楽游原 第17話あらすじと感想|再び結ばれる心――月下の和解と約束

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『楽游原』第17話は、長く続いたすれ違いにようやく終止符が打たれる回。
崔琳(さいりん)と李嶷(りぎょく)が誤解を解き、再び心を通わせます。
怒りも涙も、すべてを包み込むような月夜の和解――
まさに「楽游原」というタイトルにふさわしい、美しく温かい一話でした。

それでは第17話を一緒に見ていきましょう!

楽游原 第17話のあらすじ

桃子と謝長耳は、崔琳と李嶷が和解できるようにと、こっそり一席設けました。
月明かりの下、並べられたのは二人の好物ばかり。
静かな夜風が吹き抜け、少し肌寒さを感じた崔琳が腕をさすります。

その仕草を見た李嶷はすぐに気づき、
そっと彼女の手を取り、自分の掌で温めました。

しかし崔琳は反射的に手を振り払い、
「余計なことを」と言わんばかりに暗器を構えます。

再会してもなお素直になれない二人のやりとりが、どこか初恋のように不器用で微笑ましかったです。

一方、外で覗いていた謝長耳は慌てて助けに入ろうとしますが、
桃子は笑って制します。
「放っておきなさい。あれは喧嘩じゃなくて、打ち解けてる証拠よ。」

その場の空気は少しずつ和らぎ、
李嶷はふとこぼします。

「お前は柳承鋒のために血が出るまで石を磨いたのに、
俺のためには何もしてくれなかった。」

崔琳は黙って懐から何かを取り出します。
それは皮の護腕。

「峝関(どうかん)の頃から作ってた。
渡すつもりだったけど、あのときのお前は――見捨てる男だったから。」

李嶷はその言葉に苦笑を浮かべます。

怒りながらも彼のために作っていた護腕。崔琳の心の奥底にある優しさが滲む瞬間でした。

彼はすぐさま護腕を手に取り、
「片手じゃうまくつけられない」と甘えるように言います。
仕方なく崔琳はため息をつき、背中を向けて彼の腕に護腕をはめました。

李嶷はその横顔を見つめ、
何かを言いたげに微笑みます――が、次の瞬間、崔琳は暗器を放ち、
李嶷を気絶させました。

倒れた李嶷を抱きかかえ、崔琳はそっと唇を寄せます。

一瞬のキスに込められたのは愛なのか、それとも別れの覚悟なのか――胸が締めつけられました。

夜のうちに崔琳と桃子は船で脱出。
夜が明けるころ、船を漕ぐ男の手首に見覚えのある護腕が――。
崔琳が顔を上げると、そこには笑みを浮かべる李嶷の姿がありました。

「やっぱり、こうなると思った。」

驚く崔琳に、李嶷は静かに告げます。
「俺は最初から知っていた。お前が崔倚(さいい)の娘だってことも。」

それを聞いた崔琳は目を見開きます。
つまり、李嶷は彼女を人質として利用していたことになる。
怒りを隠さずに言いました。

「父が鞭を持ってきたら、きっとあなたを打つわよ。」

冗談交じりの言葉の奥に、崔琳の傷ついた心が透けて見えます。

一方、崔倚は泺陽へ赴き、李嶷父子を人質に取ることで娘の解放を迫ります。
李嶷は「崔琳の父はどんな人物だろう」と興味を示していましたが、
実際に会ってみると想像どおり、
豪胆で一本気な性格で、まるで崔琳をそのまま大きくしたような人物。

二人のやりとりに苦笑しながら、李嶷は問いかけます。
「崔琳は……母親似なのか?」
崔琳は頬を膨らませて答えません。

軽口の応酬に隠された、名残惜しさと未練。二人の距離がようやく“やわらかく”戻った瞬間でした。

翌日、別れの時が迫ります。
寂しさを紛らわせるように、二人は勝負を始めました。

「どちらが静かに屋敷を抜け出せるか、賭けましょう。」

結果は崔琳の勝ち。
二人はそのまま馬を走らせ、再び楽游原へ。

広がる花野の中、崔琳は問います。
「あなたの望む天下とは?」

李嶷は少し考え、微笑みました。
「戦が終わったら皇孫を見つけ、父に退位を勧める。
それからお前と二人で逃げよう。」

その言葉に崔琳は思わず笑ってしまいます。
叶わぬ夢だと知りながら、嬉しそうに頷きました。

不可能だとわかっていても、互いの心が寄り添う――この一瞬の幸福が眩しく感じられました。

二人はそのまま草原に腰を下ろし、過去を語り合います。
柳承鋒との出会い、崔琳が“崔公子”として育てられた理由、
そして母を失った悲しみ。

「父は私を男として育てた。
柳承鋒は、そんな私の影になってくれた。」

李嶷は静かに頷き、彼女の手を握りました。

夕暮れが近づくころ、月が昇り始めます。
李嶷は酒を手に取り、月に杯を掲げました。
隣では崔琳が疲れて眠りについています。

彼は小さく笑いながら呟きます。
「寝顔まで愛しいとはな。」

そして冗談めかして、
「起きないなら……本当にキスするぞ?」

反応がないので、彼はそっと唇を寄せました。

翌朝、目を覚ました李嶷の頭には**崔琳の簪(かんざし)**が、
そして彼の腰飾りは崔琳の腰に――。

互いに贈り合った“形見”のような品が、愛の証として残るラストがとても美しかったです。

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楽游原 第17話の感想まとめ

第17話は、ついに二人が心を通わせる待望の“和解回”。
長く続いた誤解と距離が、ゆっくりと溶けていく過程が丁寧に描かれていました。

崔琳の頑なな心が少しずつほぐれていく描写、
そして李嶷の不器用な愛情表現――どちらも胸を打ちます。

月明かりの下での再会、そして楽游原での抱擁。
この作品のロマンと詩情が、最も美しく表れた回でした。

ただの恋愛ではなく、「戦乱の中で生まれた信頼」の再生でもあり、
二人の未来への希望がようやく見えた一話でした。

次回は、それぞれの約束を胸に迎える新たな戦局。
崔琳と李嶷――この平穏がどれほど続くのか、
嵐の前の静けさが、少し怖いほどに静かです。

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ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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