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『楽游原』第39話は、崔琳(さいりん)の“死”からの奇跡の目覚め、
そして彼女と李嶷(りぎょく)が再び肩を並べ、宿敵たちへと刃を向ける回。
涙と怒りと愛が入り混じった、まさに最終決戦前夜のような壮絶な一話です。
これまでの陰謀がすべて交錯し、物語はいよいよ最終章へ。
それでは第39話を一緒に見ていきましょう!
楽游原 第39話のあらすじ
李嶷は楽游原で亡骸の崔琳を抱きしめ、
あの日のように風に向かって歌い続けていました。
「風よ、彼女を連れ戻してくれ……」
しかし返るのは静寂ばかり。
彼は涙をこらえきれず、嗚咽を漏らします。
その時――
崔琳の指が、わずかに動いた。
「……阿萤?」
李嶷が顔を上げると、崔琳の瞳がゆっくりと開かれました。
彼女の手が伸び、李嶷の頬に触れます。
「泣かないで……私は、まだここにいるわ。」
彼は夢だと思い込み、何度もその手を握り直します。
だが崔琳の温もりは確かにそこにありました。
死からの蘇生――これまでの絶望が一転、奇跡の再会。
静かな音楽と共に流れるこの場面は、本作屈指の“救いの瞬間”でした。
その頃、乱葬崗では桃子が倒れていました。
謝長耳(しゃちょうじ)が必死に探し出し、抱きかかえます。
「桃子! 俺を置いていくな!」
彼女はかすかに息をしていましたが、傷は深く、
太医も「助かる見込みは薄い」と首を振ります。
謝長耳は泣きながら、
「桃子の薬箱を持ってきてくれ!」
と叫びました。
一方、宮中では顧婉娘(こえんじょう)が涙ながらに新皇へ訴えます。
「太子妃は薨じられました……
太子が連れ出したまま行方が分からないのです。」
新皇は大いに動揺し、
「太子が……何をしておるのだ!」
顧婉娘は悲しげに顔を伏せながらも、
“哀れな未亡人”を演じ続けます。
その裏で、ウロが顧相(こしょう)邸に現れ、
「阿恕が我らの密約を掴んだ。
崔琳が生きていようが死んでいようが、早く手を打て。」
顧相は顔を青くし、
「謀殺太子妃は大逆の罪……すべて暴かれれば一族皆殺しだ。」
翌朝、彼は新皇に向かって太子廃位を上奏。
「陛下! 太子は軍を独断で動かし、弑逆を企てております!」
新皇は愕然とするも、疑念が芽生え、
「……確かに太子は最近、度を越している。」
と、顧相に全権を委ねてしまいます。
長年仕えてきた顧相の裏切りがここで頂点に――
“権力者の盲信”というテーマが際立ちました。
その頃、阿恕は命からがら東宮へ。
柳承鋒・ウロ・顧相の裏のつながりをすべて李嶷に報告します。
李嶷は静かに聞いていましたが、
拳を握る音が鳴るほど怒りを抑えていました。
「顧家……絶対に許さぬ。」
彼は崔琳の髪を整え、
「お前と共に、終わらせよう。」
崔琳に戦装束を着せ、棺に納め、宮中へと運ぶ。
道中、顧婉娘が駆けつけます。
「殿下、やめてください! 陛下が悲しみます!」
李嶷は冷たく睨み、
「太子妃が死んだ理由……お前は知らぬとは言わせぬ。」
顧婉娘は涙ながらに否定するも、
李嶷は剣を抜き、彼女の髪飾りを斬り落とします。
刃はそのまま彼女の耳をかすめました。
「覚えておけ。
生きていようと死んでいようと、太子妃は俺の妻だ。
お前の居場所は、永遠に“その影”の外だ。」
顧婉娘は震え、言葉を失います。
この場面、李嶷の一言一言が氷のように鋭く、
“愛する人を奪われた男の誇り”が感じられました。
禁軍が道を塞ぎます。
「太子殿下! 勅命により、これ以上は――」
李嶷は答えず、
弓を引き絞り、矢を放ちました。
矢は隊長の兜をかすめ、地に突き刺さります。
「進め!」
雷鳴のような声に兵たちは道を開け、
棺を乗せた隊列はまっすぐ大殿へ。
顧相とウロが待ち構えていました。
「太子、これ以上は逆賊の所業だ!」
李嶷は冷静に答えます。
「逆賊とはお前たちのことだ。
顧相、ウロ、そして亡き孫靖――お前たちは皆、同じ穴の狢だ。」
顧相は嘲笑し、
「証拠は? 言葉遊びでは陛下は動かぬぞ。」
新皇は動揺しつつも、
「……太子、お前はまさか……」
その刹那、ウロが皇帝の背後に刃を突きつけました。
「ようやく気づいたか? 陛下。」
皇后が悲鳴を上げる。
李嶷が即座に剣を抜き、
「父上、下がって!」
新皇は一瞬躊躇しながらも、命惜しさに逃げ出します。
「ウロよ、命だけは助けてくれ!」
その言葉に李嶷の心が砕けました。
「……それでも、あなたは俺の父上だ。」
戦いが始まります。
ウロと李嶷が斬り結ぶ。
力では互角――だが李嶷は劣勢に。
ウロが刃を構え、
「太子の首を取るのはこの俺だ!」
その瞬間、
棺が音を立てて開いた。
「李嶷!」
崔琳が立ち上がり、
胸元に隠していた短剣を突き出します。
剣先はウロの胸を貫き、
血が舞いました。
李嶷は彼女を見て、
「阿萤……!」
涙が頬を伝います。
ウロは呻きながら倒れ、崔琳が膝をつきます。
死から蘇り、最愛の人を救う――まさに“愛の奇跡”。
李嶷と崔琳の再会が、絶望の戦場を一瞬で希望に変えました。
顧相は逃げ出しますが、
李嶷と崔琳は無言のまま視線を交わし、同時に追撃。
裏庭に追い詰められた顧相は、
「私は国のために――」と叫びますが、
その言葉を最後まで言う前に、
李嶷の刃が彼の喉を貫きました。
顧相は崩れ落ち、長年の陰謀はついに終焉。
戦いの後、
血に染まった廊下で李嶷と崔琳が向き合います。
「……お前は、夢の中でも俺を呼んでいた。」
「あなたが私を呼んだから、戻ってこれたの。」
二人は互いに手を取り合い、静かに笑いました。
長い戦と誤解を越え、ついに並び立った“太子夫妻”。
絶望の中の一筋の光のような結末でした。
楽游原 第39話の感想まとめ
第39話は、崔琳の“蘇り”と“復讐の完遂”が描かれた圧巻の一話。
全ての伏線が絡み合い、顧相とウロという二大悪が討たれる展開は、
これまでの重苦しい流れを一気に晴らしてくれました。
棺の中から立ち上がる崔琳――あの瞬間、
視聴者の心にも雷が落ちたような衝撃と感動が走りました。
李嶷と崔琳、ついに“肩を並べる夫婦”として再出発。
しかしまだ皇位と国の未来は不安定。
次回、ついに迎える第40話最終回――
愛と平和を取り戻した二人が、どんな“楽游原”の結末を迎えるのか、最後まで見届けましょう。
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