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クルミットです♪
35話、政治と感情がぐっと絡み合う回でした。朝廷ではタングート和平交渉や後継者問題でゴタゴタが続き、後宮ではワンジがひとつの決別をして、リュウガは相国寺でちょっと気になる場面に遭遇します。最後の甘露のシーン、引っかかった人も多いんじゃないかと思います。
それでは35話を一緒に見ていきましょう!
大宋宮詞 35話のあらすじ
劉娥(リュウガ)は元侃(ゲンカン)に寄り添いながら、お腹の子が平和な時代に生まれてきてほしいとそっと話します。燕雲十六州(えんうんじゅうろくしゅう)※への執着を見せるゲンカンに、リュウガは「帝王の評価は手柄じゃなく、民の暮らしの安定にある」と静かに諭すんです。
※燕雲十六州:北方の重要な地域で、遼(りょう)に奪われたままになっていた宋の悲願の土地。
翌日ゲンカンはその方針を朝廷に発令しようとするのですが、ここでタングート(党項)からの和平使節が来るという話が持ち上がります。もともとタングートは李氏兄弟が宋を裏切った経緯もあって、和睦を認めるのか、それとも一気に攻め滅ぼすかで朝廷の意見がまっぷたつ。韓国公(カンコクコウ)は開戦を主張し、寇準(コウジュン)は待てと止める。
毎回コウジュンとカンコクコウが対立するこの構図、もう慣れてきたけど、今回もどっちの言いたいことも分かるのが困るんです。
結局ゲンカンは蘇義簡(ソギカン)に使節の応対を任せて、様子を見る方針に。そして続けてカンコクコウが皇太子の件を持ち出したことで朝廷がまたひともめ。頭を抱えたゲンカンはそのまま退朝してしまいます。
一方、ソギカンとリュウガが花園でお茶を楽しんでいると、伽凌(ガリョウ)がやってきます。ガリョウはチモ(裼摩)という国の出身で、タングートの使節が来ている話を聞きつけ、宋がタングートと組んでチモを攻撃するんじゃないかと心配しているんです。ソギカンは宮中のルールもあってはっきり話せない。不安で長いあいだ跪いたままのガリョウを、見かねたリュウガがそっと立たせて慰めます。
リュウガのこういうところ、損とか得とか関係なく、ただ目の前の人が辛そうだから動く。それだけなんですよね。
后宮ではひとつの節目がありました。形大人(けいたいじん)が天象を見て「储君(皇太子候補)に不利な兆しがある」と告げたことを受けて、ゲンカンは自ら木を彫って護符を作り、リュウガとワンジ(婉儿)それぞれのお腹の子のために祈ります。
ゲンカンの護符を受け取ったワンジ、とても感動した様子で。そしてそのとき、かつてボクイ(木易)からもらった香囊(こうのう)※を手にとります。
※香囊:香りを入れた小さな袋。思い人から贈られることも多く、愛情の象徴とされる。
かつての想い。言葉にならなかった気持ち。でも今はもう、違う。ゲンカンの優しさがワンジを少しずつ変えてきた。ワンジは静かに香囊を火炉に投じます。
このシーン、台詞がほぼないのにちゃんと伝わるのがきつかった。ワンジが泣いていないのがまたじわっとくるんです。
政治サイドでは、丁謂(テイイ)が宮殿建設用の木材輸送のために運河を掘りたいと考えていて、コウジュンに内密に承認してもらおうと酒席を設けます。コウジュンは答えず、その日の酒代は全部自分が払う、とだけ言って席を立った。断られた、とテイイは理解するんですけど、それでも諦めない様子で。
テイイ、露骨にコウジュンを丸め込もうとしているのに、コウジュンのかわし方が大人すぎてちょっと笑いそうになりました。
后宮では、ゲンカンがリュウガのお腹に耳を当てて胎動を確かめるほのぼのとした場面も。リュウガはここぞとばかりに玉姝(ギョクシュ)の禁足令を解いてほしいと頼み、ゲンカンはリュウガの懐妊に免じて許可します。
ところがギョクシュに伝えてみると、感謝どころかまた嫌味を言ってくる。リュウガの配慮を「どうせ偽善」と決めつけて、離れていくリュウガの背中を睨んでいる。
ギョクシュ、そこまで意地になる理由があるのは分かるんだけど、それにしても。リュウガも毎回傷つきながらよく平静でいられるなと思います。
この日、リュウガとワンジ、璎珞(エイラク)の三人で出かけていたところに、張景宗(チョウケイソウ)から一緒に食事しようという誘いが届きます。みんなで準備を急ぐなか、リュウガはエイラクと相国寺(ソウコクジ)へ祈願に行くことにします。
出かけようとしたとき、曹利用(ソウリヨウ)たちが慌ただしく走り去るのをリュウガは目にします。実は遼帝が高麗に出兵を決めたことで、高麗から宋に援軍要請が来ていたんです。コウジュンは高麗と友好関係を結んで遼を牽制する策を提案し、ゲンカンもこれを採用します。
相国寺では、住持が「百姓たちが皇后様に会いたがっている、皇子のためにみんなで祈りたい」と申し出ます。リュウガは受け入れて堂を出ると、大勢の民が集まっていました。そのなかに、八人の子を持つという人物がいて、リュウガに甘露(かんろ)※を差し出してきます。
※甘露:縁起の良い水として振る舞われることがある、神聖なものとされる水。
エイラクは何か感じたのか止めようとしますが、リュウガはためらわず碗を受け取り、飲み干します。百姓たちは満足そうな笑顔を見せていた。
このエイラクの反応、絶対に何かあるやつです。リュウガが飲んでしまってから、嫌な予感がして。
大宋宮詞 35話の感想まとめ
一番引っかかっているのは、やっぱり最後の甘露のシーン。百姓の笑顔がちょっと揃いすぎていて、エイラクが止めようとした理由が気になります。リュウガは妊娠中なのに、正体の分からないものを飲んでしまった。この先どうなるのか、穏やかに見ていられない場面でした。
ワンジが香囊を火に投げ込んだシーンは、今回のなかで一番静かで一番重かったです。ボクイへの気持ちをずっと抱えていたワンジが、自分でけじめをつけた。台詞がないのに、あの顔がずっと残ります。
ギョクシュについては、正直疲れてきました。リュウガが善意を向けるたびに悪意で返してくる。それでもリュウガが何も言わずに淡々と去るから、余計にギョクシュが小さく見えてしまう。
政治のほうは、タングート・高麗・遼と三方向の外交が同時に動いていて、かなり目まぐるしい回でした。コウジュンの立ち回りは毎回手堅くて、テイイとの酒の席も「よくそんな断り方ができるな」と思いました。酒代を全部出すって、断り方としてかなり粋です。ゲンカンが自ら護符を彫ったり、リュウガのお腹に耳を当てたりする場面との温度差がすごくて、政治パートと后宮パートが交互にくると気持ちの切り替えが追いつかない。甘露を飲み干したリュウガの笑顔が、どうにも頭に残っています。
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