夢華録-あらすじ-1話-2話-3話-感想付きネタバレでありで!

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今回から「夢華録」が始まります!茶舗の女将・趙盼児と皇城司の「生き閻魔」こと顧千帆のラブロマンスと、その周辺に蠢く朝廷の謀略が物語の柱になっていきますが、趙盼児を助ける存在の孫三娘、そして妹分の宋引章が、この時代の理不尽さに、女ゆえに傷つき虐げられながらも、助け合いつつ自らの力で立ち上がっていく物語でもあります。

今回は、したたかに生きるヒロイン趙盼児と、屈折した性格の皇城司・顧千帆との最悪の出会いから、互いに命を救われる恩人となり、次第に友情へと関係性が変化していくさまが描かれます。立場も性格も相容れなさそうな二人が、互いの心の傷を知っていくところから、物語が始まっていきますよ!

【夢華録】(ネタバレあり)

第1話「銭塘の趙氏茶舗」

北宋の都・東京。特務機関である皇城司では、反皇后の流言に関わった者が拷問されていた。嫌疑人は「仁和知県の衛英に指示された」と自白し、証拠の絵もあると訴える。皇城司の指揮使は通称「生き閻魔」と呼ばれる顧千帆で、その厳しい詮議を恐れた嫌疑人は白状するが、その内容は証拠の絵の所在が「銭塘」との密書を裏付けるものだった。顧千帆は、上司の雷敬から絵を内密に持ち帰るよう指示されるが、それを部下の于中全が盗み聞きしていた。
ドドーン!初登場シーンがカッコイイですね♪こんなイケメンを生き閻魔だなんて~

銭塘県。趙氏茶舗の女将・趙盼児は、菓子作りの名人・孫三娘と店を経営していたが、命を救って三年間面倒を見た許婚の欧陽旭が、今年こそ科挙に合格して迎えに来てくれるのを待ち焦がれていた。しかし趙盼児は自分の過去が結婚の妨げになることを恐れ、東京では「鄧州の趙家の娘」と名乗るつもりなど、準備万端に整えていた。
掛け軸の「魁星様」は学問の神様で、科挙合格をつかさどる神様と言われる存在です

そんな中、趙氏茶舗に顧千帆が配下の賈江と共に訪れる。客は趙盼児が茶を淹れる様子に見とれ、茶百戯に沸いていたが、顧千帆は田舎娘だと鼻で笑い、それが聞こえた趙盼児は内心むっとする。証拠の絵画である「夜宴図」は、楊知遠の手元にあるが、楊知遠は絵の意味を知らず、清流派の楊知遠に絵を求めれば騒ぎになることから、賈江は苦心しているという。
茶百戯はラテアートみたいですね。「水丹青」とも呼ばれる宋の文化の再現だそうです

趙氏茶舗に役人に追われた賊が飛び込み、趙盼児に刀を突きつける。顧千帆は見て見ぬふりしようとするが、趙盼児と孫三娘が咄嗟の機転で応戦したため、危機を助けて賊を取り押さえることに。趙盼児は助けられた礼にと茶を差し出すが、顧千帆の正体が皇城司の者だと知って、わざと茶を取り落とす。顧千帆はあえて茶を求めるが、趙盼児は14年前、皇城司に家を滅ぼされた過去があったため、茶に何やら粉末を入れる。
女二人の大活劇が素敵ですが、どんどんお店は壊れていきますよ♪

顧千帆は出された茶に何か入っていると見抜くが、趙盼児は毒など入れていないと言う。しかし顧千帆は茶菓子との取り合わせで、龍鳳茶に含まれる龍脳香が作用し嘔吐と下痢を引き起こすと看破する。さらに趙盼児の緑腰舞の身のこなしから、良民ではなく賤民出身なのだろうと指摘し、その経緯を話すよう求める。趙盼児は渋々、父の罪で9歳の時に官奴婢となり、杭州楽営の楽妓から16歳で太守の恩情で良民となったことを打ち明ける。
顧千帆は、趙盼児を傷つけたとわかると自分も傷ついた表情を見せますね

顧千帆はもう趙盼児の件には触れるまいと考える。趙盼児は官吏だった父の不正で賤民に落ちたが、その父を捕えたのが皇城司だから恨んだのだろうと見る。趙盼児は浮浪児としてさまよっていた時に妓楼に売られ、芸を仕込まれた過去の痛みを思い出す。そんな中、孫三娘は、息子の傅子方が学問を怠けているのを見て、懸命に追い掛け回すのだった。
孫三娘の必死さは息子に全く伝わっていなさそうで、そういう年頃でしょうか

趙盼児の妹分の宋引章は、襲撃を聞いて店の様子を見に来るが、周舎という男を連れてきていた。案の定、宋引章は出会って半月の周舎と夫婦になりたいと言い出し、趙盼児は反対して、茶器を持つ手や衣の香から周舎が花街の遊び人だと見破る。しかし宋引章は、周舎がおじに頼んで良民にしてくれると夢中だった。趙盼児は周舎の別の目的を疑い、宋引章の姉から託されている財産は持って行かせないと言うが、その後二人の駆け落ちを知ることに。
恋する娘は反対されるほど燃え上がるので、痛い目に遭わないとわからないのかも

顧千帆は賈江に、楊家で身分を明かして絵を求めるように命じ、それで従わないようなら、顧千帆が自ら乗り込むという。一方、趙盼児は宋引章の後を追ったものの追いつけず、周舎の身の上もでたらめだとわかり、これも天意だと店を閉める決意をする。宋引章は勝手に楽営を離れたことで厳しい罰を受けることになるため、何度か来店して絵を買ってくれた楊知遠に頼みこむことに。楊知遠は趙盼児に借りがあるのだ。
周舎は計画的な詐欺師ですね…宋引章は行くも戻るも地獄になりそうです

楊家を訪問した趙盼児は部屋で待たされることに。そこに顧千帆が馬で乗り入れて強引に捜索を行う。趙盼児は慌てて身を隠して様子を伺うが、顧千帆は「予言」の件で来たと明かしたため、楊知遠は絵を引き渡すことに。しかし顧千帆の母・淑娘の友人だという楊夫人は顧千帆の行いを許せず、「父親と同じにろくでもない」と罵倒し、顧千帆を傷つける。しかし顧千帆は絵を見て、それが贋作だと指摘する…
顧千帆は母と同じ姓なので、父親とは離縁しているということなのでしょうか

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第2話「許婚の心変わり」

顧千帆は真作の「夜宴図」を出すよう楊知遠に迫るが、何者かが皇城司の兵に襲い掛かり、応戦した顧千帆は、賊の刀から相手が禁軍だと気付く。さらに毒煙を使用されて苦戦を強いられ、賈江が命を落とす。趙盼児は楊家からの脱出を図ろうとするが、瀕死の顧千帆に毒の暗器を命中させられ、助かりたかったら自分を助けるよう命じられる。禁軍は楊家に火を放ち家族を一人残らず皆殺しに。
皇城司を狙ったのか、楊家を狙ったのか、絵画を消したかったのか、謎の襲撃ですね

趙盼児を刺した毒は嘘だと知った趙盼児は、石畳の足跡の文様から、賊の履物が官府のものだったと語り、皇城司が標的なら楊家の者を皆殺しにはしないだろうから、標的は楊知遠であり、顧千帆たちは巻き込まれただけと推測する。顧千帆はもうこれ以上関わるなと言うが、真相を突き止めないと気が済まない趙盼児に、顧千帆は肩の暗器を抜き取って去っていく。
趙盼児の観察力はきっと顧千帆の助けになりそうですが、今はまだ早いですね♪

欧陽旭の執事である徳氏から、欧陽旭は探花(科挙の第三位合格者)の称号を授けられたと聞かされ、趙盼児は大喜びし東京に行くために店を畳もうと考える。しかし欧陽旭は賢妃から高観察(高鵠)の令嬢との縁談を賜ったため、趙盼児とは結婚できないのだという。
科挙の上位合格者は出世確実なので、合格が発表になると娘を持つ上級官吏は婿にと取り合うため、こんな風に受験を支えた女たちが捨てられるというのは珍しくない話です

孫三娘に問い詰められた徳氏は「二人の結婚は口約束で婚約とは言えない」と言い、官妓だった過去をつきつけられては趙盼児もどうすることもできない。徳氏は手切れ金80両と引き換えに同心佩の返却を求める。しかしかつて科挙に落ちた欧陽旭のため、趙盼児が代わりに田畑を買ったことで杭州の民として州試を再受験できたことから、3年間の愛が金80両に負けることが無念だと、趙盼児は同心佩を500両と引き換えにするとふっかけて徳氏を追い返し、店を畳む決意を固める…
これだけ世話になっておきながら、逆玉が鼻先にぶらさがるとあっさり裏切るとは

顧千帆は遺体安置所に忍び込み、賈江の亡骸から皇城司の令牌を取り戻し、賈江に刺さっていた矢尻を抜きとる。そこには「銭塘」の刻印があったため、賈江が死の直前に「奴らの目的は指揮(顧千帆)の口封じ」と言っていたことを思い出す。一方、楊家を襲わせた鄭青田は、配下の魏為が殺した者たちが皇城司だと知って動揺していた。楊知遠は市舶司を調査し、弾劾書を朝廷に提出する用意があったが、その前に魏為が火を放って未然に防いたのだ。さらに鄭青田は、矢尻が盗まれていたことから奪った者を捜させることにするが、楊家から逃げたのは皇城司の指揮だと知り、逆らえば殺せと命じる。
楊知遠は前に清流派との説明がありましたが、職務勤勉だったため殺されたのですね

趙盼児はまだ欧陽旭を信じたいため、誰かが汚名を着せようとしているのではないか、欧陽旭と趙盼児の仲を裂きたい高家の企みなのでは考えて高額の手切れ金を吹っかけ、東京に行って欧陽旭の真意を確かめようと考えていた。そんな中、趙盼児は街に顧千帆の手配書が貼られているのを見かける。すると、月老祠に隠れていた顧千帆に声をかけられる。
宋引章にはズバっとぶった切ったのに、自分の場合は女心が邪魔をするのでしょうか

孫三娘は息子の傅子方の怠け癖を叱り飛ばすが、夫の傅新貴は息子を甘やかすばかりで、教育の必要性を全く理解しない。その上傅新貴が「豚を殺すしか能がない」と傅子方に孫三娘のことを愚痴っているのを聞いて失望する。
一家を支える母親の悪口を息子に吹き込むなんて、最低ですね!

趙盼児は東京行きの船に乗せてもらおうとするが、楊家の騒動の影響で船長に渋られる。そこで趙盼児は船長の博打の負けの件で脅し、作業員のふりで潜り込んだ顧千帆も一緒に隠れることに。顧千帆は思わず「歌妓だったのに進士夫人とは高望み」と皮肉で傷つけたことを謝罪するが、趙盼児は顧千帆が気を失っている間に、持ち物をこっそり確認する。
この二人がこの先どうにかなるのが信じられないくらい、相性が悪く見えます♪

孫三娘は近所の女に「傅子方を養子にやるのだろう」と聞かされ、慌てて傅氏の本家へ駆け付ける。すると傅新貴が傅子方を、三従兄にあたる故人の傅新財の夫人・陶氏の養子とする手続きを終えていた。陶氏は亡き傅新財の莫大な財産を傅子方に継がせるため同族から養子を迎えるだけだという言い分で、激怒した孫三娘は傅子方を連れ帰る。
なんだか傅新貴と陶氏のアイコンタクトが怪しいのですよね~

顧千帆は自分を置き去りにする父の夢を見てうなされる。目覚めると趙盼児が体を拭いてくれたことに気付き、感謝しつつも二人は憎まれ口をたたき合う。趙盼児は「夜宴図」を探す理由を尋ねるが顧千帆がはぐらかしたため、欧陽旭への苛立ちを顧千帆にぶつけて号泣してしまう。妻帯も恋人もいない顧千帆に、男女の仲について説教じみたことを言われ、趙盼児はそれでも欧陽旭を信じると言い返すが、心の底では信じていないのだろうと指摘される。趙盼児は水面の流木に引っかかった女性を発見し、それが孫三娘だと気付く。船員たちはもう死んでいると助けようとせず、見かねた顧千帆が川へ飛び込んでいく…
養子問題で揉めていた孫三娘に、あの後一体何が?

第3話「お尋ね者」

顧千帆が孫三娘を甲板へ引き上げさせると、息があった。しかし顧千帆の顔を見た船長の鄭が正体に気付いたため、趙盼児は鄭に脅しをかけるが通じないため、「彼は蕭使相の長男で蕭凡、私の許婚で彼の子を身ごもっている」と嘘を並べて信じさせる。しかしそれを隠れて聞いていた顧千帆は、妊娠が本当なのではと信じて心配し、趙盼児の口八丁に呆れる。
趙盼児のブラフはかなり強いですね。咄嗟に妊娠をでっち上げるとは!

気が付いた孫三娘は、傅新貴に離縁された上に傅子方にも拒まれ、実家の徳清に戻ったところ、実家はすでに潰れていたため、川に身を投げたのだと説明する。養子話はただの建前で、傅新貴と陶氏の私通を知ったが、逆に孫三娘は非難され、傅子方までもが傅新貴と陶氏を庇って追い出したのだ。孫三娘はずっと泣きわめき続けたため、業を煮やした顧千帆は孫三娘を気絶させる。
夫はまだしも、息子にまで裏切られるのはきついですね~

鄭青田は王知州へ賂を出し、「皇城司の指揮」を捕えるように協力を求める。魏為は王知州が皇城司を敵に回すか不安を抱くが、多額の賂を贈っているから大丈夫だろうと見る。
この悪徳役人の裏に、顧千帆を陥れたい真の黒幕がいるのでしょうか

孫三娘が放心状態になり、すぐに医師に見せないと元に戻らなくなるかもしれないため下船することに。しかしあたりは顧千帆の手配書だらけだった。医師は「悲しみによる離魂病」だと診るものの、処方には高額の犀牛角が必要だと言い、動かさず7日間滞在の必要があると言う。しかし医院の作男が顧千帆に気付き、顧千帆は一人残って趙盼児を馬車で逃がす。
離魂病とは夢遊病のことらしいですが、この医者大丈夫?

趙盼児は顧千帆を見捨てられずに戻るが、追っ手は全滅しており、顧千帆が崖から落ちそうになっていたのを救う。孫三娘も目を覚ましたため、趙盼児は危機を乗り越えたことに安堵する。手配書には「海賊」とあったため、あえて高位の官僚の宿に三人は身を隠すことに。趙盼児は顧千帆という名も偽名ではと疑うが、顧千帆は「君にだけは嘘をつかない」と言う。
じわじわと二人の距離が縮まっているのを感じますね

孫三娘を診察した医師が、高い薬を買わせるため病状を大袈裟に言っていたと見た顧千帆は、宿に用意させた針を使い拷問の手法で孫三娘を治療する。おかげで孫三娘は目覚めるが、手配書を記憶していたため、誤解で顧千帆を殴って気絶させてしまう。出会った時の悪印象から孫三娘は懐疑的だが、趙盼児は顧千帆のことを友であり信用できる善人だと説明する。
孫三娘にとっては命の恩人なのに!

顧千帆は寝たふりをして密かに二人の会話を聞いていたが、趙盼児が銭塘の知県である鄭青田のことを楊府の件の黒幕だと疑っていたことに驚き、その理由を趙盼児に尋ねる。趙盼児によると、楊家で襲ってきたのは寧海軍の都頭だが、追っ手は秀州兵馬都監の配下で、両者は昔から不仲で知られていたため、それを結び付け手配書を出した銭塘の知県が怪しいと考え、楊知遠を殺したのも利益があるからだろうと説明する。顧千帆は宿に本名で泊ったことで何が起こるか隠れて確かめると、追っ手が宿に突入していったのだった。
趙盼児の推理は、ここまでドラマの中に説明がないのでわかりにくいですよね

華亭県。周舎は女遊びをしていたが、金貸しの徐親分から取り立てを受け、手ひどく脅され1日だけ猶予を得る。周舎の妻となった宋引章は、庭の木につながれ、飲み食いもさせられず、周舎に徐の借金のために蓄えを渡すように脅されていた。しかし宋引章の蓄えはすべて趙盼児が持っていて渡せないのだ。
周舎は想像していたよりも最悪なDV夫だったようです

顧千帆は追っ手を避けて珊瑚の簪を買う。行方が分かった途端に宿に追っ手が来たことから、皇城司内部のしかも高官に裏切り者がいるとわかり、顧千帆は船で逃げるため、婚儀まで時間のない趙盼児には陸路で東京へ向かうように言い、秀州の皇城司の万奇は親友だから大丈夫だという。趙盼児は1人にできないと心配していたところ、そこに銀瓶が通りかかり、宋引章を助けて欲しいと訴える。華亭県で急に態度を変えた周舎は宋引章に金をせびり、乱暴を働くようになったのだという。
趙盼児も宋引章を助けている場合ではないのですが、情に厚いのですね

趙盼児は宋引章を助けるため、顧千帆から10両を借りようとするが、顧千帆もその金はどうしても渡すことのできない大事な金だという。そこで趙盼児は、自分が「夜宴図」の本物を持っているから、それと引き換えにしようと言い出す…
これもまた趙盼児のブラフなのではないでしょうか?

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1~3話の感想

この物語の舞台は北宋の第三代皇帝真宗の時代に相当します。なので、顧千帆が捜査することになった「反皇后」というのは、「大宋宮詞〜愛と策謀の宮廷絵巻〜」のヒロイン劉娥であり「孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜」の皇太后に相当する章献明粛皇后への排斥運動です。もともとの身分が低かったために後宮に入れるのを反対された経緯があり、さらに真宗の子供たちが次々に夭逝したことで、後継の皇子を擁する皇后の影響力が強くなったため、その存在を否定しようという勢力が蠢いていたわけですね。ついでに、「大宋宮詞」で劉娥の実子・劉吉役を演じていた子役の韓遠琪くんが、今回孫三娘の息子・傅子方を演じています。彼は「月に咲く花の如く」で呉家東院の養子・懐先役もやんちゃに演じていたので、なかなかの天才子役のようです。

さて、口八丁手八丁でハッタリと観察力で世渡りをしてきた趙盼児ですが、宋引章の恋人はその場で胡散臭さを見破ることができたのに、自分の場合はやはり目が曇ってしまうのでしょうか。それとも欧陽旭が稀代の詐欺師属性なのかもしれません。趙盼児の過去の苦労をすべて知って、科挙の受験までの面倒をすべて見させておきながら、目の前に逆玉がぶら下がったらあっさり裏切るとは、何ともやり切れない思いです。

しかしそんな「男を見る目」に自信があった趙盼児は、孫三娘の夫・傅新貴に対してはどう思っていたのでしょう。孫三娘を思いやってなにも言わないでいたのでしょうか。傅新貴こそ最低最悪な男だと思うのですが、近隣の傅一族は孫三娘の言うことなど聞こうともせず、これまでの献身や嫁荷の供出などすべてなかったことにして放り出すのですね。この時代の女性は身分が上でも下でもかなり理不尽な扱いを受けていたのを、趙盼児や孫三娘を通して垣間見ることができます。宋引章のように賤民の立場から逃げ出したいとあがいていても、傅新貴はそんな彼女らを「稼いでいるのだからいい思いをしているのだろう」と言いつつ見下しているのを見ると胸が痛みます。

趙盼児をはじめとする傷ついた女たちが、銭塘を出て東京を目指し、そこからどんな形で自分自身の人生を立て直していくのか、そこに仲間に裏切られた顧千帆が、どんなふうに寄り添っていくことになるのか、この先がなかなか楽しみなスタートです。スパダリな立ち位置ながら、ちょっと脆さ強めの役が多かった陳暁が、ここから見る者をどう惚れさせていくのか見ものですね♪

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この記事を書いた人

ご訪問くださりありがとうございます!中国ドラマ.com編集長のクルミットです!普段から韓国ドラマを見ていましたが、ふとしたきっかけで中国ドラマを視聴ときにスケールが大きに驚き、中国ドラマ、台湾ドラマにもハマりました(笑)子育て真っ最中ですが、読んでくださる方に伝わりやすい文章を心がけていますので、良かったらご覧になってくださいね♪よろしくお願いします!

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