楽游原 第10話あらすじと感想|約束の地、そして“共に帰る”という願い

ご訪問くださりありがとうございます!
クルミットです♪

『楽游原』第10話は、穏やかな時間の中に“別れの予感”が漂う切ない回でした。
戦いの合間にようやく訪れた静かなひととき――
李嶷(りぎょく)と崔琳(さいりん)の距離が近づくほど、離れがたい想いが募っていきます。
そして、牢兰関という“原点”が再び二人を結びつけるキーワードに。

それでは第10話を一緒に見ていきましょう!

楽游原 第10話のあらすじ

戦の緊張が一段落し、穏やかな陽気の中で物語が始まります。
李嶷は嬉しそうに酥餅(そへい)を持って崔琳のもとへ。
「顧小姐が送ってきたものだ」と言った途端、崔琳の顔が曇ります。

「その顧小姐って、わざわざあなたのために?」

軽い嫉妬をにじませる崔琳に、李嶷は慌てて首を振ります。
「違う、違うよ。みんなに送られたものだ。
ただ、お前が甘いものが好きだと思い出して、持ってきただけだ。」

その言葉に崔琳の表情が和らぎ、ふっと笑みがこぼれました。
李嶷はその笑顔に見惚れ、思わず身を寄せます。
その視線の熱さに、崔琳は顔をそらせずいられません。

まるで告白のような沈黙――二人の間に流れる空気が一気に甘く変わります。

しかし、その様子を見ていた柳承鋒(りゅうしょうほう)は嫉妬に駆られ、
すぐに軍を率いて営州へ出発することを決断。
李嶷がそのことを知ったとき、崔家軍はすでに撤収の準備を終えていました。

河辺での別れ。
李嶷は小石を拾い、水面に投げます。
その石が描く波紋を見つめる崔琳の瞳はどこか遠く、
李嶷はそっと彼女の手を取り、石の投げ方を教えるふりをして指先を重ねます。

波紋が広がるたび、笑い合う二人。
無邪気なその時間の中に、言葉にならない名残惜しさが滲んでいました。

やがて崔琳の兄・崔璃(さいり)は野心を抱き、李嶷に接触。
「共に崔琳を討とう」と持ちかけます。
李嶷は険しい表情を浮かべ、すぐに崔琳へ密書を送って警告しました。

崔琳は信頼する柳承鋒の護衛を強化し、
同時に桃子に託して李嶷へ返書を送ります。
互いに想い合いながらも、立場の違いが二人を隔てていくのでした。

しばらくして、晴れ渡る空の下。
崔琳は白馬にまたがり、野花が咲き誇る丘を駆け抜けます。
そこには、すでに李嶷が待っていました。

二人は草原に寝転び、空を見上げながら無言の時間を過ごします。
風が頬を撫で、鳥の声が響く――ただそれだけで十分でした。

やがて雨が降り出し、二人は山中の小さな屋敷へ。
炉を囲んでお茶を淹れ、
「こんな時間が永遠に続けばいいのに」と思えるような穏やかなひとときが流れます。

ところが、李嶷の腹が鳴ってしまい、二人は思わず吹き出します。
手を取り合って台所へ向かい、並んで料理を作る姿は、まるで夫婦そのもの。

食事のあと、李嶷が静かに口を開きます。

「崔琳、一緒に牢兰関へ帰らないか。」

崔琳は少し驚いたように目を見開き、
しばらく考え込んだあと、問い返します。

「あなたは本当に、すべてを捨てて帰れるの?
あの京城の権力も、過去も、何もかも。」

李嶷は視線を落とし、しばらく沈黙。
答えられないまま、話題を変えるように過去のことを語り始めます。

彼は生まれながらに梁王の寵愛を受けられず、
母を亡くしてからは孤独の中で育ったと告白します。
唯一優しくしてくれたのは、継母の董王妃。
彼女が亡くなったあと、京に居る意味を失い、牢兰関へ赴いたのだと――。

「だからこそ、あの地は俺の始まりであり、安らぎなんだ。」

崔琳は黙って耳を傾け、自分の過去も語ります。
男として育てられ、武を磨き続けた日々。
怪我をしても泣かず、誰にも弱みを見せない少女時代。

「もしあなたに早く出会っていたら、
一緒に剣を振るって、一緒に笑えたかもしれない。」

二人の間に、言葉よりも深い理解が流れました。
雨音が止み、外には澄んだ空。

崔琳は微笑みながら言います。
「約束しましょう。
天下が静まったら――また一緒に、楽游原へ行きましょう。」

李嶷はその言葉にうなずき、
互いに視線を交わしたまま、しばし時間が止まったように感じられました。

一方その頃、都では魏国夫人が怒りを爆発させ、萧氏(しょうし)の屋敷を訪れます。
弟・鄭国公が捕らえられたと知り、憤りの矛先を萧氏へ。
勢いのまま金簪を抜き、萧氏の首筋へ突き立てようとします。

間一髪、孫靖が駆けつけ、夫人を制止。
萧氏は胸に手を当て、震える声で「怖かった」と涙をこぼします。
その姿に孫靖の心は激しく揺れ、
「もしあのとき君と逃げていれば…」と悔恨の言葉を漏らします。

萧氏は静かに微笑み、
「過去を責めはしません。今この瞬間を大切にしたいのです」と告げるのでした。

スポンサーリンク

楽游原 第10話の感想まとめ

第10話は、激しい戦の合間に訪れた“心の休息回”。
大雨の中、炉端で語り合う二人の姿はどこか家庭的で、
これまでの張り詰めた緊張がふっとほどけるようでした。

李嶷の「一緒に牢兰関へ帰ろう」という言葉は、愛の告白であり、帰る場所を共有したいという願いでもありました。

しかし、崔琳の問いに答えられなかった李嶷。
その沈黙が二人の未来の不安を暗示しているようでもあります。

また、崔琳の強さの裏にある孤独が描かれ、
李嶷が彼女に惹かれる理由がより鮮明になりました。

そして宮中では、権力争いが再燃。
静かな恋の裏で、再び嵐の気配が近づいています。

次回――ふたりの約束は守られるのか。
牢兰関が再び舞台となるその日を、楽しみに待ちましょう!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

コメント

コメントする