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クルミットです♪
懐妊で傲慢に振舞っていた富察貴人は、皇后と安陵容の暗躍で、皇后の猫・松子に襲い掛かられて流産しますが、その際に巻き込まれた甄嬛の懐妊が判明します。しかし焦りを見せる華妃の悪事を目撃した淳児が殺されてしまうことに…
年羹堯は戦功をあげてますます傲慢になり、華妃も調子に乗っていきますが、それを増長させているかに見える雍正帝は、実は梯子を外すタイミングを見計らっているようです。しかし今回甄嬛が最悪の被害に遭ってしまい、それでも年兄妹を見切れない陛下が実は最大の加害者なのではないかと思えてきますよ！
【宮廷の諍い女】(ネタバレあり)
第２８話「不義 行わば自ら斃(たお)れん」
曹貴人は淳児を華妃の意志に沿ってうまく処理することができ、さらに甄嬛に恩を売ることができたことで上機嫌だった。雍正帝は西南の戦いで年羹堯と年富が大功をあげたため、華妃の両親に恩賞を与えることに。華妃は甄嬛の父も報奨を受けるというので不満だが、華妃自身も昇格されるというので喜ぶ。貴妃か皇貴妃のどちらかになるが、華妃は「その上には皇后もある」と言って皇后と火花を散らす。
後宮での寵愛によって実際より底上げされるのは、臣下に不満を生みそうですよね
雍正帝は隆科多から、年羹堯の邸宅改修が親王よりも豪勢な邸宅になり、庭園のために民が追い出されて路頭に迷っている、との訴えを聞く。古参の配下と身内の板挟みで、年羹堯を罰することはしないものの、叔父の隆科多の顔を立てるようにしようと考える。
年羹堯に少しでも君主を恐れる謙虚さがあれば、こういう問題は発生しないでしょうに
甄嬛と敬妃は「皇后が頭痛のため、各宮から交代で付き添いを」との知らせを受け、二人で景仁宮へと向かうと侍医がいない。二名の侍医が体調不良の皇太后に付き添い、残りは年羹堯の夫人の急病に向かっており、当直の侍医が不在なのだという。年家にいる侍医を呼び戻すよう命じても、年羹堯が聞き入れないのだ。皇后は翊坤宮にいる陛下への報告を止め、騒ぎを起こさないようにと言う。
皇后の頭痛は、華妃を陥れるためわざと？そもそも年羹堯の嫌がらせでしょうか？
華妃は皇后の頭痛のことを聞き、年羹堯はやりすぎだと侍医を連れ戻すように命じる。そこに内務府から皇貴妃の礼服が届けられ、華妃は皇貴妃に内定したのかと浮かれる。しかし雍正帝は華妃が大喜びで礼服を受け取るのを黙って見ていた。
これは陛下の抜き打ちテスト？ 断るのが正解で、華妃は落第してしまったのでは…
言官から昨夜侍医の当直が不在で、皇后を診察する者がいなかった件が上奏され、年羹堯の行いが指弾される。年羹堯は妻の急病で侍医を呼んだことを訴えたため、雍正帝は妻への愛情の深さに免じてこの件を不問とし、年羹堯のように良き夫たれとむしろ賞賛する。皇后は陛下を煩わせたくないと言い、皇貴妃の礼服の話を聞いても全く動じる様子はない。
陛下はむしろ、皇后と組んで年羹堯の好感度を下げようと企んでいるように見えます
甄嬛は温実初を見かけて声をかけ、侍医院には当直が何人いるのかと尋ねる。実は年家に呼ばれたのは名医の李殿と張殿で、他に二名の侍医が残っていたものの、江福海（景仁宮の首領太監）が「名医が不在」であることを問題にしたのだという。江福海は残りの二名と交代させようとしたが年羹堯は返さなかったのだという。甄嬛は妃嬪に付き添わせたことで、皇后の真意は別の所にあるのではないかと考えていた。
皇后は単なる被害者ではない、ということが伺えるミステリーのような展開です
甄嬛は雍正帝の傍らで「春秋左氏伝」を読み、「鄭伯 鄢で段に克つ」が興味深いと語る。荘公（鄭伯）は弟・段の横行をあえて放置し、皆の不満が募ってからこれを討った、という内容に、年羹堯に対する雍正帝の姿勢はそうなのだろうと暗に指摘する。甄嬛は「不義 行わば自ら斃れん」が最も気に入ったと言い、雍正帝は「朕の心を一番わかっておる」と喜ぶ。
つまり雍正帝は、年羹堯が不義を重ねて周囲の不満を募らせておいてから罰すると…
翊坤宮に昇格の聖旨が届けられるが、封じられたのは貴妃だったため、華妃は何かの間違いではないかと動揺する。内務府が届けた礼服は先帝の愨恵皇貴妃のもので、手違いで届けられたものだという。華妃は期待していた分、思い違いだったことに傷つく。
やっぱり抜き打ちテスト落第だったのでしょうか。斉妃が笑いをかみ殺していますね♪
沈眉荘は華妃が貴妃に封じられたことで怒りを爆発させるが、甄嬛は敦親王の生母・温僖貴妃を思い出すという。貴妃の父・遏必隆（エビルン）は専横をふるった鰲拝（オボイ）に追従しただけで先帝から許されなかったのだ。しかし年羹堯の横行に批判が上がっても、陛下は褒めたと沈眉荘は悲観するが、甄嬛は時間の問題だとなだめ、寵愛を得ないと見下されると、沈眉荘の陛下への態度を諫める。
沈眉荘はそのうち、陛下のお怒りを買いそうなくらい態度悪いですよね～
夜伽の帳簿を見た皇后は、半分を華貴妃が占めているのを見て「そろそろ陛下にお子を産んで差し上げる時期ではないか」と皮肉る。華貴妃が第三皇子を愚鈍だと嘲笑したことから、斉妃の怒りの矛先が甄嬛に向き、富察貴人の子を葬ったのではと非難して皇后から叱責される。第三皇子は唯一の成人皇子で、甄嬛の子とは年齢差があるが、皇后は順治帝が生まれたばかりの第四皇子を皇太子に立てた例（すぐに夭折）を出して斉妃を不安にさせる。
皇后は斉妃が考えなしなのをいいことに、何かいいように操っているように見えます
安陵容は夾竹桃の側に立つ斉妃に「毒があるから気を付けた方がいい」と教える。もし甄嬛が夾竹桃に触れたら、胎児に影響がある、と。安陵容は碎玉軒を訪ねるが、そこに斉妃から栗菓子の差し入れが届く。安陵容は食べようとして変な臭いがすると気付き、夾竹桃が入っていると言う。甄嬛はすぐに陛下に報告しようとするが、安陵容は「第三皇子を皇太后が守るため、将来的に甄嬛の立場が悪くなる」と止め、ひとまず章侍医に調べさせることに。
安陵容の背後には皇后が動いているように感じますが、気のせいじゃないですよね？
斉妃は碎玉軒で一向に騒ぎにならないので焦っていたが、そこに景仁宮へ急ぎで呼び出される。皇后は激怒して、斉妃に跪くように命じる…
安陵容の助言で、甄嬛はとりあえず皇后に言いつけるように誘導されたのでしょうね
第２９話「貴妃、非情なり」
皇后は、斉妃が甄嬛に贈った栗菓子に夾竹桃の葉液と花粉が入っていたことに激怒する。斉妃は侍医院で、あらかじめ甄嬛に桂枝湯が処方されていることを確認しており、夾竹桃と一緒に口にすれば流産を引き起こすと知って栗菓子を贈ったのだ。斉妃は第三皇子の未来を考えてのことだと言い訳するが、もし甄嬛の子が死んでいたら、ますます第三皇子は疎んじられることになる。皇后は甄嬛の手前、第三皇子に斉妃の宮への出入り禁止という罰を与え、皇后が第三皇子の教育を行うことで事態を決着させる。
実はこれ、皇后＆安陵容チームに斉妃が嵌められ、皇后に皇子カードを奪われたのでは
甄嬛は夾竹桃に気付いたことで、安陵容に感謝の気持ちを抱く一方で、後宮での憎しみの連鎖に不安になっていた。今年は旱魃で数か月雨が降っておらず、陛下と皇后は天壇での雨乞いと甘露寺での祈祷で皇宮を留守にするため、その間後宮の管理は華妃に任されることになり、甄嬛はできる限り部屋に居て耐えることに。
この局面で陛下の不在、華貴妃の独壇場は嫌な予感しかしません…
甄嬛は安陵容をこれまで以上に信用するようになり、舒痕膠を引き続き使うように。甄嬛は体調不良が続いていたが、初産にはありがちとの診断で気にしていなかった。雍正帝は雨乞い出発の前に甄嬛に会いに来て、華貴妃との関係を心配し、翊坤宮に行かないようにと注意する。そして華貴妃に後宮が託され、雍正帝と皇后は雨乞いに出発していく。華貴妃は雍正帝がいなくなった途端に敬妃や甄嬛に尊大な態度をとる。
華貴妃の専横が心配なのだったら、一緒に連れて行けばいいのに、と思うのですが
甄嬛は顔色が悪く章侍医に診察されるが、心労が続いたためだろうということで、外に出ずに静養するように言われる。槿汐は処方された薬を温実初に見てもらってはと心配するが、温実初は陛下に同行して不在だった。敬妃は甄嬛を守ってあげたいが無力だと悲観し、逆に華貴妃はこの機会に目障りな者たちを一掃しようと考えていた。
「一掃」って… 陛下が帰ってきたら後宮がガランとしていたら恐怖ですね！
甄嬛は連日翊坤宮に呼びつけられ、疲れと腰痛に悩まされる。侍医を呼ぼうとしていたところに周寧海がやってきて翊坤宮へ来いと勅命を盾にされ、甄嬛は波風を立てたくないため翊坤宮へ向かうが、途中で皇太后に会いに参内してきた果郡王とすれ違う。華貴妃は陛下不在の間に後宮を引き締めねばと、甄嬛が懐妊で思い上がっているからと、罰として外で跪き「女誡」を読誦するように命じる。敬妃たちが止めるように訴えるが華貴妃は耳を貸さず、甄嬛は暑い日差しの中、石畳の上に跪くことに。
華貴妃はいきなり攻めてきましたが、これは妊婦に対してかなりまずい行いなのでは
華貴妃は甄嬛を無理やり跪かせ「女誡」を投げつける。止めようとした沈眉荘も一緒に跪くように命じられ、華貴妃はひとり氷で涼みながら、妃嬪たちには見物させる。見かねた浣碧は皇太后に訴えようとするが中に入れてもらえず、そこに果郡王の近侍の阿晋と出会い、非常事態を果郡王に伝えてもらう。
浣碧よくやった！過去の過ちを全部なかったことにしてもいいくらいのグッジョブ！
次第に読誦の声が途切れがちになってきたため、華貴妃は沈眉荘を打ち据えさせる。甄嬛は限界を感じて訴えるが、華貴妃は敬妃や安陵容の懇願も聞き入れようとしない。甄嬛はとうとう失神し、そこに果郡王が駆け付け、後宮への侵入の罪に問われようとも陛下の子を害する行為は許せないと甄嬛を連れ去る。華貴妃は甄嬛のいた地面に血が残っているのを見て、予想外の事態に青ざめる。
流産しない程度にちょっといじめるつもりだった？その言い訳は通用しないでしょう
果郡王は甄嬛を碎玉軒に連れ帰るが、出血していることに気付く。果郡王は陛下へ報告に向かおうとするが、浣碧に翊坤宮でのことをすべて伝えるように懇願され、包み隠さず伝えると約束する。その頃、雍正帝と皇后は甘露寺で子孫繁栄と甄嬛の安産を祈願していたが、果郡王が急を知らせに駆け付ける…
陛下と皇后が祈願したことが、すべて台無しに…
第３０話「失意の夜」
華貴妃は狼狽し、自分が流産した時のことを思い出して取り乱していたが、そこに雍正帝と皇后が皇宮に帰還したとの知らせが入る。曹貴人は「陛下の怒りを買わぬよう下手に出るべき」と助言するが、華貴妃は自分に非はないと突っぱねる。
華貴妃の突っ張り具合はさすがですが、今回ばかりはそうはいかないでしょう
雍正帝が駆け付けるが、流産の上に日射病にかかった甄嬛は目覚めないままだった。その一方で槿汐は、甄嬛を果郡王が助けたことについて陛下がどう思っているかを気にかけ、蘇培盛に様子を尋ねていた。そこに華貴妃が謝罪のために碎玉軒で跪き、妃嬪たちも見舞いのために集まる。甄嬛は意識を回復するが、雍正帝から流産を知らされ号泣する…
孫儷の号泣演技はさすがです。こんなに瞬間的に感情を爆発させて一気に涙を溢れさせながらも、それでも美しさを保っていられるのはすごいことですよね…
沈眉荘らが流産は人災だと訴えたため、雍正帝は華貴妃を呼び入れる。華貴妃は流産を知って「半刻ならば大事には至らぬと思った」と謝罪してみせるが、純元皇后が側福晋を罰して流産させた件を持ち出して言い訳したため、雍正帝の怒りをかきたてることになり、華貴妃は妃に降格、封号を剥奪し、指南役から解かれ、勅命なくば謁見を許さないとする。それでも温情を訴える華貴妃に、雍正帝は「これから毎日宮門の前で二刻跪け」と追い払う。
これでも命は無事で冷宮行きでもないので、精一杯配慮した激甘処分だと思われます
年妃はあまりの陛下の怒りに動揺し、悪気はなかったと蘇培盛に訴えるが、「今回はやりすぎだった」と言われてなすすべもない。雍正帝は甄嬛を慰めるが、甄嬛は「これでは私の子は無駄死に」だと、なぜ死罪にしないのかと訴える。しかし雍正帝は「今はまだ人材が必要なのだ」と年羹堯への配慮に苦悩をにじませたため、甄嬛はどんな約束をされても雍正帝のことが信じられなくなっていく。
陛下ったら、甄嬛のことを責めましたよ？よりによって一番やってはいけないことを
沈眉荘から甄嬛の流産を知らされた温実初は、自らを責めて打ちひしがれる。沈眉荘はそんな姿を見て叱咤し、甄嬛が飲んでいた薬などに問題はなかったのかを調べるよう命じる。沈眉荘は今回のことに合点がいかないと考えていたのだ。
温実初の尻を叩く沈眉荘の強さが素敵。沈眉荘も負けてはいられないですよね
雍正帝のもとには連日のように年羹堯からの挨拶状が届き、余計に不機嫌さを増すことに。年妃は言われた通り二刻の跪きを続けていたが、暑さの中でとうとう倒れてしまう。そんな中、果郡王は翊坤宮へ乗り込んだことを陛下に謝罪するが、年羹堯からの挨拶状を見せられ、年妃の近況を尋ねてくる不敬に「君主への冒涜に当たる」と評する。年妃が倒れたとの知らせに、雍正帝は果郡王ならこの難問をどう解決するか尋ねるが、果郡王は答えをはぐらかす。
年羹堯は兄妹の寵愛が共に下り坂に入ったと気付いているのでしょうか？
年妃は目覚めるが、陛下が駆け付けてくれなかったと知って愕然とする。甄嬛は赤子の腹かけを握りしめて、子を守れなかった自分自身を責め続け、寵愛を求めたことが間違いだったのかと考えるように。槿汐は泣き暮らす甄嬛を立ち直らせようとするが、泣くことしかできないでいる甄嬛の声を聞いた雍正帝は、碎玉軒から立ち去ってしまう。
ここで甄嬛に寄り添おうとしないで距離を置くのですか、陛下…
皇太后は悲しみのあまり後宮に足を向けようともしない雍正帝を心配する。雍正帝は今回の流産の件が腑に落ちず、皇太后は毎日翊坤宮に呼びつけられたことで、甄嬛が「あれ」のせいで体を損ねたのではないかと考えるが、長年常用しなければ影響がないはずで、他の心当たりは余鶯児が盛った薬だった。そんな中、甄嬛の子を守れなかったことで責任を感じた章侍医が、辞職を願い出る…
長年常用していた「あれ」とは、年妃だけに使用が許された「あれ」のこと…？
２８～３０話の感想
「華貴妃」は封号が「華」なので、まさに絢爛豪華な寵姫というイメージだったのですが、「年妃」になっただけで何かとても寂しくなってしまいました。でも、「陛下のお子を害した」というのは明らかにやりすぎで、言い訳は何一つ通用しません。「一刻」は約二時間なので、真夏の炎天下、石畳に安定期前の妊婦を一時間ほど正座させようとしたわけですよ、妊娠に対して無知だったからとはいえ、鬼畜の所業ですね。逆に年妃は午後に二刻の跪きなので、一日四時間、そりゃ倒れます！
しかし、甄嬛の流産は年妃の暴挙というよりは、そう仕向けたさらに大きな企みの存在を感じずにはいられません。そこに至るまでに甄嬛の身体を弱らせる薬物が投与され、後宮の責任者が華貴妃となるように陛下の不在を演出して、華貴妃が甄嬛に襲い掛かるような場をわざと作り出した黒幕の存在を疑うのは、考えすぎでしょうか？その黒幕は、一番の皇太子候補の皇子を母から引き離して手の内に収め、年妃と甄嬛を寵姫の座から脱落させることに成功しましたよね…
その黒幕の暗躍があっても、雍正帝が正しい判断を下していれば甄嬛もここまで苦しまずに済んだと思うのですが、流産直後に「すぐ次ができる」と言ってみたり、「お前が拒否していれば」とか責めてみたり、華貴妃を死罪ではなく降格程度にとどめたり、やっていることがことごとく間違いなのですよね。守る、守ると言いながら、ちっとも守れていない！と甄嬛が陛下に対して不信感を抱き、沈眉荘と同じモードに陥っていくのはすべて陛下に原因があるのではと思います。年妃を死罪にできない事情もわかりますが、せめてもう少し甄嬛に寄り添ってあげて欲しいです。後宮が地獄なのは、全部陛下のせいなのかも…
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