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クルミットです♪
年妃が寵愛を失い、甄嬛も雍正帝との間に距離が生まれたという隙を狙い、皇后は安陵容を新たな寵姫として送り込みます。甄嬛は陛下や周囲への不信で心を閉ざしていましたが、それを落ちぶれたと見た斉妃と富察貴人に屈辱を与えられ、ようやく目覚めることに…
どん底を経験した甄嬛は、「後宮での生き残り」を意識して行動するようになり、以前とは違った強さを感じられるように。ここから甄嬛と年妃の因縁の戦いは本格化していくようそうですが、諍いのるつぼと化した後宮は、これからどうなっていくのでしょうか？
【宮廷の諍い女】(ネタバレあり)
第３７話「揺れる友の絆」
曹貴人は甄嬛に「華妃から娘娘の動向を聞かれた」と報告する。曹貴人は華妃の復活は「最後の輝き」だと理解しており、温宜公主のためにも華妃に深入りはできないと考えていた。甄嬛は将来的に温宜公主の義母になることで曹貴人の立場を保証する。
曹貴人みたいに二重スパイをする人が、一番信用できないですよね！
沈眉荘は温実初に、自分と甄嬛を平等に扱うように求めて声を荒げてしまう。甄嬛は沈眉荘に、返り咲きを自分から申し出て陛下に罪悪感を抱かせるためだったと説明するが、沈眉荘は甄嬛にかなわない自分の嫉妬心を自覚して、甄嬛の説得を受け入れることができず、その後あからさまに甄嬛を避けるように。皇后は「寵姫はいてもいいが、第二の華妃は必要ない」との思惑で、安陵容を使って二人の仲を裂くことができ、密かに満足していた。
沈眉荘の温実初への思い入れというのが、微妙に今後を拗らせそうで心配です
雍正帝と皇后のはからいで、甄嬛の母が入宮することに。甄夫人は妹の玉嬈を連れて訪れ、娘の成長と厚遇されている様子に喜ぶ。安陵容は甄夫人に宛てて阿膠を贈るが、それはかつて圧倒された甄家に対して、施しを与える側に回ったことを示すためだった。安陵容は、今は甄嬛と肩を並べる努力をして、堂々と母が会いに来られる日を待とうと考える。
思えば安陵容は最初から屈折していましたよね…
甄夫人に流産で痩せたことを心配され、甄嬛は思わず愚痴をこぼすが、「宮中のことは鸚鵡の前では語るな」と慎重に振舞うよう注意される。甄夫人は「何事も自分で切り抜けるのよ」と言い聞かせ、短い面会で帰っていく。
そういえば、甄夫人は浣碧が甄遠道の娘であることを知らないのでした
華妃は甄嬛の母の入宮を聞き、父親が出世したと言っても所詮は言官と見下し上機嫌になっていた。しかし雍正帝が頌芝に再三興味を示したため、頌芝を叱り飛ばすが、周寧海に「何より陛下のご歓心を買わねば」とたしなめられる。
浣碧の時もそうですが、妃嬪の前で宮女にデレデレするのは反則ですよね！
安陵容は沈眉荘の様子を伺いに行くが、沈眉荘は安陵容がわざと自分の耳に華妃の件を耳に入れたことを見抜いており、冷たくあしらわれる。安陵容はやはり最も寵愛されている甄嬛に取り入るしかないと、体が弱っている甄嬛のために補薬を取り寄せてそこに自分の手を傷つけて薬効を上げるとされる血を入れる。甄嬛は警戒するが、安陵容が自ら手を切ったと知り、安陵容の好意を受け入れて見せる。しかし補薬は飲まずに捨て、心からは安陵容を信用できないと考える。
甄嬛が以前と変わったのは、こういう用心深さですね…
第３８話「苦肉の策」
安陵容は甄嬛と一緒に景仁宮に現れ、皇后の前で仲の良いところを見せる。それを見た沈眉荘は、円明園行きを皇太后の病を理由に断り、甄嬛にあてつける。円明園では安陵容が閑月閣に変更になったと聞かされ、甄嬛はかつて沈眉荘の住まいだったことを思って心を痛めるが、第四皇子と再会し、父帝を思ういじらしさに心が和む。
去年の夏の円明園は、沈眉荘の懐妊騒動で上がったり下がったりだったわけで…
雍正帝は、甄遠道と瓜爾佳鄂敏から年羹堯の軍事費着服や専横の上奏を受け、ことを重く見て張廷玉と隆科多を参内させる。遠ざけられた華妃は事情を知って「甄遠道が娘のために躍起」と激怒するが、年羹堯の家臣・魏之耀が調べられているというので、以前とは事態が違うのではないかと心配になり、自分の代わりに陛下に取り成せるものを探すしかないと考え、頌芝を使うことに。
甄遠道と甄嬛が、内と外でそれぞれ互いをアシストしながら戦っているわけですね
参内した張廷玉と隆科多は、年羹堯と息子たちが不正に富を得ていることを報告し、年羹堯の横暴さをあげつらう。雍正帝が年羹堯を直ちに断罪することをためらっていると、華妃が頌芝を雍正帝の側に送り込み、年羹堯の件から気がそれる。蘇培盛から「頌芝は今日戻らない」と聞かされた華妃は、その夜眠れずに過ごすことに。
大逆の罪をどうするかという場で、お気に入りの宮女を差し出されてコロっと態度を変えるとか、陛下ったら最低ですよね！
雍正帝は頌芝を大いに気に入り、答応に封じることに。それを聞いた華妃は傷つき頌芝に当たるが、頌芝がそのまま侍女として華妃の世話を続けるというので、西の部屋を与えて宮女を二人つけ、頌芝は芝答応に。
頌芝が懐妊したら怖い、と思ったのですが、頌芝もずっと歓宜香を浴びているわけで
雍正帝は久々に華妃のもとを訪れるが、華妃は「昼寝に芝答応を仕えさせては」と勧めて機嫌を取る羽目に。甄嬛はそれを聞いて呆れるが、曹貴人は「高官の娘だと寵愛を奪われる恐れがあるため、頌芝を選んだのだろう」と推測し、華妃も万策尽きたのだろうと見る。皇后は頌芝の答応昇格を全く聞かされず、内心不快に思う。
通常お手付きや昇格は皇后を通し翌朝挨拶に行くものですが、ガン無視ってすごい
華妃一行は甄嬛に出会い、甄嬛は平然と復活のお祝いを述べる。頌芝が甄嬛を見下す発言をして甄嬛にやり返されるが、曹貴人が場を取り成す。部屋に戻った流朱は頌芝の無礼さに激怒するが、甄嬛は「華妃やその周囲と問題を起こしては駄目」と、我慢するように言い含める。それは「賊を擒らえんとすれば、先ず王を捕らえよ」と考えてのことだった。
追い詰められているのは華妃側の方だというのがじんわり伝わってきますね
雍正帝は年羹堯に対する数々の訴えを無視できないと、その処分を決断する。雍正帝は群臣に年羹堯に尋ねたのと同じ「反省のない八弟と九弟をどうするべきか」との質問を投げかけると、「罪臣だから処断するべき」「弟だから年長皇族から指導するべき」などの意見が出る。甄遠道は「兄弟ならば君臣の論理は不要だが、二人が過ちを改める気もないのなら恩情は不要」と答える。雍正帝はその場では結論を出さず保留する。
甄遠道は柔軟な意見を述べていましたが、甄嬛も同じことを言いそうです
華妃は、雍正帝が年羹堯に「八皇弟と九皇弟」の質問をしたことの真意がわからず、曹貴人に相談する。陛下は兄に疑心を抱いているのではないかと不安に思う華妃に、曹貴人は「兄弟の義を説き、陛下のお心を打たせては」と助言する。擁護するのではなく、君臣の情を強調するのだという妥協策に、華妃は不安ながらも賭けてみることに。
甄嬛が曹貴人を仲間につけておいたことで、敵を間違った方向に誘導できますね
雍正帝は、華妃が甄嬛の不遜を訴えてきたため、甄嬛を煩わせないためにある対処法を行うつもりだと語る。甄嬛は頌芝が連日夜伽に召されていることを「侍女上がり」と悪しざまに罵る。頌芝は雍正帝に年羹堯についてとりなすが、雍正帝は「功臣だから怒るのだ」と答えて安心させる。
陛下の秘策は一体？甄嬛はわざと悪口を欣常在に聞かせていますよね♪
曹貴人の助言に従って年羹堯が上奏書を出したところ、訓示がなくなり、華妃は「頌芝に仕えてもらって助かった」と安堵する。曹貴人は連日の頌芝の寵愛に、甄嬛が不満を持っていると華妃の耳に入れ、華妃は甄嬛にもっと悔しがらせようと考える…
華妃が調子に乗れば乗るほど、甄嬛と陛下の策に嵌っていく構図…
第３９話「皇帝、動く」
雍正帝は、張廷玉らに年羹堯の上奏書を見せる。表向きは八皇弟と九皇弟に情をかけるよう訴えているが、真意は雍正帝の肚を探り、自らに恩情をかけるように求めているのだ。腹心である隆科多と年羹堯が「陛下が八皇弟に多大な屈辱を与えた」と考えていることに、雍正帝は激しく憤り、敦親王と年羹堯の結託は謀反だと断じる。まずは後宮での諍いを収め、敦親王を処分するということに。瓜爾佳鄂敏は雍正帝の言葉の意味をはかりかね、甄遠道に甄嬛から何か聞いていないかと尋ねるが、甄遠道はわからないふりをしてはぐらかす。
このややこしい君主に仕える臣下もなかなか大変だと思います
妃嬪を集めた宴の場で、甄嬛が頌芝に嫌味を言い続け、華妃が甄嬛の無礼の罰を求めるが、皇后がその場を収めようとしたため、雍正帝は「後宮の諍いが絶えないのは皇后が無能だからだ」と怒鳴りつける。雍正帝は甄嬛に蓬莱洲（湖の孤島のある楼閣）での謹慎を命じ、華妃と頌芝は勝ち誇るが、皇后と安陵容はどうも腑に落ちないと考える。皇后は今後華妃の勢いが増せば、次は安陵容が標的になると見て、甄嬛に付き添い蓬莱洲へ行くように命じる。
これが陛下の秘策でしょうか？甄嬛との小芝居は真に迫っていましたね
安陵容が同行を申し出たことで、華妃は邪魔者が一掃できて喜ぶが、曹貴人が「芝答応が常在に昇格し、懐妊すれば盤石」と言ったことで、頌芝は華妃の怒りを恐れて慌てる。甄嬛は蓬莱洲へ案内され、蘇培盛の心遣いで落ち着いた環境で暮らせることに安堵する。
蘇培盛が蓬莱洲に付き添うという一点で、陛下が甄嬛に怒ったのは芝居だとバレバレ
皇后は甄嬛の出発と安陵容の同行で、華妃の矛先がこちらに向かうのではと心配する。敬妃を始め残りの妃嬪たちは、皇后への忠誠を誓うが、皇后は華妃と頌芝の行いをどうすることもできない。沈眉荘は甄嬛が蓬莱洲に謹慎させられ、皇宮に戻れないのではとの話を聞く。
陛下に無能と罵倒された皇后ですが、皇后として本気の采配を振るったらそれはそれで大問題になってしまうところが痛しかゆしで、無能にならざるを得ないのですよね
沈眉荘は蘇培盛を通じて甄嬛への差し入れを託していた。雍正帝が明日、円明園から皇宮に戻るというので、甄嬛は事態が動くのを察する。万が一のために陛下が甄嬛を蓬莱洲に避難させたという真相を隠れて聞いていた安陵容は、謹慎が甄嬛と陛下が仕組んだ芝居と知る。
沈眉荘のツンデレと、安陵容の腹黒さにじわじわ来る場面ですね♪
果郡王は、敦親王の屋敷で伝書鳩の密書を発見し、雍正帝に届ける。敦親王は年羹堯に皇位を奪うよう唆し、八皇弟を皇帝に、九皇弟の母を皇太后にするようにと記されていた。雍正帝は夏刈に命じて血滴子に敦親王邸を見張らせ、今夜全員を拘束させるよう命じる。さらに決行を前に、皇太后の不調を理由に敦親王夫人と息子を皇太后のもとへ呼び寄せることに。
九皇弟の母・宜妃は今の皇太后に対して傲慢な態度で、母子が相互に不仲だったそうです
雍正帝が皇宮に戻ってから１ヶ月、知らせのないことに甄嬛は心配を募らせていた。その頃、雍正帝は計画の決行を命じるが、九王奪嫡の時の恨みを果郡王に語り、いまだに冷めぬ兄弟間の争いに苦しむ。果郡王は「自分の望みは優雅な暮らしだけ」と語り、兄帝を安心させる。
果郡王は、陛下への配慮であえて遊び人のふりをしているように思えます
蓬莱洲に舟が到来し、緊張が走る。甄嬛は万一の時のために雍正帝から賜った短剣で命を絶つ覚悟をしていたが、使いの小厦子は陛下の無事と成功を知らせ、迎えに来たというので、甄嬛は思わず涙ぐむ。再会を果たした雍正帝は、敦親王を宗人府に幽閉し、八皇弟と九皇弟の改名を命じたことを語り、残る懸念は年羹堯だけに。
謀反が成功していたら、華妃は真っ先に甄嬛を殺させたでしょうね～
安陵容は戻ってすぐに皇后のもとへ向かい、蓬莱洲行きを勧めてくれたことに感謝する。皇后は雍正帝から相談されることが減り、甄嬛が第二の華妃になるのではないかと懸念していたのだった。今回年羹堯も打撃を受けたが、皇后はまだ華妃に対して危機感を抱いていた。
皇后は甄嬛に秀女選びについて相談するが、陛下は望んでいないという。そこで敦親王の件で手柄を立てた功臣の、妙齢の娘を後宮に迎えることに…
次の寵姫を作るということは、安陵容は使い捨て決定、なのでしょうか
３７～３９話の感想
雍正帝が浣碧に興味を示したのは、甄嬛が第一次寵愛絶好調の時だったので、甄嬛は浣碧に釘を刺して終わったのでした。それに比べて華妃は、復活後の不安定期だからとはいえ、頌芝を差し出して陛下の機嫌を取るとは！華妃にはずっと威張って傲慢でいて欲しいので、何か下り坂に入った華妃には寂しいものを感じます。
皇后は安陵容を立て、華妃は頌芝を差し出して、女としての寵愛をかなり諦めつつも、自分につなぎ留めておくためのツールとして若い寵姫を作り出す、という図式は、実に後宮らしい恐怖の構図ですね。甄嬛が自分自身で勝負しているのが潔く感じるほどです。甄嬛もこの先、浣碧や流朱を差し出すような展開になったりするのでしょうか？
現在第二次寵愛絶頂期に入っている甄嬛ですが、華妃を排除する流れの中では皇后も同じ方を向いてはいるものの、皇后のポジションにしっかり甄嬛が食い込んでいることに不快感バリバリです。かといって安陵容が甄嬛にとってかわるほど賢くもなく、華妃に年羹堯、甄嬛に甄遠道という「表」の存在の力がない皇后は、後宮の中で後宮のやり方で戦っていくしかないのでしょうか。後宮の最高実力者は皇后ではなく、皇太后となって初めて「上がり」なのです。皇帝の後継者を手中にした妃嬪が最終勝利者なので、雍正帝の後宮の戦いはまだまだ続きそうですね。
ところで、かつて流産経験があると語られていた欣常在は、古株なのにずっと常在で、新顔の甄嬛たちにどんどん抜かれているのがなかなかシビアです。大体「寵愛」「家柄」「懐妊」の三要素で昇格するようですが、寵愛という基準のないものが一番重要に見えて、華妃が貴妃にまで昇格したのは「家柄」の要素が大きかったわけですよね。
華妃は、目下の妃嬪に「起来吧」する時は、少し間をおいて屈ませるという意地悪をしますが、華妃自身は皇后に「起来吧」を言われる前にさっさと体を起こしています。その傲慢さも、そろそろ終焉を迎えるのでしょうか…
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