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クルミットです♪
第12話は、大きな事件は起きません。でも、謝おばあちゃんが庭で昔の話を始める場面で、ちょっとだけ息が詰まりました。と思ったら、最後に大麦が閉めたドアの向こうから泣き声が聞こえてきて、そこで終わる。静かな回なのに、後に残るものが多いです。
それでは12話を一緒に見ていきましょう!
風の吹く場所へ 12話のあらすじ
今回は、雲苗村にいくつかの新しい動きが生まれます。
欣欣が「韶華書屋」という書店のオーナーと連絡が取れて、村に出店できるかもしれないと報告してきます。之遥はすぐに乗り気になり、オーナーが現地調査に来るときの案内役を紅豆に頼みます。外からやって来た人間のほうが、村の魅力を客観的に話せると考えたから。
頼み方がさりげない。紅豆も、まんざらじゃなさそうです。
その後、之遥は紅豆たちと仕立て屋に行き、帰り道に刺繍の先生・謝懐蘭の話をします。若い頃にフランス人男性と恋に落ちたけれど、彼が帰国するとき一緒に行かず、そのまま生涯結婚せずに、刺繍と花の手入れをして過ごした女性です。
なぜ残ったのか、之遥は何も語りません。事実だけが伝えられます。
謝懐蘭さんのこと、気になります。結局、彼についていくことはできなかった。その選択の理由を、之遥も語らない。刺繍と花だけで生涯を過ごした女性の、その後の日々が頭から離れません。
一方、トゥオトゥオは仲間との別れが近づいているのが悲しくて仕方ない様子です。そこへ冠軍のおじさんが「両親が村に残すことにした」と伝えると、今度はさらに大泣きしてしまいます。残れるのになんで?と思いましたが、ずっと「もうすぐ別れる」という気持ちで過ごしてきた子どもに、急に「残れる」と言われても、気持ちの整理がつかないのかも。
村のおばさんたちは、之遥が紅豆を何度もレストランに連れていっていると聞きつけ、「あれは絶対付き合ってる」と大盛り上がり。謝おばあちゃんと暁春も、之遥が紅豆を好きなのに気づいています。でも当の二人は必死で否定します。
周りが全員気づいてる状態で、本人たちだけ否定してる。このパターン、好きです。
馬丘山が之遥に相談に来て、中国のお茶文化を広めるためのティーブランドを立ち上げたいと話します。之遥は「やってみる価値はある」と背中を押します。大げさに褒めるわけでもなく、ただ「やれ」と言う感じ。
虎子のお母さんが、出稼ぎ先から帰ってきます。しかし虎子はお母さんのことをほとんど覚えておらず、よそよそしい態度をとります。お母さんは夜、台所でひとりで泣きます。虎子のおばあちゃんが「少し一緒にいれば慣れる」と声をかけて、気持ちが少し落ち着きます。
この場面、きつかった。虎子は悪くないし、お母さんも悪くない。なのにどうしようもない。
之遥は村のデザイナー・葉森を紅豆に紹介し、村の風土を紹介する宣伝動画を撮る計画を話します。そして、村の名前に込めた思いを語ります。風の本質は空気の流れで、冷たい空気が温かい空気に向かって動くことで風が生まれる。ここに来た人が、幸せや喜び、もう一度やり直す力を見つけてほしいという思いで名付けた、と。
紅豆はすぐに「ECサイトの荷物に観光チラシを入れて宣伝しよう」と提案し、之遥も即採用します。この二人、話が早い。
その日の午後、紅豆は謝おばあちゃんと庭でのんびり話しています。若い頃は食べ物も着るものも十分になかったという話から、おばあちゃんは長男のことを語り始めます。生まれつき心臓に病気があって、治療費のために親戚や近所から借りられるだけお金を借りて、その後はずっと働いて返し続けた、と。
「長男がいた」という過去形に気づいたとき、言葉が出ませんでした。おばあちゃんも、それ以上は言いません。
直接は何も言わないのに、全部わかる。それがなんか、余計につらかった。
おばあちゃんが話しながら沈んでいくのを感じた紅豆は、急いで家に戻って買ったばかりのおもちゃを持ってきます。そして二人で遊び始め、之遥も途中から加わって、さっきまでの重たい空気がゆっくりほどけていきます。
夜、紅豆はお母さんと姉の紅米に電話します。義工(ボランティア)として村に残っていると話すと、紅米は「資本家に洗脳されてる」と呆れ気味。でもお母さんは「若いうちはいろいろやってみなさい」と支持します。
その夜、紅豆が大麦を夜食に呼びに行くと、ドアが閉まったまま、中から泣き声が聞こえてきます。
風の吹く場所へ 12話の感想まとめ
一番残ったのは、謝おばあちゃんの話です。
最初は「昔は貧しかった」という話として聞いていたら、長男のことになって、「先天性心臓病で、お金を借り集めて、働き続けた」という事実が積み上がって終わる。結末を明言しないまま終わる。でもわかる。
紅豆がおもちゃを取りに走るの、なんか良かったです。気の利いたことは何も言わなくて、ただ笑わせようとする。謝おばあちゃんがおもちゃに夢中になっている場面、見てほっとしました。
之遥が「風」の意味を語るくだりも、静かに良かったです。大げさに言わないし、音楽も盛り上がらない。でも「冷たい空気が温かい方へ動く」という話を聞いてから紅豆を見ると、紅豆がここに来た理由と重なる気がして。
虎子のお母さんの泣き顔と、大麦の閉まったドア。どちらも理由がはっきりしないまま置かれています。大麦は12話の終わりまでほとんど出てこなくて、最後の泣き声だけが残ります。
あのドアが閉まったまま終わるの、気になって仕方ありません。
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