大明皇妃-あらすじ-28話-29話-30話-感想付きネタバレでありで!

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クルミットです♪
とうとう永楽帝悲願の北伐親征がスタートしました。しかし、オイラトの族長・マフムードが明軍に20年にわたり潜入しており、于謙を通して明の戦法を熟知したことや、永楽帝の老いの焦りから、草原の天候に無理な進軍を行うなど、明軍の行く手には草原の長い雨季のような暗雲がたちこめているようです。

さらに皇太子の体調の悪化により、外との闘いだけではなく、明内部の後継者争いという闘いも顕在化してきました。新婚早々出征している朱瞻基は無事に凱旋できるのでしょうか。永楽帝の健康にも翳りが見える今回、もう戦争やっている場合じゃなさそうです。いつ撤退するの、今でしょ!と永楽帝に突っ込んであげてください♪

【大明皇妃 -Empress of the Ming-】(ネタバレあり)

第28話「隠された記録」

楊士奇・楊栄・楊溥の三人は内密に墨侍医に尋ねるが、皇太子の治療は無理な状態だという。楊士奇は、皇帝に一番に届けなければならない診療記録を墨侍医から取り上げて口止めし、永楽帝には届けないことにする。もし届ければ病状を知った二皇子が野心を持つかもしれないからだ。三人は相談の上、都の兵士を皇太子に近い備倭兵に交代させることに。そんな中、皇太子妃が止めても聞かず、皇太子は政務に向かう…
皇太子がこれまで育ててきた頭脳派が、今こそその役割を果たす時なのかもしれません

戦地では雨季が長引き、止んだ雨が再び降り出そうとしていた。朱瞻基は神機営に命じて大砲や火薬を片づけさせていたが、その様子を兵士として紛れ込んだ聶興が見つめていた…
聶興まで潜入!明軍は巨大なせいか、潜入してくるスパイや刺客が多すぎますよね~!

皇太子のもとに急ぎの軍報が届き、三楊も駆けつける。永楽帝の体調を案じつつ軍報に目を通していた皇太子は、都の兵の交代が楊士奇たちの仕業だと気付く。三楊は「朝廷を乱してはなりません」と、皇太子を必死に説得する。戦況と二人の弟の性格を考えると皇太子も納得せざるを得ず、ただし他に良い方法を考えてみることに。
皇太子の周囲に人材が集まるのがわかる気がします。健康だったらさぞ名君に…

明の軍営では、朱高煦の主張する「三峡行き」の作戦に、朱瞻基が危険だと猛反発していた。二皇子に攻撃され、朱瞻基は親征の失敗に対し不満をぶつけ、永楽帝から叱責されて先鋒として三峡を攻めることを命じられる。
叔父たちの狡猾さに、朱瞻基のまっすぐさがなかなか太刀打ちできない感じですね

マハムード率いる蒙古部族の軍営にアルクタイの使者が訪れ、明軍の攻撃により全滅の危機だと訴える。しかしマハムードは、孫のエセンに命じて使者を殺害させ、ハーン・トクトア・ブハと他部族からの猛反発を受ける。マフムードは「三峡を死守すればこの戦は必ず勝てる」と強気で答え、オイラト兵に先鋒を立たせることで他部族を納得させるが、実は勝利は無理と見て、エセンを参戦させないことにする。
ハシジュスの時に明との戦力の差を吐露していましたが、やはり現実は厳しいようです

于謙は三峡に出発しようとする朱瞻基に駆け寄り、三峡は明軍に不利であり、出陣すれば無駄死になると訴えるが、祖父帝が聞く耳を持たないため、朱瞻基は諦めの気持ちで出陣していく。于謙は「マフムードに明軍の手法は筒抜けだ!」と叫ぶものの、その声は届かない。
参謀の否定的意見を聞き入れないなら、陣営に軍師を連れて行かなければいいのに…

若微は1ヶ月の間皇太子の代筆をつとめていたせいで、戦局が不利なことに気付いていたが、皇太子は「書斎を出たら奏状のことは忘れよ」と命じる。そこに皇太子妃が若微の陰口をたたきながら「漢王妃と趙王妃から前線について質問攻めにされた」とやってきて気まずい空気になる。しかし皇太子妃の話を聞いた若微は、二王妃が真に知りたいのは皇太子の病状だろうと推測する。皇太子は楊士奇の懸念を思い、二人に固く口止めする。
姑に役立たずだと思われていた嫁・若微が、見事なリベンジで真価を発揮しましたね♪

三峡での戦いが始まる。戦況を見守る永楽帝に、樊忠が朱瞻基のため撤退を懇願するが「朱家の者は逃げ戻ったりしない」と永楽帝は耳を貸さない。朱瞻基は落馬し、混乱の中に投げ出されていた。そこに聶興が向かってくるのが見えて身構えた朱瞻基だが、敵の襲撃を受けて崩れ落ちる…
聶興はこのタイミングを待っていたのでしょうが、正直「お呼びでない」感があります…

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第29話「雪中での戦い」

崩れ落ちる朱瞻基を狙って、兵士の中に紛れ込んでいた聶興が駆け出すが、朱瞻基を狙う敵兵を排除しようとして、朱瞻基を守るような形で刺されてしまう。朱瞻基は援軍に救助され、聶興を陣営に連れ帰るが、その傷は深く手遅れだった。永楽帝は朱瞻基が軽傷と分かって安堵するが、降り出した雪を確かめようとして立ち眩みを起こしたことを朱瞻基に口止めし、さらに「撤退は口にするな」と言う。
聶興は最後の最後に目の前に永楽帝がすぐ近くにいたのに。なんて残念な最期…

漢王妃と趙王妃が皇太子妃を訪ね、札遊びをしながら探りを入れてくる。やはり二人は皇太子の健康状況を知りたいのだと察した皇太子妃は、とぼけてはぐらかす。二王妃は収穫なく帰るが、漢王妃は見送りに来た胡善祥に「今夜屋敷に来るように」と、漢王の意図をほのめかして脅す。
毎度つるんでいるこの二王妃、絶対本音ではお互いを嫌っているのではないかと♪

若微が政務の補佐に慣れてきたある日、紐で綴じられた奏状が届く。その中には朱瞻基からの私信が入っていた。皇太子は一年ぶりの息子の手紙に喜んだものの、内容は撤退を祖父帝に説得してほしいという必死の懇願だった。もう一通手紙が入っていたが、聶興の戦死を知らせる内容に若微は号泣する。まるで若微への遺言のような手紙に、朱瞻基が戻らないかもしれないことが現実味を帯び、皇太子は激しく吐血する。
若微の涙の意味が、手紙を読んでいる途中から変わってきているのを感じます

胡善祥は漢王妃からの呼び出しを断って怒らせ、強引に呼びつけられて皇太子の病状を教えるよう迫られる。あいまいにごまかそうとする胡善祥に、漢王妃は「あなたは誰のものか分かっている?」と脅す。それでも口を閉ざして帰ろうとする胡善祥に、漢王妃は思わず「陛下の余命は短い、退路を探すのね」と漏らし、胡善祥は内心衝撃を受ける。
朱高煦は父帝の容体まで王妃に知らせて、妻をかなり頼りにしているのですかね

朱高煦は朱高燧に、皇太子が山海関の兵を交代させた情報が皇太子の謀反の証拠だと示すが、朱高燧はさらに詳しい情報を得ていた。それは皇太子の朱高煦への牽制で、監国として問題はないことも、さらに皇太子の健康状態についても朱高燧はつかんでいた。朱高燧は朱高煦への支持と引き換えに、「決して我々は命を奪い合わない」と約束させる。
妻頼みの情報力をあっさり弟にディスられた朱高煦…朱高燧は地味に侮れませんね

皇太子の体調は悪化し、うろたえた皇太子妃は胡善祥と若微に「朱瞻基を呼び戻すべきか」と相談する。若微は永楽帝と朱瞻基に軍報で知らせるべきでは、と提案するが、漢王妃の言葉が頭から離れない胡善祥は、朱瞻基を戻らせて即位させる案を口にして、靖難の再来だと皇太子妃を怒らせてしまう。若微は靖難の再来を恐れるからこそ、漢王・趙王の野心に備えて呼び戻すべきと主張する。皇太子は自分の余命がわずかだと察し、朱瞻基を呼び戻す文を書くようにと皇太子妃に指示する。
皇太子に鍛えられている若微と、後宮脳で育った胡善祥とで、ここにきて決定的な差が

胡善祥は若微の部屋を訪れ、永楽帝は本当に重病で、軍は漢王が把握しているため、自分たちは死を待つだけだと言う。姉がどうするつもりか問い詰める胡善祥だが、若微は「逃げない」と断言する。胡善祥は情報源を明かさないまま部屋を出ていく。
胡善祥のこのうろたえ方、何かろくなことをしないフラグが立ちまくっている感じ…

戦場は激しい吹雪となり、明の戦法を熟知したマフムードに明軍はてこずっていた。永楽帝は一晩のうちに総動員で音を立てずに大砲隊を千歩前進させる、という策の実行を命じる。明軍兵は夜の猛吹雪の中、鎧が音を立てるため裸で大砲を移動させる。
その頃、マフムードとエセンは、タタールの族長から孫が戦死したことで非難を受けていたが、突然の明軍の砲撃に愕然とする。
一晩で移動させろ、って皇帝は簡単に言いますよね。大砲隊の皆さん本当にお気の毒で…

各隊が激しい交戦の中、永楽帝は大砲隊をさらに前進させるよう命じる。于謙は「昼間の移動は伏兵に攻め込まれ危険」と反対するが、永楽帝はもはや伏兵などいないと耳を貸さない。
敗戦を覚悟したマフムードは、オイラトの血を守るためエセンを逃がす。しかしエセンは退却の途中で大砲隊の移動を知り、今なら本営の守りが緩いと気付き、大砲隊を全滅させて永楽帝のいる本営へと突撃する。
大砲隊の皆さん、本当に、本当に、お気の毒です…于謙はちゃんと反対したのに…

第30話「覚悟の選択」

エセン率いるオイラト軍が明軍本営を急襲。樊忠は朱瞻基に、永楽帝を連れて逃げるように伝えて応戦に向かう。しかし永楽帝は「敵前逃亡はできぬ」と動こうとしないため、朱瞻基は無理やり永楽帝を本営から連れ出す。まだ退かずに戦い続けようとする永楽帝に対し、于謙は声を荒げてこれ以上は深みにはまると諫言する。しかし悲惨な戦況を聞いても「一歩も引かず全力で戦え」と命じる永楽帝に、命じられた樊忠は愕然とする。
樊忠の絶望の表情がすべてを物語りますね。永楽帝よ、いいから于謙の諫言を聞いて!

政務の場に現れた若微に三楊は困惑し、皇太子の代筆をしていることが後に問題になるのではと懸念するが、国難に的確に対処している若微に感心する。若微は皇太子の病状を伝えた密書への、永楽帝からの返事がないのは妙だと考え、朱瞻基宛の文を早馬で届けさせる。戦況を隠していることを厳しく指摘された三楊はすっかり若微を認めるが、若微は内心緊張しており、退出しながらうまくできたことにほっとする。
若微がようやく自分の力を発揮できる場所を見つけたような感じがしますね♪

朱瞻基は永楽帝が昏睡状態だと気付き、自分が風邪だということにして侍医を呼び、樊忠にだけ打ち明けて許可なく誰も通すなと命じる。その頃朱高煦と朱高燧の隊は身動きが取れない状態にあり、ひとまず本営に戻り父帝の指示をあおごうとしていた。
すでに息がないのかと思ってドッキリ。さぁ叔父たちが帰ってきたら大変ですよ!

永楽帝は意識を取り戻すが、自分の死期を察し、皇太子重病の密書を隠していたことを打ち明ける。帰還を促す朱瞻基に、永楽帝はかつて姚広孝が記した明の国運についての予言の書を見せる。それによると民には100年に3度大変が起きるといい、最初の一変は靖難の役と合致していた。二番目の一変は兄弟が血みどろに争い、三番目の一変は皇帝の無残な死と殺戮を意味していた。永楽帝はその書を子孫に引き継ぐよう朱瞻基に命じる。
綱渡り和尚の予言は確実に当たるので、朱瞻基がどう頑張ろうと朱家は血みどろです

そこに朱高煦と朱高燧が本営を訪れ、足止めされて外から声をかけてきた。朱瞻基と永楽帝は涙をぬぐって二人を招き入れるが、永楽帝は何事もなかったかのように「皇太子がこれ以上金を出せないというから」と撤退を告げる。永楽帝は自らの容体を隠して四人での遠駆けを提案し、狼居胥山を見渡せる高台に並んで人生の短さに嘆息する。
永楽22年、永楽帝・朱棣は第5次北伐の終結を宣布。楡木川にて病に倒れる。
無理をおしての遠駆けで、父の命がけの思いは息子二人に伝わったのでしょうか…

知らせを受けた楊士奇が楡木川の陣営に駆け付ける。迎えた朱瞻基は、祖父帝も皇太子も予断を許さない状況で、永楽帝が帰京を頑なに拒んでいることに頭を悩ませる。楊士奇は一緒に来た備倭兵の大将は皇太子府の者であり、どんな命でも従うと囁くのだった。
楊士奇はもしもに備えてきているようですが、肝心の朱瞻基はかなり余裕がない感じ?

65歳になった永楽帝は死期を悟って都にはもう戻れない状態であり、大事を託すために楊士奇を呼んだのだった。楊士奇は皇太子の状態を報告し、皇太孫嬪を通じて賢明な判断をしていると語るが、永楽帝は女子の若微を政に関わらせたことを怒る。さらに、そのような状態で皇太子が即位すれば惨劇を招くと、朱高煦を即位させ、皇太子一家によき逃げ道をと指示する。楊士奇は朱瞻基の即位を諦めきれず平伏するが、永楽帝の覚悟を見て仕方なく退出する…
永楽帝がとんでもないことを。いつもの面倒な、本音を隠した裏のある命令なのでは…

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28~30話の感想

「五出三犂(五度沙漠に出で三たび慮庭をたがやす)」と評された永楽帝の五度にもわたる北伐ですが、今回描かれている第五次北伐では本人が老いを自覚した焦りもあってか、無理な作戦を繰り返し、多くの犠牲を出すことになりました。戦えるならなんでもいい風の朱高煦と朱高燧はあまり何も考えてなさそうですが、朱瞻基と樊忠、于謙の悲嘆を見ると、早めに撤退すれば救えたはずの人命が、どれほど使い捨てられて草原に沈んでいったのか、胸が痛くなります。
今回の戦いで孫のエセンを逃がし、おそらく命を落としたと思われるハシジュスことマフムードですが、史実ではマフムードは第五次北伐より10年前にすでに亡くなっているようです。永楽帝とマフムードのリベンジを、同年代のエセンと朱瞻基で決することになればよかったのですが、この先そうはならないことが明にとっては最大の不幸を招くことに…。

そして皇太子の補佐として、最高の師匠の下で政務を学んできた若微ですが、とうとう皇太子が寝たきり状態にまで悪化したために、三楊に師匠がバトンタッチされることになりました。朱瞻基不在の中、皇太子に鍛えられた思考によって、皇太子府を支え守る存在として立派に存在感を示しています。これまで何か自分の居場所がないような、不安を抱えていた風だった若微が、ようやく自分の力を発揮できる場所を見つけたように見えます。
逆に、後宮脳で育ってきた胡善祥は、ここにきて自分の野心のツケを払わされる羽目になり、「どうすれば生き残れるか」でしか発想できない彼女なので、何かやらかしそうな気配が濃厚です。若微が庇うにも限界があると思うのですが、大丈夫なのでしょうか。

ところで、今まで様々な不安要素はあったものの、なんだかんだ一番かわいくて理解者である孫である朱瞻基に後継を任せたい気持ちはブレることがなかった永楽帝なのに、死を前にして突然の変心!朱高煦に継がせる宣言とか本気ですか!?
何より、今は戦場で都から離れ、朱高煦と朱高燧がそばにいる状態です。楊士奇しかその意志を知らないアドバンテージを朱瞻基は守り切ることができるでしょうか。いつもの永楽帝の遠回しな、本音を隠した「いいか、高煦に継がせろよ、絶対継がせろよ」っていうダチョウ倶楽部風、逆説的言い回しなのではないかと疑ってしまいます♪ 命がけで祖父を支えてきた朱瞻基のためにも、何卒そうであってほしいです。

さて、全62話なので、次回で折り返しを迎えますが、永楽帝を柱とした物語前半最大のヤマ場を迎えることになります。帝位の行方はどうなっていくのか、多分次回は涙無くしては見られないことになりそうです…

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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