大明皇妃-あらすじ-55話-56話-57話-感想付きネタバレでありで!

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クルミットです♪
皇帝がオイラトの捕虜になるという非常事態を乗り切るため、若微は朱祁鎮を廃し、胡善祥の息子・朱祁鈺を皇帝にたてるという決断を下します。
我が子を無事取り返せるかどうかわからない中で、国のためを思っての苦渋の決断だったのに、朱祁鈺が考えていることは延命と保身、自分の力の誇示ばかり…

そこに今回、胡善祥が北京に戻ってきます。今や彼女は「皇帝の母」になったわけで、若微に対してこれまで抱いていた様々な鬱屈が爆発してくると思われます。
大明帝国は一体、どこで何を間違えてしまったのでしょう。今は亡き朱家の男たちがあの世で朱瞻基を小突いて「お前のせいだ」と言い合うのが見えるようです♪

【大明皇妃 -Empress of the Ming-】(ネタバレあり)

第55話「母の祈り」

オイラト軍への砲撃を命じた正統帝・朱祁鈺は、皇太后の反応を気にする。若微は「母として息子に生きて帰ってほしいだけ」だと訴えるが、祁鈺には長年母・胡善祥に言い含められた怨嗟がしみついていた。オイラト軍が撤退し、祁鎮の無事がわかると、祁鈺は「兄に復位を」と口走るが、若微は冷たく突き放す。
若微の言う通り、まさに「朱家の男たち」はこうなのですよね…

砲撃を阻止した徐浜は、手柄の褒美に官職をと言う。それは礼部尚書に徐浜を任じてオイラト軍に送り、祁鎮を守るということだった。そこまでしてくれる徐浜を危険な場所に送り込むことに、若微は返しきれないほどの恩を感じ苦しむ。
やっとそばで支えてくれる存在を手放すことになってしまうのもつらいですよね

徐浜は特使としてオイラト軍に送られるが、エセンに跪拝しないことや礼部尚書の偽物ではと、エセンの側仕えになっていた喜寧に非難されるが、理路整然と論破する。徐浜は祁鎮に、皇太后は息子を忘れていないと伝え「共に苦難を乗り越えよう」と囁く。
喜寧がすっかり出世していて、宦官の取り込み能力の高さを感じますね♪

景泰元年1450年6月、エセンの長城撤退により、南京に避難していた皇太妃・胡善祥と景泰帝の皇后が北京に戻ってくる。若微は盛大に迎え宴の準備をしていたが、胡善祥が冷たくあしらったため、祁鈺は家族の夕餉に若微を招待する。胡善祥から再三虐待を受けている皇后は別宮に住みたいと訴えるが、祁鈺は母に逆らえない。胡善祥は若微に、一緒に出家して修行しようと誘い、暗に政から手を引くように圧力をかける。さらに孫の見済の立太子を持ち出したことで、たまらず若微は席を立つ。祁鈺は母を非難するが、胡善祥は「立太子もできないなら偽物の皇帝」と馬鹿にする。
胡善祥のモンスター姑度がさらに悪化しましたね…

三楊が退官を希望していることから、宴を設けて慰留するようにとの若微の助言を受け、朱祁鈺は三人をもてなすが、毛頭引きとめるつもりはない。三楊が、于謙と協力し、太上皇を取り戻し、皇太后と心を一つにと進言したことで、祁鈺は不快さを隠せない。さらに見済の立太子に反対されたことで、祁鈺は宴をお開きにしてしまう。
朱家男子の中で、実は朱祁鈺が一番わかりにくいです。屈折度が朱高燧に似ている感じ?

若微は戦争の犠牲になった民を慰撫するため、自分が費用を出して大規模な法要を開くことに。法要の会場を訪れた若微に、県令の范凌が北京近郊の被害を訴えるが、その上奏は若微には届いていなかった。若微は仏に息子の無事と安寧を祈り、強く祈りを捧げるのだった。
出家修行と口にするだけの胡善祥は、こういう場にまったく姿を見せませんね

明からの使者がオイラト陣営に「太上皇の解放」を求めて訪れるが、皇帝からの書状には解放の件は一言もないことにエセンは疑問を抱く。喜寧が「皇帝が解放を望んでいない」と指摘し、エセンは恥知らずだと怒って使者を追い返す。
そうとは知らない祁鎮は、徐浜から徐達の故事を聞いていた。以前いい加減に聞いていた講義とは違い、祁鎮は皇帝としての行いを考え、学ぶようになっていた…
徐浜の官服が徐々に汚れてきて、さらに祁鎮の服が捕まった時からそのままの汚さ…

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第56話「明かされた事実」

洪武帝と徐達の話を聞き、祁鎮は「功臣は大事にするべきだ」と考える。徐浜は皇太后が聞けば喜ぶだろうと誉めるが、祁鎮は遅すぎたと分かっていた。エセンに追い返された明の使者・李実から事情を聞いた朱祁鎮は、自分の無価値さを悟る。頼んでいた衣さえ無く、李実は護衛の錦衣衛の衣を差し出す。
李実、自分の官服は脱がないのですね… 錦衣衛の服なら派手で丈夫そうですけどね♪

景泰帝・朱祁鈺は長引いた政務を終え、食事のために後宮に戻ってくるが、我が子と会えるのは嬉しいものの、皇太后への不満を言う母との食事は気詰まりだった。祁鈺がつい「母上も皇太后の法要に行くべきでした」と批判したことで、胡善祥は激怒し睨みつける。
その後胡善祥から折檻を受けた朱祁鈺は、痛みに呻きながら于謙を呼び出し、息子・見済の立太子について切り出す。太上皇が戻れば自分は皇太后に廃される、との疑いが払拭できない祁鈺と、太上皇が戻ってから立太子すべきという于謙の諫言は平行線をたどる。
宣徳帝は道観に祁鈺を見に行った時、無理やりにでも連れて帰るべきだった気が

喜寧はエセンに皇宮内部の力関係について説明し、「太上皇を殺めることで皇太后と陛下は反目し、朝廷内が乱れれば攻撃の絶好の機会」とそそのかす。徐浜は、祁鎮が呼び出されたと聞いて危機を察して駆け付け、エセンを油断させて人質にとる。しかし祁鎮は気力を失い逃げようとしない。チムグが自害すると脅したことで、ようやく二人は解放される。
喜寧が後宮脳なりに、なかなか鋭いところを突いているのですよね

息子・祁鎮が生命の危機に瀕していたころ、若微は法要で祁鎮の無事を祈っていたが、激しい動悸に見舞われ、それでも必死に祈り続けていた。そして徐浜と朱祁鎮が助かった頃に、若微は「天は、朱祁鎮は必ず無事に帰ってくると言った」との答えを得ていた。
若微は天と賭けをしたり、祈って答えをもらったり、天と通じているのでしょうか♪

歳月は流れ、徐浜も朱祁鎮も草原の民として生活し、祁鎮とチムグの間には子供が生まれていた。徐浜は変わらず祁鎮を太上皇として扱い、チムグを皇后と呼んでいたが、祁鎮は北京への帰還の可能性を複雑な気持ちで聞いていた。
エセンはよく二人の結婚を許しましたね…チムグが強行突破したのでしょうけど…

エセンの宣化城攻め計画に、喜寧が献上品の荷車に兵を潜ませて城内に送り込む策を提案する。猛毒を塗った短剣で将軍を殺して混乱を起こすという、喜寧の卑怯な考えにバヤン・テムルは反発を感じるが、エセンはその策に元の復興を賭けることにする。
エセンはだんだん喜寧に取り込まれていませんか?それでいいのかエセン…

祁鈺は、正統帝を揶揄した劇を楽しんでいたが、若微が来訪してそれを見てしまう。祁鈺は若微に対し、オイラトとの交渉を「オイラトが太上皇を帰すと言わない」とごまかす。
若微のもとに、追い詰められた皇后が出家を求めてくる。皇后は、祁鈺が胡善祥の言いなりに、太上皇の交換条件をオイラトに渡していないことを暴露し、助けを求めるが、若微は何もできないと背を向ける。
これは皇后がかわいそう。若微が手を出せないのもわかるけど、助けてあげてほしい

見済の立太子を急かされた祁鈺は朝議にはかるが、礼部の朝臣たちは「太上皇の禅譲がなければ正統な皇帝ではなく、立太子も不可能」と反対の声を上げる。激怒した祁鈺は礼部の朝臣たちを杖刑に処し、命を落とした孫尚書の亡骸は見せしめにされる。
朱祁鈺は裏ではおどおどしているのに、臣下の前での態度の落差がすごいですね

後宮に戻った朱祁鈺だが、皇后が若微のもとを訪れたことで、胡善祥に激しい折檻を受けていた。母に問い詰められた祁鈺は皇后を許すが、逆上した母に今度は自分が折檻を受ける番になってしまう。
胡善祥はかつて胡尚儀にこんな風にやられていたのでしょうか?折檻ひどすぎる…

皇帝の暴挙に頭を抱えて帰宅した于謙だったが、それを待ち構えて無礼の詫びだと菓子を押し付けてくる男がいた。それは再び髭を生やした徐有貞だった。
徐有貞は懲りないですね~。朝廷で生き残るにはここまでしぶとくないとダメ?

第57話「禅譲の詔」

徐有貞は南京赴任を拒んで北京に残留していた。王振に媚びて落とした髭を再び生やし、かつて遺恨のあった于謙に菓子の包みを携え、仕事の斡旋を懇願しに来たが、于謙は菓子の受け取りを拒む。帰宅した徐有貞は息子に菓子をねだられるが、于謙が賂を受け取らないと見越し、中身は枯れ葉だった。
徐有貞ほんとにしぶとい!この人はほんと宦官になった方が成功したのでは?

皇太妃・胡善祥の折檻に限界を感じた皇后は、息子・朱見済を抱きしめ、涙ながらに「皇族の子に産んで申し訳ない」と語る。見済の祖母・皇太妃と父の景泰帝・朱祁鈺は見済を皇帝にしようとしているが、自分はその姿を見られないと思い詰めていた。
ここまで思い詰めていると、ちょっと嫌な予感しかしませんね…

猛吹雪の草原で、朱祁鎮の姿が見当たらないことに気付いた徐浜は、外を探すと薄着で倒れている祁鎮を発見する。祁鎮は生きる気力を失い自殺を図ったのだった。徐浜は、自分にとって朱家は仇であり、若微とは思い合う仲だと打ち明け、「お前が死んだら母上はようやくお前から解放される」と突き付けて祁鎮の怒りを燃やし、気力を取り戻させる。
徐浜が胸をこすったら、朱祁鎮の垢が、垢が… あれはちょっと見たくなかった♪

祁鎮たちの天幕にやってきた喜寧は、北京に行って明と和睦を結ぶと知らせてきた。徐浜が喜寧に媚びて帯同を希望したため、祁鎮は見捨てられたかとヤケになるが、徐浜は祁鎮にとっての好機だと考えてのことだった。徐浜の「私の命にかけて連れ帰る」との力強い言葉に、祁鎮は徐浜に寄り添うのだった。
チムグのかつての無敵感はどこに?草原の女狼を怯えさせる喜寧の策謀コワイです…

若微は胡善祥と一対一で話し合い、祁鎮を帰還させてほしい、帰還のためなら何でもすると懇願する。しかし胡善祥は廃后にされた恨み、宣徳帝に差をつけられた恨みを爆発させ、「私たちに関わらないで」と捨て台詞で帰ってしまう。
廃后は胡善祥の自業自得だし、愛情の差は若微を恨んでもしょうがないのに…

祁鎮とチムグは、祁鎮に親切にしてくれるバヤン・テムルを呼び出してもてなし、祁鎮が書いた文を宣化城へ矢文として放ってくれと頼みごとをする。バヤン・テムルは頼まれた矢文を放ち、それを明の将軍・羅通が受け取る。
バヤン・テムルいい人ですよね。裏表がない感じが好感度高いです

喜寧と徐浜の率いるオイラトの和睦団は宣化城に到着する。喜寧の策により、聖旨を読み上げる間に荷車に隠された兵が制圧する予定だったが、出迎えた羅通が喜寧だけを門の内側に連れ込み、徐浜が首を落とす。徐浜はオイラト兵に、和睦団の使者になるか死かを迫る。
エセンは作戦の失敗に気付き、祁鎮の天幕に怒鳴り込んでくるが、チムグは笑いをこらえ、祁鎮はとぼけてみせる。
喜寧はオイラトと明と両方にとって毒にしかならない存在でしたから、よかったですね

北京にオイラトの和睦の使節団が到着し、出迎えた若微はその中に徐浜の姿を認め、思わず駆け寄ってしまう。自分のために苦労をかけた恋人の姿に、若微は涙するのだった…
いい場面ですけど、実はこの二人結構な年ですよね、とか言っちゃいけない♪

徐浜は礼部尚書に復帰し、朝議で景泰帝に帰還を報告し、朱祁鎮から託された禅譲の聖旨を献上する。念願かなった景泰帝は大喜びで、早速立太子の儀を礼部に命じる。于謙は皇帝が上機嫌のうちに、立太子に反対して打ち殺された大臣たちの葬儀の許可を得て、さらに徐有貞の件を上奏する。景泰帝は星占いの徐有貞を覚えており、北京在留は認めるが、罷免して星を見させておけと突き放す。
礼部尚書の前任者は、この間立太子に反対して百叩きで殺されましたっけね

于謙の自宅前では、帰宅を徐有貞が待ち構えていた。陛下が自分を覚えていたと聞いて徐有貞は有頂天になるが、罷免を命じられたと聞いて愕然とする。
宮中では、朱見済の立太子を祝って宴が開かれ、景泰帝はようやく親孝行が叶い、上機嫌な様子だった…
いいのかな、多分徐有貞はこれで于謙を恨むような気が…

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55~57話の感想

「胡善祥の逆襲」がスタートしました!胡尚儀が恐怖の支配と折檻で育て上げた最大傑作・胡善祥は、おそらく胡尚儀が見たら「こんなはずじゃなかった」とため息をつくようなモンスターに成長し、皇帝と皇后に暴力をふるう暴君になってしまいました。彼女の中ではもしかして、もう朱高煦との「あの一夜」はなかったことになっていて、何も落ち度がなかったのに若微のせいで廃后になり、若微のせいで朱瞻基にも愛されなかった、ということになっているのでしょうか。後宮脳もここに極まれりといった感じがします。
彼女が若微への恨みを吹き込みつつ、囲い込んで育てた朱祁鈺だけに、能力は悪くはないのに皇帝としては屈折していてイマイチです。おバカなだけだった朱祁鎮の方が、痛い目を見て反省した分使えそうになってきました。徐浜のリペア能力ハンパないですね!

ところでオイラトから帰って来た徐浜について「明の蘇武」という言葉が何度か出てきましたが、蘇武は匈奴に長期に抑留されて、19年かけて帰国した文人で、39話で若微が徐浜との別れで送った詩の一節が蘇武の「留別妻」でした。あの時朱祁鎮は若微のお腹の中にいたので、あの時点から20年以上経過していることになるのですよね…
再会の恋人といっても、あの二人幾つよ?と思ってしまいますが、景泰元年が1450年ですから、靖難の役から50年近く経っていることになりますね…。

それと、于謙と徐有貞のコントには笑ってしまいました。なかなかいいコンビでしたが、あれで仕官できなかった恨みは于謙に向かうのではないかと思うと心配です。悪いのは景泰帝で于謙じゃないのに。于謙はむしろ誠実に推薦したのに。誰に対しても率直で誠実な于謙ですが、徐有貞のような悪徳官僚の方が生き残っていきそうですよね。

さて、気が付くと残り5話になりました!もう終わりも近いのに、全然話が片付く気配がありません、大丈夫でしょうか。次回はさすがにもう朱祁鎮は戻ってくると思います。でも、本人の心がぐらついていたように、戻ってもあまりいいことはなさそうで…
それでも、朱家のグダグダホームドラマの最終章をしっかり見届けていきましょう♪

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ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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