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『楽游原』第18話は、李嶷(りぎょく)と崔倚(さいい)がついに手を組み、西長京(せいちょうけい)攻略へ向かう回。
戦の緊張感の中にも、李嶷と崔琳(さいりん)の愛が穏やかに描かれ、物語全体に温かな余韻が漂います。
一方、暗い嫉妬と宿命が再び姿を見せ、クライマックスに向けて不穏な影も忍び寄る――見応え抜群の一話でした。
それでは第18話を一緒に見ていきましょう!
楽游原 第18話のあらすじ
李嶷は自ら崔琳を崔家軍の陣へ送り届け、再び崔倚に会いに向かいました。
目的はただ一つ――西長京を共に攻めるための同盟。
しかし崔倚は、李嶷の髪に挿された簪(かんざし)を見て表情を険しくします。
それは、崔琳の母の形見。
一瞬で顔が紅潮し、腰の刀を抜き、李嶷の首元に突きつけました。
それでも李嶷は微動だにせず、まっすぐ崔倚を見つめ続けます。
その冷静さに崔倚は一瞬ためらうものの、空気は張りつめたまま。
外で待つ桃子は青ざめ、
「もしや……崔老将軍は本気で殺すつもりでは」と心配します。
父親の威圧と李嶷の覚悟――緊張感が漂う場面ですが、どこか滑稽で愛嬌もあり、崔家親子の似た者同士ぶりが伝わります。
やがて崔琳が食事を運び、部屋へ。
彼女は父が李嶷を殺したかどうか、まるで興味のない様子で淡々と話します。
崔倚は笑いながらも、そんな娘の態度に首を傾げます。
「お前、あの男に母の簪をやったくせに、なぜ平然としている?」
崔琳は静かに答えました。
「最初は、李家の誰も天下を治められないと思っていた。
でも、李嶷を知って考えが変わった。
彼は放浪に見えて、誰よりも清らかな心を持つ人。
彼なら、天下を平らげることができる。」
この言葉に、崔琳の心の変化がにじみ出ていて胸が熱くなりました。彼女にとって李嶷は、戦乱の中の光になっていたのです。
崔倚は一瞬微笑みますが、次の瞬間に顔を引き締め、
「……もう殺した」と告げます。
しかし崔琳は驚くこともなく、落ち着いて言い放ちました。
「父上はそんな時に人を殺す方じゃない。攻城が終わってからにするはずです。」
この返答に崔倚は大笑いし、
「やはりわしの娘だ!」と声を上げました。
すると、横の大きな木箱が開き、
中から縄で縛られた李嶷が転がり出てきます。
口を塞がれたまま、なんとも言えぬ顔で崔琳を見上げる李嶷。
崔琳は思わず吹き出しました。
「……やっぱり生きてた。」
父の豪快さと娘の冷静さ、そして李嶷の哀れな姿。この三人の掛け合いが絶妙で、シリアスな中にも微笑ましさがありました。
こうして、崔倚は李嶷の提案を受け入れ、西長京攻城同盟が成立します。
別れの朝。
李嶷は稲わらで作った小さな人形を崔琳に手渡しました。
「寂しくなったら、これを見ろ。」
崔琳は笑いながら小人を掲げ、
「本当に似てるわね。口の減らないところまで。」
しばしの静寂の後、二人は互いに別の道へ。
けれど数歩進んだところで、李嶷が振り返り、
声の限りに叫びました。
「崔琳!天下が平らになったら、俺は必ずお前を娶る!」
一度では足りず、もう一度、もう一度と――。
崔琳は笑顔を浮かべながら、涙をこらえて頷きました。
この場面はまさにドラマの名シーン。戦場での求婚という緊迫と甘さが絶妙でした。
一方その頃、瀕死だった柳承鋒(りゅうしょうほう)は奇跡的に生還。
だが、崔家軍の陣で目にしたのは、
李嶷と崔琳が寄り添う姿。
その瞬間、胸の奥で何かが崩れ落ち、
血を吐いて倒れます。
心配した側近・阿恕は言いました。
「揭硕(けいしょく)には神薬がある。服めば元通りになるとか。」
しかし、揭硕はかつて崔家軍が敵対し、多くの命を奪った国。
そこへ薬を求めに行くことは、裏切りに等しい行為。
柳承鋒の“生きたい”という執念と、“誇り”の狭間で揺れる姿が切なすぎました。嫉妬が彼をどこへ導くのか――胸騒ぎが止まりません。
戦況は加速度的に動きます。
外では鎮西軍と崔家軍が連携して攻城を進め、
内では民衆が飢えと圧政に耐えかねて蜂起。
街では略奪が相次ぎ、西長京はもはや崩壊寸前でした。
焦った孫靖(そんせい)はついに自ら出陣を決意。
出発前、萧氏(しょうし)のもとを訪れます。
「必ず勝って帰る。お前は安心して待っていろ。」
萧氏は弱々しい手で孫靖の頬を包み、
「あなたが望んだ天下が、ようやく終わるのね」と微笑み、
静かに彼の唇に口づけを落としました。
このキスの場面、愛と別れと復讐がすべて混ざった“沈黙の宣告”でした。鳥肌が立つほど美しく、そして悲しい瞬間です。
翌日、黒雲が垂れ込め、戦の火蓋が切って落とされます。
城壁の上で太陽の光を受けた甲冑が輝き、
戦鼓が鳴り響く中、鎮西軍と崔家軍は総攻撃を開始。
「奪え!孫靖の首を!」
李嶷と崔倚は並んで馬を走らせ、
ついに長く続いた乱世を終わらせるための決戦が幕を開けました。
その頃、宮中では――
萧氏のキスに隠されていた毒が効き始め、
孫靖は血を吐き、玉座の前で崩れ落ちます。
一代の権力者の最期が、愛する人の手によって終わる――運命の皮肉が胸を打ちました。
楽游原 第18話の感想まとめ
第18話は、戦と愛のバランスが完璧な回でした。
李嶷と崔倚の父娘関係のやり取りはユーモアたっぷりで、
重苦しい戦の流れに一瞬の温かさをもたらします。
そして、別れ際の李嶷の“必ず迎えに行く”という言葉は、
シリーズ屈指の名ゼリフ。
戦場で叫ばれた求婚の言葉、あの瞬間だけは戦乱の音も止まって見えました。
一方で、柳承鋒の復活と新たな暗い選択が、
次の悲劇を予感させます。
愛の再生と嫉妬の再燃――静と動が交錯する濃密な一話でした。
次回、第19話はいよいよ西長京攻防戦のクライマックス。
孫靖の最期、そして李嶷と崔琳の未来――
すべての答えが、もうすぐ明かされます。
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