力して何も言えないまま、夕餉の席から立ち去る。
祁鈺は皇帝に向いていないですが、臣下としても失言大魔王で首が飛ぶレベルですね
エセンの命でバヤン・テムルは朱祁鎮の首をとろうとするが、祁鎮は明の皇帝としての威厳を保って自害したいという。祁鎮がバヤン・テムルの渡した短剣で自害しようとした時、チムグが矢を射て阻止する。
バヤン・テムルは「女医明妃伝」でも祁鎮と仲良くなっていたキャラでしたね
若微は呆然としたまま、あてもなく馬車を走らせていた。すると、オイラト人の捕虜たちが連行されているのとすれ違い、捕虜収容の指揮官になっていた石享に話を聞く。すると５０００人余りの捕虜は兵糧の無駄になるため、討伐後皆殺しになるのだという。
オイラトに捕虜になっている明人はいない、っていますよね…ノーカンですか？
チムグと祁鎮は心が通い合い、一緒に北京城に行く約束をしていた。祁鎮はチムグに聞かれて母・若微について説明し、チムグのことを母に「私の宝」だと伝えると約束する。そこにエセンが祁鎮を殺すためにやってくるが、二人が親しげな様子に激怒する。しかしチムグが体を張って祖父に逆らったため、エセンも引き下がるしかない。
チムグが草原の狼の目から、すっかり恋する乙女の瞳になってしまってビックリです
若微は捕虜たちを集めさせ、漢族の言葉の分かるものを呼ばせて釈放を伝える。「領土に戻ったら、中原の者たちと未来永劫友好を保つように」との言葉に、オイラト捕虜たちは喜び、若微に跪いて感謝を表す。
その頃、エセンは祁鎮を殺そうと自分の天幕に連れてきていたが、外の騒ぎに手が止まる。明の皇太后が仲間を解放してくれたというので、エセンはまたも祁鎮を殺す機会を失し、「今度チムグといたら殺す」と釘を刺すのが精いっぱいだった。
オイラトは捕虜を解放しないのでしょうか。喜寧とか…返してもいいのよ？
若微は少し気持ちが晴れて、宮殿に戻り爆竹を楽しみながら餃子をほおばっていた。しかし餃子を見ると、敵陣で年を越す息子に思いを馳せるのだった…
その息子さんはいい娘を見つけて楽しく年越ししていますけどね♪
三楊のひとり楊溥が、立春前にはオイラト軍が撤退しそうだという見通しを朝議で報告しほっとした空気が流れるが、于謙が太上皇はどうするのかとその場に水を差す。軍に攻撃させたい景泰帝と、皇太后の命に忠実な于謙との意見の対立に、楊栄が無神経に意見を述べたため、景泰帝・朱祁鈺は「閣老たちは自分と皇太后の離間を画策している」と激怒する。
見かねた楊士奇は于謙を連れ出し、景泰帝が望まない太上皇の帰還にこだわる于謙をいさめる。三楊は于謙を内閣主輔に据えるつもりでいたが、朝臣の長となる于謙がこだわりを捨てないことを心配し、考え直すようにと忠告する。
于謙は何のために石灰窯に左遷されたのか、まったく変わっていないような気が…
エセンのもとに明の使者が到着するが、太上皇を帰すなら「褒美」を贈るという言葉にエセンは突っかかり、小物の軍官を使いによこしたことを非難する。エセンは提示額からするとあの皇帝には価値がなく、明に払う気がないことを見透かし、主力を撤退させることに。
エセンが思うほど、明の国庫にはお金はなかったりするわけですが…
于謙は皇帝の不興を買ったことで跪いていたが、祁鈺が石灰窯行きを匂わせて圧力をかけても、「太上皇が負傷すれば、皇太后に何と釈明を？」と強気にオイラトへの攻撃を拒否する。すると、本営に「砲弾の音が鳴らなければ不忠」という聖旨が届き、于謙たちは呆れる。そこに于謙が攻撃を命じていないのに、砲撃音が轟く。景泰帝が兵士に直接聖旨を下したのだと気付き、「太上皇を殺す気か」と于謙や石享は呆然とする。
祁鈺もいっぺんオイラトに捕まらないとわからない子なのかもしれませんね～
エセンは砲撃の中、幕営を後方５０里に移動させ、朱祁鎮の運を試そうとしていた。
于謙のもとには若微の命を帯びた徐浜が駆け付け、三大営を出撃させるよう命じる。その意を察した于謙は、味方の砲撃を妨害するためわざと騎兵を出撃させる。
于謙より優秀で空気が読める徐浜が朝廷にいたら、三楊も安心して引退できるのに…
太監の興安がオイラトの撤退を知らせに来るが、祁鈺が気になるのは若微の反応だった。そこに若微が現れ「私に直接尋ねたらどう？」と凄んでみせる。
祁鈺はちょっと優秀そうだったけど、やはり胡善祥が長年仕込んだ息子だけありますね
５２～５４話の感想
皇太后としての決断により、正統帝は廃帝になり、景泰帝が即位することに。祁鎮は母に見捨てられたと開き直ったのか、すっかりオイラトに馴染んで、チムグと恋仲に。しかしこのドラマの恋愛描写は途中経過の肝心なところをいつもすっ飛ばす傾向があるような… 気が付くと「えっ、いつの間に？」ということになっていて、「なぜこの人と恋に落ちたのか」という合理的な説明がないので、察しが悪いと戸惑いがちです。
もうこのまま祁鎮はオイラトでチムグと暮らすことにすれば、（若微以外は）みんなが幸せになれるような気がしますが、そうはいかなさそうです♪
そのゴタゴタの中で、喜寧がオイラトに寝返って、エセンに「どうすれば漢族にダメージを与えられるか」を漢族の立場からアドバイスするようになりました。まぁ喜寧は…これまで王振に虐げられてきた過去を思えば、オイラトに協力して復讐したくなる気持ちもわからないでもないのですが、こういう蝙蝠キャラは結局両方から嫌われて長生きできないですよね。
それにしても精神的にギリギリの皇太后、皇帝に向いていない皇帝、皇帝に盾突く総指揮官がそろって、明はこの先大丈夫なのでしょうか。それを支える朝臣も、王振が考え無しの欲得で骨抜きにしたのであてにならず… 今はまだオイラトという敵を前に結束していますが、若微と祁鈺の間に巣食っているぬぐいがたい不信は、この先どうにもならないと思うのです。そしてその不信の根源である胡善祥がやがて北京に戻ってきたら…
真の戦いはそこから始まる、ということでしょうか。
しかし于謙は仕えた皇帝すべてに喧嘩を売っていますが、彼ほど国を思っている人物もいないのですよね。皇帝に喧嘩を売ってでも言うべきことを言う、そういう存在を使いこなせてこその名君なのでしょうか。三楊は、于謙なら景泰帝をうまくリードして明を導いていくだろうと思っていますが、そうは天意が許さないような…。
次回こそ、朱祁鎮は帰ってこられるのでしょうか？まだかな？まだかな～？
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