大明皇妃-あらすじ-49話-50話-51話-感想付きネタバレでありで!

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クルミットです♪
太皇太后の甘やかしと王振の朝廷篭絡によってすっかり三文安に仕上がった正統帝・朱祁鎮は、兵隊ごっこの感覚でオイラト征伐に出かけてしまいました。そして若微という抑えがなくなった状態にはしゃぎ、王振の故郷に行き先変更という暴挙に。

あの魅力的な朱家の男たちを帰して!という嘆きをぐっとこらえて…今回は朱祁鎮が予想通り痛い目に遭い、若微が国難から民を救う決心を固めます。暗君というつける薬のない病にかかった息子の責任をとる母・若微の頑張りを見守っていきましょう♪

【大明皇妃 -Empress of the Ming-】(ネタバレあり)

第49話「土木の変」

樊忠たちは雨の中、謁見を求めて跪いていたが、樊忠に遺恨のある王振は門前払いを繰り返し、老将樊忠はとうとう倒れてしまう。そこで将軍らは手持ちの金をかき集め、宦官に賄賂を渡すことに。樊忠は「太宗皇帝が知れば激怒される」と悔しさをかみしめる。
樊忠は忠義の人なのに、四代にわたって仕えている中で何かとご苦労が多いですね

楊士奇は若微に、「ウリヤンハイ三衛とオイラトとの恩讐を抑止の駒にすることで流血を避けるべし」との于謙の提案を知らせるが、その奏状は保留にされていたという。若微は早急に、かつ秘密裏に人を送るように命じる。
于謙は左遷されてもちゃんと国の動向を考えているのに、放置されて…

若微は、朱祁鎮が勝手に行程を変更し、大雨で土木堡に足止めされていると聞き、軌道修正を命じる文を届けさせる。また警備の将が例の陳文栄と聞き、陛下を無事守れば最高の褒美を与える、と伝えさせる。
かわいそうな陳文栄に死亡フラグが立った瞬間、でしょうか

若微に「例のお方」の到着の知らせがあり、若微は雨の中思わず駆け出して徐浜と再会を果たす。徐浜は旅で出会った話を様々に語り、若微は久々に声をあげて笑う。退出しようとした徐浜に、若微は思わず「行かないで」と引きとめ、修行者の衣を着ている訳を尋ねる。徐浜は「自分は道人を演じている」のだと答えて退出していった。
徐浜を前にすると、若微もひとりの少女に戻ってしまうのですね

樊忠はようやく謁見が許され、城への移動を訴えるが、祁鎮にはまったく危機感がない。若微からの急報が帰還を命じる内容で祁鎮は逆上し、樊忠を追い返してしまう。
本当に樊忠かわいそう。そして若微は息子の扱い方が分かっていない気がします

喜寧たちは畦道を泥だらけで王振の財宝を運んでいたが、オイラトの奇襲を受ける。祁鎮たちは城壁もない古寺におり、陳文栄が駆け付けるが兵の数は少ない。逃げてきた喜寧が財宝を置いてきたと知り、王振は折檻しようとするが、その時すでにオイラト軍に包囲されていた。一方、若微は祁鎮がエセンに包囲されたと知り失神する。
ほら見たことかとしか言いようがないですよね。みんなあんなに真剣に忠告したのに…

祁鎮がおろおろするところに満身創痍の樊忠が運ばれてきて、自分の至らなさを謝罪する。王振は樊忠をつまみだせと命じたため、死を覚悟した樊忠は王振を殴り殺す。「陛下、私が死んだら、明も終わります」樊忠はそう言い残して息を引き取り、祁鎮はようやく自分の犯した大きな間違いに気付く。その頃、目覚めた若微は楊士奇に「息子を助けて」と命じるが、楊士奇が口ごもる様子に、状況を察し絶望する。
樊忠ほんとにかわいそうです。そして最後の最後にいい仕事しましたね!

祁鎮は自ら応戦しようとして、宦官たちに止められていた。陳文栄は、皇太后への報恩を伝えてくれるように言い残し、攻撃を始めたオイラト軍と対峙する。しかし多勢に無勢で陳文栄の援軍も倒され、皇帝近侍の錦衣衛も奮戦むなしく突破されてしまう。
陳文栄までもが… 陳文栄は頑張った、って誰か若微に伝えてあげてほしいです

知らせを聞いて駆けつけた徐浜は戦況を見て、もはや手詰まりだと語り、若微は呆然とする。
一方、エセンの本営には次々と勝利の軍報がもたらされ、喜んだエセンはついに皇帝のいる古寺に向かう。祁鎮は残った数人の宦官たちと共に、オイラト軍に取り囲まれていた。
祁鎮が籠城していた廟にエセンの孫娘チムグが現れる。怯える祁鎮にチムグは興味津々。正統14年、土木の変。正統帝・朱祁鎮はオイラトの捕虜となる。
ここまで皇帝が愚かだと、本当に下の者たちは不幸なのだなとつくづく思います

于謙は石灰窯の労役で疲労困憊していた。そこに錦衣衛が于謙を呼びに来たため、殺されるのかと覚悟するが、錦衣衛は迎えに来たのだという。
于謙は真面目だから、別に労役しなくてもいいって言われても働いちゃうのですね

エセンは祖父・マフムードが敗戦し、13人の仲間と共に逃れて捲土重来を誓った日のことを思い出し、さらに戦いを続けて南下するつもりだった。他の族長たちは祁鎮を金と換えようと主張するが、エセンは、皇帝が生存していれば新帝は立たず、50万の主力を殲滅した今こそ江北を手に入れる好機だと説く。チムグは功の褒美にあの「龍」が欲しいとねだる。
金を引き出すだけ引き出して、北京を征服するのが一番おいしそうではありますが…

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第50話「主なき都」

オイラト軍の捕虜となった祁鎮は、エセンの孫娘チムグの希望により、チムグが監視役になることに。チムグは明の「龍」に興味津々。エセンは北京を目指し進軍を開始する。
チムグはオイラトにはいないタイプの男に興味津々ですが、どうなのでしょうかね~

胡善祥は成長した息子・朱祁鈺を嫌がらせして遊んでいたが、珍しくそこに若微が現れる。若微は朱祁鈺の妻・郕王妃の腕にたくさんの痣を発見し、胡善祥の折檻に気付き遠回しに諫めるが、胡善祥は苛立つばかりで耳を貸さない。若微は席を立ち、祁鈺に「明日重要な朝議があるので必ず参列を」と伝える。
胡善祥が久しく見ない間に、サイコパスな感じに転変していて、体罰嫁いびりまで!

翌日の朝議、兵部の長として復帰した于謙の姿に、朝臣たちはざわつく。于謙は土木堡において全軍が壊滅した悲惨な状況を報告する。その場にいた宦官に、王振の甥・王山がいたため、朝臣たちに血祭りにあげられる。若微はこれまで諫言してこなかった朝臣たちの怠慢を厳しく叱りつけ、まずは北京の民が避難できるよう、10日間の城門の開放を命じる。
朝臣の皆さん、そういうのを「どの面下げて」と言うのだと思います

オイラト軍は居庸関まで迫り、若微は今後の対応を決めるように朝臣たちに迫る。楊栄の素案は、周辺の駐留軍20万を北京に集め、皇族は南京に移るというものだった。
一方、エセンは今後の選択を迫り、部族長たちはエセンとの中原の奪還を誓う。
この状況で「自分が明を助ける!」って旗振る人物が誰もいないのが物語りますね

10日後城門は閉鎖され、若微は朝臣たちに意見を求めるが、かつて王振にへつらって髭を落とした徐有貞が、占星術を根拠に南方への遷都を提案する。于謙は激しく反対するが、意外にも于謙に祁鈺が賛同する。「皇帝が最も憎んでいた家臣は于謙だ」とまで言われた于謙は徐有貞を殴りつける。若微は止めたものの、結論を出せないまま散会に。
祁鈺の意外な優秀さも、懲りない徐有貞のクセの強さの前にかすんでしまいましたね

王振の養子・喜寧は生き残り、祁鎮の世話係をさせられていたが、祁鎮は生きる気力を失っていた。喜寧は必死に水を飲ませようとするが、祁鎮はわざと喜寧の顔に水を吐き出す。
生きる気力を失っても、宦官に対して強気なら、まぁ大丈夫そうですね

若微のもとには遷都を求める奏状が山と届いていた。于謙は召集した兵は早くても北京到着は25日後だろうと若微に説明する。その頃北京を守る白羊口では援軍もなく、将軍・韓青が死闘を繰り広げていたが、白羊口に援軍を送ればそれだけ北京の兵力が失われるため、今や北京城での籠城による決死戦しか方法はないと、于謙は若微に決断を迫る。
韓青の血まみれの奏状が壮絶で… 皇帝の気まぐれでどれだけの人が命を…

若微はかつて、北京城建設中に朱瞻基と共に視察に来たことを思い出し、天と勝負を挑むことにする。「目隠しをしたまま宮殿を出られたら、私の息子を元気な姿でお返しください」そして目隠しをした若微は、何度も躓きながらも出ることに成功、天との勝負に勝つ。
中国の昔の門のところは跨ぐようになっているので、目隠し無くても危険ですよね

太皇太后は若微に、遷都は嫌だと駄々をこねる。若微はこの状況を作ったのは太皇太后だと非難し、朱瞻基が出征前夜夢枕に立った話をすると、太皇太后は自分が悪かったと泣いて許しを請う。しかし若微は「私がただ一人、許せないのはあなた」と言い放つ。
天だけではなく、若微は嫁姑バトルにも勝利したということに♪

于謙は将軍・石享に山東への救援を頼み、石享は精鋭13人で向かうことに。
その頃遷都について決断の時が迫り、若微は三楊に相談していた。もし落城すれば十数万の民が全滅の危機に瀕することになり、若微は頭を抱える…
石享が登場しました!彼も歴史上の人物なので、生きて帰ってくるということかな?

第51話「中原の女神」

遷都についての決断を迫られ、決心がつかない若微は、徐浜が滞在している賢良寺を訪ねる。思いつめた若微は長生不老丹で自死を試み、自分の人生はいつも行き詰まる、と涙する。
その頃白羊口は陥落、オイラト軍は長城を制圧し、エセンは天の加護に感謝する。
もしそこで若微が自殺していたら、徐浜がその後大変なんじゃないでしょうか

若微は悩みの中で、宮中で催される武運祈願の舞の楽屋にいた。仮面を眺めるうちに、若微は仮面を見ていてふとあることを思いつく。朝臣らの前で、蛮族を皇帝が打ち負かす演目の主役が仮面を外すと、それは若微で、朝臣は慌てて拝礼する。若微はこれまで避けていたことに向き合い、この国を率いる決意を固めたのだった。「私は逃げない」
この場面とても説明が少なく、演目やお面がよくわからないため意訳になっています

チムグは朱祁鎮の様子を見に来るが生気がなく、世話をしている喜寧は「正気を失った」と言う。そこでチムグは笑い話をしてみせるが、祁鎮はまったく反応しない。しかし喜寧に愚弄されたことで水をぶっかけ、わずかに残った反抗心を見せる。
喜寧はどこに行ってもこういう扱いを受けるのでしょうか。それもちょっと気の毒?

若微は皇族を南京に避難させる決意を固め、出立の命を出すが、自分は北京に残ることに。そして朱祁鈺に、自分に万が一のことがあった場合、皇帝に即位するようにと話す。祁鈺は自分も残りたいと申し出るが、胡善祥が許さないこともわかっていた。若微は胡善祥への思いや反省の真情を祁鈺に打ち明け、後代に語り継ぐ言葉を祁鈺に託す。
祁鈺は、常々母が言っていた恨みは間違っていたことに気付いたのでしょうか

オイラトの使者が若微に謁見し、北京城の放棄と江南行きを求めてきた。従わなければ大軍で攻め込むという。若微は「長城から出ていかねば八つ裂きだ」とオイラトに伝えさせる。
胡善祥は、若微が我が子・祁鈺を道連れにするのではと気が気ではなかったが、祁鈺も南に移れと言われたと聞いて安心する。内心北京に残りたい祁鈺は、身勝手な母に反発したいが、強気な母に「今、最も大切なのは生き延びること」と諭され、何も言い返せない。
体罰と折檻で育てられた祁鈺は、簡単には覚醒できないかもしれませんね~

居庸関を越えたオイラトの大軍はなぜか北京城を攻撃せず、若微と大臣たちは困惑していた。于謙は自分がもしエセンなら、北京城の周囲を包囲して落とす、と説く。若微は9ある城門に軍を配置し、于謙は兵部尚書として総指揮権を付与されることに。
胡善祥たちは北京城を後にしていたが、祁鈺は城を出たところで一人引き返してしまう。閉ざされた城門に胡善祥は「孫若微!息子を返して!」と叫ぶ。祁鈺は「母と離れられるなら戦場で死にます!」と若微に訴え、その決意の固さを認め、若微は従軍を許す。
胡善祥は息子のことを一番わかっているつもりが、一番わかっていないのでは…

徐有貞は楊士奇に「南京に行けば出世の機会がなくなる」として、北京残留を懇願するが、追い返される。ところが自宅には妻子が残っていた。もう城門は閉まってしまったのに…
徐有貞のようなキャラは、ちょっとやそっとではつぶれないのかもしれませんね♪

オイラトの使者が再びやってきて、女性の若微を揶揄する文面での降伏勧告に、若微は「お前が今生で最大の悪夢を見たいなら北京へ来い」と啖呵を切ってみせる。激怒したまま寝宮に戻ると、徐浜がいたため、すぐに都から出ていくように命じるが、徐浜は「私がお前に寄り添う」と言う。若微の中にはまだ徐浜との船旅で各国をめぐる夢が残っていた…
ここで徐浜がいなかったら若微はここまで耐えられなかったかもしれません…

北京城に到達したエセンが遠眼鏡で明軍を伺うと、鎧に身を固めた皇太后が騎乗で姿を現し、兵士たちに「私は皆と共に闘う!」と檄を飛ばし、兵士たちは「明軍は最強!」と叫ぶ。そして決戦の火蓋が切られるが、若微は前線に連れてこられた息子の姿を見る…
人質皇帝を大砲の盾にするとか、エセンもやることがえげつないですね~

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49~51話の感想

今回、多くの人の命が失われました。王振は別として、樊忠や陳文栄などの存在は非常に惜しまれます。50万!50万ですよ…政令指定都市ですよ。八王子市とか福岡市の人口がまるまる全滅したということになります。とんでもない損害です。
ちょっと前まで、父を殺し、兄弟や叔父甥を陥れてまで、俺が、俺が!と明の覇権を手にしようと争っていた朱家なのに、その覇気は一体どこにいってしまったのかとため息をつくほどに、明という国家がダメダメになってしまいました。幼帝が暗君として育つには色んな原因があって、決して若微も無罪だとは思いませんが、こうなるまでに止められるポイントは何度かあっただろうに、と思ってしまいます。
永楽帝が命を削って拡張した領域はおろか、いまや心臓部分である中原ですらピンチに。でもこれでも正統帝・朱祁鎮がワースト暗君ではないようなので、中国の歴史は深いです。

しかし久々に出てきた胡善祥が…なんでああなった…
祁鈺と郕王妃への折檻は度を越しているようですが、胡善祥本人は、以前の胡尚儀を擁護した時のように「過失があるから折檻を受ける」と思っているのでしょうか。
朱祁鎮は母の愛を「濡れた綿入れ」と称しましたが、朱祁鈺はどう思っているのか気になります。多分重くて痛くて脱がなければ歩けない、一生取れない厄介な足枷なのかも…

胡善祥がすごく狭いエリアで恨みを振りまいている一方で、若微は国をしょって立つ決意を固めました。これまで永楽帝の遺詔の縛りもあり、「女帝」と見られることを極力避けてきた彼女ですが、もう若微が先頭に立って国を率いていかないと、南宋がクビライに滅ぼされ中原を奪われた二の舞になってしまうのは明らかです。朱家に任せていたら滅びる、その判断は正しいかも。永楽帝はあの世でこの孫嫁の決意をどう思っているでしょうか。
しかし、今回の国難の200年ほど後、結局大明帝国は暗君をかついで同じ過ちを繰り返し、結局、清の建国を許すことになります。喉元過ぎれば熱さを忘れるというのか、過ちは繰り返されるものなのですね。私たちが華麗な清朝ドラマの辮髪男子を堪能できるのも、全部明朝というか朱家のやらかしのおかげなのです♪
さぁ次回、祁鎮は戻ってこられるでしょうか?…もう少しかかるかな?

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ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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