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クルミットです♪
『楽游原』第14話は、激動の展開に次ぐ展開。
柳承鋒(りゅうしょうほう)がまさかの裏切りに走り、峝関(どうかん)は崔家軍と孫靖(そんせい)の手に落ちます。
李嶷(りぎょく)と崔琳(さいりん)を隔てるのは、戦ではなく“信頼の亀裂”。
愛と疑念の狭間で揺れる二人の心が切なく描かれました。
それでは第14話を一緒に見ていきましょう!
楽游原 第14話のあらすじ
顧婉娘(こえんじょう)と李嶷の入念な準備により、顧相(こしょう)はようやく宮中の監視から逃れます。
李嶷は単刀直入に頼みます。
「旧臣たちと手を組んでくれ。
鎮西軍が外から攻め、朝の重臣が内から呼応すれば、西長京は必ず落ちる。」
顧相は慎重に言葉を選びながら答えました。
「孫靖が旧族を厳しく監視している。全員が応じるとは限らぬが、
動きさえすれば朝廷は乱れる。混乱の隙を突けば、お前の勝機はある。」
少しの沈黙ののち、顧相はついに李嶷への協力を承諾します。
長年の沈黙を破る一言に、歴戦の知恵が宿っていました。
その頃、梁王の生存が明らかになり、李嶷の二人の兄が急いで彼を峝関から呼び戻します。
かつての威厳を取り戻した梁王は、
「この乱世を正すのは自分しかいない」と誤った自信に取りつかれ、
泺陽での即位を宣言。
檄文はたちまち西長京じゅうに広まり、孫靖の逆鱗に触れます。
激怒した彼は、檄文を掲げた者を次々と処刑し、
旧臣たちを宮中へ軟禁して監視下に置きました。
京の街は恐怖に包まれ、通りでは兵が昼夜問わず取り締まりを行います。
崔琳と李嶷は追われる身となり、
なんとか一軒の民家に逃げ込みます。
壁越しに官兵の声が聞こえ、息を潜める二人。
その時、現れたのは思いがけない人物――
かつて街道で助けた老婆でした。
「早く中へ入りなさい。あんたたちの顔は忘れんよ。」
老婆の温かい言葉に導かれ、李嶷たちは一時的に身を隠すことにします。
しかし長居は無用、夜が明ける前に城を抜け出す策を練らなければなりません。
崔琳は老婆の娘の婚礼を利用する案を思いつきます。
「娘婿の顔を誰も知らぬなら、私が花嫁になり代わればいい。」
しかし、それは娘の清誉を損なう行為。
躊躇する崔琳に、老婆は静かにうなずきました。
「命を落とすよりましだよ。
どうせあの子も遠くに嫁ぐんだ、後で追いつけばいい。」
そして、夜明け。
李嶷、崔琳、顧婉娘らは花嫁行列に扮し、賑やかに城門を突破します。
鳴り響く太鼓の音に紛れ、彼らは見事脱出に成功。
緊張とユーモアが混ざる“偽装婚礼脱出”、粋な演出でした。
一方その頃。
峝関では、柳承鋒が完全に回復。
桃子の献身的な看病にもかかわらず、彼の胸にあるのは感謝ではなく野心でした。
「崔琳が李嶷と通じている。崔家の威信を守るためにも、
ここは俺が動くべきだ。」
そう言い残し、彼はなんと孫靖と手を組み、峝関を奪取する密約を交わします。
桃子は西長京へ向かい、崔琳との再会を果たします。
彼女は、崔琳がよく口にしていた「果脯とナッツを一緒に食べると美味しい」という話を思い出し、
その組み合わせを袋に詰めて、謝長耳(しゃちょうじ)に差し出しました。
老鲍がその様子を見て冷やかしますが、
鈍感な謝長耳はまるで気づかず、「あぁ、美味そうだな」と一言。
桃子は呆れて立ち去ってしまいます。
恋心に鈍感な男、怒ってもかわいい桃子――戦の隙間の微笑ましい一幕です。
その頃、宮中では萧氏(しょうし)がようやく太孫(たいそん)の消息を受け取り、安堵します。
しかし、孫靖が突然兵を再編したとの報せに不安が募ります。
「泺陽奪還ならまだしも……まさか峝関を狙うつもりでは?」
その懸念は現実のものとなります。
峝関では、柳承鋒と孫靖の連携によって鎮西軍が壊滅。
その知らせが李嶷たちのもとにも届きます。
道中で出会った崔家軍の一団が、まるで“逃亡兵”のように姿を現したのです。
不審に思った李嶷と崔琳は、彼らを追いながら情報を探ります。
しかし次に見た光景は――血に染まった鎮西軍の兵たち。
仲間の遺体を前に、兵たちは怒りに震えます。
「崔家軍が裏切った!峝関を孫靖に売ったんだ!」
李嶷の心が一瞬凍りつきます。
崔琳は呆然と立ち尽くし、声も出ません。
「そんなはずはない……私は知らない!」
けれども兵たちの視線は冷たく、
裴源までもが李嶷に耳打ちします。
「もう信じるな。
この女は最初からお前を利用していたのだ。」
李嶷の目に迷いが走ります。
崔琳は必死に訴えます。
「確かに最初は計算だった。でも今は違う!
峝関のことは、私も知らなかった!」
涙をにじませながらも、李嶷は剣を抜きます。
目の前の彼女を信じたい――けれど、信じれば軍が滅びる。
「崔琳、お前をどう信じればいい。」
崔琳の足元に、風が舞います。
剣の刃先が月光を反射し、二人の間の空気が張り詰める――。
そして、李嶷の剣が彼女の行く手を塞ぎました。
楽游原 第14話の感想まとめ
第14話は、ついに“信頼の崩壊”が訪れる衝撃回でした。
李嶷と崔琳が築き上げてきた信頼が、
柳承鋒の裏切りと戦の策略によって一瞬で崩れ去る展開には息を呑みます。
「信じたいけれど信じられない」――
李嶷の剣先が、彼の心の迷いそのものを象徴していました。
また、花嫁行列での脱出劇や桃子と謝長耳の小さな恋模様など、
重い展開の中に人間味を残す演出が絶妙でした。
柳承鋒が選んだ“裏切り”は今後どんな波紋を呼ぶのか。
そして、李嶷は再び崔琳を信じることができるのか。
次回、第15話――
戦と愛、そして運命の選択が待っています。
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