宮廷の諍い女-あらすじ-34話-35話-36話-感想付きネタバレでありで!

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クルミットです♪

年妃が寵愛を失い、甄嬛も雍正帝との間に距離が生まれたという隙を狙い、皇后は安陵容を新たな寵姫として送り込みます。甄嬛は陛下や周囲への不信で心を閉ざしていましたが、それを落ちぶれたと見た斉妃と富察貴人に屈辱を与えられ、ようやく目覚めることに…

どん底を経験した甄嬛は、「後宮での生き残り」を意識して行動するようになり、以前とは違った強さを感じられるように。ここから甄嬛と年妃の因縁の戦いは本格化していくようそうですが、諍いのるつぼと化した後宮は、これからどうなっていくのでしょうか?

【宮廷の諍い女】(ネタバレあり)

第34話「蝶舞いて愛降りる」

甄嬛のもとに蝶が集められ、内務府の姜忠敏の協力で準備を進める。沈眉荘は甄嬛が吹っ切れたことに喜び、甄嬛も立ち向かう覚悟を見せる。一方年妃も、陛下への嘆願状を届けさせ、なりふり構わず陛下の心を取り戻そうとしていた。雍正帝が年妃の嘆願状に感慨深い様子なのを見た安陵容は、年妃に会ってはと勧めるが、甄嬛にも会っていないのでできないと返される。その動きは甄嬛にも伝わり、寵愛を取り戻す機会は今しかないと考える。
姜忠敏を覚えていますか?年妃の遠縁の黄規全が、15話で甄嬛に粗末な花を届けた件で失脚後、16話で内務府のトップに就任した、気配りのできる宦官です

毓慶宮で初雪の宴が行われるが、そこに甄嬛は体調不良で姿を見せなかった。そこに沈眉荘は遅刻して現れ、「倚梅園の梅が咲いていたので見入っていた」というので、皆で倚梅園に行くことに。甄嬛はそれを待ち構えて梅の木の下で陛下の健勝を祈る祈りを捧げ、かつての「倚梅園の出会い」をなぞってみせる。甄嬛外套の中に仕込まれた蝶が一斉に舞い立ち、綿密な演出の効果で雍正帝の心を取り戻すことに成功する。
陛下ったらチョロい、チョロすぎます…

富察貴人は酷く侮辱した甄嬛が復活したところで問題ないと考えていたが、斉妃は甄嬛の仕返しを予測して動揺する。甄嬛は以前と異なり、陛下の寵愛のはかなさを知ったため、夜に碎玉軒を訪れた陛下を、風邪を理由にわざと追い返す。陛下はなんとか顔を見せるようにと懇願するが、根負けすることに。そこで他の妃嬪のもとは訪ねず、皇太后の凝暉堂へと向かい、果郡王を相手に甄嬛に追い返されたことをぼやく。果郡王は、純元皇后以外に陛下がこんなに心を動かされたのを見たことがないとからかう。
甄嬛の駆け引き能力の高さを実感します。以前の甄嬛とは一味違いますね!

雍正帝は、ジュンガル部からハーンの王妃として公主を迎えたいとの提案があったことを妃嬪に相談する。ジュンガル部は直系の公主の輿入れを要求してきたが、先帝が藍斉公主を嫁がせた前例があるため断るのが難しい。曹貴人は幼い温宜公主には早すぎると訴えるが、ジュンガル部を抑えるためには婚儀こそが唯一の方法だった。そこで皇后が先帝の末娘・朝瑰公主なら直系で妙齢だと提案したため、雍正帝は朝瑰公主を皇后の娘である固倫公主に封じて嫁がせることに。甄嬛は曹貴人に嫁入り支度を任せてはと推挙する。
ジュンガル部は明朝ドラマで辺境の敵役として登場する「オイラト」にあたります

甄嬛と沈眉荘は、60歳のハーンに嫁ぐ朝瑰公主を哀れに思うが、これで軍を出さずに済み、年羹堯の勢いを増すことを阻止できたのだから、婚儀しか道はなかったと考える。一方で皇后は、甄嬛に押されぎみの安陵容を叱り飛ばし、陛下をつなぎとめるには淳児のように他の妃嬪とうまくやるしかないと言う。甄嬛は体調を理由に夜伽を拒み続け、焦らして捕える時期を見定めようとしていた。
うまくやれと言われても、安陵容は甄嬛しかおこぼれ狙いできる妃嬪がいないですよね

曹貴人は朝瑰公主の婚儀の準備を任される中で、母の身分が低く辺境に嫁ぐ公主の悲哀を目の当たりにし、温宜公主もああなるのではないかと心を痛める。雍正帝は泣きながら嫁いでいく妹を送り出し、甄嬛に慰めを求める。甄嬛の縫う香り袋を決して離さないと約束する姿に、ようやく甄嬛は雍正帝を受け入れることに。
朝瑰公主は甄嬛たちとそんなに年が変わらないのでしょうに、かわいそうですね

景仁宮に雍正帝と妃嬪が集っているところに年妃が拝謁を求めてくるが、少し会っただけですぐに追い返されてしまう。安陵容は甄嬛に取り入ろうとするが、冷たくあしらわれてしまう。甄嬛は変わり身の早い安陵容の性格を知って疎んじたのだが、沈眉荘はずっと助け合ってきた同士だからととりなそうとする。
沈眉荘は、安陵容が自分に向けている悪意に全然気づいていないのですね

甄嬛は斉妃や富察貴人には睨みを利かせる一方で、曹貴人には温宜公主を陛下の側で過ごさせるようにと配慮を見せる。甄嬛は曹貴人と富察貴人を御花園へと誘い、富察貴人は仕返しを恐れて断ろうとするが、甄嬛に笑顔で押し切られる…
甄嬛が曹貴人を取り込もうとするのは、頭脳が切れる点を買っているのでしょうか

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第35話「人豚の物語」

甄嬛は曹貴人と富察貴人を四阿へと誘い、冬になると思い出すという、「人豚」の話を語り始める。漢の劉邦の側室・戚夫人が寵愛されて驕り高ぶったため、呂后が皇太后になると、戚夫人の手足を斬り、目をえぐり、耳を削ぎ、喉を潰して厠に放置した、というのだ。甄嬛がいまだに自分を恨んでいると気付いた富察貴人は、震え上がって卒倒してしまう。
ここでは呂后と武則天の名前が出てきましたが、西太后も後年人豚をやっていますね

曹貴人は、公主の将来を考えたら「年妃一派」とみなされるのは賢明ではないと説かれ、甄嬛に淳児の死の真相を明かし、年妃と年羹堯が結託し人事に干渉していたと告白する。朝瑰公主の嫁いだハーンはすぐに亡くなり、ジュンガル部のしきたりでは新しいハーンの側室にされるというので、曹貴人は温宜公主の将来のため甄嬛につくことに。
これで年妃は、大事な軍師を失うことになるのでしょうか

富察貴人は人豚の話に怯え錯乱する。斉妃はそれを知って急ぎ碎玉軒を訪れるが、甄嬛は斉妃については不問と答えて追い返す。甄嬛はこれまでの自分が善良過ぎたから辱めを受けたので、富察貴人の錯乱は戒めになると考える。しかし斉妃は母としての苦しみを察し、これ以上苦しめる必要はないという。
そんなに繊細だったのに、よくあんな意地悪していましたよね

朝廷では、朝議に武装して参内した敦親王が、それを不敬だと咎めた言官の張霖に暴行をふるうという問題が発生して騒ぎになっていた。雍正帝は対応に苦慮しているというので、甄嬛は様子を見に行くと、敦親王をどうするべきかと尋ねられる。甄嬛は、二人が争えば国の根底を揺さぶることになるため、罰さなくても問題を解決できる、と答える。敦親王を謝罪させるには夫人に説得されれば聞くだろうから、甄嬛が話を持ち掛けるという。さらに敦親王の娘を和碩公主に封じて皇太后に養育させ、息子を貝子に封じて恩を与えることに。
康熙帝は雍正帝とは逆に子供が多かったのですが、妃同士の関係性や皇子個々の性格もあって九王奪嫡になるほど揉めたので、その不仲を次代にまでひきずっているのですね

甄嬛が心を汲んだ提案をしたため、雍正帝は夜伽の安陵容を断り、甄嬛と一緒に居たいと言うが、安陵容と争いたくないからと、「お心に私がいればいい」との囁きに陥落し、雍正帝は甄嬛を帰らせる。甄嬛とすれ違いざま、安陵容は自分が選ばれたと内心勝ち誇るが、甄嬛は「夜伽以上に大切なのは陛下のお心をつかむこと」と悟っていたのだった。
甄嬛は、年妃や安陵容とは違った次元で戦っているように見えます

景仁宮に招待された敦親王夫人は、皇后から六歳の息子・弘暄が貝子に、十二歳の娘の慶成郡主を和碩公主に封じて皇太后に養育させると聞き、困惑して碎玉軒を訪ねる。そこで甄嬛から、敦親王の張霖への謝罪を説得できないかと持ち掛けられる。公主を皇太后のもとに置くことで、敦親王のことをとりなしやすくなるなどの甄嬛の心遣いに納得し、夫人は説得を引き受けることに。
慶成郡主の立場が将来的に保証される一方、人質の意味合いが強いわけで…

年妃は陛下に許される日を待ち焦がれていたが、年妃の粗末な扱いを知った年羹堯と敦親王が、陛下の真意を探ろうとしているというので、兄が傲慢な敦親王と手を組むことに不安を感じる。しかし敦親王が寵愛を取り戻すために力になるというので、藁にも縋る思いに。
この話で敦親王が、自分がキーパーソンだと思い上がっている様子が見えるようです

夫人の説得のかいがあってか、敦親王は自ら張霖に詫びを入れて騒動が収まり、雍正帝は甄嬛に感謝する。甄嬛は、銘茶の雪頂含翠を敦親王夫人に出したところ、飲み慣れているようだったと雍正帝の耳に入れる。献上品を下賜していないのにどこから手に入れたのかと雍正帝は気分を害すが、次に敦親王が問題を起こしたら、今度こそはねぎらう必要はないのだ。
年羹堯も敦親王も、皇帝に我慢を強いて怒らせているという自覚はないのでしょう

安陵容は、甄嬛のいる前で雍正帝に香り袋を贈るが、甄嬛が数日前に作ってくれたと言われてしまう。安陵容も苦心して話題に入っていこうとするが、甄嬛と雍正帝の仲睦まじさに圧倒され、甄嬛に「焼きもちを焼いている」とからかわれる…
甄嬛の見せつけプレイ、安陵容の気持ちが伝わってきて、かなり怖いですよね♪

第36話「雪解けの時」

蘇培盛が「陛下がお怒り」なのでなだめて欲しいと、甄嬛を呼びに使いをよこす。原因は、敦親王が冊封を求めてきた上奏書で、「生母である温僖貴妃を貴太妃として追封し、妃陵に埋葬」を求めているものだった。先帝は貴妃を忌み嫌って妃陵への埋葬を禁じていたため、聞き入れれば先帝への不敬になり、さらに年羹堯も同内容の提言があったというのだ。甄嬛はなすすべのない雍正帝に、今は耐えるしかないと助言する。
温僖貴妃は28話で沈眉荘と甄嬛の会話にも出てきましたが、幼い康熙帝の輔政大臣だったエビルンの娘です。それをふまえるとこの後の皇太后の話の理解が進みます

甄嬛は、ひとまず敦親王の要求を呑んで、貴太妃に追封と封号と妃陵に埋葬を認めた上で、同時に皇太后をはじめとする宮中の太妃にも尊号を与えることを提案する。そうすれば朝廷や後宮からも異論は出ないが、舒太妃だけは出家しているため、果郡王を立てて「沖静元師」の封号を与えることに。さらに甄嬛は年妃の封号を戻すことを願い出る。それは年妃の復活で年氏一族の油断を誘う作戦だった。甄嬛が共に耐えようというので、雍正帝は必ず甄嬛の恨みを晴らすことを約束する。
甄嬛がここまで聡明すぎると、逆に陛下に警戒されそうな気がしないでもない…

雍正帝は皇太后に、敦親王の要求について説明するが、皇太后は追封に反対せず、年妃の姿はかつての温僖貴妃のようだと語り、甄嬛が年妃の歓宜香の巻き添えになったことを悔やむ。雍正帝はかつて年妃が身ごもった時に、心を鬼にして我が子を殺したことで自らを責め、子が育たないのは天罰かと思うが、皇太后は罰ならば自分に下っているだろうと慰める。
やはり端妃も納得の上で、年妃の流産に協力していたということなのですね

皇后は、激怒の雍正帝をなだめるため、自分を差し置いて甄嬛が出しゃばったことに怒りを感じていた。そこに陛下が翊坤宮へ向かったとの知らせが入る。結局は陛下のお気持ち次第で、雍正帝は年妃の輿入れの記念日を年妃との和解に選んだのだった。甄嬛は陛下でもどうすることもできないことがあると知り、自分の敵を陛下の敵にすることで自分の身を守ろうと考える。そして年妃は復活し、雍正帝の寵愛も以前同様に戻る。
年妃は甄嬛のおかげで復活できたとは思いもよらないのでしょうね

左副都御史に昇格した甄嬛の父・甄遠道は雍正帝に呼び出されて謁見し、都察院での進捗状況を聞かれる。瓜爾佳鄂敏、薛従検、洛平らは密かに年羹堯の罪状を集めており、年羹堯への不満は後を絶たないものの、雍正帝は時期を待っている状態だった。雍正帝は甄嬛に会っていくように甄遠道に勧めるが、娘を案じつつも遠慮して退出する。
甄遠道の謙虚さこそが外戚のあるべき姿ですよね…

年妃が復活を果たしたことで、以前同様とりなしを求める者たちが大勢待っているが、ようやく寵愛を取り戻したために年妃は慎重にならなければと考える。年妃は陛下の以前との変化を感じ取り不安になっていた。甄嬛と皇后のもとに、年妃の封号を戻すとの知らせが届くが、皇后は異論があってもどうにもならないと言う。聖旨が届き華妃に戻ったものの、以前とは異なり、陛下のお心が読めなくなったことで、華妃は素直に喜べずにいた。
長年連れ添って本気で心を傾けているだけあって、華妃には変化がわかるのですね

安陵容は沈眉荘を訪ね、華妃の復活が恐ろしいと訴える。沈眉荘は宝鵑から、実は甄嬛が華妃を許すように進言したのだと聞かされ、もし本当なら甄嬛を友とは思えないと考える。
甄嬛は皇太后に呼び出され、太妃の追封の件で政務に干渉したことを咎められるが、決して干渉はしていないと否定する。すると沈眉荘のいる前で、皇太后から封号復活の進言の件を切り出され、甄嬛は認めるしかない。人心をなだめるために自分が辛酸をなめるしかないとの甄嬛の考えを聞いて、皇太后は立派な考えだと誉めるが、沈眉荘は甄嬛に対して激怒し、安陵容は姉妹同然の二人の仲を裂くことができたことに溜飲を下げる…
安陵容は甄嬛に冷たくされたことの仕返しなのでしょうか

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34~36話の感想

敦親王が出てくると、どうしても「宮廷女官 若曦 (ジャクギ)」で葉祖新演じる第十皇子のやんちゃぶりが思い出され、その夫人は郭絡羅明玉を思い浮かべてしまうのですが、あのキュートな第十皇子がこんなわがままなオヤジになるのはちょっと悲しいです。そもそも陛下がニッキー・ウーではないわけで、違う世界線の物語ですから仕方ないのですが。

劇的な演出で復帰を果たした甄嬛ですが、あれで引っかかるとか、陛下はどれだけロマンチストなのでしょうか。その裏では果郡王が一生懸命蝶を捕まえ、それを生かすために花を咲かせようと炭を炊き、衣に香を焚きしめまくった裏方の苦労があり、甄嬛の計算がばっちり働いていたわけですよね。
ただ、華妃復活の時の陛下を見ていると、甄嬛も華妃も、本心では復活させたい気持ちは満々だったわけですが、皇帝としてのメンツとか建前が許さないふりをしていたように見えます。どんなにあざとい演出でも、陛下の気持ちをうまく乗せるためのきっかけが必要なのだと、甄嬛はわかっていたのでしょうね。

甄嬛が完全復活を果たし、今後年妃が華妃として復活したら、ますます安陵容の影は薄くなり、皇后からも冷たくあしらわれるようになったら、安陵容はどう生き残っていくのでしょうか。「後宮での生き残り」という言葉をこれまで何度も使ってきましたが、使い捨てられた女たちが残りの人生何十年かを閉鎖的な空間でどう生き残っていくのかというのは、なかなかしんどい話だと思います。もう陛下への愛情だけではどうにもならないというか、むしろ愛情があると苦しいだけなのではないでしょうか。
計算抜きで、陛下への情だけを諦めていないのは、実際華妃だけだというところがなんとも皮肉ですね。沈眉荘くらい諦めてしまったら、後宮はただの牢獄になってしまいそうです。

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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