楽游原 第19話あらすじと感想|栄光の影に潜む孤独――李嶷、父と新皇に翻弄される

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『楽游原』第19話は、戦の勝利がもたらした栄光の裏に潜む“孤独”の章。
李嶷(りぎょく)はついに西長京(せいちょうけい)を奪還するも、
待っていたのは父・梁王(りょうおう)と新皇による冷たい仕打ち。
愛する人を想いながらも、報われない運命に飲まれていく姿が切なく描かれます。

それでは第19話を一緒に見ていきましょう!

楽游原 第19話のあらすじ

西長京が陥落し、李嶷が勝利したとの報せが泺陽(らくよう)へ届くと、
梁王は大喜び。すぐさま龍袍(りゅうほう)を身にまとい、鏡の前で自らの姿をうっとりと眺めます。

李峻と李崃の兄弟は「李嶷をどう褒賞するか」と尋ねますが、
梁王は鼻で笑い、
「それは当然の働き。わざわざ褒めることではない」と一蹴。

父の冷淡な態度に、李嶷が積み上げた努力が虚しく感じられ、胸が痛みました。

一方、西長京では、
壮麗な宮殿を前に李嶷が立ち尽くします。
十六歳の頃、牢兰関へ左遷される直前にここで見た風景――。
当時は“出来損ないの皇子”と蔑まれていた彼が、
今や自らの手でこの都を取り戻したのです。

「まさか、この俺が再びここに立つ日が来るとはな……」

感慨を噛み締めながらも、その顔にはどこか寂しさが浮かびます。

勝利の凱旋なのに、彼の心にはむしろ虚しさが広がっていました。

その後、李嶷は崔琳(さいりん)のもとを訪ね、お願いをします。

「萧氏(しょうし)を助けてほしい。
彼女は罪人ではない、ただ愛に生きた人だ。」

崔琳は静かに頷き、桃子を連れて萧氏の看病へ向かいます。
やがて萧氏は目を覚まし、弱々しく微笑みました。

「彼を恨んではいないの。ただ……一緒にいる時だけが、私の生きる意味だった。」

彼女の言葉に崔琳の目が潤みます。

愛に生き、愛に壊れた女性――萧氏の儚さが心に残ります。

一方、泺陽の宮中では、
李嶷が「太孫を迎え、正統を立てるべき」と進言。
しかし梁王は「余の時代はまだ終わらぬ」と不快げに席を立ち、
ついには李嶷を宮中から追い出します。

李嶷はため息をつきながらも、
「……もう争う気もない」と静かに背を向けました。

家へ戻ると、崔琳との穏やかな日々が始まります。
庭で昼寝をしていると、背後から懐かしい香り。
振り返るより早く、彼は手を伸ばして相手の手を掴みました。

「……やっぱり、お前か。」

崔琳は笑いながら、彼の唇を指で押し返します。
その後、二人は街へ出て買い物をし、萧氏への贈り物を選びます。

わずかな平穏が訪れたこの場面、戦や政治を忘れた一瞬の安らぎが美しかったです。

だが、宮廷では新皇の態度が急変。
顧相(こしょう)は不穏な空気を察し、
「新皇の周りに小人が入り込んでおる」と警告。

彼は李嶷を太子に立てて政治を安定させるべきだと進言しますが、
新皇は聞く耳を持たず、逆に李峻と李崃の生母を皇后に、
李嶷の母・劉氏をただの“昭儀”に追封。

この決定に朝堂は騒然。
多くの臣下が「これは理に反する」と声を上げます。

新皇は怒り、
「劉氏は出身が卑しい、皇后の資格はない!」と断言。

これに李嶷が立ち上がります。
「では、そんな卑しい出自の者の子である私は、
王の地位を返上し、再び牢兰関へ戻ります。」

宮殿に静寂が走ります。
臣下たちが息を呑む中、新皇は顔を真っ赤にして叫びました。

「勝手にするがいい!」

李嶷の誇り高さと孤独、そして父や兄からの冷遇――この一連の場面は胸が締め付けられました。

李嶷の追放を完全に防ぎきれず、
新皇は「出仕禁止・自宅謹慎」の命を下します。
名目は“思過(過ちを省みよ)”ですが、実質的な軟禁でした。

それでも李嶷は気丈に笑い、
「牢兰関にいた頃に比べれば、贅沢すぎる幽閉だ」と冗談を言います。

屋敷に戻ると、弟分たちを呼び集めて宴を開き、
「今夜は牢兰関の酒宴だ!」と豪快に笑う李嶷。
その姿は明るく見えても、どこか影を帯びていました。

笑いながら孤独を隠す――李嶷という人物の深さを改めて感じました。

裴源(はいげん)はそんな李嶷に業を煮やし、
「このまま腐っていくつもりか!」と怒鳴ります。
李嶷は静かに酒を置き、彼を手招きしました。

「裴源、次にやるべきことがある。」

彼の声が低く響きます。
「孫靖は毒で倒れたが、いずれ目を覚ます。
そして百越から戻る軍が峝関に合流すれば、再び戦が始まる。」

裴源は息を呑みます。
李嶷は続けました。

「だから裴献を説得し、お前を長洲に送ってほしい。
百越の軍を途中で止めろ。
……それと、これを崔琳に届けてくれ。」

手渡されたのは、一通の手紙と一盒の点心。

「これが今の俺にできる唯一の“戦”だ。」

国家の命運と愛する人への想いを、同じ筆で託す李嶷――静かな決意が胸に迫りました。

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楽游原 第19話の感想まとめ

第19話は、権力の座に翻弄される李嶷の“孤高の戦い”を描いた一話でした。
父からも兄からも愛されず、それでも誇りを失わない姿がとても印象的。

また、崔琳との短い逢瀬がこの重苦しい政治劇に優しい光を差し込み、
二人の関係が“愛”から“信頼”へと変わったことを感じさせました。

「牢兰関に戻る」と言い放つ李嶷の声には、少年時代からの孤独と自由への渇望が混じっていました。

政治の嵐が再び吹き荒れる中、彼の心の支えはやはり崔琳。
手紙と点心に込められた想いが、遠く泺陽でどう届くのか――
次回、第20話での再会が待ちきれません。

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ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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